黒米
黒米(くろまい、くろごめ)、または紫黒米(しこくまい)、紫米(むらさきまい)とは、米のうち、主に果皮部にアントシアニン系の紫黒色素をもつ有色米のことである。
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[編集] 歴史
日本の古代の文献には「黒米」という言葉が登場するが、これが黒米を指すかについては争いがある(玄米を指すという説もある)。いずれにしても日本に黒米の在来品種は残っておらず、日本で黒米が栽培されたことがあるかは不明である。日本国外をみると中国やインドネシアのバリ島では古くから黒米が栽培されてきた。この他の栽培国・地域としては ミャンマー・タイ・マレーシア・カンボジア・ラオス・ベトナム・フィリピン・台湾・ネパールなどが挙げられる。近年の日本では「古代米」などと銘打ち販売される。
[編集] 栄養成分
黒米には、糠にビタミン(主にビタミンB、ビタミンE)、リン・カルシウムなどのミネラルが含まれており、これらを摂取することで滋養強壮作用がもたらされる。また、果皮の色素であるアントシアニン(ポリフェノールの一種)には視力増強や肝機能の強化の作用があるとされる。
[編集] 性質
黒米はコシヒカリの半分程度の肥料で育てることが可能で、病害虫に強い。さらに環境の変化に強く、棚田などの環境不良田でもよく育つ。また、白米・赤米に比べて室温に長期間保存した場合の発芽率が高いことから、貯蔵性・保存性が高いとされる。
前述のように黒米の果皮はアントシアニン系の色素を含むが、着色の程度は栽培方法や栽培時の環境によって大きく左右される。昼温35度、夜温30度程度の高温で育てると着色しないなど、温度や光の影響を受けやすい[1]。そのため、栽培地としては北日本や高冷地が適しているとされる。なお、色の濃淡は精米の程度や洗米の回数を調整することで調整が可能で、完全に精米すると白色になる。
[編集] 品種
前述のように、黒米は主に東南アジアや中国で栽培されてきた。現在日本ではこれらの国から導入した品種が育成されているが、このうち中国から導入したもの[2]は脱粒性が大きく、収量が低いという欠点を持つ。現在のところインドネシアのバリ島から導入された品種が最も成功を収めており、東北農業試験場が育成した「朝紫」は早生性と収量性に特徴があり、東北農業試験場が育成した「奥羽368号」は粒の大きさに特徴がある。その他、島根県農業試験場では、「天紫」が育成されている。