2000年の日本シリーズ

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日本の旗2000年の日本シリーズ
チーム 勝数(引分数)
読売ジャイアンツ() 4
 福岡ダイエーホークス() 2
ゲームデータ
試合日程 2000年10月21日-10月28日
最高殊勲選手 松井秀喜
敢闘選手 城島健司
チームデータ
読売ジャイアンツ ()
監督 長嶋茂雄
シーズン成績 78勝57敗
(シーズン1位)
 福岡ダイエーホークス()
監督 王貞治
シーズン成績 73勝60敗2分
(シーズン1位)
日本シリーズ
 < 1999 2001 > 

2000年の日本シリーズ(2000ねんのにっぽんシリーズ)は、2000年10月21日から10月28日まで行われたセ・リーグ優勝チームの読売ジャイアンツと、パ・リーグ優勝チームの福岡ダイエーホークスによる日本プロ野球日本選手権シリーズである。

目次

[編集] 概要

長嶋茂雄監督率いる読売ジャイアンツと王貞治監督率いる福岡ダイエーホークスの対決となった2000年の日本シリーズは、巨人が4勝2敗で勝利し、6年ぶり19度目の日本一となった。長嶋は監督14年目にして2度目の日本一となった[1]。20世紀の日本シリーズにおいて、巨人OB対決(1983年1987年など)は何度かあったが、巨人を日本一に導いているのは長嶋(他には1994年)だけとなった。本シリーズは、巨人のV9時代を支えた王・長嶋の「ON対決」として注目された他[2]、移動日なしで第3戦を行い、3戦と4戦の間に2日間の休みが入るという変則日程であった[3]。先にダイエーが2連勝して、移動日なしで巨人が勝利。その後2日をはさんで第6戦まで行われた。

本塁打数は巨人8、ダイエー7とほぼ互角だったが、巨人がチーム打率.285とほぼ実力を発揮したのに対し、ダイエーは.202と本来の力を発揮できなかった。城島健司が3試合連続を含む4本塁打(ともにシリーズタイ記録)と気を吐いたものの、左脇腹痛を発症させた小久保裕紀(.143、0本塁打、1打点)や、松中信彦(第1戦で本塁打を放ったものの安打はその1本のみ)らの主軸がブレーキとなり、3本塁打8打点の松井秀喜、2本塁打5打点の高橋由伸と主軸が活躍した巨人と対照的な結果になった。ダイエーは従来のシリーズ記録(49三振)を大幅に上回るシリーズ62三振を喫し、犠打数も巨人の7に対してわずか1(その1犠打は主軸の小久保である)と粗さが目立った。先発投手の防御率が8.25と早めの継投を余儀なくされ、第1戦、第2戦で活躍した救援投手陣も次第に巨人打線に通用しなくなった。

[編集] 試合結果

[編集] 第1戦

10月21日 東京ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ダイエー 0 1 0 0 0 0 2 0 2 5 8 1
巨人 2 1 0 0 0 0 0 0 0 3 9 0
  1. ダ : 若田部健一渡辺正和田之上慶三郎吉田修司、ペドラザ - 城島健司
  2. 巨 : 工藤公康木村龍治槙原寛己 - 村田善則村田真一
  3. : 吉田(1勝)  : 槙原(1敗)  S: ペドラザ (1S)  
  4. :  ダ – 城島1号ソロ(2回工藤)、松中信彦1号2ラン(7回工藤)、メルビン・ニエベス1号ソロ(9回槙原)  巨 – 松井秀喜1号2ラン(1回若田部)
  5. * 開始18:05 有料入場者 43848人 試合時間 3時間15分

巨人・工藤公康[4]、ダイエー・若田部健一の先発で開幕。工藤はシリーズタイ記録となる3チーム目でのシリーズ出場で、いずれのチーム(西武、ダイエー、巨人)でも第1戦先発を経験したことになる。また、2年連続の第1戦先発は西武の西口文也以来2年ぶり10人目だが、異なるチームでの2年連続第1戦先発は史上初。巨人は初回、先頭の仁志敏久が二塁打で出塁。2死を取ったものの、4番の松井秀喜がバックスクリーン右へ先制2ラン本塁打。ダイエーは2回表、城島健司のソロ本塁打で追い上げるが、その裏巨人は2死1、2塁から仁志のタイムリー二塁打で再び2点差とした。ダイエーは若田部から渡辺正和田之上慶三郎とつなぎ、追加点を許さず反撃を待った。7回表、先頭の大道典良がヒットで出塁。小久保裕紀は左飛に倒れたが、松中信彦がライトスタンドへ同点2ラン本塁打。そして9回表、代打で登場したメルビン・ニエベスが巨人の3人目槙原寛己から勝ち越しのソロ本塁打。最後はロドニー・ペドラザが走者を許したものの危なげなく巨人打線を抑え、ダイエーが先勝した。巨人は6回裏の2死満塁のチャンスで清水隆行が一塁ゴロに倒れたのが痛かった。

[編集] 第2戦

10月22日 東京ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ダイエー 0 0 0 0 6 0 2 0 0 8 11 0
巨人 0 2 1 0 0 0 0 0 0 3 5 1
  1. ダ : 永井智浩、田之上、渡辺正、長冨浩志、吉田、ペドラザ - 城島
  2. 巨 : ダレル・メイ、木村、平松一宏三澤興一桑田真澄 - 村田真
  3. : 渡辺正(1勝)  : メイ(1敗)  
  4. :  ダ – 城島2号2ラン(7回三沢)
  5. * 開始18:05 有料入場者 43850人 試合時間 3時間34分
    • 審判 球審=中村(パ) 塁審=友寄(セ)、橘(パ)、井野(セ) 外審=佐藤純一(パ)、谷博(セ)
    • 始球式は田村亮子(シドニーオリンピック女子柔道48㎏級金メダル。本来なら井上康生(同男子柔道100kg級金メダル)とバッテリーを組む予定だったが、井上が私用で欠席[5]したため)

巨人はダレル・メイ、ダイエーは永井智浩の先発。2回裏、永井のコントロールが乱れ、3連続四死球で無死満塁。二岡智宏のセカンドゴロ併殺打の間に三塁走者の松井が生還して巨人が先制。なお2死3塁の場面で村田真一がセンター前タイムリーヒット。清原和博が生還し、2点目。さらに3回裏にも松井、清原の連続二塁打で巨人が追加点。巨人ペースで進むかと思われたが、5回表にメイの1塁への暴投を皮切りにダイエーが反撃。打者一巡、7安打の猛攻で一挙6点を奪い、主導権を奪い返した。7回には城島の2試合連続となる2ランで8-3と突き放した。

[編集] 第3戦

10月23日 福岡ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
巨人 0 3 4 0 0 0 2 0 0 9 14 0
ダイエー 0 3 0 0 0 0 0 0 0 3 8 0
  1. 巨 : 上原浩治岡島秀樹 - 村田真
  2. ダ : ブレイディー・ラジオ渡辺秀一星野順治篠原貴行斉藤和巳 - 城島
  3. : 上原(1勝)  : ラジオ(1敗)  
  4. :  巨 – 高橋由伸1号2ラン(2回ラジオ)、松井2号2ラン(7回星野)  ダ – 城島3号ソロ(2回上原)
  5. * 開始18:30 有料入場者 36625人 試合時間 3時間10分

福岡ドームの日程の都合で47年ぶりに移動日なしとなった第3戦はダイエーがブレイディー・ラジオ、巨人が上原浩治の先発。巨人は江藤智、清水を先発からはずすなどの打線くみかえを行って試合に臨み、2回表、1死から四球のドミンゴ・マルティネスを1塁において高橋由のライトへの先制2ランで3試合連続の先制。さらに3連打で3点目。その裏、ダイエーも1死から城島がシリーズタイ記録となる3試合連続本塁打で反撃。さらに2安打と盗塁で1死2、3塁としたところで井口忠仁の2点二塁打で同点。しかし巨人はすぐ次の4回表、2安打と四球で2死満塁とし、二岡の2点二塁打で勝ち越し。ダイエーはここでラジオをあきらめ渡辺秀一に交代したが、その渡辺秀から村田真が2点安打を奪い、7-3とリードを広げ、試合を決定づけた。7回には安打の清原を1塁において松井が豪快に右翼へダメ押しの2ラン。上原は尻上がりに調子を上げ、9回は岡島秀樹につなぎ、巨人が1勝目を挙げた。

[編集] 第4戦

10月26日 福岡ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
巨人 1 1 0 0 0 0 0 0 0 2 7 0
ダイエー 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 4 1
  1. 巨 : 斎藤雅樹、岡島 - 村田真
  2. ダ : 田之上、渡辺正、吉田 - 城島
  3. : 斎藤雅(1勝)  : 田之上(1敗)  S: 岡島(1S)  
  4. :  巨 – 江藤智1号ソロ(2回田之上)
  5. * 開始18:30 有料入場者 36701人 試合時間 3時間6分
    • 審判 球審=永見(パ) 塁審=小林毅(セ)、佐藤(パ)、友寄(セ)、 外審=中村(パ)、井野(セ)

2日の空間を空けての第4戦はダイエーは田之上、巨人はベテラン斎藤雅樹の先発。1回表、巨人はヒットと犠打による1死2塁のチャンスに清原が先制タイムリーヒット。その裏ダイエーは3番DHに入っていたニエベスのシリーズ2号本塁打で同点としたが、巨人も2回表江藤の本塁打で再び勝ち越し。ダイエーは4回裏1死1、2塁のチャンスを迎えたが、斎藤雅が城島、秋山幸二を連続三振に仕留め、踏ん張った。また、7回裏には秋山がヒットで出塁したが盗塁失敗。この直後に井口の三塁打が飛び出しただけに痛いミスだった。巨人はここで斎藤雅から岡島にスイッチ、ダイエーの反撃を絶った。斎藤雅は1989年第5戦以来の日本シリーズ勝利投手。11年ぶりの勝利投手はシリーズ史上最長ブランクだった。

[編集] 第5戦

10月27日 福岡ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
巨人 0 1 0 0 1 0 2 2 0 6 10 1
ダイエー 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0
  1. 巨 : 高橋尚 - 村田真
  2. ダ : 若田部、篠原、斉藤和 - 城島
  3. : 高橋尚(1勝)  : 若田部(1敗)  
  4. :  巨 – 高橋由2号ソロ(2回若田部)、江藤2号ソロ(5回若田部)、村田真1号2ラン(7回若田部)
  5. * 開始18:30 有料入場者 36787人 試合時間 2時間40分
    • 審判 球審=井野(セ) 塁審=中村(パ)、小林毅(セ)、佐藤(パ) 外審=谷(セ)、橘(パ)

ダイエーが若田部、巨人がルーキー高橋尚成の先発(両投手は駒大野球部の先輩後輩)巨人が2回高橋由、5回江藤、7回村田真の本塁打で効果的に加点した。8回にも高橋由の2点タイムリーで巨人の一方的な試合となった。高橋尚は無四球、シリーズ歴代2位タイの12奪三振の力投で完封勝利。巨人が王手をかけて東京に戻ることになった。初登板完封は1998年第2戦の斎藤隆以来2年ぶり10人目だったが、ルーキーでの快挙はシリーズ史上初。ダイエーは当時のシリーズ最少安打タイ記録の2安打と全く打てなかった。なお、この勝利で前年の日本シリーズ第2戦よりビジターチームが9連勝という記録が生まれた。

[編集] 第6戦

10月28日 東京ドーム

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 R H E
ダイエー 0 0 1 1 0 1 0 0 0 3 7 0
巨人 0 0 4 0 5 0 0 0 X 9 12 1
  1. ダ : 永井、渡辺正、吉田、星野、篠原、斉藤和 - 城島
  2. 巨 : メイ、木村、平松、岡島 - 村田真
  3. : メイ(1勝1敗)  : 永井(1敗)  
  4. :  ダ – 城島4号ソロ(4回メイ)  巨 – 松井3号2ラン(3回渡辺正)
  5. * 開始18:00 有料入場者 44033人 試合時間 3時間16分
    • 審判 球審=橘(パ) 塁審=谷(セ)、中村(パ)、小林毅(セ) 外審=永見(パ)、友寄(セ)

再び東京ドームに舞台を移しての第6戦。巨人自慢の重量打線が爆発した。3回表にダイエーが鳥越裕介のタイムリー二塁打で1点を先制。その裏、投手のメイが四球を選んだあと、1番の仁志が左翼線を破る二塁打でメイが一気にホームインし、同点。後藤孝志の中飛で仁志が三塁に進んだ後、清原の三塁内野安打で仁志が生還し、逆転。ここでダイエーは早くも先発の永井から渡辺正和に交代したが、その渡辺正から松井がバックスクリーン左へ3号2ラン。4回表、城島のシリーズタイ記録となる4号本塁打で追い上げたが、5回裏、巨人は5安打1四球を集め5点を奪い、試合を決定づけた。ダイエーは6回に巨人の守備の乱れにつけ込んで1点を返したものの、シリーズタイ記録となる13三振を喫するなど粗い攻撃で点差を詰めることはできなかった。巨人は6回以降小刻みな継投でダイエーの反撃をかわし、最後は岡島がニエベスを空振り三振に仕留め、ゲームセット。巨人が6年ぶりの日本一を決めた。

[編集] 表彰選手

  • 最高殊勲選手賞:松井秀喜(巨人)-打率.381(21打数8安打)、3本塁打、8打点でチームの日本一に貢献。
  • 敢闘選手賞:城島健司(ダイエー)-第1戦から3試合連続を含む4本塁打。
  • 優秀選手賞:仁志敏久(巨人)打率.350(20打数7安打)、3打点。第6戦での逆転を呼ぶきっかけとなった同点タイムリー二塁打の他に第3戦での一打逆転のピンチを救うファインプレーも光った。
  • 優秀選手賞:村田真一(巨人)-打率.286(21打数6安打)ながら、1本塁打5打点。好リードで投手陣を支えた。
  • 優秀選手賞:高橋尚成(巨人)-第5戦でシリーズ史上初となる新人投手の初登板、初先発、初完封勝利を記録。

[編集] テレビ・ラジオ中継

[編集] テレビ中継

  • 第1戦:10月21日
  • 日本テレビ (NTV) ≪日本テレビ系列 制作・日本テレビ≫
実況:小川光明 解説江川卓掛布雅之 ゲスト解説:石井一久ヤクルト
  • 第2戦:10月22日
  • 日本テレビ≪日本テレビ系列 制作・日本テレビ≫
実況:多昌博志 解説:山本浩二中畑清 ゲスト解説:古田敦也(ヤクルト)
  • 第3戦:10月23日
実況:三宅正治 (CX)  解説:大矢明彦 (CX)  ベンチサイド解説:高木豊 (CX) 、池田親興
ゲスト:モーニング娘。中澤裕子飯田圭織安倍なつみ保田圭後藤真希[7]
  • 第4戦:10月26日
  • 福岡放送 (FBS) ≪日本テレビ系列 制作・日本テレビ≫
実況:山下末則 (NTV)  解説:長池徳士堀内恒夫 (NTV) 、吉村禎章 (NTV)
ゲスト解説:駒田徳広(前横浜、移籍球団を探すもいずれの球団からも声がかからず翌年1月に引退を表明)
  • 第5戦:10月27日
実況:植草朋樹 解説:稲尾和久田淵幸一 (TBS)  ゲスト解説:石井一久 ゲスト:田村亮子(現姓・谷)
  • 第6戦:10月28日
  • 日本テレビ≪日本テレビ系列 制作・日本テレビ≫
実況:吉田填一郎 解説:山本浩二、中畑清、江川卓

[編集] ラジオ放送

[編集] 脚注、注釈

  1. ^ これは歴代の巨人監督の中でも遅いほうである(ただし、巨人で監督を14シーズン以上勤めたのはV9監督の川上哲治と長嶋だけである)。
  2. ^ シリーズを行なう前に、ルールの確認などを理由に、必ずお互いの監督が顔合わせをし会議を行なうが、この年の会議は5分で終わってしまった。監督が二人とも旧知の仲であり、「何も言わなくても、お互いのことは分かる」とのことで、ほとんど話し合うことはなかったためである。
  3. ^ これは、福岡ドームがシリーズ日程中の10月24 - 26日まで別のイベント(日本脳外科学会)を開催していたためである(26日は午前でイベントを打ち切り、試合を行った)。事前に球団の許可なく貸し出したため、一見福岡ドーム側に責任があるように見えるが、早期に発見すれば対応が可能であった事もあって、責任はダイエー球団となり、シリーズ終了後に制裁金3000万円の支払いを命じられた。
  4. ^ 工藤は、前年までダイエーに所属しており、その「因縁」も注目された。
  5. ^ 学生時代にお世話になった寮母が病死し、その葬儀に出席したため。
  6. ^ テレビ西日本による日本シリーズ中継は、次の2003年の福岡ダイエー優勝時は王シュレット事件が響いたことにより中継できなかった。それから7年後の2010年に福岡ソフトバンクがパ・リーグ優勝を果たすもクライマックスシリーズ千葉ロッテに敗れ日本シリーズ出場を逃したため、TNCは10年連続で日本シリーズを中継できない形となった(ただし2001年の「ヤクルトVS近鉄」以降も他のフジテレビ系列局による日本シリーズ中継はネットしている)。王シュレット事件後の2003年12月に地上デジタル放送が開始(東名阪。福岡地区は2006年開始)されたことにより、このシリーズの11年後となる2011年地上アナログ放送終了となることから、アナログ放送においての最後の中継となった。
  7. ^ ただし前述の『サルティンバンコ2000』のPRのための出演であるため、最後まで出演していない。また、矢口真里と当時新メンバーの石川梨華吉澤ひとみ加護亜依辻希美は出演していない。

[編集] 参考文献

巨人軍5000勝の記憶読売新聞社ベースボールマガジン社、2007年。ISBN 9784583100296。p.80 -  

[編集] 外部リンク

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