2010年の東京ヤクルトスワローズ

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2010年の東京ヤクルトスワローズ
成績
セントラル・リーグ4位
72勝68敗4分 勝率.514
本拠地
都市 東京都新宿区
球場 明治神宮野球場
球団組織
オーナー 堀澄也
経営母体 ヤクルト本社
監督 高田繁
小川淳司
選手会長 石川雅規
スローガン
JUST PLAY TO WIN
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2010年の東京ヤクルトスワローズ(2010ねんのとうきょうヤクルトスワローズ)では、2010年における東京ヤクルトスワローズの動向をまとめる。

この年の東京ヤクルトスワローズは、高田繁監督の3年目のシーズンである。

開幕後[編集]

シーズン序盤から借金を重ね[1]、交流戦に入ると全く勝てなくなり、交流戦開始から9連敗したところで、高田監督が辞任を申し出て、残りのシーズンをヘッドコーチの小川淳司が監督を代行することになった[2]。小川監督代行が打線を組み替え、不振のデントナガイエルに代わり、守備の不安から起用が控えられていた畠山和洋を本職ではない外野でスタメン起用し[3]ジョシュ・ホワイトセルを獲得すると[4]、得点力が大幅に上昇し[5]、チーム成績が急上昇した[6]。監督代行就任時に19あった借金は8月25日に完済し[7]クライマックスシリーズに手の届く所までチームを建て直したが、序盤の借金が響き、最終的にシーズンを4位で終えた[8]。そして、翌シーズンの監督に小川監督代行が就任することが決定した[9]

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 福地寿樹
2 田中浩康
3 青木宣親
4 デントナ
5 ガイエル
6 宮本慎也
7 荒木貴裕
8 相川亮二
9 石川雅規
2010年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 阪神 -- 阪神 -- 中日 --
2位 阪神 2.0 阪神 4.5 阪神 5.0 巨人 0.5 巨人 1.0 阪神 1.0
3位 中日 4.5 中日 6.5 中日 8.0 中日 4.0 中日 2.5 巨人 1.0
4位 横浜 6.0 横浜 11.5 ヤクルト 15.0 ヤクルト 12.5 ヤクルト 7.0 ヤクルト 6.5
5位 広島 7.0 広島 12.5 広島 15.5 広島 18.0 広島 18.0 広島 21.5
6位 ヤクルト 7.5 ヤクルト 16.5 横浜 18.5 横浜 21.0 横浜 24.5 横浜 32.0
期間
成績
11勝17敗1分
勝率.393
3勝16敗1分
勝率.158
14勝8敗
勝率.636
11勝8敗
勝率.579
18勝8敗
勝率.692
15勝11敗2分
勝率.577


2010年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 中日ドラゴンズ 79 62 3 .560 優勝
2位 阪神タイガース 78 63 3 .553 1.0
3位 読売ジャイアンツ 79 64 1 .552 1.0
4位 東京ヤクルトスワローズ 72 68 3 .514 6.5
5位 広島東洋カープ 58 84 2 .408 21.5
6位 横浜ベイスターズ 48 95 1 .336 32.0

日本生命 セ・パ交流戦2010[編集]

日本生命セ・パ交流戦2010 最終成績
順位 球団 勝率
優勝 オリックス・バファローズ 16 8 0 .667 ---
2位 埼玉西武ライオンズ 14 10 0 .583 2.0
3位 福岡ソフトバンクホークス 13 10 1 .565 2.5
4位 千葉ロッテマリーンズ 13 10 1 .565 2.5
5位 東北楽天ゴールデンイーグルス 13 10 1 .565 2.5
6位 北海道日本ハムファイターズ 12 11 1 .522 3.5
7位 読売ジャイアンツ 12 12 0 .500 4.0
8位 阪神タイガース 11 12 1 .478 4.5
9位 中日ドラゴンズ 11 13 0 .458 5.0
10位 広島東洋カープ 10 12 2 .455 5.0
11位 東京ヤクルトスワローズ 9 14 1 .391 6.5
12位 横浜ベイスターズ 6 18 0 .250 10.0
  • 同率の場合は前年の順位で上位のチームが上位にランクされる

個人成績[編集]

主な投手成績[編集]

  • 色付きは規定投球回数(144イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手















































W
H
I
P
 
いしかわ/石川雅規 28 28 2 1 1 13 8 0 0 .619 783 186.1 209 20 27 1 7 98 9 0 81 73 3.53 1.27
むらなか/村中恭兵 28 28 0 0 0 11 10 0 0 .524 765 178.0 176 15 69 1 8 163 10 0 79 68 3.44 1.38
ゆうき/由規 25 25 2 1 0 12 9 0 0 .571 724 167.2 158 11 74 4 8 149 8 0 78 67 3.60 1.38
たてやま/館山昌平 21 21 4 4 2 12 7 0 0 .632 607 147.2 147 17 24 2 4 112 6 1 55 48 2.93 1.16
なかさわ/中澤雅人 23 20 2 1 0 7 9 0 0 .438 483 107.2 130 23 40 1 2 62 1 0 76 68 5.68 1.58
はねと/バーネット 16 15 0 0 0 4 5 0 0 .444 376 79.2 99 9 41 1 4 70 2 0 55 53 5.99 1.76
かとう/加藤幹典 8 2 0 0 0 1 1 0 0 .500 71 15.0 19 3 9 1 0 7 0 0 11 11 6.60 1.87
まつい/松井光介 21 1 0 0 0 0 1 0 0 .000 129 30.0 30 5 11 0 1 25 1 0 17 16 4.80 1.37
かわしま/川島亮 7 1 0 0 0 1 0 0 1 1.000 69 16.1 13 1 10 0 0 12 0 0 4 4 2.20 1.41
まつおか/松岡健一 73 0 0 0 0 3 4 3 34 .429 295 71.2 64 9 11 1 3 69 4 0 29 21 2.64 1.05
おしもと/押本健彦 61 0 0 0 0 3 4 0 16 .429 250 61.0 59 6 12 0 2 56 1 0 22 18 2.66 1.16
ますぶち/増渕竜義 57 0 0 0 0 2 3 0 20 .400 259 60.1 46 5 36 1 1 50 1 0 22 18 2.69 1.36
いむちやんよん/林昌勇 53 0 0 0 0 1 2 35 6 .333 214 55.2 32 3 16 1 2 53 1 0 9 9 1.46 0.86
わたなへ/渡邉恒樹 28 0 0 0 0 1 1 0 4 .500 59 13.2 13 0 6 0 1 6 1 0 7 7 4.61 1.40
いへちよん/李恵践 19 0 0 0 0 0 1 0 5 .000 73 17.2 11 4 7 0 1 18 0 0 10 10 5.09 1.02
はしもと/橋本義隆 18 0 0 0 0 1 0 0 0 1.000 92 19.0 30 2 6 0 1 14 0 1 16 12 5.68 1.89
たかき/高木啓充 11 0 0 0 0 0 1 0 1 .000 53 13.0 11 4 4 0 0 7 0 0 6 6 4.15 1.15
てらくるす/デラクルス 9 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 46 10.1 14 2 1 0 0 4 1 0 9 9 7.84 1.46
たかいち/高市俊 8 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 50 11.2 11 1 4 0 1 6 0 0 6 6 4.63 1.29

主な打撃成績[編集]

  • 色付きは規定打席(452打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
  • 10打席以上の選手を表記
選手











































O
P
S
 
/[[]]|

できごと[編集]

1月[編集]

4月[編集]

  • 4月2日 - トニー・バーネットが対横浜戦(横浜スタジアム)でNPB初先発、7回無失点11奪三振の内容で初勝利を挙げる。来日1年目の外国人選手が初登板で2桁奪三振はNPB史上2人目、セ・リーグでは初[11]
  • 4月9日 - 宮本慎也が対阪神戦でNPB史上3人目の通算350犠打[12]
  • 4月23日 - 中澤雅人が対横浜戦(横浜)で4安打完封で、新人選手では同年初勝利となった。この試合猛打賞を記録しており、新人投手の完封と猛打賞はドラフト制度導入以降では初[11]

5月[編集]

6月[編集]

7月[編集]

8月[編集]

  • 8月8日 - この日までの対横浜3連戦に3連勝し、セ・リーグ新記録の連続3試合で55安打[11]

9月[編集]

  • 9月16日 - ヤクルト対巨人戦(神宮)で石川雅規が先発で勝利投手となり、球団新記録の10連勝。石川は開幕から6連敗しており、6連敗した投手がその後10連勝したのはNPB史上2人目、セ・リーグ初。青木宣親が球団新記録のシーズン42二塁打[11]
  • 9月25日 - 青木宣親が対巨人戦(神宮)で2安打を放ち今季65度目のマルチ安打で、自身のもつセ・リーグ記録を更新[11]
  • 9月28日 - 石川雅規が対横浜戦でNPB史上163人目の通算1500投球回[12]

10月[編集]

  • 10月5日 - ヤクルト対阪神戦(神宮)で青木宣親がの初回に安打を放ち、通算2度目のシーズン200安打、2度のシーズン200安打はNPB史上初[11]

入団・退団[編集]

シーズン開幕前[編集]

本節では、前レギュラーシーズン終了から本シーズン開幕までの支配下選手・育成選手の登録・抹消について記述する。なお、抹消の去就は、球団職員又はスポーツ関係・芸能関係の職業に転身した場合等、去就が公のものとして扱われるもののみを記載し、空欄は前述以外の一般職業に転身もしくは去就不明を示す。また、退団区分は自由契約・任意引退・詳細不明である場合については、記載しない。

支配下選手
登録 抹消
No 選手名 前所属 区分 No 選手名 去就 区分
投手
14 中澤雅人 トヨタ自動車 ドラフト1位 18 バレット アメリカ合衆国の旗 ALPBブルークラブス
20 山本哲哉 三菱重工神戸 ドラフト2位 24 花田真人
64 バーネット アメリカ合衆国の旗 ダイヤモンドバックス傘下AAA 新外国人 42 木田優夫 北海道日本ハムファイターズ
67 平井諒 帝京第五高 ドラフト4位 57 丸山貴史 社会人西濃運輸
70 デラクルス アメリカ合衆国の旗 パドレス傘下AAA 新外国人
内野手
10 藤本敦士 阪神タイガース FA移籍 10 城石憲之 一軍守備走塁コーチ
24 荒木貴裕 近畿大学 ドラフト3位 67 大塚淳 二軍スタッフ
外野手
57 松井淳 日本大学国際関係学部 ドラフト5位 54 斉藤宜之 スカウト
64 牧谷宇佐美 北海道日本ハムファイターズ職員
育成選手
登録 抹消
No 選手名 前所属 区分 No 選手名 去就 区分
捕手
112 小山田貴雄 ブルペン捕手
内野手
114 麻生知史 日本大学国際関係学部 育成ドラフト2位
外野手
117 曲尾マイケ 青森山田高 育成ドラフト1位


シーズン開幕後[編集]

本節では、本シーズン開幕から本シーズン終了までの入退団について記述する。

支配下選手
入団 退団
No. 選手名 守備 前所属 入団区分 退団区分 No. 選手名 守備 去就
6月 53 ホワイトセル 内野手 アメリカ合衆国の旗 ナショナルズ傘下 新外国人
48 渡邉恒樹 投手 東北楽天ゴールデンイーグルス トレード1 48 鎌田祐哉 投手 東北楽天ゴールデンイーグルス
51 山岸穣 投手 埼玉西武ライオンズ トレード2 51 米野智人 捕手 埼玉西武ライオンズ

選手・スタッフ[編集]

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 山田哲人 内野手 履正社高 入団
2位 七條祐樹 投手 伯和ビクトリーズ 入団
3位 西田明央 捕手 北照高 入団
4位 又野知弥 外野手 北照高 入団
5位 久古健太郎 投手 日本製紙石巻 入団
6位 川崎成晃 外野手 熊本ゴールデンラークス 入団
育成選手ドラフト
順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 北野洸貴 外野手 神奈川大学 入団
2位 上野啓輔 投手 香川オリーブガイナーズ 入団
3位 佐藤貴規 外野手 仙台育英学園高 入団

出典[編集]

  1. ^ ヤクルト“ギラギラ”したが5連敗…借金10スポニチ2010年5月08日配信
  2. ^ 高田監督、涙の辞任「途中で投げ出して申し訳ない」スポニチ2010年5月27日配信
  3. ^ 打撃好調の畠山 出場機会増へ外野練習を敢行スポニチ2010年7月14日配信
  4. ^ ヤ助っ人・ホワイトセル来日 成功を誓うスポニチ2010年6月10日配信
  5. ^ ホワイトセル衝撃デビュー!名刺代わりの一発スポニチ2010年6月27日配信
  6. ^ [1]スポニチ2010年8月13日配信
  7. ^ ヤクルトついに5割!セ界44年ぶりの“完済劇”スポニチ2010年08月25日配信
  8. ^ 驚異の巻き返しも、小川監督代行「4位は4位」スポニチ2010年10月3日配信
  9. ^ ヤクルト来季小川監督「自分でいいのかな」スポニチ2010年09月21日配信
  10. ^ ヤクルトが新外国人獲得 スポーツニッポン2010年1月7日配信
  11. ^ a b c d e f g 球団のあゆみ2010年代ヤクルト球団公式サイト[リンク切れ]
  12. ^ a b c d 18 達成記録一覧セ・リーグ公式サイト
  13. ^ 交換トレードについて楽天球団公式サイト2010年6月14日配信
  14. ^ トレードのお知らせ西武球団公式サイト2010年6月18日配信