頭脳戦艦ガル
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| ジャンル | シューティングゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | ファミリーコンピュータ [FC] |
| 開発元 | デービーソフト |
| 発売元 | デービーソフト |
| 人数 | 1人 - 2人 |
| メディア | ロムカセット |
| 発売日 | 1985年12月14日 |
『頭脳戦艦ガル』(ずのうせんかんガル)は、1985年にデービーソフト(dB-SOFT)から発売されたファミリーコンピュータ(ファミコン)用の縦スクロールシューティングゲームである。発売元のデービーソフトは本作のジャンルをスクロール・ロールプレイング・ゲームと称していた。
目次 |
[編集] 概要
自機「ジスタス-21」を操作し、地底→コア→宇宙…(宇宙の後は再び地底から始まり、以後コア→宇宙…と無限ループ)とステージをワープしつつパーツを100個集め、宇宙空間制御装置"ドラッグ"を破壊する事が目的。
ゲーム中のグラフィックなどから、ハドソンのシューティングゲーム『スターフォース』の影響を色濃く受けていると思われる。
地底・コア・宇宙の3種類に分類される全30エリアのそれぞれに1つのパーツが存在する。必要なパーツ数に比べてエリアが約1/3程度しか無いため、何周かしないと最終攻撃目標である"ドラッグ"に会うことはできない。パーツを100個集めた上で宇宙の最終エリアへ行くと、"ドラッグ"が出現するようになるが、背景に同化しているために知らないと簡単にスクロールアウトしてしまい、再び地底に戻ってしまうことになる。
何周もしていると敵の耐久力がどんどん上がっていく点にも注意が必要である。ミスをすればするほどパワーダウンするため、敵を破壊しきれなくなり立て続けにミスを重ねることに繋がりやすい。結局撃ち負けて対処できずに、ハマりに近い形でゲームオーバーになってしまうこともある。なお、本作にはコンティニュー機能はない。
しかし、シューティングゲームに親しんでいる人ならば充分プレイできる内容であり、難易度的にはそう高いものではないが、パーツを100個集めるということからむしろ忍耐力が要求される。
ファミコン初期の作品としては出来が良い方ではあるが、本作には数々のエピソード(後述)があり、その知名度はかなり高い。
[編集] 自機のパワーアップ
自機はパワーアップが可能だが、そのパワーアップの条件が特殊である。普通にプレイしていると突然パワーアップするといった感じであり、現在のところパワーアップに必要な条件が明確には判明していない。現在は「敵機を200機破壊する毎にパワーアップしていく」というのが最も有力な説である。敵を破壊していくことで自機がレベルアップ(パワーアップ)することを考えると、ロールプレイングゲーム的な成長を遂げるシステムとも言え、これが本作のジャンルをスクロール・ロールプレイングゲームと称したきっかけとも言われている。
- TYPE-1
- 初期段階の状態。最も基本的な状態であり、両翼に装備された主砲からそれぞれ前方へショットを撃つことができる。ショットボタン(Aボタン)を押し続けても射出間隔がとても長いので、実質的には単発である。ただしショットボタンを連打し続けることで連射すること自体は可能。この状態でのみ自機が破壊されると残機数が減る(TYPE-2以上にパワーアップしている状態だと、残機数は減らずに1段階パワーダウンするようになっている)。サブ効果として、音楽は地底なら地底、コアならコア、宇宙なら宇宙にそれぞれ用意された専用のBGMに変わる。
- TYPE-2 A
- 自機の姿が変わり、ショットボタンを押し続けることによるショットの射出間隔が劇的に向上、すなわち自動連射化される。なお、ショット自体の威力や性能はTYPE-1と変わりない。サブ効果として、BGMもTYPE-2専用のものに変わる。
- TYPE-2 B
- ショット1発の見た目が長くなり、威力も高まる。その他はTYPE-2 Aと同一。
- TYPE-3 A
- 自機の姿が変わり、Bボタンで前方斜め方向に低威力のショットを撃てるようになる。ただし、TYPE-1のメインショットと同様の特性を持っており、Bボタンを押し続けても射出間隔は長く、実質的には単発となっている。サブ効果として、BGMもTYPE-3専用のものに変わる。
- TYPE-3 B
- 最終段階。Bボタンで発射できる斜めショットの威力が上がる。その他はTYPE-3 Aと同一。なお、斜めショットは自動連射化されることはない。
[編集] アイテム
本作には様々なアイテムが存在し、その効果も様々である。しかし、3種を除いて基本的には隠しアイテムであり出現条件がどれも厳しいために、実際に見ることができる数はごく少数と思われる。
- パーツ
- 全エリアで登場。出現条件は特に無いが、ジスタスワープを使った場合に限り、ワープ直後のエリアでは出現しない。自機を重ねると取得できる。ゲームのクリアに必須となるアイテムで、これを100個集めてから宇宙のエリア30に行くと"ドラッグ"が現れるようになる。なお、13周目に到達すると、この「パーツ」が一切出現しなくなる。
- サイクロン
- 地底のエリア3に登場。出現条件を満たすと画面下から出現する。
エリア1でパーツを取らず、残機数をゼロにしてからエリア3へ進み、エリア3の最初に出現するレーダー(中央部の色が常に変わる地上物)付近を撃ち込む。
- 通常は水色をしているが、出現後に攻撃すると赤くなって敵と化し敵弾をばら撒きながら上方へ逃げていく。取得すると100万点のボーナス。その他、「ヴォルフ」という隠しアイテムを出現させる条件にもなっている。
- ワープ
- 地底のエリア6と7、コアのエリア16、宇宙のエリア25に登場。出現条件は特に無い。取ると「ジスタスワープ」となり、次のステージに強制的にワープする。なお、取得せずともステージの最終エリアまで進めば「ノーマルワープ」となり、次のステージへ自動的に飛ぶため、クリアに必須となるアイテムではない。ちなみに撃ち込んで破壊することも可能で、その際には2000点のボーナスが加算される。
- バッくん
- 地底のエリア6または7の終盤(エリア分岐点内)に登場。出現条件あり。
当該エリアのクリア時にスコアの百の位が「1」であった場合に出現。
- 取得すると自機が1つ増える。いわゆる1UPキャラ。余談だが、パーツとワープを除いた隠しアイテムの中で、これのみ説明書にその存在を記載されていた。
- ヴァルキューレ
- コアのエリア15に登場。出現条件あり。
エリア13と14のレーダーを全て破壊すると出現する。
- これを出現させることが隠しアイテム「ヴィゾー」を出現させる条件ともなっている。なお、ヴァルキューレの周囲をグルグル回ると10万点のボーナスと共に消え去る。ちなみに、ショットを撃ち込むと耐久力のある音がするが、破壊はできない。
- A・T・O・M
- コアおよび宇宙の複数エリアに渡って登場。出現条件は特に無く、必ず画面下部から上に向かって現れる。出現時は敵であり、触れると自機は破壊されるが、撃ち込むことで自機に近づき自機の横に合体する。合体後にBボタンを押すと画面上の全ての敵を破壊するが、その時画面上にパーツやワープなどのアイテムが存在すると、それらまで破壊してしまう。なお、合体時にコア面の壁にA・T・O・Mが接触すると破壊されてしまったり、合体後しばらく放置すると勝手に離脱するなど、使い勝手はあまり良くない。
- ヴィゾー
- コアのエリア19に登場。出現条件あり。
地底→コアのワープにジスタスワープを使っておらず、自機がTYPE-2以上にパワーアップしており、前述の「ヴァルキューレ」を出現させること。
- 取得するとパーツの残り取得数が10個分減る。すなわち、このキャラクターはパーツ10個を獲得したのと同じ効果をもたらす。
- ヴォルフ
- 宇宙のエリア23に登場。出現条件あり。
地底のエリア3で「サイクロン」取得後、それぞれのエリアのパーツを取り逃さずに地底→コア→宇宙→地底→コア→宇宙とワープしていく(要するに2周目の宇宙まで進める)と出現する。
- 取得するとエリア30まで完全無敵状態になる。全アイテム中最も出現条件がシビアで、周回数を換算すると最も奥深くに存在するレアアイテムであると言える。
- バルバール
- 宇宙のエリア30最後に登場。出現条件あり。
エリア30の最終地点到達時に、スコアの千の位が奇数の場合に出現する。
- 撃ち込むと1万点と共に画面内の違う場所にワープ。再び撃ち込むと2万点でワープ、また撃ち込むと3万点でワープ、次は4万点と貰えるボーナスが増えていくが、5発目を撃ち込むと10万点を貰える代わりに現在までに集めたパーツが全て剥奪されてしまい、再び100個集めることを強いられる。どちらかというとトラップである。なお、自機がバルバールに接触すると自機は破壊されてしまうので注意。
[編集] ステージ・エリア
前述の通り、地底・コア・宇宙の3種類のステージがあり、それぞれ複数のエリアに渡って構成されている。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] 地底
エリア1からエリア12の全12エリアで構成されているが、1周回中において地底の全エリアをプレイすることはできない。エリア11および12を除く各エリアの最終地点には分岐があり、左もしくは右のどちらに進入したかによって以後のエリア展開が変化する。分岐先の展開は、左へ進むと難易度が低く、逆に右へ進むと難易度が高くなるよう設定されている。地底には左右に狭く複雑に入り組んだ壁(地形)が存在する。
| エリア | 分岐先のエリア | |
| 左へ進入 | 右へ進入 | |
| 1 | 2 | 3 |
| 2 | 4 | 5 |
| 3 | 8 | 7 |
| 4 | 6 | 7 |
| 5 | 7 | 9 |
| 6 | 8 | 9 |
| 7 | 9 | 12 |
| 8 | 10 | 11 |
| 9 | 11 | 12 |
| 10 | 12 | 11 |
[編集] コア
エリア13からエリア20の全8エリアで構成される。地底のような分岐は無く、エリア13から20まで順に進む。地底と同様、左右に壁が存在するが、ほぼ一直線の平坦なものである。
[編集] 宇宙
エリア21からエリア30の全10エリアで構成される。やはり地底のような分岐は無く、エリア21から30まで順に進む。地底およびコアに存在した壁が存在しない。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 有名なエピソード
本作は割とオーソドックスなシューティングゲームであるが、ファミコンソフトの中では非常に有名なソフトである。そのエピソードの数々を紹介する。
- 本作の正式なジャンルは「スクロール・ロールプレイング・ゲーム」であり、決して「シューティングゲーム」では無い。しかし、何処からどう見ても内容はシューティングゲームそのものであり、ドラゴンクエストシリーズのようなゲームに代表されるロールプレイングゲームとは全く異なる内容である。本作がかなり大々的に「ロールプレイングゲーム」という肩書きを押して販売したため、後に出た『ドラゴンクエスト』は、ファミコン初のロールプレイングゲームを名乗ることができなかったと、チュンソフトの中村光一は語る。しかし、実は『ハイドライド・スペシャル』など、ドラゴンクエストよりも先に発売されたファミコンのロールプレイングゲームは存在する。
- また同じくドラゴンクエストのすぎやまこういちが、「このゲームの音楽はない方がよい」とわざわざ名指しで批判したことも知られている。
- 全エリアをクリアしただけでは"ドラッグ"は出現しないため、本作をクリアしたことにはならず、"ドラッグ"の出現条件にパーツを100個も要求される。この途方も無い数に途中で投げ出すプレイヤーが後を絶たず、当時完全クリアできたものはごく少数だと思われる。また、パーツを100個集めて"ドラッグ"を破壊したとしても、エンディングが文字がスクロールするだけの非常にチープな作りであり、クリアに苦労する割には報われない内容に苛立ちを隠せないプレイヤーも多かった。
- エリアは前述の通り地底・コア・宇宙の3種類のステージに分けられている。地底は狭い地形が多く、エリアの終わりには分岐点があり後の展開が変わってくる。次のステージであるコアは左右端に平坦な壁が存在するものの一本道である。その先の宇宙には壁が一切無く一本道である。敵の攻撃の激しさからすれば地底よりもコア、宇宙の方が高いが、地形には明らかな難度の逆転が起きている。ゲームスタート地点に複雑で厄介なステージが配置されているため、非常に理不尽な難度設定であったとも言える。
- タイトルやカセットのラベル絵にある「頭脳戦艦ガル」は、大々的に描かれているにも関わらずゲーム中にはエンディングの文字でしかその存在を確認できず、姿を拝めることは一切無い。自機「ジスタス-21」は、頭脳戦艦ガルに搭載されている戦闘機である。
- 本作は自機が破壊されると、通常ならば破壊されたエリアの初めからやり直しとなる。ただし、例外的にコアステージではエリアの最終地点付近で破壊された場合、次のエリアへ飛ばされる。この性質により、コアステージの最終エリアであるエリア20の終わり際(宇宙へのワープ直前)で自機が破壊されると、本来はエリア21は宇宙ステージなのだが、何故かコアのエリア21が始まる。これはバグエリアで、しばらく進むとゲームがフリーズし、リセットを余儀なくされるという非常に理不尽な要素がある(入ったら最後、抜け出すことが出来ない)。また、これは敵機の攻撃の激しさにより非常に陥りやすい現象で、バグエリアに進んでしまった人も多数存在するものと思われる。
- 宇宙の最終エリア(エリア30)の最後に出現するバルバールを撃つと高得点のボーナスが入ることから、調子に乗って5発撃ち込み、今まで集めたパーツを全て剥奪される例が多く、それ以降本作をプレイする気になれないプレイヤーが続出した。
これらの要素により本作は「クソゲー」呼ばわりされ、本作のタイトルは『トランスフォーマー コンボイの謎』などと並びその代名詞となってしまい、悲惨な運命を辿ることを余儀なくされている。
もっとも、ガルに対するクソゲーの謗りは必ずしも妥当であるとは言いづらいものも多い。まずRPGという名称についてだが、発売当時にはRPGゲームはPCゲームでの市場がメインであり、RPGが如何なるものかという定義自体ファミコンユーザーだけでなくメーカー側にも未浸透であった。1986年にスクウェアから発売された『キングスナイト』もまたその実態は現在で言うシューティングゲームであったが、RPGを謳っていた点からもそれが伺える。また、エンディングが簡素である点や理不尽な難易度設定も、当時のものではごくありふれたものであった。しかし、こういった扱いを受けなければ現在のようにシューティングゲームファンでなくとも知っている程に有名な存在にはなれなかったとも言われる。
また、ファミコン全盛期に活躍していた人の一部が、何かの企画でこの作品をクソゲー扱いしたことがあり、そのため、当時の子供たちにも本作がクソゲーと映り、それが今日でもネタとして扱われることが多々ある。
[編集] その他の仕様など
- 残りパーツ数は、ゲーム開始時、ミス後の再開時、次のエリアに突入した時に表示される。
- ハイスコアを更新すると、ゲームオーバー時に橙色の文字で「NICE PLAY」と表示される。
- 通常、自機を無敵状態にするためには「ヴォルフ」というアイテムを取得しなければならないが、無敵状態となる隠しコマンドが用意されている。また、「ヴォルフ」による無敵効果はエリア30までの制限付きであるが、コマンドによる無敵にはこのような制限は無く、クリアするまで無敵状態を維持できる。なお、地底やコアの壁に接触した場合は、無敵の効果は発揮されず自機は破壊されるが、TYPE-1の状態であっても残機が減らないようになっている(ただし、TYPE-2以上の場合はパワーダウンしてしまう)。
- 宇宙のエリア30には中ボス的な存在である「ナニ」という大型の敵機が出現するが、出会った時の条件によって3段階を上限に姿を変えてくる。これを撃破すると自機が強制的に次の段階へパワーアップする(自機が既に最強段階の場合は変化無し)。
[編集] ジスタスバッジ・ガル勲章
高得点をマークしたプレイヤーに対し、デービーソフトは特製のプレゼントを用意していた。20万点突破で「ジスタスバッジ」、100万点突破で「ガル勲章」を貰えることが取扱説明書に記載されている。条件を達成したことが解る状態の画面写真を撮影し、説明書記載の通りにデービーソフトに送付することで、達成した条件に応じたプレゼントを入手することができた。
[編集] 関連書籍
- 頭脳戦艦ガル テクニックブック (デービーソフト、徳間コミュニケーションズ、ISBN 978-4886580030)

