1950年イタリアグランプリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
イタリアの旗 1950年イタリアグランプリ
レース詳細
Monza 1950.png
日程 1950年シーズン第7戦
決勝開催日 9月3日
開催地 モンツァ
イタリア
コース長 6.300km
レース距離 80周(504.000km)
決勝日天候 晴れ
ポールポジション
ドライバー アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ
タイム 1:58.6
ファステストラップ
ドライバー アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ
タイム 2:00.0
決勝順位
優勝 イタリアの旗 ジュゼッペ・ファリーナ
タイム 2:51:17.4
2位 イタリアの旗 ドリノ・セラフィーニ
イタリアの旗 アルベルト・アスカリ
3位 イタリアの旗 ルイジ・ファジオーリ

1950年イタリアグランプリ (XXI GRAN PREMIO D'ITALIA) は、1950年のF1世界選手権第7戦として、1950年9月3日モンツァで開催された。

このレースでニーノ・ファリーナが初のタイトルを獲得、母国でタイトルを獲得した唯一のドライバーとなった。

背景[編集]

ファン・マヌエル・ファンジオフランスグランプリで優勝し、ファンジオのポイントは26、チームメイトのルイジ・ファジオーリが24とその差は2ポイントであった。もう1人、ジュゼッペ・ファリーナも22ポイントと、4ポイントの間に3人がひしめき合っていた。ファジオーリは既に有効ポイントがカウントされる4戦全てが2位であり、優勝しても3ポイントが増えるだけであった。一方ファンジオとファリーナはポイント獲得が3戦のみであった。ファンジオのポイント獲得は全て1位であった。

タイトル獲得条件

  • ファンジオ
    • 優勝または2位でタイトルが確定。
    • 3位4位5位で、ファリーナが2位もしくはそれ以下。
    • ファステストラップを達成し、ファリーナだけ3位もしくはそれ以下。
    • ノーポイントの場合、ファリーナが3位もしくはそれ以下で、ファステストラップを達成しない。4位かつファジオーリが優勝せず、ファステストラップも達成しない。
  • ファジオーリ
    • 優勝かつファステストラップを達成し、ファリーナが3位もしくはそれ以下、加えてファンジオがノーポイント
  • ファリーナ
    • 優勝かつファステストラップを達成し、ファンジオが3位もしくはそれ以下。
    • 3位かつファステストラップを達成し、ファンジオがノーポイント

レース概要[編集]

フェラーリはアルファロメオの支配を打ち破るために新型の自然吸気4.5リッターエンジンを搭載したマシンを投入した。アルベルト・アスカリがそのマシンで予選で2番手に付け、ファン・マヌエル・ファンジオアルファロメオ・158に続いた。レースが始まるとニーノ・ファリーナに先んじて走行したが、そのペースは新型車に負担となり、20ラップ目にリタイアとなった。その後はいつものようにアルファ同士のバトルとなった。ファンジオは2回リタイアする。初めは自身のアルファロメオ・158で、2回目は引き継いだピエロ・タルッフィのマシンでであった。ファリーナがドリノ・セラフィーニフェラーリ・375を引き継いだアスカリを率いてレースを制し、ルイジ・ファジオーリが3位に入った。タルボ・ラーゴ・T26Cルイ・ロジェが4位、フィリップ・エタンセランが5位に入った。エタンセランは世界選手権においてポイント圏内でフィニッシュした最年長ドライバーとなった。26台の内7台のみが完走、ファリーナが優勝、ファンジオはノーポイント、ファジオーリが3位に入り、ファリーナが初のタイトルを獲得した。

エントリーリスト[編集]

No ドライバー チーム コンストラクター シャシー エンジン タイヤ
2 ベルギーの旗 ジョニー・クレエ エキュリー・ベルゲ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
4 イタリアの旗 フランコ・ロル オフィシーネ・アルフィエリ・マセラティ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
6 モナコの旗 ルイ・シロン マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
8 イギリスの旗 ピーター・ホワイトヘッド ピーター・ホワイトヘッド フェラーリ フェラーリ・125 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s D
10 イタリアの旗 ニーノ・ファリーナ アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・159 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
12 フランスの旗 レイモンド・ソマー レイモンド・ソマー タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
14 イタリアの旗 ジョヴァンニ・ブラッコ1 スクーデリア・フェラーリ フェラーリ フェラーリ・125 フェラーリ 125 F1 1.5 V12s P
16 イタリアの旗 アルベルト・アスカリ フェラーリ フェラーリ・375 フェラーリ 375 F1 4.5 V12 P
18 アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・159 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
20 イタリアの旗 ルイジ・デ・フィリッピス1 デ・フィリッピス マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
22 イタリアの旗 クレメント・ビオンデッティ クレメント・ビオンデッティ フェラーリ-ジャガー フェラーリ・166T ジャガー XK 3.4 L6  ?
24 フランスの旗 フィリップ・エタンセラン フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
26 イギリスの旗 レグ・パーネル1 スクーデリア・アンブロジアーナ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s D
28 西ドイツの旗 パウル・ピーチ パウル・ピーチ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
30 タイ王国の旗 プリンス・ビラ エンリコ・プラーテ マセラティ マセラティ・4CLT-50 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
32 イギリスの旗 カス・ハリソン カス・ハリソン ERA ERA B ERA 1.5 L6s D
34 イタリアの旗 ルイジ・プラーテ1 エンリコ・プラーテ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・700 タルボ 23CV 4.5 L6 D
36 イタリアの旗 ルイジ・ファジオーリ アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
38 スイスの旗 トゥーロ・デ・グラッフェンリート エンリコ・プラーテ マセラティ マセラティ・4CLT-48 マセラティ 4 CL 1.5 L4s P
40 フランスの旗 ギ・メレッス ギ・メレッス タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
42 フランスの旗 モーリス・トランティニアン エキップ・ゴルディーニ シムカ・ゴルディーニ シムカ・ゴルディーニ・T15 シムカ・ゴルディーニ 15C 1.5 L4s E
44 フランスの旗 ロベール・マンヅォン シムカ・ゴルディーニ シムカ・ゴルディーニ・T15 シムカ・ゴルディーニ 15C 1.5 L4s E
46 イタリアの旗 コンサルボ・サネージ アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
48 イタリアの旗 ドリノ・セラフィーニ2 スクーデリア・フェラーリ フェラーリ フェラーリ・375 フェラーリ 375 F1 4.5 V12 P
50 イギリスの旗 デヴィッド・マレー スクーデリア・アンブロジアーナ マセラティ マセラティ・4CL マセラティ 4 CL 1.5 L4s D
52 イタリアの旗 フェリーチェ・ボネット スクーデリア・ミラノ ミラノ-スペルッツィ ミラノ・1 スペルッツィ 1.5 L4s P
56 フランスの旗 ピエール・ルヴェー ピエール・ルヴェー タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
58 フランスの旗 ルイ・ロジェ エキュリー・ロジェ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C タルボ 23CV 4.5 L6 D
60 イタリアの旗 ピエロ・タルッフィ3 アルファロメオ SpA アルファロメオ アルファロメオ・158 アルファロメオ 159 LBC 1.5 L8s P
62 イタリアの旗 フランコ・コモッティ スクーデリア・ミラノ マセラティ-ミラノ マセラティ・4CLT-50 ミラノ 1.5 L4s P
64 フランスの旗 アンリ・ルーボー エキュリー・ロジェ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・T26C-GS タルボ 23CV 4.5 L6 D
66 イタリアの旗 フランコ・ボルドニ1 エンリコ・プラーテ タルボ・ラーゴ タルボ・ラーゴ・700 タルボ 23CV 4.5 L6 D
Sources:[1][2]
^1 - ジョヴァンニ・ブラッコ、ルイジ・デ・フィリッピス、レグ・パーネル、ルイジ・プラーテ、フランコ・ボルドニはプラクティス前に撤退した[3]
^2 - ドリノ・セラフィーニはフェラーリ48番車で予選と決勝47ラップを走行した。アルベルト・アスカリは自身の車で既にリタイアしていたが、セラフィーニの車を引き継いで33ラップを走行した[4]
^3 - ピエロ・タルッフィはアルファロメオ60番車で予選と決勝25ラップを走行した。ファン・マヌエル・ファンジオは自身の車で既にリタイアしていたが、タルッフィの車を引き継いで9ラップを走行し、再びリタイアした[4]

予選[編集]

順位 No ドライバー チーム ラップタイム
1 18 アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファ・ロメオ 1:58.6 -
2 16 イタリアの旗 アルベルト・アスカリ フェラーリ 1:58.8 + 0.2
3 10 イタリアの旗 ジュゼッペ・ファリーナ アルファ・ロメオ 2:00.2 + 1.6
4 46 イタリアの旗 コンサルボ・サネージ アルファ・ロメオ 2:00.4 + 1.8
5 36 イタリアの旗 ルイジ・ファジオーリ アルファ・ロメオ 2:04.0 + 5.4
6 48 イタリアの旗 ドリノ・セラフィーニ フェラーリ 2:05.6 + 7.0
7 60 イタリアの旗 ピエロ・タルッフィ アルファ・ロメオ 2:05.8 + 7.2
8 12 フランスの旗 レイモンド・ソマー タルボ・ラーゴ 2:08.6 + 10.0
9 4 イタリアの旗 フランコ・ロル マセラティ 2:10.0 + 11.4
10 44 フランスの旗 ロベール・マンヅォン シムカ・ゴルディーニ 2:12.4 + 13.8
11 40 フランスの旗 ギ・メレッス タルボ・ラーゴ 2:13.2 + 14.6
12 42 フランスの旗 モーリス・トランティニアン シムカ・ゴルディーニ 2:13.4 + 14.8
13 58 フランスの旗 ルイ・ロジェ タルボ・ラーゴ 2:13.4 + 14.8
14 64 フランスの旗 アンリ・ルーボー タルボ・ラーゴ 2:13.8 + 15.2
15 30 タイ王国の旗 プリンス・ビラ マセラティ 2:14.0 + 15.4
16 24 フランスの旗 フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ 2:14.4 + 15.8
17 38 スイスの旗 トゥーロ・デ・グラッフェンリード マセラティ 2:14.4 + 15.8
18 8 イギリスの旗 ピーター・ホワイトヘッド フェラーリ 2:16.2 + 17.6
19 6 モナコの旗 ルイ・シロン マセラティ 2:17.2 + 18.6
20 56 フランスの旗 ピエール・ルヴェー タルボ・ラーゴ 2:17.2 + 18.6
21 32 イギリスの旗 カス・ハリソン ERA 2:18.4 + 19.8
22 2 ベルギーの旗 ジョニー・クレエ タルボ・ラーゴ 2:18.6 + 20.0
23 52 イタリアの旗 フェリーチェ・ボネット ミラノマセラティ 2:19.8 + 21.2
24 50 イギリスの旗 デヴィッド・マレー マセラティ 2:22.0 + 23.4
25 22 イタリアの旗 クレメント・ビオンデッティ フェラーリジャガー 2:30.6 + 32.0
26 62 イタリアの旗 フランコ・コモッティ ミラノマセラティ 2:33.6 + 35.0
27 28 ドイツの旗 パウル・ピーチ マセラティ No time

決勝[編集]

順位 No ドライバー チーム 周回 タイム/リタイア原因 グリッド ポイント
1 10 イタリアの旗 ジュゼッペ・ファリーナ アルファ・ロメオ 80 2:51:17.4 3 8
2 48 イタリアの旗 ドリノ・セラフィーニ
イタリアの旗 アルベルト・アスカリ
フェラーリ 80 + 1:18.6 6 3
3
3 36 イタリアの旗 ルイジ・ファジオーリ アルファ・ロメオ 80 + 1:35.6 5 4
4 58 フランスの旗 ルイ・ロジェ タルボ・ラーゴ 75 + 5 Laps 13 3
5 24 フランスの旗 フィリップ・エタンセラン タルボ・ラーゴ 75 + 5 Laps 16 2
6 38 スイスの旗 トゥーロ・デ・グラッフェンリード マセラティ 72 + 8 Laps 17  
7 8 イギリスの旗 ピーター・ホワイトヘッド フェラーリ 72 + 8 Laps 18  
Ret 50 イギリスの旗 デヴィッド・マレー マセラティ 56 ギアボックス 24  
Ret 32 イギリスの旗 カス・ハリソン ERA 51 ラジエター 21  
Ret 12 フランスの旗 レイモンド・ソマー タルボ・ラーゴ 48 ギアボックス 8  
Ret 40 フランスの旗 ギ・メレッス タルボ・ラーゴ 42 オイルパイプ 11  
Ret 4 イタリアの旗 フランコ・ロル マセラティ 39 Ret 9  
Ret 60 イタリアの旗 ピエロ・タルッフィ
アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ
アルファ・ロメオ 34 エンジン 7  
Ret 56 フランスの旗 ピエール・ルヴェー タルボ・ラーゴ 29 ギアボックス 20  
Ret 18 アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ アルファ・ロメオ 23 ギアボックス 1 1
Ret 2 ベルギーの旗 ジョニー・クレエ タルボ・ラーゴ 22 オーバーヒート 22  
Ret 16 イタリアの旗 アルベルト・アスカリ フェラーリ 21 エンジン 2  
Ret 22 イタリアの旗 クレメント・ビオンデッティ フェラーリジャガー 17 エンジン 25  
Ret 64 フランスの旗 アンリ・ルーボー タルボ・ラーゴ 16 ブレーキ 16  
Ret 62 イタリアの旗 フランコ・コモッティ ミラノマセラティ 15 Ret 26  
Ret 42 フランスの旗 モーリス・トランティニアン シムカ・ゴルディーニ 13 ウォーターパイプ 12  
Ret 6 モナコの旗 ルイ・シロン マセラティ 13 油圧 19  
Ret 46 イタリアの旗 コンサルボ・サネージ アルファ・ロメオ 11 エンジン 4  
Ret 44 フランスの旗 ロベール・マンヅォン シムカ・ゴルディーニ 7 トランスミッション 10  
Ret 30 タイ王国の旗 プリンス・ビラ マセラティ 1 エンジン 15  
Ret 28 ドイツの旗 パウル・ピーチ マセラティ 0 エンジン 27  
DNS 52 イタリアの旗 フェリーチェ・ボネット ミラノマセラティ 0 Non Starter 23  

記録[編集]

  • ポールポジション: ファン・マヌエル・ファンジオ - 1:58.6
  • ファステストラップ: ファン・マヌエル・ファンジオ - 2:00.0
  • ラップリーダー:
    • ジュゼッペ・ファリーナ (1-13、16-80周目)
    • アルベルト・アスカリ (14、15周目)
  • 車両共有ドライバー
    • Car #48: ドリノ・セラフィーニ (47周) , アルベルト・アスカリ (33周)
    • Car #26: ピエロ・タルッフィ (25周) , ファン・マヌエル・ファンジオ (9周)

第7戦終了時点でのランキング[編集]

順位 ドライバー ポイント
1uparrow green.svg 2 1 イタリアの旗 ニーノ・ファリーナ 30
1downarrow red.svg 1 2 アルゼンチンの旗 ファン・マヌエル・ファンジオ 27
1downarrow red.svg 1 3 イタリアの旗 ルイジ・ファジオーリ 24
1rightarrow blue.svg 4 フランスの旗 ルイ・ロジェ 13
1uparrow green.svg 1 5 イタリアの旗 アルベルト・アスカリ 11
  • :トップ5のみ表示。ベスト4戦のみがカウントされる。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。

参照[編集]

  1. ^ 1950 Italian Grand Prix - Race Entries”. manipef1.com. 2013年11月16日閲覧。
  2. ^ 1950 Italian GP - Entry List”. chicanef1.com. 2013年11月16日閲覧。
  3. ^ Italy 1950 - Result”. statsf1.com. 2013年11月16日閲覧。
  4. ^ a b Italian Grand Prix 1950 - Results”. ESPN F1. 2014年1月7日閲覧。

Unless otherwise indicated, all race results are taken from The Official Formula 1 website”. 2007年6月5日閲覧。 Further information taken from Silhouet”. 2013年4月16日閲覧。


前戦
1950年フランスグランプリ
FIA F1世界選手権
1950年シーズン
前回開催
1949年イタリアグランプリ
イタリアの旗 イタリアグランプリ 次回開催
1951年イタリアグランプリ