グリーンピア

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

グリーンピアは、日本の大規模年金保養基地のこと。リゾートホテルとしての性格を持つ。

目次

[編集] 概要

グリーンピアは、日本列島改造論を掲げる田中角栄内閣の計画のもとで厚生省(現・厚生労働省)が被保険者、年金受給者等のための保養施設として、旧年金福祉事業団(年金資金運用基金)が1980年から1988年にかけて13ヶ所設置したが、2005年度までに廃止することが2001年12月に閣議決定された。公的施設として引き続き活用されるように地方公共団体等への譲渡を進め、2005年12月にすべてのグリーンピアの譲渡が完了した。

[編集] 譲渡の経緯

グリーンピア(大規模年金保養基地)は、厚生年金保険及び国民年金等の受給者が生きがいある有意義な老後生活を送るための場を提供するとともに、これら年金制度の加入者及びその家族等の有効な余暇利用に資すること等を目的として、年金資金運用基金(旧厚生省所管の特殊法人年金福祉事業団)が、旧大蔵省資金運用部から貸付けを受けて設置し、地方自治体等に委託して運営していた。

しかし、計画性なく無駄に資金を投入し、元来不安定な年金システムに更なる打撃を与える事になり、グリーンピア自体も当然のごとく経営不振になったことにより、2001年12月の特殊法人等整理合理化計画(閣議決定)において、「2005年度までに廃止、特に赤字施設についてはできるだけ早期に廃止する」とされた。また、年金積立金管理運用独立行政法人法(平成16(2004)年法律第105号)により、2005年度末までに全国13ヶ所のすべてのグリーンピアを廃止することになった。13ヶ所の内、7ヶ所が1988年までの歴代厚生大臣の地元であったことなどから、建設利権も指摘されている。

グリーンピアは、公共的な施設として設置・運営されてきた経緯に照らし、また、地域の状況や周辺の自然環境の保全、雇用の確保を図る等の観点から、できるだけ一括して公共的、公益的な施設として引き続き利用されるように、まず施設所在道県等へ譲渡、それが進まない場合には民間へに譲渡するという方針の下で譲渡を進め、グリーンピア三木(兵庫県三木市)の譲渡により廃止・譲渡がすべて終了した。年金保険料1,953億円を投じたグリーンピアの売却総額は、わずか約48億円であった。グリーンピアの廃止・譲渡が終了後、年金資金運用基金を廃止し、2006年4月に資金運用業務に特化した「年金積立金管理運用独立行政法人」を設立した。

[編集] 譲渡の状況

[編集] 払い下げ先一覧

年金資金運用基金は、指宿と横浪(民間に売却)以外の11ヶ所を所在地の自治体に払い下げたが、公共利用と10年間の転売禁止が課せられている。南紀(紀南)と恵那(中央高原)を除く9ヶ所で2004年以降、ホテルやレジャー施設が順次営業を再開している。

[編集] グリーンピア南紀に関する疑惑

グリーンピア南紀の跡地開発をめぐり、所有する那智勝浦町に中国のリゾート会社『香港BOAO』の蒋暁松を紹介したのは、地元政界に強い影響力を持つ二階俊博自民党総務会長だと報じられている。跡地は賃貸後の2015年に無償で業者へ譲渡されるという異例の契約となっており、地元で批判が高まっている。グリーンピア跡地の大半が公募で請負先を決めている中では異例だった。

2007年11月1日に、町議会特別委員会で町長から賃貸借契約を解除する話しあいがまとまったことが報告された。また、『香港BOAO』なる会社自体、実体がないペーパーカンパニーであるなど、一部報道で更なる疑惑を指摘されている。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク