香港電視網絡

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香港電視網絡香港電視網絡有限公司英語: Hong Kong Television Network Limited)は、香港の放送局である。香港通信系企業である城市電訊(City Telecom)が、放送業界へのを目指して開設した放送局であったが、香港政府から免許申請許可が却下された為、ワンセグ方式による放送開始を目指している。


概況[編集]

香港では、地上波放送局として亜洲電視 (ATV) および無綫電視 (TVB)の2局が放送していたが、ATVは長年の赤字経営と経営陣の頻繁な交代から香港の視聴者の興味を失っており、実質的にTVBの「1台独大」という市場独占状態となっていた。この状況を解消するため、香港政府は2009年、新たに地上波放送局として免許を発行する方針を明らかにした。 多くの企業が放送局設立の動きを見せたが、城市電訊においても放送業界への参入を目指し、ひとまず2010年に「香港媒體製作」という番組制作会社を設立、さらに2012年に「城市電訊電視部」を設立して、放送局設立への準備を進めた。

城市電訊の会長であった王維基は、2008年にATVのCEOに就任しながら、報道番組について、中央政府の意向によらない香港独自の姿勢を貫く番組制作を打ち出した事が経営陣の反感を買い、僅か12日で辞職を余儀なくされた経緯があった。しかし放送への熱意は高く、遂には経営資源を放送局設立に注力する為、2012年4月に「城市電訊」の本体を売却して、同年12月4日には、社名を「香港電視網絡有限公司」に改めた。2月には将軍澳にスタジオ等の放送拠点となるビルの建設も開始し、将来に向けて番組制作も開始した。

王はインターネットと放送の融合にも積極的な考えを持っており、Youtubeにチャンネルを設置して、製作中の番組に関する情報や完成した番組を公開して、香港市民へ情報展開を積極的に行った。その為、同時に免許申請を行っている3局の中で、もっとも期待されている局でもあった。

免許申請失敗と市民の反応[編集]

この様に積極的な活動を展開し、資産や放送設備の準備状況も順調であった香港電視網絡であったが、2013年10月15日に発表された香港政府からの新規免許発行予定局は、有線電視系の奇妙電視PCCW系の香港電視娛樂の2局のみとなり、香港電視網絡の申請は却下された。

しかしながら、準備状況などに特段問題が無く、もっとも準備が進んでいたと見られ、免許が与えられると予測されていた香港電視網絡の申請が却下された事は、各方面から疑念を呼んだ。特に、香港政府からの明確な説明が無かった事が、ATV在職時の王の発言と絡めて、中央政府から何らかの指示があったのではという憶測が流れた。王は、「納得できない。」との声明を発表するとともに、放送開始の目処が立たない事から、10月16日に社員320名を解雇するとともに、解雇された局員も交えて政府に対して免許未発行の理由を問い質す活動を開始した。また香港市民からの反応も大きく、10月20日には、局員と市民約3万人が、政府による理由説明と免許発行を求めて香港島デモ行進し、また政府庁舎前で座り込みを行うなどの抗議活動を展開した。また多くの芸能人がこれらの活動を支援した。

香港政府からは、のちに「一度に3放送局に免許を申請し、一気に5局乱立の状況になった場合、放送局によっては経営状況が悪化し、正常な放送が出来なくなる恐れがある為、2局にのみ免許を与える決定をした。」との説明をした。かつて佳藝電視の倒産・停波を経験した香港ならではの理由ではあるが、その理由には、多くの香港市民から疑問が持たれている。

2013年12月20日、香港電視網絡では、今後の放送形態をワンセグ方式による放送にする事を発表し、既に免許を所有している企業の買収を発表、同年7月1日より放送開始する為の準備を開始すると発表。一旦解雇した320名を再雇用し、番組製作を再開した。一方地上波免許申請の却下理由については、法廷で争う姿勢を見せている。

放送予定のチャンネル[編集]

予定している放送チャンネル数は2チャンネルで、広東語による総合放送と、ニュース専門チャンネルを予定している。なお現段階で製作済みのテレビドラマが190本、バラエティ番組が70本ほどあり、海外から購入した番組も1000本ほどあるという。