黒玉

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ハルシュタット文化の墓から出土した黒玉。
19世紀の黒玉製服喪ブローチ

黒玉(こくぎょく、英語: jet)は、樹木が水中で長い年月を経て化石化した準鉱物である。ただし琥珀のように樹脂ではなく、樹木の幹そのものの化石である。褐炭の1種であるが、宝石として扱われる。非常に軟らかく、軽い。独特の柔らかい光沢を持つ。ただし、乾燥するとヒビ割れができることがある。また当然ながら褐炭のため、火が付けば燃焼するなど保管には注意を要する。

イギリスヴィクトリア女王が、夫であったアルバート公の喪に服した折、服喪ジュエリーとして用いたことで名高い。女王が自身と謁見する女性に対し、黒玉を身につけることを奨励したため、イギリス貴族女性の間で大流行した。

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