魔鏡
魔鏡(まきょう)は、日光など直線的な光を反射させることにより、鏡の表面には無いはずの像が反射した光の中で影として浮かび上がる銅鏡である。
目次 |
原理 [編集]
鏡の表面に近くでは容易にわからない程度の微細な凹凸があり、平面鏡の中に文様として凸面鏡、凹面鏡が組み込まれている物である。 日光を反射させると凸面鏡の部分では光が散乱し影に、凹面鏡の部分では収束し光の様な文様になる仕組みである。 微細な凹凸である為、近くでは通常の鏡に見えるが、結像させる距離を数メートルほど長くすると光の焦点がずれ始め文様となって見える。
製法 [編集]
青銅で鋳造された研磨の際、ある一定以上の薄さまで鏡を研磨すると、鏡自体が手の圧力に耐え切れなくなり微妙にしなる様になる。鏡の裏側に文字や像など各種図形の凹凸の厚みがあると、しなり具合が厚みのある部分で異なり、研磨の際にごくわずかな凹凸を生じさせる。これが平面鏡の中に凸面鏡、凹面鏡が組み込まれていく原理である。
歴史 [編集]
古くから中国などで存在したほか、隠れキリシタンの間では隠れ切支丹鏡が作られ、禁止されたキリスト教の十字架やマリアなどを隠したまま浮かび上がらせ、それを崇拝してきた。 1990年ごろ、日本国内でも試験的に製造されたこともあり、磨きの技術は手作業で行われた(当時は機械では不可能)。5枚が製造され、そのうちの2枚がパウロ2世に贈られた。
海外の魔鏡 [編集]
ヨーロッパでは主に文学に登場する。この場合は上記の様な魔鏡ではなく、通常の鏡である。魔法の道具などや魔よけなどとなっている。一例を挙げれば、白雪姫に登場する魔法の鏡、合わせ鏡、その他悪魔などを見分ける道具として用いられるが、魔鏡と呼んでいるものは殆ど見受けられず、「――の鏡」と言う形で呼んでいる。オースティン・フリーマンの短編 "The Magic Casket" で、日本の魔鏡について触れられている。
参考文献 [編集]
- 永田信一『レンズがわかる本』 日本実業出版社 ISBN 4534034911