1971年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ

	1971年のナショナルリーグ; チャンピオンシップシリーズ
チーム	勝数
ピッツバーグ・パイレーツ	3
サンフランシスコ・ジャイアンツ	1
	シリーズ情報
試合日程	10月2日–6日
観客動員	4試合合計：15万7248人; 1試合平均：03万9312人
殿堂表彰者	ロベルト・クレメンテ（PIT外野手）; ビル・マゼロスキー（PIT内野手）; ウィリー・スタージェル（PIT外野手）; フアン・マリシャル（SF投手）; ウィリー・メイズ（SF外野手）; ウィリー・マッコビー（SF内野手）; ゲイロード・ペリー（SF投手）
	チーム情報
	ピッツバーグ・パイレーツ（PIT）
シリーズ出場	2年連続2回目
GM	ジョー・L・ブラウン
監督	ダニー・マートー
シーズン成績	97勝65敗・勝率.599; 東地区優勝
	サンフランシスコ・ジャイアンツ（SF）
シリーズ出場	シリーズ開始3年目で初
GM	ホーレス・ストーンハム
監督	チャーリー・フォックス
シーズン成績	90勝72敗・勝率.556; 西地区優勝
	ワールドシリーズ

1971年の野球において、メジャーリーグベースボール（MLB）のポストシーズンは10月2日に開幕した。ナショナルリーグの第3回リーグチャンピオンシップシリーズ（3rd National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記）は、同日から6日にかけて計4試合が開催された。その結果、ピッツバーグ・パイレーツ（東地区）がサンフランシスコ・ジャイアンツ（西地区）を3勝1敗で下し、11年ぶり8回目のリーグ優勝および6回目のワールドシリーズ進出を果たした。

レギュラーシーズンでは両球団は12試合対戦し、ジャイアンツが9勝3敗と勝ち越している^[1]。今シリーズではジャイアンツが初戦に勝利したが、パイレーツは第2戦をボブ・ロバートソンの3本塁打などでものにすると、そこから3連勝で逆転した。ロバートソンの1試合3本塁打はポストシーズン史上、1928年のワールドシリーズ第4戦でベーブ・ルースが記録して以来、43年ぶり2人目・3度目の達成である^{[注 1]}^[2]。このあとパイレーツは、ワールドシリーズでもアメリカンリーグ王者ボルチモア・オリオールズを4勝3敗で下し、11年ぶり4度目の優勝を成し遂げた。

試合結果[編集]

1971年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月2日に開幕し、途中に移動日を挟んで5日間で4試合が行われた。日程・結果は以下の通り。

日付	試合	ビジター球団（先攻）	スコア	ホーム球団（後攻）	開催球場
10月02日（土）	第1戦	ピッツバーグ・パイレーツ	4－5	サンフランシスコ・ジャイアンツ	キャンドルスティック・パーク	キャンドルスティック・パークスリー・リバース・スタジアム
10月03日（日）	第2戦	ピッツバーグ・パイレーツ	9－4	サンフランシスコ・ジャイアンツ	キャンドルスティック・パーク
10月04日（月）		移動日
10月05日（火）	第3戦	サンフランシスコ・ジャイアンツ	1－2	ピッツバーグ・パイレーツ	スリー・リバース・スタジアム
10月06日（水）	第4戦	サンフランシスコ・ジャイアンツ	5－9	ピッツバーグ・パイレーツ	スリー・リバース・スタジアム
優勝：ピッツバーグ・パイレーツ（3勝1敗 / 11年ぶり8度目）

第1戦 10月2日[編集]

キャンドルスティック・パーク（カリフォルニア州サンフランシスコ）


	1	2	3	4	5	6	7	8	9	R	H	E
ピッツバーグ・パイレーツ	0	0	2	0	0	0	2	0	0	4	9	0
サンフランシスコ・ジャイアンツ	0	0	1	0	4	0	0	0	X	5	7	2

勝：ゲイロード・ペリー（1勝）敗：スティーブ・ブラス（1敗）
本塁打
SF：ティト・フエンテス1号2ラン、ウィリー・マッコビー1号2ラン
審判
［球審］トム・ゴーマン
［塁審］一塁: シャグ・クロフォード、二塁: リー・ウェイヤー、三塁: アンディ・オルセン
［外審］左翼: ディック・ステーロ、右翼: サッチ・デビッドソン
昼間試合試合時間: 2時間44分観客: 4万977人
詳細: Baseball-Reference.com

両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツ					サンフランシスコ・ジャイアンツ
打順	守備	選手	打席	S・ブラス M・サンギーエン B・ロバートソン D・キャッシュ R・ヘブナー J・ヘルナンデス W・スタージェル A・オリバー R・クレメンテ	打順	守備	選手	打席	G・ペリー D・ディーツ W・マッコビー T・フエンテス A・ギャラガー C・スパイアー K・ヘンダーソン W・メイズ D・キングマン
1	二	D・キャッシュ	右		1	左	K・ヘンダーソン	両
2	三	R・ヘブナー	左		2	二	T・フエンテス	両
3	右	R・クレメンテ	右		3	中	W・メイズ	右
4	左	W・スタージェル	左		4	一	W・マッコビー	左
5	中	A・オリバー	左		5	右	D・キングマン	右
6	一	B・ロバートソン	右		6	捕	D・ディーツ	右
7	捕	M・サンギーエン	右		7	三	A・ギャラガー	右
8	遊	J・ヘルナンデス	右		8	遊	C・スパイアー	右
9	投	S・ブラス	右		9	投	G・ペリー	右
先発投手			投球		先発投手			投球
S・ブラス			右		G・ペリー			右

第2戦 10月3日[編集]

キャンドルスティック・パーク（カリフォルニア州サンフランシスコ）


	1	2	3	4	5	6	7	8	9	R	H	E
ピッツバーグ・パイレーツ	0	1	0	2	1	0	4	0	1	9	15	0
サンフランシスコ・ジャイアンツ	1	1	0	0	0	0	0	0	2	4	9	0

勝：ドック・エリス（1勝）敗：ジョン・カンバーランド（1敗） S：デーブ・ジュスティ（1S）
本塁打
PIT：ボブ・ロバートソン1号ソロ・2号3ラン・3号ソロ、ジーン・クラインズ1号ソロ
SF：ウィリー・メイズ1号2ラン
審判
［球審］シャグ・クロフォード
［塁審］一塁: リー・ウェイヤー、二塁: アンディ・オルセン、三塁: ディック・ステーロ
［外審］左翼: サッチ・デビッドソン、右翼: トム・ゴーマン
昼間試合試合時間: 3時間23分観客: 4万2562人
詳細: Baseball-Reference.com

両チームの先発ラインナップ
ピッツバーグ・パイレーツ					サンフランシスコ・ジャイアンツ
打順	守備	選手	打席	D・エリス M・サンギーエン B・ロバートソン D・キャッシュ J・パガン J・ヘルナンデス W・スタージェル G・クラインズ R・クレメンテ	打順	守備	選手	打席	J・カンバーランド D・ディーツ W・マッコビー T・フエンテス A・ギャラガー C・スパイアー K・ヘンダーソン W・メイズ D・キングマン
1	二	D・キャッシュ	右		1	左	K・ヘンダーソン	両
2	中	G・クラインズ	右		2	二	T・フエンテス	両
3	右	R・クレメンテ	右		3	中	W・メイズ	右
4	左	W・スタージェル	左		4	一	W・マッコビー	左
5	一	B・ロバートソン	右		5	右	D・キングマン	右
6	捕	M・サンギーエン	右		6	捕	D・ディーツ	右
7	三	J・パガン	右		7	三	A・ギャラガー	右
8	遊	J・ヘルナンデス	右		8	遊	C・スパイアー	右
9	投	D・エリス	両		9	投	J・カンバーランド	右
先発投手			投球		先発投手			投球
D・エリス			右		J・カンバーランド			左

第3戦 10月5日[編集]

スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）


	1	2	3	4	5	6	7	8	9	R	H	E
サンフランシスコ・ジャイアンツ	0	0	0	0	0	1	0	0	0	1	5	2
ピッツバーグ・パイレーツ	0	1	0	0	0	0	0	1	X	2	4	1

勝：ボブ・ジョンソン（1勝）敗：フアン・マリシャル（1敗） S：デーブ・ジュスティ（2S）
本塁打
PIT：ボブ・ロバートソン4号ソロ、リッチー・ヘブナー1号ソロ
審判
［球審］リー・ウェイヤー
［塁審］一塁: アンディ・オルセン、二塁: ディック・ステーロ、三塁: サッチ・デビッドソン
［外審］左翼: トム・ゴーマン、右翼: シャグ・クロフォード
昼間試合試合時間: 2時間26分観客: 3万8222人
詳細: Baseball-Reference.com

両チームの先発ラインナップ
サンフランシスコ・ジャイアンツ					ピッツバーグ・パイレーツ
打順	守備	選手	打席	J・マリシャル D・ディーツ W・マッコビー T・フエンテス A・ギャラガー C・スパイアー K・ヘンダーソン W・メイズ B・ボンズ	打順	守備	選手	打席	B・ジョンソン M・サンギーエン B・ロバートソン D・キャッシュ R・ヘブナー J・ヘルナンデス W・スタージェル A・オリバー R・クレメンテ
1	左	K・ヘンダーソン	両		1	二	D・キャッシュ	右
2	二	T・フエンテス	両		2	三	R・ヘブナー	左
3	中	W・メイズ	右		3	右	R・クレメンテ	右
4	一	W・マッコビー	左		4	左	W・スタージェル	左
5	右	B・ボンズ	右		5	中	A・オリバー	左
6	捕	D・ディーツ	右		6	一	B・ロバートソン	右
7	三	A・ギャラガー	右		7	捕	M・サンギーエン	右
8	遊	C・スパイアー	右		8	遊	J・ヘルナンデス	右
9	投	J・マリシャル	右		9	投	B・ジョンソン	左
先発投手			投球		先発投手			投球
J・マリシャル			右		B・ジョンソン			右

第4戦 10月6日[編集]

スリー・リバース・スタジアム（ペンシルベニア州ピッツバーグ）


	1	2	3	4	5	6	7	8	9	R	H	E
サンフランシスコ・ジャイアンツ	1	4	0	0	0	0	0	0	0	5	10	0
ピッツバーグ・パイレーツ	2	3	0	0	0	4	0	0	X	9	11	2

勝：ブルース・キーソン（1勝）敗：ゲイロード・ペリー（1勝1敗）
本塁打
SF：クリス・スパイアー1号ソロ、ウィリー・マッコビー2号3ラン
PIT：リッチー・ヘブナー2号3ラン、アル・オリバー1号3ラン
審判
［球審］アンディ・オルセン
［塁審］一塁: ディック・ステーロ、二塁: サッチ・デビッドソン、三塁: トム・ゴーマン
［外審］左翼: シャグ・クロフォード、右翼: リー・ウェイヤー
昼間試合試合時間: 3時間0分観客: 3万5487人
詳細: Baseball-Reference.com

両チームの先発ラインナップ
サンフランシスコ・ジャイアンツ					ピッツバーグ・パイレーツ
打順	守備	選手	打席	G・ペリー D・ディーツ W・マッコビー T・フエンテス J・ハート C・スパイアー K・ヘンダーソン W・メイズ B・ボンズ	打順	守備	選手	打席	S・ブラス M・サンギーエン B・ロバートソン D・キャッシュ R・ヘブナー J・ヘルナンデス W・スタージェル A・オリバー R・クレメンテ
1	左	K・ヘンダーソン	両		1	二	D・キャッシュ	右
2	二	T・フエンテス	両		2	三	R・ヘブナー	左
3	中	W・メイズ	右		3	右	R・クレメンテ	右
4	一	W・マッコビー	左		4	左	W・スタージェル	左
5	右	B・ボンズ	右		5	中	A・オリバー	左
6	捕	D・ディーツ	右		6	一	B・ロバートソン	右
7	三	J・ハート	右		7	捕	M・サンギーエン	右
8	遊	C・スパイアー	右		8	遊	J・ヘルナンデス	右
9	投	G・ペリー	右		9	投	S・ブラス	右
先発投手			投球		先発投手			投球
G・ペリー			右		S・ブラス			右

脚注[編集]

注釈[編集]

^ ルースは1926年のワールドシリーズ第4戦でも1試合3本塁打を記録している。

出典[編集]

^ "1971 San Francisco Giants Schedule," Baseball-Reference.com. 2020年11月28日閲覧。
^ Mike Axisa, "Dodgers' Enrique Hernandez becomes 10th to hit three homers in MLB playoff game," CBSSports.com, October 19, 2017. 2020年11月28日閲覧。

外部リンク[編集]

Baseball-Reference.com（英語）
1971 National League Championship Series - IMDb（英語）

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[2] ルースは1926年のワールドシリーズ第4戦でも1試合3本塁打を記録している。

[1] "1971 San Francisco Giants Schedule," Baseball-Reference.com. 2020年11月28日閲覧。

[3] Mike Axisa, "Dodgers' Enrique Hernandez becomes 10th to hit three homers in MLB playoff game," CBSSports.com, October 19, 2017. 2020年11月28日閲覧。

[1]

[注 1]

[2]

表話編歴ピッツバーグ・パイレーツ
球団	歴史選手監督成績
歴代本拠地	レクリエーション・パークエクスポジション・パークフォーブス・フィールドスリー・リバース・スタジアム PNCパーク
永久欠番	1 4 8 9 11 20 21 33 40 42
ワールドシリーズ優勝（5回）	1909 1925 1960 1971 1979
ワールドシリーズ敗退（2回）	1903 1927
リーグ優勝（9回）	1901 1902 1903 1909 1925 1927 1960 1971 1979
できごと	ピッツバーグ薬物裁判
傘下マイナーチーム	インディアナポリス・インディアンズ（AAA級）アルトゥーナ・カーブ（AA級）グリーンズボロ・グラスホッパーズ（High-A級）ブレイデントン・マローダーズ（Low-A級）フロリダ・コンプレックスリーグ・パイレーツ（Rookie級）ドミニカン・サマーリーグ・パイレーツ（Rookie級）

表話編歴サンフランシスコ・ジャイアンツ
球団	歴史選手監督成績
歴代本拠地	ポロ・グラウンズオークランド・パークセント・ジョージ・グラウンズヒルトップ・パークシールズ・スタジアムキャンドルスティック・パークオラクル・パーク
文化	『想い出のサンフランシスコ』『ザ・ファン』
永久欠番	NY NY 3 4 11 20 22 24 25 27 30 36 42 44
ジャイアンツ球団殿堂	フェリペ・アルーゲイリー・ラベールジム・バージョニー・レマスターロッド・ベックジェフリー・レナードヴァイダ・ブルーカート・マンウォーリングボブ・ボーリンフアン・マリシャルジェフ・ブラントリーウィリー・メイズボビー・ボンズマイク・マコーミックボブ・ブレンリーウィリー・マッコビージョン・バーケットステュ・ミラーオーランド・セペダグレッグ・ミントンジャック・クラークケビン・ミッチェルウィル・クラークランディ・モフィットジム・ダベンポートジョン・モンテフュスコチリ・デービスロブ・ネンディック・ディーツゲイロード・ペリーダレル・エバンスリック・ラッシェルティト・フエンテスカーク・ルータースコット・ギャレルツ J.T.スノートム・ハラークリス・スパイアーアトリー・ハマカーロビー・トンプソンジム・レイ・ハートマット・ウィリアムズマイク・クルーコウジェフ・ケントリッチ・オーリリアショーン・エステスマービン・ベナードジェイソン・シュミットバリー・ボンズマット・ケインブライアン・ウィルソンライアン・ボーグルソンピーター・マゴワン
ワールドシリーズ優勝（08回）	1905 1921 1922 1933 1954 2010 2012 2014
ワールドシリーズ敗退（12回）	1911 1912 1913 1917 1923 1924 1936 1937 1951 1962 1989 2002
リーグ優勝（23回）	1888 1889 1904 1905 1911 1912 1913 1917 1921 1922 1923 1924 1933 1936 1937 1951 1954 1962 1989 2002 2010 2012 2014
できごと	1960年の日米野球 1970年の日米野球
傘下マイナーチーム	サクラメント・リバーキャッツ（AAA級）リッチモンド・フライングスクウォーレルズ（AA級）ユージーン・エメラルズ（High-A級）サンノゼ・ジャイアンツ（Low-A級）アリゾナ・コンプレックスリーグ・ジャイアンツ（Rookie級）ドミニカン・サマーリーグ・ジャイアンツ（Rookie級）