大在駅

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大在駅
三代目の駅舎(2008年4月)
おおざい
Ōzai
鶴崎 (3.3 km)
(3.1 km) 坂ノ市
地図
所在地 大分県大分市大字政所1456[1][2]
北緯33度14分38.66秒 東経131度43分13.18秒 / 北緯33.2440722度 東経131.7203278度 / 33.2440722; 131.7203278
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
所属路線 日豊本線
キロ程 144.3 km(小倉起点)
電報略号 サイ←ヲイ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線[1]
乗車人員
-統計年度-
1,972[3]人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1924年大正13年)[4]11月25日[5]
備考 無人駅
駅集中管理システム(Smart Support Station)導入駅[6]
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大在駅(おおざいえき)は、大分県大分市大字政所にある、九州旅客鉄道(JR九州)日豊本線である[1][2]

歴史[編集]

旧駅舎(2003年8月)

駅構造[編集]

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅[1]。互いのホームは跨線橋で連絡している。駅舎は2005年に改築された鉄骨造平屋建(約70m2)で屋根は波を、窓は泡をイメージしたデザインとなっている[4]。従来より北側に設置されている駅舎から駅南側にある日本文理大学へは大きく迂回する必要があり、駅西側の踏切からホームへ直接出入りする学生がいたため短絡通路を設置していた[8]。その後、3代目駅舎建設時に南北自由通路となる陸橋を建設し、利便性の向上が図られた[4]

無人駅である。2023年6月30日まではJR九州サービスサポートが駅業務を受託する業務委託駅であり[6]みどりの窓口が設置されていた[1]2012年12月1日SUGOCAを導入、発売も行っている[12]。当初は2018年3月17日に牧駅 - 幸崎駅間に駅遠隔案内システム「ANSWER」を導入した上で当駅を無人化する予定であったが、高城駅 - 坂ノ市駅間に関しては「ANSWER」導入は一旦見送られた[13][14][15]。その後、2023年7月1日に高城駅・鶴崎駅・坂ノ市駅と共に「ANSWER」が導入された[10][11]

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先 備考
1・2 日豊本線 下り 佐伯延岡方面  
上り 大分小倉方面
3 上り 大分・小倉方面 当駅始発の一部
付記事項
  • 1番のりばが一線スルーとなっているため、行違いのない限りは上下線とも1番のりばを使用する。
  • 通過列車を待ち合わせる場合には、上下線とも2番のりばを使用する。
  • 停車列車同士の行違いの場合は、下りが1番のりば、上りが2番のりばを使用する。
  • 3番のりばは定期列車では当駅始発の一部列車が使用する程度であるが、臨時列車、貨物列車の待避に使われることがある。
  • 朝・夕方に当駅を始発・終着とする普通列車(平日は上り3本・下り2本、土休日は2往復)が設定されている。

現存しない構造物[編集]

  • 1番線の東側には2本の貨物側線、3番線の南側は3本の留置線が敷設されていた。現在は整地されて駐車場・駐輪場となっている。
留置線および貨物側線は同駅から分岐していた朝日珪酸工業専用線および坂ノ市駅手前の王ノ瀬で分岐していた東京第二陸軍造兵廠坂ノ市製造所専用線(現在の旭化成大分工場に至る)に使用されていた設備である。
なお、上記専用線が廃止された後の留置線には、ED76形電気機関車, 50系客車等が留置されていた。その後、台車が腐食し現地で解体撤去され、佐伯までの高速化に伴う1番線の一線スルー化の際に、留置線に至る分岐器が撤去された。

利用状況[編集]

2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員1,972人である[3]

乗車人員推移
年度 1日平均人数
2000年 1,245
2001年 1,203
2002年 1,182
2003年 1,230
2004年 1,304
2005年 1,415
2006年 1,476
2007年 1,526
2008年 1,599
2009年 1,626
2010年 1,668
2011年 1,688
2012年 1,734
2013年 1,873
2014年 1,865
2015年 2,053
2016年 2,061
2017年 2,160
2018年 2,178
2019年 2,200
2020年 1,730
2021年 1,789[16]
2022年 1,972[3]

駅周辺[編集]

駅前(2003年8月)
南口

新興住宅地が大半を占める。1980年代前半まではススキと葦の埋め尽くす湿地帯が馬刀貝等を採取する人達で賑わう砂浜まで続いていた。現在砂浜は臨海工業地帯に変わり見る影も無い。北西 - 南東方向に走るJR日豊線の北側は駅の表とされ南側は裏側とされる。

  • 駅北側
    • タクシー乗り場。車で約5分の所に大分医療センター(旧国立大分病院)があり、それなりに需要もある事から、急な降雨等の場合を除いて常時タクシーが待機している。夜間は大分方面からの電車が到着する時刻には数台が待機している。
    • 駅前ロータリー左手には住吉神社があり[1]、古墳から出土した石棺が安置されている。
    • バス路線。大分バス大分・佐賀関線の大在駅前停留所があるが、駅前広場ではなく2分ほど歩いた大分銀行前に設置されている。
    • 大分市役所大在支所(徒歩約2分)
    • 大在郵便局
    • 大分銀行大在支店。豊和銀行大在支店。大分みらい信用金庫大在支店。いずれも徒歩約2分。
    • 天然温泉 ホテルトパーズ大在駅前
  • 駅南側
    • 国道197号が線路と並走しており、表側に延びる旧国道沿いよりも繁華である。
    • 行政区画上は隣の坂ノ市になるが丘の上に日本文理大学があり[8]、学生向けのアパート等が林立している。同じ大分県内の大分大学前駅別府大学駅と違って駅名に大学の名前が無いものの、日本文理大学の最寄り駅である。また、駅前から大学の運行するシャトルバスが発着している。

隣の駅[編集]

九州旅客鉄道(JR九州)
日豊本線
普通
鶴崎駅 - 大在駅 - 坂ノ市駅

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 『週刊 JR全駅・全車両基地』 44号 宮崎駅・都城駅・志布志駅ほか80駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年6月23日、19頁。 
  2. ^ a b 大分支店内各駅”. JR九州鉄道営業. 2016年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年9月4日閲覧。
  3. ^ a b c 駅別乗車人員上位300駅(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年12月7日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g “ぐーんと便利に/JR大在駅新駅舎と陸橋完成”. 大分合同新聞 (大分合同新聞社): p. 12(朝刊). (2005年3月11日) 
  5. ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、754頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  6. ^ a b 大分駅事業所 - JR九州サービスサポート.2021年12月11日閲覧
  7. ^ 「鉄道省告示第213号」『官報』1924年11月10日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ a b c ““近道”が完成/大在駅に旅客通路”. 大分合同新聞 (大分合同新聞社): p. 8(朝刊)<大分市>. (1998年9月24日) 
  9. ^ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2012年12月4日) 
  10. ^ a b 高城駅、鶴崎駅、大在駅、坂ノ市駅、中判田駅において、「スマートサポートステーション」のサービスを開始します。』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2023年5月19日。 オリジナルの2023年7月2日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20230702032740/https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2023/05/19/20230519_smart_support_station.pdf2023年7月2日閲覧 
  11. ^ a b “JR九州、大分市内4駅の無人化始まる 乗降客は事故や災害時の対応に不安も”. 大分合同新聞 (大分合同新聞社). (2023年7月1日). オリジナルの2023年7月1日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20230701090343/https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2023/07/01/JDC2023070100722 2023年7月2日閲覧。 
  12. ^ SUGOCA 利用可能エリア 九州旅客鉄道、平成28年3月26日時点(2016年10月5日閲覧)。
  13. ^ 大分市内の一部の駅が「Smart Support Station」に変わります』(PDF)(プレスリリース)九州旅客鉄道、2018年2月16日。 オリジナルの2018年6月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180619040013/http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/02/16/180216NewsreleaseSSS.pdf2020年2月7日閲覧 
  14. ^ “大分市内、牧駅除く7駅は無人化先送り JR九州”. 大分合同新聞. (2018年2月15日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/02/15/JD0056621925 2018年3月6日閲覧。 
  15. ^ “敷戸と大分大学前駅 無人化今秋にも”. 大分合同新聞. (2018年2月16日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/02/16/JD0056626852 2018年3月6日閲覧。 
  16. ^ 駅別乗車人員上位300駅(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年12月7日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • 大在駅(駅情報) - 九州旅客鉄道