須賀川市第一中学柔道部暴行傷害事件

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須賀川市第一中学柔道部暴行傷害事件(すかがわしだいいちちゅうがくじゅうどうぶぼうこうしょうがいじけん)は、2003年10月18日福島県須賀川市立第一中学校柔道部内のリンチいじめ)で起こったと報道された事件のこと。後の裁判の判決において、少女に対するリンチいじめ)については認められなかった。

目次

[編集] 経緯

当時中学2年生だった柔道部男子部長が中学1年生だった女子生徒に対して暴行を行ったとされ、その後この女子生徒は部活動の練習中に急性硬膜下血腫で倒れた。一命は取り留めたが、現在にいたるまで意識不明の状態が続いている。

 詳細な意識不明の状態になるまでのいきさつは、少女が事故以前に練習中の頭部打撲により、急性硬膜下血腫で12日間入院をしており、事故の起った10月から通常の練習に参加していたが、顧問は入院していたことを部員に周知していなかった。 そして事故当日、顧問が乱取練習に立ち会わない中、足を痛めた少女が休んでいたところ、少年が問いただし、意に沿う行動を取らなかった事に苛立ち、払い腰のような技をかけ、説教等をした。この時に投げられたことが原因で急性硬膜下血腫が再発し、説教の最中に少女は意識を失ってしまった。となっている。

一方、須賀川市立第一中学校側は「A子さんは柔道を始める前から頭に病気を持っていたらしく、それが練習中に発症したようだ。けがをするような練習はしていなかった」と、事件直後一部保護者に対し説明を行った。その発言に対し、「学校側が指摘したような持病の事実は無い」と女子生徒の保護者が反論している。

また、学校側が教育委員会に提出した「事故報告書」において被害者の母親の証言が記載されていたが、被害者母親はこの証言自体を否定しており、学校側が聞き取り調査を行った対象として「被害者母親の証言を聞いた人物」を加害者生徒の親としており、捏造疑惑があげられている。

当時教頭による当時部員から聞き取り調査の際、2年生部員が「当時部長によるイジメがあった」と証言。教頭はその証言を公にしないように指示、恫喝した。帰宅した2年生部員が親に相談し、親が学校に抗議してこれが発覚。教頭が謝罪した。

[編集] 事件後・情報開示請求

日本テレビの調べで判明した事は、教育委員会に提出された「事故報告書」のコピーが入手されており、その記載には11時50分に休憩中に意識不明になった、消防署への連絡が12時7分とされている。

実際は事故現場で見ていた柔道部員の保護者の証言で明らかになったことは、11時25分には投げられて痙攣して意識不明の状態になり、12時7分の消防署へ連絡するまでの42分間被害者は放置されたことになる。

42分間放置されたのであれば保護責任者遺棄として学校側の責任が問われるわけだが、現在のところは民事係争中であり、福島地方検察庁は刑事事件としては扱っていない。福島地方検察庁からの回答は起訴か不起訴ではなく、中止としか回答していない。そのためにテレビのコメンテーターから「地方検察庁は学校と結託して傷害罪公訴時効を待っているのではないか」と指摘された。

加害者の柔道部元部長は民事裁判で「全面的に争う」と主張。又、当時の校長はテレビ朝日スーパーモーニングの取材に「私は事実を言っているのに、うそつきだといっているあんたらに答える義務はない」と主張している。

被害者家族は須賀川市の対応や、被害者への介護のために損害賠償請求の民事訴訟へ踏み切る。

2008年8月8日、福島地方裁判所郡山支部にて証人尋問が行われ、加害少年と被害者の少女が事故後初めて顔を合わせた。被告の少年も証言台に立ち、当初の「軽く転がした程度」という発言が嘘だったことを認め、複数回投げたことを証言した。また「被害者が意識不明の重体になったことに関しては、なんとも思ってはいない」とも証言した。

[編集] 裁判

 女子生徒側が県や市、練習相手の男子生徒らに起こした民事訴訟について、2009年3月、福島地裁は県や市、男子生徒らに計約1億5,000万円の支払いを命じた。このうち男子生徒に対しては、300万円の慰謝料の支払いが命じられた。

 判決において、学校側の監督責任に因る過失が認められた。学校側の事故隠しについて「校長ら管理職が責任逃れをしようとした疑いが強い」と認定した。一方、少年の少女に対する暴行については認められたが、いじめについては認定されなかった。また、「自ら結果の発生を回避する選択肢を探ることもあり得た」とされ、原告側にも一定の過失が認められた。

 判決を受け橋本須賀川市長は記者会見の中で、当時の柔道部顧問や事故隠しに関係した校長、教頭ら学校関係者、市教委関係者の管理責任についての処分を検討中と表明[1]したが、2010年5月現在においてもその処分内容は公表されていない。なお、賠償金は被害者家族の遅延損害分を含め1億7,383万5,000円余りは全て須賀川市の財政で負担した。裁判判決で共に賠償責任があると認定された福島県、および事件隠蔽をおこなった当時の顧問、校長、教頭個人についての求償については、須賀川市は放棄断念すると2010年3月に公表。一方、加害少年とその家族には110万円を求償する。

[編集] 脚注

  1. ^ 市長所信表明:電子市長室|須賀川市

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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