1919年5月29日の日食

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1919年5月29日の日食
1919 eclipse positive.jpg
アーサー・エディントンが撮影した写真。
2本線のマークは、位置を測定するのに用いられた恒星。
SE1919May29T.png
1919年5月29日の日食
概要
種類 皆既日食
ガンマ値 -0.2955
食分 1.0719
サロス周期 136番(全71回の32番目)
最大食
皆既時間 6分50.7秒
所在地 プリンシペ島近海33km
座標 北緯4度13分59秒 西経16度25分30秒 / 北緯4.233度 西経16.425度 / 4.233; -16.425
皆既帯 244.4km
時間(UTC
部分食 10時33分22.6秒 - 15時43分50.3秒
皆既食 11時28分27.5秒 - 14時48分43.2秒
最大食 13時08分35.1秒

1919年5月29日の日食とは、1919年5月29日に観測された日食(観測地域により皆既日食あるいは部分日食)である。

概要[編集]

この皆既日食は南アメリカ大陸の西側から始まり、赤道を超えたアフリカ大陸の西側で最大食を向かえ、アフリカ大陸の東側で終わった。また皆既日食の継続時間は6分51秒で、20世紀中の皆既日食では5番目に長い[注 1]

観測[編集]

この皆既日食は、アルベルト・アインシュタイン一般相対性理論が正しいことを実証した日食として有名である。特にプリンシペ島アーサー・エディントンが行った観測が有名である。プリンシペ島は、最大食を迎える地点からわずか33kmと条件のいい場所にあるためである。

一般相対性理論によれば、重力場によって時空がゆがむと、そこを通過する光はそのゆがみに沿って曲がる。これを観測者からみれば、見かけ上光源の位置がずれているように見える。これは、重力がまるで凸レンズの役目を果たすことから重力レンズ効果と呼ばれている。理屈上は、太陽のすぐそばを掠めるようにやってきた恒星の光も曲げられ、見かけの位置がずれているように見えるはずである。しかし、太陽は極めて明るいため、そばにある恒星を観測するには、太陽が暗くなる皆既日食しかないのである。

理論上、1.75というわずかなずれが発生する。これは、ニュートン力学で予測されるずれの2倍である。観測の結果、1.61秒というずれが観測され、一般相対性理論とニュートン力学で、一般相対性理論の方がより正しい値を予言したことから、一般相対性理論が正しいという結論となった。

また、ブラジルではアンドリュー・クロンメリンが同じく重力レンズ効果の観測を行った。

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ ちなみに、21世紀中最も継続時間の長い2009年7月22日の日食はこの日食より12秒短い。

参考[編集]

関連項目[編集]