略語
対象が人名や団体名の場合は、略称(りゃくしょう)とも言う。「略語」という語自体も「省略語」の略語。
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[編集] 略語の分類
- 日本語: 複数の名称を組み合わせて作られた語(複合名詞など)を略した例
- それぞれの語の最初の文字・音を「結合」(パーソナルコンピュータ→パソコン、PC)
- 名称の頭の部分を「抜粋」(携帯電話→ケータイ)
- 名称の尾の部分を「抜粋」(ウェブログ→ブログ)
- 名称の頭と尾を「抜粋」(『こどものおもちゃ』→こどちゃ)
カタカナ表記の外来語を省略したカタカナ略語は、元の単語が連想しにくく、俗語等(スラング)であるとする向きもある(ただし、パ・リーグのように一般語化しているものもある)。
これは、日本語では母音四音の構成が通り易い事も一因していると思
アクセントは、3モーラの略語は頭高型と平板型(単一の語を略したものの多くは頭高型)、4モーラの略語は主に平板型である。
[編集] 日本の略語史
[編集] 明治以前からの略語
- 「盆」は、盂蘭盆の略で7世紀ごろから既に略して使われた。
- 「太十」は、絵本太功記十段目の略。
- 「浴衣」は、湯帷子の略語。江戸時代に流行る。
- 江戸時代の川柳は略語が非常に多く難しい。「蘇満支かけて」など。
[編集] 明治~戦前
- 「ハンカチ」(ハンカチーフ)は、明治頃。
- 「五輪」と表記されるのは、ベルリンオリンピックから。略語という声もある。
- 森鴎外は一高という略語を嫌い、必ず第一高等学校と呼んでいた。
- 新聞雑誌では「國府」という略語が用いられていた。蒋介石の国民政府の略だが、知らない人は奈良時代・平安時代の国府と勘違いした。
[編集] 戦後~70年代
- 「学徒」(学問にいそしむ人を意味する熟語で、学生生徒の略でもある)、「核停」(核兵器停止)、「京急」
アメリカを手本に発達した日本のテレビ業界では、略語が氾濫する。
「シャポン」(シャボン玉ホリデー)、「サス・メロ」(サスペンス・メロドラマ)、「チル・メロ」(チルドレン・メロドラマ)、「CM路線」(母と子供のフジテレビ)、「七刑」(七人の刑事)、「特捜隊」、「あな番」(あなた出番です)、「チャンスカ」(チャンピオンスカウト)、「OKABEN」(おかささんの勉強室)
[編集] 80年代の略語
- 「エガワる」「ハーレクインする」など、名詞の動詞化。
- NTT、JRなどアルファベットを使った民営化企業の登場。
- 「ヤッピー」(young urban professionals、都市型専門職の若人の略)などの言葉も登場。「都庁CI」のCIは、「コーポレート・アイデンティティ」の略。「オパール」は、「活動的な中高年のライフスタイル」の略。
- 「ハイテク株」(ハイテクノロジー)、「特金」(特定金銭信託)という略語も、バブル時代に作られた。
- 1989年、流行語大賞に選ばれたのは「セクハラ」。
- 欧米では湾岸戦争終結後に、「NWO」(ニュー・ワールド・オーダー、新世界秩序)という略語がマスコミでしばし用いられた。
- 「テレバック」(電信為替バックアップ)、「近鉄」「遠鉄」(いずれも鉄鋼会社の多角化戦略の展開方向を示す略語)、「ビシバシ」(ビシビビバシバシ)
- 電電公社がINSの実験をしたとき、「一体、何をするんですか」と皮肉られた(Ittai Naniwo Surundesuka)。
- 「AM」「PM」は、Ante Meridiem(before noon)、Post Meridiem(after noon)。したがって本来は、9:00A.M. 7:00P.M.と表記するのが正しい。日本では、A.M.9:00と前後逆に表記されるのが殆ど。
[編集] 90年代の略語
バブル崩壊に伴い、「リストラ」が横行。女子大生の間では、「VD」(バレンタインデー)「BF」(ボーイフレンド)など後のKY語のような略語が流行。他には、「ダンパ」(ダンスパーティ)など。しかし欧米の女性に「あなたのVDの思い出教えて」は禁句(Venereal Disease=性病の略語)。
当時日本で浸透していたフランス語由来の「BCBG」(ボン・シック ボン・ジャンル、ブランド好きでシックな女の子)は、ご当地フランスではすでに死語で、変わって「TTCC」(紅茶カップ、転じて「尻堅」)が流行していた。1994年頃から「テレクラ」が流行。「ドタキャン」の「どた」は土壇場。「タンキニ」はタンクトップ型のビキニ。
中頃から、ポケベルが流行。「シカベル」は嫌な相手からの着信を無視すること。「イタベル」はいたずらで鳴るベルで、「カラベル」は着信したのに何もメッセージが表示されない状態をいう。「チョムカー」、「ガングロ」など。
[編集] 現代の略語
「トリセツ」(取扱説明書)、「マンキツ」(漫画喫茶)、「シューカツ」(就職活動)、「デント」(東急田園都市線)、「婚活」、「アラサー、アラフォー、アラカン」、「ゆるキャラ」(ゆるいキャラ)、「サビ残」、「クリチ」、「ペラい」、「リア充」、「オワコン」→KY語
[編集] 日本の主な略語
[編集] 政治略語
防衛計画のジキボー、チューボー、タイコー。憲法関係のには「護憲」「改憲」。行政では「再販制度」、「行革」、「ゼロ国」(ゼロ国債事業)、「三セク」など。
外交略語は非常に多く、「サコ」(沖縄施設・区域特別行動委員会=SACO)、「アドレフ合意」(本国の了解を得ることを前提とした交渉の担当者限りでの合意)、「テタテ」、「ソム」(シニア・オフィシャル・ミーティング)など。
[編集] 老人
「PPK」は、ピンピンコロリの略語。健康を保ち長生きして、ある日眠るように往生する強い願望のこもった福祉用語。
[編集] 女性
女子事務員を意味する「OL」は、和製英語オフィス・レディーの略語である。かつては、ビジネスガールの略語で「BG」と呼ばれていた。ところが英語圏で bussiness girl とは、娼婦を意味する。女子事務員が娼婦と誤解される事態を避けるため、これに代わる新しい言葉を女性自身が読者に公募した結果、OLと呼ばれるようになった。
[編集] 労働運動と略語
「わが中執は団交において時短要求を貫徹……」といった、略語だらけの演説が見られる。「中執」は中央執行委員会、「団交」は団体交渉、「時短」は労働時間短縮。他「春闘」は春季闘争、「ベア」はベースアップ。
[編集] 業界略語
[編集] 漁業の年賀電報
- 「ハヨマ」(洋上はるかに新年のお喜びを申し上げます)
- 「ハフヤ」(はるか南の果てから新年をお祝い申し上げます)
- 「ハホイ」(「大漁を祝う、新年のお喜びを申し上げます」)
[編集] 国鉄
「ウヤ」(運休)、「ノリホ入れ」(乗車人員報告: 西明石駅のプラットフォームに見られる)
[編集] 金融
[編集] 中古車業界
「コン GAS FWトビa&b」(紺色、ガソリン車、フロントガスに飛び石の中小傷あり)
[編集] NASA
NASA独特の略語は、300頁にも及ぶ。
[編集] 大学における略語
- 東京大学
「シケタイ」(試験対策委員)。各クラスで科目ごとに選ばれたシケタイは、きちんとノートをとり、それを複写して仲間に回す。シケタイの援助にもかかわらず成績表がCとDばかりになってしまった学生は「DCブランド」。AとBで固めるのに成功した学生は「エビ固め」。
- 東北大学
「トンペイ」(東北大学生)、「イカトン」(いかにもトンペイ、転じてオタク)
[編集] スポーツ
「ON砲」(王貞治、長嶋茂雄)、「AKD砲」(秋山幸二、清原和博、デストラーデ)、「OL砲」(小笠原道大、イ・スンヨプ)、「BI砲」(ジャイアント馬場、アントニオ猪木)など
[編集] 元から略語の商品名
「グレフル」・「ピングレ」(共にサントリー)、テプラ、ポスカ
[編集] IT
90年代中頃のニュースグループは、「fj」(From Japan)、「tnn」(The Network News)などの略語で判断される。
「着メロ」、「メル友」、「恋ばな」、「MK5」(マジで恋する5秒前)、「テクハラ」(テクニカル・ハラスメント、パソコンのできない人が上手な人から受ける嫌がらせ)
[編集] 企業名
[編集] 略称が正式名になったもの
「カネボウ」「帝人」「東ソー」「東リ」「東レ」「日能研」「ニッセン」
[編集] テレビ番組
[編集] 読み方が変わる略語
「黒バラ」「ゲツコイ」「極妻」「午後ティー」「ごまっとう」「たのきんトリオ」
「スマホ」
[編集] 欧文と和文が交じった略語
「Gコード」「Kスタ」「Ksスタ」「Kドリ」「Mステ」「N響」「Nコン」「Nスペ」「Vシネ」「QRコード」
[編集] 3つ以上の並列
「関関同立」「産近甲龍」「日東駒専」「大東亜帝国」「MARCH」「東名阪」「谷根千」「BLT」「BWH」「LGBT」「RGB」「TPO」
「三角大福(三角大福中)」「安竹宮」「金竹小」「麻垣康三」「大石恵三」「JFK」「KKO」「MOL」「SBM」「SHE」「TOM」「YFK」「YKK」
[編集] 頭文字一文字の抽出
「はとがまめくってパ」「あきすとぜねこ」「きどにたてかけし(衣食住)」「いかのおすし」「あじのひらき」
[編集] 2モーラの略語
「アカ」「アジ」「アナ」「アポ」「アマ」「ウィキ」「エコ」「エピ」「オケ」「オペ」「ガチ」「カテ」「ギブ」「キャバ」「キャミ」「キャラ」「ギャラ」「クリ」「ゲイ」「コネ」「コラ」「サツ」「サド」「スフ」「スレ」「チア」「チャリ」「チョコ」「ダー」「デフォ」「デマ」「デミ」「デモ」「デリ」「トピ」「ナル」「ネガ」「ネゴ」「バッシュ」「ヒス」「ビル」「フェス」「フェチ」「ブラ」「プロ」「ベア」「ペド」「ヘリ」「ヘル」「ポジ」「ホモ」「ポラ」「マジ」「マス」「マゾ」「ムショ」「メット」「モガ」「モボ」「ラボ」「ルポ」「レク」「レジ」「ロス」
[編集] 3モーラの略語
- 頭高型
「アイス」「アクセ」「アプリ」「アロハ」「アロマ」「安保」「インタ」「インポ」「エステ」「エレキ」「エンタ」「オート」「オリコ」「オルグ」「カーデ」「海保」「カイロ」「カンパ」「簡保」「ケンタ」「コラボ」「コンパ」「コンビ」「コンピ」「コンプ」「コンペ」「コンポ」「サイケ」「サプリ」「サンタ」「シンセ」「シンパ」「セレブ」「ソープ」「ソフト」「ソ連」「損保」「ダンク」「テクノ」「テレカ」「テレビ」「ドンキ」「ニトロ」「パース」「ハード」「パーマ」「ハイカ」「パイン」「バスケ」「バリエ」「パンク」「ハンズ」「パンフ」「ビーチ」「プリマ」「ベガス」「ポカリ」「マイク」「メタボ」「リニア」「レスカ」「ワンピ」
「アンガ」「アンジャ」「アンタ」「インパ」「キンキ」「サザン」「チュート」「ドリフ」「ラルク」
- 平板型
「アキバ」「アコギ」「アルミ」「アンプ」「塩ビ」「火サス」「化繊」「ガムテ」「カメコ」「空メ」「ガレキ」「コピペ」「サテン」「サバゲ」「スケブ」「図工」「スタバ」「スタパ」「スノボ」「スパボ」「スマホ」「世水」「世バレ」「世陸」「ソフビ」「地デジ」「デコメ」「デスノ」「デノミ」「デフレ」「テレホ」「テレマ」「読モ」「トイペ」「トレペ」「ドレメ」「土ワイ」「ネカフェ」「ネカマ」「ネット」「ネトゲ」「ネナベ」「バイト」「パケホ」「ハロワ」「日サロ」「ブクマ」「ブクロ」「フラゲ」「プリゴ」「フリペ」「フリマ」「フリメ」「ブログ」「ボイパ」「ボカロ」「ポケビ」「ホケミ」「ポスペ」「保体」「マナモ」「ミスド」「メアド」「野音」「ラノベ」「ラブホ」「ロイホ」
- 両方
「アニメ」「オケピ」「コスメ」「コミケ」「サムネ」「セフレ」「ダイヤ」「トレカ」「バイブ」「バレー」「プラモ」「プロモ」「リスカ」
[編集] 別の意味も持つ略語
「アイス」「オート」「ショート」「ソフト」「ダイヤ」「ネット」「ハンド」「ペット」「ロス」
[編集] 東西で異なる略語
| 関東 | 関西 | |
|---|---|---|
| 試験にでる英単語 | でる単 | しけ単 |
| マクドナルド | マック | マクド |
| ケンタッキーフライドチキン | ケンタ | ケンチキ |
| 気持ち悪い | きもい | きしょい |
| アイスコーヒー | アイス | レイコー |
[編集] 日本国外の略語
- 韓国の一部マスコミは、天皇を「日皇」と呼ぶ。日本の植民地支配の暗い思い出につながる「天皇」という呼称を避けるために考案された略語と言われる。
- 北朝鮮の「主体思想(チュチェササン)」が「チュサ」の略語で通じるほど、韓国国内は北朝鮮の影響が強い。
- 「コントラ」は、スペイン語のコントラレボルシオナリオ(反革命)の略語で、中米ニカラグアの反政府右派ゲリラの総称。
- 「ソジャッグ」は、「国造り」を意味するベンガル語の略語。
- 「アベゲ」(ABG)は、「アナック・ブワ・グス・ドゥル」の略語。ワヒド大統領(愛称グス・ドゥル)の側近や熱烈な支持者らを指す。もともとは、十代の若者を意味するアナック・バル・グデの略語だったが、1999年10月にワヒド政権が発足すると、大統領の取り巻きを否定的に指す新語として広まってきた。「彼は根っからのA・B・Gだ」などと使われている。
- 「ハマス」は、アラビア語で「イスラム抵抗運動」の略。
- フランスでは、同性カップルを保護するPACS(連帯の市民契約の略)法が施工され、「わたしパックスしました」といった言葉が流行。
- ドイツでは、携帯メールの流行で「じゃあ、cu」「プレゼントありがとう。Tabu」といったメールが交わされる。「cu」は、「スィーユー(See you)」のドイツ風。「Tabu」はTausend Bussis(千回のキス)の略。
- デカンショ節は、デカルト、カント、ショーペンハウエルの略。
- サンボは、「サマザシチータ・ベズ・オルージャ」(武器のいらない護身術)の略語。
[編集] &が入るもの
「A&F」「A&Mレコード」「A&R」「B&W」「H&M」「M&A」「M&FC」「M&M's」「P&G」「Q&A」「R&B」「R&D」「R&R」
[編集] ネットスラング等
「AFAIK」「AFK」「ASAP」「BBL」「BBS」「BFN」「BRB」
[編集] HTML上の略語タグ
HTML4.0でインライン要素としてabbr要素が導入され、略語の元の単語の説明をtitle属性で付けられるようになった。
- 記述
- <abbr title="World Wide Web Consortium">W3C</abbr>は「World Wide Web Consortium」の略語である。
[編集] 脚注
[編集] 参考文献
[編集] 外部リンク
[編集] 関連項目
日本政府