12.7x108mm弾

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
12.7x108mm弾
12.7x108mm.jpg
12.7x108mm弾
種類 重機関銃
原開発国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
使用史
使用者・地域 ソビエト連邦および関連各国
使用された戦争 冬戦争第二次世界大戦朝鮮戦争ベトナム戦争カンボジア内戦カンボジア・ベトナム戦争第三次中東戦争第四次中東戦争アフガニスタン紛争 (1978年-1989年)イラン・イラク戦争湾岸戦争チェチェン紛争イラク戦争アフガニスタン紛争 (2001年-)2011年リビア内戦、その他多数
特徴
弾丸 12.98 mm (0.511 in)
首径 13.95 mm (0.549 in)
肩径 18.90 mm (0.744 in)
底面径 21.75 mm (0.856 in)
リム径 21.70 mm (0.854 in)
リム厚 1.90 mm (0.075 in)
薬莢長 108 mm (4.3 in)
全長 147.50 mm (5.807 in)
薬莢容量 22.72 cm3 (350.6 gr H2O)
最大圧 360 MPa (52,000 psi)
弾丸性能
弾頭重量/種類 初速 エネルギー
52.0 g (802 gr) API B32 860 m/s (2,800 ft/s) 19,230 J (14,180 ft·lbf)
59.0 g (911 gr) 7N34 狙撃用 770 m/s (2,500 ft/s) 18,540 J (13,670 ft·lbf)
算出時の銃砲身の長さ: 1070 mm
出典: www.russianammo.org

12.7x108mm弾重機関銃および対物ライフル用の弾薬である。本弾薬はかつてのソビエト連邦ワルシャワ条約機構の加盟国、現代のロシア連邦、また他の各国により採用されている。

この弾薬はNATO12.7x99mm NATO弾と同様の用途に投入された。弾頭形状および重量の2点が異なるほか、12.7x108mm弾の薬莢はわずかに長く厚いものであり、このためやや異なった数種類の装薬の充填が許容されている。戦場での12.7x108mm弾は、幅広い種類の目標との交戦に用いられ、非装甲の車輌の撃破や軽装甲車両を貫通するなどの損害を与えた。また戦車など重装甲の施された車輌に対しては、サーチライト、レーダー、トランスミッター、ビジョンブロック、エンジン区画のカバー類など、外部の付属装備品を損傷させることができた[1]。.50口径の徹甲弾は25mmほどの装甲を貫通する。完全被甲された通常の.50口径弾薬は戦車の装甲をくぼませるのみで、損傷を与えることはできない。

フィンランド国防軍ではNSV重機関銃が12.7×108mm弾薬を採用しており、全兵科が主として対空任務に使用している[2]

弾薬の寸法[編集]

12.7x108mm弾はに換算して22.72mlの薬莢容量を持つ。

12,7 x 108.jpg

12.7×108mm弾薬筒の最大寸度。全てのサイズ表記はmmである。

アメリカでは薬莢のショルダー部の角度をalpha/2、18.16度と規定した。

公式ガイドラインに従えば、12.7x108mm弾の薬莢は360MPa(52,213 psi)までの圧力を処理することができる。C.I.P.(加盟国内で流通する武器弾薬の安全保証を行う国際機関)の基準に従う国家では、全てのライフル用弾薬の薬莢と弾頭の組み合わせを顧客に販売するにあたり、このC.I.P.圧力で最大125%に耐えることを証明しなければならない。

不正確な互換性の主張[編集]

しばしば主張されることとして、アメリカの12.7x99mm NATO弾は、ソ連またはロシア連邦製の12.7x108mm弾を使用する機関銃で発砲できるというものがある。12.7mmx108mm弾は「.51口径弾」とも呼ばれている。このしばしば主張された互換性は、ベトナム戦争中、アメリカの情報公開において12.7x108mm弾が「.511口径」と記載されたことによる憶説だった。この両方の弾薬筒に用いられた弾頭は直径が約.51口径である。.50口径とは2分の1インチを示しており、これは銃に備えられた銃身にまず最初に穿孔される穴の径である。それから穿孔された穴の全周にライフリングが刻まれ、この深さは.005口径である。このため、銃身には、もとの穴径である.500、さらに片側に.005のライフリング、そしてもう片側に.005のライフリングが刻まれ、最大の径が.510口径となる。発砲されると同時に弾頭はライフリングと噛み合い、.005深さの溝が弾頭の表面に圧入、弾頭を安定させるための回転を付与する。たとえ弾丸直径が同じ程度であっても、2種の弾薬筒の間に存在する寸法の差から、どちらかの弾薬のために設計された銃は、両方とも正しい装填動作が妨げられる。

本弾薬を用いる銃器類[編集]

12.7x108m弾薬、榴弾および焼夷榴弾の内部構造図。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

外部リンク[編集]