高輝度赤色新星
高輝度赤色新星(こうきどせきしょくしんせい、Luminous red nova、LRN)は、2つの恒星の融合によって生じると考えられている恒星の爆発である。際立った赤色と、赤外線領域で再び明るくなる光学曲線が特徴である。高輝度赤色新星は、白色矮星の表面で起こる通常の超新星爆発とは異なる。
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発見 [編集]
過去30年程度の間に、既に高輝度赤色新星の特徴を示す少数の天体が発見されていた。アンドロメダ銀河の赤色星M31 RVは、1988年に突然明るく輝き出し、恐らく高輝度赤色新星になったと考えられている。1994年には銀河系内にあるいて座V4332星、2002年にはいっかくじゅう座V838星が同様に突然輝きだし、詳しく研究された。
最初にはっきりと高輝度赤色新星であることが確認されたのは、M85銀河のM85 OT2006-1である。この天体は、リック天文台の超新星探査で発見され、カリフォルニア大学バークレー校とカリフォルニア工科大学の天文学者によって研究された。シュリニヴァス・クルカルニに率いられた研究チームは、この現象が、新星やヘリウム・フラッシュ等の既知の爆発現象と異なることを確認し、2007年5月23日に、高輝度赤色新星という新しい恒星の爆発現象を発見したことを記者発表し、論文はネイチャーに掲載された。
特徴 [編集]
高輝度赤色新星は、次のような特徴を持つ。
- 爆発の光度は、超新星と新星の中間である。
- 可視光は数週間から数か月続き、色は赤い。時間を経るにつれて、より暗く、赤くなる。可視光が暗くなると、赤外線の光度が大きくなり、暗くなったり明るくなったりを何度か繰り返す。
- M85 OT2006-1で観測された赤外線は、この恒星が非常に冷たい(1000K弱)ことを示していた。これは、高輝度赤色新星に共通の性質である可能性がある。
進化 [編集]
M85 OT2006-1の研究チームは、M85 OT2006-1は2つの主系列星が融合して形成されたと信じている。
恒星の融合爆発が起こった際には、高輝度赤色新星は、わずか1ヶ月で太陽半径の数千倍から数万倍に達するほど非常に速く広がる。このため、天体は冷え、明るい閃光と冷たい天体が共存するような興味深い状況が生じる。
その他の見方 [編集]
観測例が限られているため、天体の爆発の新しい分類を新設するのは時期尚早だと考えている研究者もいる。例えば、Pastorello et al. 2007[1]は、この現象はタイプII-pの超新星爆発で説明がつくとし、Todd et al. 2008[2]は、消光の速い超新星爆発は自然と赤く、光度が小さくなると指摘している。
関連項目 [編集]
出典 [編集]
- ^ http://www.nature.com/nature/journal/v449/n7164/full/nature06282.html
- ^ http://arxiv.org/abs/0809.0510
外部リンク [編集]
- Caltech Press Release "Caltech and Berkeley Astronomers Identify a New Class of Cosmic Explosions"
- Smithsonian/NASA ADS Astronomy Abstract Service "Spitzer Observations of the New Luminous Red Nova M85 OT2006-1"
- Arne Rau's web page on optical transients
- Cosmos Online "Stars merge in new cosmic explosion"
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