100万回生きたねこ
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『100万回生きたねこ』(ひゃくまんかいいきたねこ)は、1977年に出版された佐野洋子作の絵本。
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[編集] 概要
一匹の猫が輪廻転生を繰り返していく様を描いた作品。子供より大人からの支持を得ているとの評価も見られ、「絵本の名作」と呼ばれることも少なくない。
通常の絵本に加え、作者のサインとぬいぐるみがセットされた特別版Special Boxも販売されている。
- メディアミックス
- NHK教育テレビの番組「母と子のテレビ絵本」において映像化された。初回放送は1991年5月3日で、以後も不定期にリピート放映されている。
- 1995年には、大竹しのぶ朗読によるCDが発売された。1989年にOSK日本歌劇団によるミュージカルが上演。1996年に沢田研二主演のミュージカルが、「DORA 100万回生きたねこ」のタイトルで上演。
- 都市伝説
- 「昔は『100万回死んだねこ』だったが、教育上の理由でタイトルが変更された」という都市伝説が流布しているが、そのような事実はない。
[編集] あらすじ
主人公の猫は、ある時は一国の王の猫となり、ある時は船乗りの猫となり、その他、サーカスの手品つかいの猫、どろぼうの猫、ひとりぼっちのお婆さんの猫、小さな女の子の猫…と100万回生まれかわっては、様々な飼い主のもとで死んでゆく。その時、100万人の飼い主は猫の死にひどく悲しんでいたが、当の猫はまったく悲しまなかった。主人公の猫は、飼い主のことが大嫌いだったのだ。
ある時、主人公の猫は誰の猫でもない野良猫となっていた。「自分だけの事が好き」な主人公の猫は、100万回生きたことを自慢し、周囲のメス猫たちも何とか友達や恋人になろうと、プレゼントを持ってきたりして周囲に寄ってくる。
しかし、唯一 自分に関心を示さなかった一匹の白猫の興味をなんとか引こうとするうちに、いつのまにか主人公の猫は、白猫と一緒にいたいと思うようになる。そして、白猫にプロポーズをするのであった。白猫は主人公の猫の思いを受け入れた。
そして時がたつと、白猫はたくさん子供を産み、年老いてゆき、やがて猫の隣で動かなくなった。そこで猫は初めて悲しんだ。朝になっても昼になっても夜になっても、100万回泣き続けた。
そして猫も、とうとう白猫の隣で動かなくなり、それ以後生き返ることはなかった。
[編集] 評価
- 歌人の 枡野浩一は、「100万回生きて100万回死んだ主人公のオスネコは、最後の最後には二度と生き返らなくなる。彼は生まれて初めて本当の意味で死んでしまうわけなんだけど、たいていの読者は物語の終わりを知ったとき『あー、よかった。めでたし、めでたし』という気分になっているはずで、そこがすごいのだ。主人公が死んでしまうのに『あー、よかった』と心から思える不思議。その『不思議』の部分は、ぜひ絵本の実物を読んで味わってください」とこの作品を高く評価している[1]。
[編集] 脚注
- ^ 枡野浩一『日本ゴロン』毎日新聞社
[編集] 参考文献
- 佐野洋子 『100万回生きたねこ』 講談社、1977年
- 佐野洋子 『100万回生きたねこ 佐野洋子の絵本 (1)』 講談社、1977年、ISBN 978-4-06-127274-3
- 佐野洋子 『100万回生きたねこ Special Box』 ジュンプランニング、2003年、ISBN 978-4-87118-499-1