2004年の全日本GT選手権

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2004年の全日本GT選手権
前年: 2003 翌年: 2005

2004年の全日本GT選手権JGTC)は、2004年4月3・4日にTIサーキット英田で開幕し、11月20・21日に鈴鹿サーキットで閉幕する全7戦と、12月18・19日にカリフォルニア・スピードウェイでのオールスター戦(ノンタイトルレース)とのシリーズである。この年をもってJGTCは終焉を迎え、2005年よりSUPER GTに移行した。

前年からの主な変更点

レーススケジュール

マシン(GT500)

フェアレディZ

2006年のFoSでのザナヴィニスモZ

日産自動車陣営は、日産・スカイラインGT-Rの販売終了(2002年8月)の関係から、この年より参戦車種をフェアレディZ(Z33)に変更した。ただしエンジンは、2002年シーズン途中からGT-Rに搭載されていたVQ30DETTを継続使用している。

NSX

RAYBRIG NSX

本田技研工業陣営は、NSX自然吸気エンジンの開発が一定の技術的限界に達したとして、前年までのC32B型エンジンから、新たにC30A型エンジンにターボを追加した新エンジンを投入した。

スープラ

トヨタ自動車陣営は前年同様スープラを継続使用。ただしレギュレーションの関係[1]から、3UZ-FEエンジンの排気量を5.2Lから4.5Lに引き下げている。

フェラーリ・550マラネロ

HITOTSUYAMA RACINGがこれまでのマクラーレン・F1GTRに変わって、フェラーリ・550マラネロを投入。FIA-GT選手権で走っているマシンそのもので、ワークスカーに対抗するためフロントタイヤの大径化とリアウイングの大型化の改造を施した。

ランボルギーニ・ムルシエラゴ

セパンでのAMPREXムルシエラゴ R-GT

JLOCがこれまでのディアブロに代わって、ランボルギーニ・ムルシエラゴRG-1を投入。第2戦から登場するが、参戦当初はトラブルに苦しみ一旦ヨーロッパに送り返して新たに作り直された。そのため、第4戦では旧型のディアブロが復帰した。
また、アンプレックス・モータースポーツがムルシエラゴR-GTを投入。第3戦と第4戦にスポット参戦した。

VEMAC RD408R

R&D SPORTがVEMAC RD408Rを投入。前年投入したRD350Rでの経験を基に、よりパワーのある無限MF408Sエンジンに変更。車体もそれに合わせて改良された。開発が遅れたため、最終戦のみの参戦となった。

マシン(GT300)

  • RE雨宮パイプフレームシャシーのRX-7を第2戦から投入。
  • ガライヤが前年までのSR20DETエンジンからVQ35DEエンジンに変更された。
  • aprMR-Sの新車を投入。エンジンを縦置きに改め、シャシーもパイプフレーム化、エンジンもウォーターインジェクション搭載のものになった。
  • M-TECが前年までGT500クラスに参戦していたNSXをコンバートして参戦。もともとの性能が高いためあえてドアミラーを純正のものにし、インテークも500クラスと違うものだった。外観は若干独自の改良が施された程度で後は前年までのGT500クラスのマシンそのものであった。最終戦ではインテークとドアミラーの形状がGT500クラスと同じものになった。
  • アークテックモータースポーツが独自開発したポルシェ・968を投入。すでに古い車であったが、パイプフレームシャシーなど最新技術を投入した。

エントリーリスト

GT500クラス

No. マシン ドライバー エントラント タイヤ
1 ザナヴィニスモZ 日本の旗 本山哲
イギリスの旗 リチャード・ライアン
NISMO B
3 G'ZOX・SSR・ハセミ Z 日本の旗 金石年弘
フランスの旗 エリック・コマス
ハセミモータースポーツ B
6 エッソウルトラフロースープラ 日本の旗 脇阪寿一
日本の旗 飯田章
ESSO TOYOTA Team LeMans B
8 ARTA NSX 日本の旗 金石勝智
日本の旗 伊藤大輔
AUTOBACS RACING TEAM AGURI B
12 カルソニックIMPULZ フランスの旗 ブノワ・トレルイエ
日本の旗 井出有治
TEAM IMPUL B
15 AMPREXムルシエラゴ R-GT 日本の旗 橋本元次
ドイツの旗 ノーマン・サイモン
AMPREX MOTORSPORTS M
18 TAKATA 童夢 NSX 日本の旗 道上龍
フランスの旗 セバスチャン・フィリップ
童夢レーシングチーム B
21 フェラーリ550GTSマラネロ 日本の旗 光貞秀俊
日本の旗 植松忠雄
HITOTSUYAMA RACING D
22 モチュール ピットワーク Z 日本の旗 影山正美
ドイツの旗 ミハエル・クルム
NISMO B
25 ECLIPSE ADVAN スープラ 日本の旗 織戸学
ドイツの旗 ドミニク・シュワガー
TEAM ADVAN・ツチヤ Y
32 EPSON NSX 日本の旗 松田次生
ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー
EPSON NAKAJIMA RACING B
35 イエローハットスープラ 日本の旗 服部尚貴
日本の旗 脇阪薫一
KRAFT D
36 WOODONEトムススープラ 日本の旗 土屋武士
イタリアの旗 マルコ・アピチェラ
TOYOTA TEAM TOM'S B
37 DYNACITYトムススープラ オーストラリアの旗 ジェームス・コートニー
日本の旗 片岡龍也
TOYOTA TEAM TOM'S B
38 auセルモスープラ 日本の旗 立川祐路
日本の旗 荒聖治
TOYOTA TEAM CERUMO B
39 デンソー サードスープラ GT フランスの旗 ジェレミー・デュフォア
ポルトガルの旗 アンドレ・クート
TOYOTA TEAM SARD B
62 Vemac R&D DUNLOP 408R 日本の旗 柴原眞介
日本の旗 密山祥吾
アールアンドデースポーツ D
88 JLOC ムルシェRG-1 日本の旗 山西康司
日本の旗 WADA-Q
JLOC Y
100 RAYBRIG NSX 日本の旗 中野信治
日本の旗 加藤寛規
チーム国光 with MOONCRAFT B

タイヤ=BブリヂストンYヨコハマDダンロップMミシュランKクムホHハンコックBFグッドリッチ

GT300クラス

No. マシン ドライバー エントラント タイヤ
2 プリヴェチューリッヒ・クムホ NSX 日本の旗 高橋一穂
日本の旗 渡辺明
ベルノ東海ドリーム28 K
5 プロジェクトμB-1マッハ号GT320R 日本の旗 玉中哲二
日本の旗 三船剛
TEAMマッハ Y
7 雨宮アスパラドリンクRX7 日本の旗 山路慎一
日本の旗 井入宏之
RE雨宮レーシング Y
9 ADVAN K-STADIUM MT 日本の旗 清水剛
日本の旗 細川慎弥
A&S RACING Y
10 JIM Gainer アドバンF360 日本の旗 田中哲也
日本の旗 余郷敦
Team GAINER Y
11 JIM RodeoDrive アドバンF360 日本の旗 松田秀士
日本の旗 菅一乗
Team GAINER Y
16 M-TEC NSX 日本の旗 山野哲也
日本の旗 八木宏之
M-TEC CO., LTD. D
17 エスペリア Kosei セリカ 日本の旗 長嶋正興
日本の旗 松永まさひろ
SPIRIT Motorsport Y
19 ウェッズスポーツセリカ 日本の旗 青木孝行
日本の旗 谷口信輝
RACING PROJECT BANDOH Y
20 FK/Massimo ADVAN ポルシェ 日本の旗 和田博
日本の旗 井上貴志
HITOTSUYAMA RACING Y
26 エンドレスタイサンADVAN GT3R 日本の旗 山岸大
日本の旗 井尻薫
TEAM TAISAN Y
30 RECKLESS MR-S 日本の旗 佐々木孝太
日本の旗 後藤聡
TEAM RECKLESS BF
31 A'PEX i-mobisess MR-S 日本の旗 田中実
日本の旗 松田晃司
A'PEX with apr BF
43 ARTA Garaiya 日本の旗 新田守男
日本の旗 高木真一
AUTOBACS RACING TEAM AGURI BF
51 NSC・AUTO-STAFF・ADVANシルビア 日本の旗 加藤正将
日本の旗 筒井克彦
AUTO STAFF RACING Y
52 プロジェクトμ太陽石油セリカ 日本の旗 竹内浩典
日本の旗 西澤誠剛
TOYOTA TEAM CERUMO D
63 LEYJUNダンロップ320R 日本の旗 OSAMU
日本の旗 壷林貴也
TEAM LEYJUN D
70 フィールズ外国屋ADVANポルシェ 日本の旗 石橋義三
日本の旗 ヒロミ
TEAM GAIKOKUYA Y
72 アドバンBOROポルシェ 日本の旗 平川晃
日本の旗 福山英朗
TEAM GAIKOKUYA Y
77 クスコスバルADVANインプレッサ 日本の旗 小林且雄
日本の旗 谷川達也
CUSCO RACING Y
80 エンドレスダイシンアドバンZ 日本の旗 木下みつひろ
日本の旗 星野一樹
TEAM DAISHIN Y
81 シーウエストダイシンアドバンZ 日本の旗 柳田真孝
日本の旗 尾本直史
TEAM DAISHIN Y
111 ARKTECH ENDLESS ADVAN GT4 日本の旗 飯島寛也
日本の旗 大井貴之
アークテックモータスポーツ Y
112 ARKTECH ADVAN GT3 日本の旗 Guts城内
日本の旗 澤圭太
アークテックモータスポーツ K
910 高見沢整骨院アドバンポルシェ 日本の旗 高見沢一吉
日本の旗 砂子塾長
910 RACING Y

タイヤ=BブリヂストンYヨコハマDダンロップMミシュランKクムホHハンコックBFグッドリッチ

スケジュール及び勝者

開催日 開催サーキット レース距離 GT500優勝者 GT300優勝者
第1戦 4月3日・4日 TIサーキット英田 約300km 本山哲
リチャード・ライアン
日産・フェアレディZ
田中哲也
余郷敦
フェラーリ・360モデナ
第2戦 5月22日・23日 スポーツランドSUGO 約300km 立川祐路
荒聖治
トヨタ・スープラ
青木孝行
谷口信輝
トヨタ・セリカ
第3戦 6月18日・19日 セパンサーキット 約300km ジェレミー・デュフォア
アンドレ・クート
(トヨタ・スープラ)
山路慎一
井入宏之
マツダ・RX-7
第4戦 7月17日・18日 十勝インターナショナル
スピードウェイ
約300km 影山正美
ミハエル・クルム
(日産・フェアレディZ)
新田守男
高木真一
ASL・ガライヤ
第5戦 9月4日・5日 ツインリンクもてぎ 約300km 松田次生
アンドレ・ロッテラー
ホンダ・NSX
新田守男
高木真一
(ASL・ガライヤ)
第6戦 10月30日・31日 オートポリス 約300km 本山哲
リチャード·ライアン
(日産・フェアレディZ)
山路慎一
井入宏之
(マツダ・RX-7)
第7戦 11月20日・21日 鈴鹿サーキット 約300km ブノワ・トレルイエ
井出有治
(日産・フェアレディZ)
山野哲也
八木宏之
(ホンダ・NSX)
All star 12月18日・19日 カリフォルニア・スピードウェイ 200miles 金石年弘
エリック・コマス
(日産・フェアレディZ)
山野哲也
八木宏之
黒澤治樹
(ホンダ・NSX)
36.25miles 松田次生
アンドレ・ロッテラー
(ホンダ・NSX)
新田守男
高木真一
(ASL・ガライヤ)

ポイントランキング

ドライバー

決勝順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
ポイント 20 15 12 8 6 5 4 3 2 1
予選順位 1位 2位 3位
ポイント 2 1 1
決勝ベストラップ順位 1位 2位 3位
ポイント 1 1 1

GT500

順位 No. ドライバー 第1戦 第2戦 第3戦 第4戦 第5戦 第6戦 第7戦 合計
1 1 本山哲
リチャード・ライアン
21 0 12 0 14 22 4 73
2 39 ジェレミー・デュフォア
アンドレ・クート
13 0 21 4 5 15 3 61
3 6 脇阪寿一
飯田章
15 2 0 15 16 9 0 57
4 3 金石年弘
エリック・コマス
5 5 9 15 4 0 12 50
5 38 立川祐路
荒聖治
7 22 4 0 1 3 8 45
6 37 ジェームス・コートニー
片岡龍也
0 12 7 7 8 5 5 44
7 36 土屋武士
マルコ・アピチェラ
4 4 2 8 6 4 15 43
8 32 松田次生
アンドレ・ロッテラー
1 8 2 5 20 0 6 42
9 22 影山正美
ミハエル・クルム
5 1 5 22 4 2 0 39
10 35 服部尚貴
脇阪薫一
8 6 15 2 3 3 0 37
11 12 ブノワ・トレルイエ
井出有治
4 1 3 1 1 6 20 35
12 25 織戸学
ドミニク・シュワガー
0 17 0 0 0 13 1 31
13 100 中野信治
加藤寛規
0 3 0 1 2 1 2 9
14 18 道上龍
セバスチャン・フィリップ
0 0 3 3 0 0 0 6
15 8 金石勝智
伊藤大輔
0 2 0 0 0 0 0 2

脚注

  1. ^ レギュレーションで装着が義務づけられているリストリクター径が、前年まではエンジン排気量が3.5L以上全て同一サイズから、3.5L以上4.5Lまで、4.5L以上5.5Lまで、5.5L以上とより細分化された。

関連項目