青の騎士ベルゼルガ物語

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青の騎士ベルゼルガ物語』(あおのきしベルゼルガものがたり、または ブルーナイト ベルゼルガものがたり)は、はままさのり作のSF小説。『装甲騎兵ボトムズ』の外伝的作品で、「青騎士」「青ベル」の略称で呼ばれる。全4巻にて完結。

目次

[編集] 解説

主人公ケイン・マクドガルがかつての戦友にして恩人である人物の仇を追う「黒き炎編」と、『ボトムズ』の舞台であるアストラギウス銀河全体をも巻き込む陰謀にケインが立ち向かう「メルキア騎士団計画編」からなる。「黒き炎編」はケインの一人称で、「メルキア騎士団計画編」は三人称で書かれている。

テレビアニメ『装甲騎兵ボトムズ』の世界観に基づいて書かれているが、巻を重ねるごとに設定やメカデザインが『ボトムズ』の作品世界から逸脱していったことで知られる。

[編集] 経緯

『青の騎士ベルゼルガ物語』は、まずタカラ発行のホビー誌『デュアルマガジン』の第10号(1984年9月発行)から第12号(1985年3月発行)に掲載された。放映終了後も人気の衰えない『ボトムズ』のオリジナルストーリーを、という企画に端を発している。

その際に『ボトムズ』独特の要素であるバトリングをストーリーの主軸にすること、主人公の乗るアーマードトルーパー(以下AT)をベルゼルガにすることが決められた。このストーリー展開は『ボトムズ』の監督を務めた高橋良輔がシリーズを開始する前に構想していたものと似たものであったようである。

シリーズ完結巻である『絶叫の騎士』(新装版)のあとがきによれば、この連載においては当時フリーの編集者であったはままさのり本人が編集・イラスト発注・執筆といったすべての作業を行っていたという。しかし掲載誌が連載3回目で休刊となることが決まり、第3回でストーリーは急展開の末に完結を強いられることとなった。

ここで「このまま終わらせるのは惜しい」との声が企画サイドから上がり、『青の騎士』はデュアルマガジンでの連載を下敷きにした書き下ろし作品がソノラマ文庫から上梓されることが決まった。当初は「黒き炎編」の全2巻で終了する予定であったが、好評を受けて続編である「メルキア騎士団計画編」が書かれ全4巻での完結となった。

[編集] スタッフ

本作は小説であるが、企画元が模型メーカーの情報誌であったことから、執筆者のはままさのり以外にもスタッフが存在する。

  • 企画・制作:伸童舎
  • 原案:勝又諄
  • イラスト:幡池裕行
  • デザイン協力:藤田一己
  • レイアウト:椎葉光男(『デュアルマガジン』では「しいばみつお」の名でイラストレーターを勤めていた)
  • ディレクター:千葉暁
  • 制作進行:清水章一
  • プロデューサー:野崎欣宏

注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。 [記述をスキップ]


[編集] 物語

アストラギウス銀河を二分した百年戦争が終結し、元ATパイロットであるケイン・マクドガルは惑星メルキアに帰還した。戦う事しか知らない彼はある揉め事がきっかけで再会したクエント人傭兵シャ・バックに導かれバトリングの世界に足を踏み入れる。バトリングの腕も上がり負け知らずとなっていたある日、ケインとシャ・バックは謎の黒いATシャドウ・フレア(黒き炎)の挑戦を受け敗北。その戦いの中シャ・バックは無残に殺害されてしまう。ケインは復讐を誓い、シャ・バックの形見であるATベルゼルガを駆って街から街へ放浪しバトリングで賞金と情報を得ながらシャドウ・フレアを追う。いつしかケインは青く染められた騎士のような意匠を持つベルゼルガになぞらえられた「青の騎士」の異名で呼ばれるようになっていく。ベルゼルガを駆って戦いを続ける日々の中で宿敵シャドウ・フレアの居場所を突き止めるケイン。しかしシャドウ・フレアはアストラギウス銀河の支配者の座を狙う存在であり、ケインも巨大な陰謀に遭遇しこれと戦うことになっていく。

[編集] 主な登場人物

ケイン・マクドガル
元ギルガメス第36メルキア方面軍機甲兵団ATパイロット。最終階級は二等兵。「青の騎士」のリングネームを持つバトリング選手。親友シャ・バックの形見であるベルゼルガを駆り、彼を殺したシャドウ・フレアを追って街から街を渡り歩く。その戦いの中で旧劣等種(ベルゼルガ)として覚醒してゆく。ベルゼルガに乗るまでのリングネーム「屍(デッド・ボディ)ケイン」は、シャ・バックと出会ったかつての所属部隊「屍隊」に由来する。バトリングで破壊したATは200とも300とも噂されるが、これらはどれも風聞に過ぎない。
戦いの中シャドウ・フレアが発する異様な力で肉体に異常が生じ、さらにはラスト・バタリオンの開発した血友弾により出血が止まらなくなる致命的ダメージを背負いながら戦うこととなる。しかしそれらの障害を計り知れないほどの気力とロニー・シャトレの献身的な協力で、そして自らの中に目覚めた旧劣等種の本能=破壊衝動をあえて活かすことで克服。シャドウ・フレアとの戦いで失われたパイルバンカーの代わりをムディ・ロッコルより手に入れ、愛機ベルゼルガをシャドウ・フレアと対等に渡り合えるほどに強化することにも成功する。
シャドウ・フレアとの最終決戦の後、ミーマ・センクァターから「貴様には戦場しかない」という言葉と共にミッド級FX-ATゼルベリオスと別人のデータが記された認識票を渡されるが、その時点ではもう戦場に身を置こうと考えてはいなかった。しかし戦いの中で離れ離れになったロニーを探すため、認識票にあったクローマ・ツェンダーの名でメルキアを彷徨していたケインは謎の新型ATウォリアー・ワン (W-1) と遭遇する。W-1と軍に執拗なまでの追撃を受ける中、ついにロニーを見つけたケインだったがその直後に軍に捕らえられW-1の秘密や己との因縁、そして「メルキア騎士団計画」の脅威を知らされる。そしてロニーの死でメルキア騎士団計画の狂気を悟ったケインは再び戦うことを決意するのだった。以後ケインは取り戻したゼルベリオスを駆って、メルキア騎士団計画の首謀者であるロリンザーの行方を探りながらメルキア軍の拠点を襲撃して次々と壊滅に追い込み、同時に軍に捕らえられた同族=旧劣等種をも助け出していく。
旧劣等種の本能ゆえか絶望的な状況でも生きること、敵を倒すことへの執念を失わなかった。ロリンザーの忠臣ゾクサーネンの操るゼルベリオスとの戦闘では爪先を踏みつぶされ殺されそうになるも、自ら脛部を撃ち砕いてその危機から逃れたが代償として右膝から下を失うこととなる。そしてレグジオネータとの最初の遭遇で左目と左手首をも失い、ゼルベリオスをも破壊されてしまい、さらにはW-1の大部隊との戦闘中、言語中枢にまで異常をきたしてしまう。しかし、それでもなお屈することなく、レグジオネータとの最終決戦に向かう。
名字の「マクドガル」は『レンズマン』のヒロイン「クリス・マクドガル」から採られたもの。
ロニー・シャトレ
バララント生まれの少女。ケインが収容所から脱走する際、強奪した密輸船に人買いの「商品」として乗せられていた。
密輸船から脱出した後はアグの街で「ファニー・デビル(陽気な悪魔)」のリングネームを持つバトリング選手として活躍し、コバーンの事務所でケインと再会。ケインと行動を共にする中で、次第にケインに好意を持つようになる。
心を通わせることによってケインにとって重要な存在になるが、後に軍に捕らえられ旧劣等種としての遺伝子を持つことが判明したために理不尽にも殺害されてしまう。
ミーマ・センクァター
流れ者のマッチメーカーを自称しているが、その正体はギルガメス軍の情報将校(初登場時の階級は中佐、ギ・グロリーの戦闘において特進し『K'』以降は少将)。次期主力AT「FX(フェックス)」の開発責任者でもありバトリングを利用して新型機のテストをしていた。ケインに興味を抱き彼の復讐行に必要以上に協力していく。
FXをはじめとする次世代AT開発の中でW-1やレグジオネータの存在とそれにまつわる真実を知ったミーマは、FXに続く新型ATの開発という口実でレグジオネータとW-1に対抗するためFX技術を導入した新型ATの開発を進める。その後艦隊を率いてバララントへの出征を命ぜられたミーマは開発中だった新型ATを全て持ってメルキアを離れ、以後忠実な部下と共に軍を離反。開発途中だったテスタロッサの仕上げを進めさせつつバララントの支配星域へと向かい、同時にメルキアへ降りた部下にはケインの捜索を命じていた。

[編集] 黒き炎編

クリス・カーツ
シャドウ・フレア」のリングネームを持つバトリング選手。しかしその正体は融機人(ゆうきじん)と呼ばれる自らを改造した異能者達によって結成された異能結社「ラスト・バタリオン」の総帥である。融機人によるアストラギウス銀河の支配を目論んでおり、バトリングに関わっているのも実戦データの収集が目的であった。
元々はメルキア軍人で、古よりアストラギウス銀河を支配してきたワイズマンへの攻撃部隊として設立された「屍隊」でシャ・バックと共にワイズマンの宇宙船強襲作戦に参加。しかし作戦は事前にワイズマンに察知されていて、情報操作によって宇宙を放浪していた融機人グループの宇宙船を攻撃するよう仕向けられてしまう。ここでの同胞を虐殺した体験が封印されていた融機人としての記憶を覚醒させ、彼をアストラギウス支配の野望へと走らせることとなる。なお、この作戦の後「屍隊」は通常の作戦部隊として再編され、それ以降にケインは配属された。
「クリス」という名は『レンズマン』のヒロイン「クリス・マクドガル」から採られたもの。
シャ・バック
クエント人。ケインの愛機ベルゼルガの最初のオーナー。百年戦争時にはクエント人傭兵としてギルガメス軍に従軍していた。傭兵契約が終了すればクエント星へ帰還するクエント人の慣わしには従わず、終戦後バトリング選手として活躍。その中でケインと出会い彼にバトリングを始めるように勧め、一流のバトリング選手に育て上げてゆく。シャドウ・フレアに挑まれたリアルバトルで死亡し、ケインをしてシャドウ・フレアへの復讐に走らせるきっかけとなる。
実はクエント人でありながら自らを融機人に改造していて、それ故に機械文明と隔絶した道を歩んできたクエントに帰還できなかった。しかしクリスら融機人のグループへの恭順も拒否したため、最終的にはバトリングを利用して処刑されることとなった。
ネイル・コバーン
アグの街のマッチメーカー。ロニーにお人好しと呼ばれるくらい人がよく、何かとケインをはじめバトリング選手に世話を焼く。自身もかつてはバトリング選手をしており、自分のガレージに現役時代の愛機クレバーキャメルを所持している。
ダート・クラクトン
ダラの街の強欲なマッチメーカーで、自身の利益のためには手段を選ばない。自身の選手を破ったケインを強引に契約させようとするが、あっさり断られ、力ずくで引き寄せようとするものの失敗する。
ケヴェック・ヴォクトン
アグの街の第3階層でケインが出会ったATパイロット。ミーマの部下で、その正体はミーマの弟、イーマ・センクァターである。新型ATライジングトータスとシャドウ・フレアに関するデータディスクをケインに託すが、自身はその直後に行われたリアルバトルで死亡する。
オウラ・ニガッダ
シャドウ・フレアの手先で、「ダークオックス」のリングネームを持つバトリング選手。機体の各所に様々な隠し武器を仕込んだ黒いストロングバックスを駆る。反則技が得意だが、AT乗りとしても一流でシャドウ・フレアがバトリングを行うときのパートナーを務めている。ケイン&シャ・バック組とのリアルバトルでシャ・バックの死の一因を作った人物で、シャドウ・フレア共々ケインに仇として付け狙われた。
ラドルフ・ディスコーマ
シャドウ・フレアの手先として行動する元レッドショルダー隊員。実力者を選んで対戦し、その対戦した相手は後日シャドウ・フレアとの対戦を申し込まれて必ず死亡するために、「デス・メッセンジャー(死の伝令)」と呼ばれている。ケインと対戦した際、ロニーの乱入でバトリングが無効試合になったことを根に持ち、ケインとの決着にこだわるようになる。そのため、ケインの命を狙うクリスに反逆し、ケインと手を組むが、最後はクリスの手で殺されてしまう。バトリングではレッドショルダー仕様のスコープドッグに搭乗する。
フィル・コム
コボトの街の女マッチメーカーで、ケインとシャ・バックのかつてのマネージャーであった。融機人であり、異能結社からシャ・バック殺害の命令を受けていた。ボウの街で、ケインと再会するが、異能結社との戦いに巻き込まれたロニーを守って死亡する。
ムディ・ロッコル
ボウの街のクエント人のバトリング選手。クエント人傭兵の中でも歴戦の強者であった。愛機はグレーベルゼルガ。ケインの中にある旧劣等種の因子の存在を見抜いた。シャドウ・フレアとの戦いの中でパイルバンカーを失ったケインがそれを賭けて挑んだ相手。
ガニアル
ボウの街のバトリング強豪選手で、弟のボーグルと共に悪役タッグチームで名を馳せているレスラー兄弟の兄。愛機はダイビングビートル改造のアイアンマン1。ボウに来たケインとロニーにちょっかいを出したことでケインとロニー相手に戦うことになるが、そこへムディ・ロッコルの妨害に遭ってしまう。
ボーグル
クエント人以上の体躯を誇るレスラー兄弟の弟。愛機はスタンディングトータス改造のアイアンマン2。タッグマッチでケイン&ロニーと対決することをふっかける。しかし、ムディ・ロッコルの乱入により、ガニアルもろともあっさり葬られてしまう。
モデルになったレスラータッグはザ・ロードウォーリアーズ
ビギー・バルボリン
ムックの外伝小説に登場。ミーマの部下で、カラミティドッグ・グリーンバージョンのテストパイロット。放射能に体をやられ余命幾ばくも無いビギーは、生体実験の材料として基地に送られてきたコナー・アルレイを哀れに想い、彼女と共にグリーンバージョンを奪い、軍を脱走する。その後ビギーは逃走資金を手に入れるため、町一番の興業師ディックにグリーンバージョンを売りつけようとするが、ディックはビギーを殺して機体を手に入れようとする。シャドウ・フレアの情報を手に入れるためディックの部下となったケインは、ディックのグリーンバージョンをシャドウ・フレアと勘違いをし、彼を殺す刺客として隠れ家に自ら乗り込むが、機体がシャドウ・フレアでないことが分かり、コナーを助けたいというビギーに、今は亡き友を失ってから出会ったことのない、人間的なモノを感じ取ると、2人の脱出を手助けしようとする。しかし、2人ともディックの部下に捕まりシャ・バックと同様の方法で惨殺されてしまう。
コナー・アルレイ
ムックの外伝小説に登場。旧劣等種の生体資料としてビギーのいる基地に送られてきた女。毎日実験動物以下の扱いを受け続けていた。

[編集] メルキア騎士団計画編

ネブロウ・S・ロリンザー
メルキア軍大将にして、ギルガメス連合軍の中心的人物。さほど大柄ではないがその体躯から発せられる雰囲気は他者を圧倒するほどで、一介の戦車兵からAT開発に携わり、時には自らATに乗って戦場で功績を上げてきたという経歴も相まってメルキア軍の兵士たちに頼もしさを感じさせる存在である。しかしその精神は全てのATの元となった謎のマシン・レグジオネータに支配されており、レグジオネータの傀儡として「メルキア騎士団計画」を秘密裏に遂行していく。その顔に残る大きな傷跡は、テストパイロットとしてレグジオネータを操った際に生じたもの。3機存在するゼルベリオスのうちの1機を愛機とする。
実はケインと同様に旧劣等種の因子を持っており、トライブの弁ではギルガメス高官がバララント女性捕虜に産ませたとされている。その肉体的資質がレグジオネータの求める存在に近かったため傀儡として選ばれている。そしてロリンザーはレグジオネータの目論見通りにATという兵器を表舞台へと登場させ、それを発展させていく。つまりアストラギウス戦史にて特筆されるべき事項であろうATの出現すらも、少なくともレグジオネータとその操り人形たるロリンザーにとってはメルキア騎士団計画の前準備の一つに過ぎなかったということになる。
K'(ケイダッシュ)
W-1の生体コンピュータより生み出されたケインのクローンで、メルキア騎士団計画の中核を担う存在。レグジオネータが自らに適合する肉体を持つ人間として「作らせた」。外見はケインに酷似している。
W-1の生体コンピュータは人間を産む機能を備えているが通常は赤子の状態で産み出すのに対し、K'はその肉体が成人のレベルになるまで生体コンピュータ内で育成されてから産まれ出た(そのためK'を産み落とした生体コンピュータは、直後に機能を停止している)。その段階ですでに言語を解ししゃべることができた上、レグジオネータや敵であるケインについてなど最低限の必要な情報は知っていた様子であることから、W-1の胎内である程度の教育がなされていたと思われる。
ケインと同じ遺伝子情報を持っているため旧劣等種と同様の強靭な肉体と生命力を有しているが、余計な知識の刷り込みや肉体的鍛錬は施されていない(また一切の欠陥も持たない)真っ更な状態。レグジオネータが求めたのはまさにこの状態の人間である。産まれて直ぐにレグジオネータを操りこなし、自らの誕生に与したキーマ・センクァターを乗っていたカラミティドッグ・グリーンバージョンごと葬り去る。その後もレグジオネータとの同調は進み、ケインと初めて対峙した時にはゼルベリオスを破壊したばかりか左目を失明させ、ケインが逃走する最中には左手首をも奪い去ったが、ロリンザー同様、K'もまたレグジオネータの意志の伝達者に過ぎなかった。
レトラ・トライブ
ケインが救い出した旧劣等種を匿う、掴みどころのない雰囲気を持つ老人。顔にロリンザーと同様の大きな傷跡がある。ATには乗らず、旧式の戦車を愛用する。
実はATが出現する以前にメルキア軍の戦車兵として名を馳せた男である。かつてはロリンザーの無二の親友であり、共に発掘されたレグジオネータのテストパイロットに選ばれていた。しかしトライブは旧劣等種ではなかったため、レグジオネータの意思を遂行する存在とはなりえなかった。これがきっかけでロリンザーと袂を分かち、軍からも姿を消す。
軍が旧劣等種狩りを始めた頃から独自に行動を開始し、ロリンザーの陰謀を知ったミーマとも連絡を取り合っていた。
ヴィスコ・ヤンセン
元々は闇商人の一員だった少年。ケインがギ・グロリーの戦闘の後メルキアに帰って来た揚陸艇の中からゼルベリオスを盗み、青の騎士を名乗りバトリングをしていた。ボウの街でメルキア軍に捕まり血液検査をされ、旧劣等種の因子を持つことが判明したため、ロニーと共に処刑される。
シェラ・デュドネ
軍の女性学者で、K'とW-1の制作スタッフ。階級は大尉。ク・アマの街でのW-1の挙動からクローマをケインと疑い、付きまとう。旧劣等種抹殺の命をロリンザーから受けており、その旧劣等種を探しだしてはソー・クラウス基地へと連行し、処刑するようにしていた。W-1の異常をオリジナルの存在であるケインにあると見ており、ケインとW-1の決着を望んでいたが、それを見届ける前にロニーを殺されたケインの怒りに触れて射殺される。
コル・ニコル
ク・アマの街の反徴兵グループのリーダーで、百年戦争再開後の軍の一方的な徴兵令に反発する人々を集めて、抵抗組織を作っていた。
言葉巧みに心酔したカリオス・リースをはじめとしたク・アマの街の軍の考えに反抗する人々を信頼させていたが、実際は軍と内通しており、集めた仲間達を軍に平然と渡した卑劣漢だった。
ラフィット・ハーベイ
ソー・クラウス基地のAT部隊隊長で、階級は中尉。フィア・ダンベルに乗って指揮を執るが、自分の命令に全く従わないW-1の扱いに手を焼いていた。
生粋の軍人であり、戦争は人間同士がやるものだという信念を持っていたが、無人ATによる軍団のメルキア騎士団計画に疑問と反感を抱いていた。しかし、そのために軍に逆らった処分として猟兵に格下げされてしまう。
カペリ・テマトラン
ロリンザーの部下でソー・クラウス基地司令官。階級は大佐。ハーベイとは違う意味でメルキア騎士団計画に疑問を抱いていたが、ロリンザーの命令には納得出来ないままに従っていた。シェラからW-1の異常原因がケインにあると睨んで、ケインを拷問にかける。
ケインにソー・クラウス基地を壊滅させられ、後にヴィクワール基地へ配属されるが、そこでもケインによって基地を破壊されてしまい、ケインに恨みを抱きながら自害した。
ギー・ゾクサーネン
ロリンザーの懐刀として政敵の暗殺や旧劣等種の抹殺を自ら執り行うメルキア軍人。逆立てた髪やギョロリとした血走った眼といった外見的特徴から、その内側に抱えた狂気が見え隠れしている。ロリンザーに心酔しており、旧劣等種ではないにも関わらず最終段階に入った「メルキア騎士団計画」を仕上げに導くべく暗躍する。
ケインとの戦いでは偶然発見されたインサニティ・ホースで逆襲に転じられて機体を破壊されるが、ATの機能が失われると今度は自らの手でAT用ヘビーマシンガンのトリガーを引いて抵抗を試み、最期までケインを討つことを諦めなかった。
キーマ・センクァター
ミーマ・センクァターの兄で、メルキア軍情報部中佐。ロリンザーに忠誠を誓いメルキア騎士団計画遂行に当たっていたが、それを知ったミーマに自白剤を飲まされメルキア騎士団計画について全て喋ってしまっていた。これによりミーマは艦隊を率いてバララントに向かったと見せ掛け、実際には軍の指揮系統より逸脱し独自の行動を開始した。
W-1より誕生したK'をロリンザーの下へ連れ帰った直後にこの件をゾクサーネンに咎められ、カラミティドッグ・グリーンバージョンで謎のATと戦うことを要求された結果なす術もなく殺される。その謎のATとはレグジオネータに他ならず、操っていたのは皮肉にも自らが誕生に携わったK'だった。
マティ・ウォルシープ
旧劣等種の少女で、考古学者の父親がいた。軍によって家族を殺され、ヴィクワール基地で他の旧劣等種の人々もろとも処刑されそうになるものの、直前にケインによって救出され、以降ケインを慕っていく。
救出された絡みで出逢ったトライブと行動し、生き残った自分と同じ旧劣等種の少年少女達のまとめ役となり、手脚を失うほどの重傷を負いながらもなおも諦めずに戦い続けるケインを救うため、父親が見つけ出したキューブを探し出し、レグジオネータに勝つために廃人になることを覚悟にミーマに自身の記憶検出操作を頼む。
ウォーリィ
キアの街に住んでいた旧劣等種の少年。お調子者だが、自分より強い相手に凄まれると弱気になる。ケインに助けられ、マティと同様、戦うケインの姿に勇気づけられていく。
片足を失っても戦い続けるケインの生存をプリンクマイヤーに伝えた。
ファビ・ミナルディ
バララントのAT乗りで、数少ない生き残り。再戦後の壮絶を極めた戦いの中生き残ったことからも分かる通り、操縦の腕はかなりのもの。彼もまた旧劣等種の因子を持った人間である。
メルキア騎士団計画の発動で母星を失うがミーマの率いる艦隊に救出される。当初はミーマの「(メルキア騎士団計画によって)人の住める星はなくなった」という言葉を信用しなかったが、直後にW-1をコアとした人狩りのための戦艦・トレーザーハンターとミーマの部下との交戦やW-1の正体を見せ付けられ、以後ミーマに協力してメルキアへと向かう。彼の愛機グラバールテスタロッサの最終仕上げの参考にされたようである(グラバールとテスタロッサの、ジェネレーターとアクチュエーターによる動作をメインとした設計は奇遇にも全く同一のコンセプトである)。
メルキアではキューブ探索中のケインやミーマにテスタロッサを届けるが、彼ほどのAT乗りをしても乗りこなすことはできず負傷してしまう。その後の最終決戦には破損していたグラバールを修理して参戦する。
ディーロ・サンジアーノ
ミーマの部下で、生粋のメカニックマンである。試作型のライジングトータスから全てのFX-ATを開発テストし、最後にケインにテスタロッサを渡す大役を果たし死亡。
プリンクマイヤー
メルキア情報部のミーマの部下で、ミーマの命でメルキアに降り、メルキアでの異変を監視、報告していた。
ケインの動向を探る使命も受けており、ケインがレグジオネータに敗れた際、その身の犠牲を持ってケインを生き長らえさせた。

[編集] ムックでのみ登場したキャラクター

スラ・ムスタファ
メルキア赤道部に近いヨルダ地方出身のバトリング選手。民族衣装を模した耐圧服を着用し、常に水パイプを嗜好しておりバトリングの最中であっても離さないといわれている。
愛機は09系(ベアータイプ)を改良した熱砂の皇帝(トロピカルサルタン)。相手のATの腕をつかみ、フェンスに加速度をつけて激突させるアーム・ホイップで観客を沸き立たせる。
メスメル・クロウリー
1000年前に弾圧され姿を消したメルキア・ベネゲセリット教会の伝道師の姿で登場するバトリング選手。彼のプロフィールは謎に包まれており、バトリング参加も金のためでなく、神意によるものとコメントしている。
愛機はトータス系を改造した地獄の宣教師(ヘル・ミッショネル)。倒したATの首をトレードマークの大鎌で切り落とす狂乱プレイで人気を集める。デザインモチーフはKKK(クー・クラックス・クラン)の装束。名前は実在の自称魔術師アレスタ・クロウリーより。
エル・ブリアン
中世メルキアのマーチに乗って登場するバトリング選手。
愛機はパープルベア系のカスタム機、狂乱の貴公子(レイジングプリンス)。クリーンファイトを売りにし、相手の反則攻撃を易々と受け流し、確実にダメージを与える戦法に熱狂するファンも多い。しかし、青い機体に対しては過剰ともいえる攻撃を加え、完膚なきまでに破壊する狂乱プレーを見せる。彼自身この件になにもコメントしないので理由は不明。
サトッシュ・チバン
ダノバシティーのバトリング選手。
愛機はパープルベア系のカスタム機、パープルタイガー。

[編集] 主な登場メカ

本作のメカデザインは、やや複雑な経緯で生み出されている。オリジナルであるデュアルマガジン連載版では藤田一己がメカデザイナーであったが、ソノラマ文庫では挿絵担当者であった幡池裕行がデザインそのものも一新し、これが作品の一般イメージとして定着した。さらに、ソノラマ文庫版をフィーチャーしたホビージャパンのムック2冊ではFXシリーズを始めとするATを藤田が再度リデザインした。このため本作で誕生した多くのATはデュアルマガジン版、ソノラマ版の2バージョンのデザインが存在し、機体によっては3バージョン存在するものもある。本項では複数デザインが存在する場合は、ソノラマ文庫で幡池が描いた機体を解説する。

[編集] 黒き炎編

機体諸元
BERSERGA-BTS
全高 4295mm
重量 8923kg
装甲厚 8〜15mm
走行速度 32km/h
使用武器 GAT-118改ヘビィマシンガン
(ペイルガン)
パイルバンカー
アームパンチ(両腕)
ベルゼルガ(ブルーナイト)
形式番号: ATH-Q63-BTS
クエント人傭兵シャ・バックが自らの陸戦用ヘビィ級AT「ATH-Q63ベルゼルガ」を戦後も所有し続け、バトリング用に改造したもの。本来圧搾空気射出式であるパイルバンカーがアームパンチ用カートリッジ3発で射出する方式に改修され、両腕にもギルガメス製ATの標準装備であるアームパンチ機構が追加された。また、背面のスーパーチャージャーは瞬間的に機体出力を60%向上させる。
シャドウ・フレアとのリアルバトルにおいて初代オーナーであるシャ・バックが殺害され、残された機体をケインが引き継いだ。この物語中での「ベルゼルガ」という機体名は、古代クエントで「異能者」を追い払った凶暴な勇者の名から採られたということになっている。
バトリングの試合場に入場する際は格闘技イベントさながらに、「ワルキューレの騎行」ならぬ「バーサーカーの夜行」というテーマソングが流される。


機体諸元
BERSERGA SUPER EXECUTION
全高 4295mm
重量 9340kg
装甲厚 8〜21mm
滑走限界速度 127km/h
使用武器 アサルトペイルガン改
パイルバンカー改
アームパンチ(両腕)
数次にわたる改修を施されたため、時期によって外観に多少の相違がある。特にシャドウ・フレアとの戦いで大破した際に修理・改修された際はジェットローラーダッシュと次期主力AT用のパーツFX-MC等を使用したことで大幅にパワーアップしており、名称も「ベルゼルガ・スーパーエクスキュージョン(超絶処刑者)」に変更されている。
デュアルマガジン版では肩にクエント式の高性能センサーを装着していた。改修前には白い左肩には青の騎士を意味する「BN」(アストラギウス文字ではない地球のアルファベットの)文字があった。


機体諸元
SHADOW FLARE
全高 4675mm
重量 資料無し
装甲厚 資料無し
滑走限界速度 資料無し
使用武器 大型ソリッドシューター
アイアンクロー
3連ミサイルポッド
連装機銃(胸部)
シャドウ・フレア(黒き炎)
型式番号 : 不明
ラスト・バタリオンを率いるクリス・カーツの搭乗する謎の多いATだが、実はバララント軍の新型AT。リアルバトルを利用してのテスト及びデータ収集を行っていた。左手にアイアンクローを装備し、右腕には大型のソリッドシューター(バズーカ砲)を備え、本機の圧倒的な戦闘力の前に、5分と保った機体は存在しないといわれる。
デュアルマガジン版ではストライクドッグのプロトタイプという位地づけで外観も類似点が多かったが、小説版での設定画においてはまったくの新型機という扱いで、形状もドッグ系のイメージを残しつつも、スーパーヘビー級の超大型機体となって、大分違うものになっていた。
なお、アイアンクローだけではなくボーリング用のドリルをも装備しており、ブルーナイトとの最終決戦は、パイルバンカードリルという通な武器対決にもなった。
コクピット周辺部をゲル状の物質で満たしており、外部衝撃による内部と搭乗者のダメージを減らす工夫がされている。


機体諸元
DARK OX
全高 3815mm
重量 7085kg
装甲厚 5〜12mm
滑走限界速度 75km/h
使用武器 ヘビィマシンガン
チェーンハーケン
ペイント弾
ダークオックスストロングバックス
形式番号:ATM-09-STC
バトリングにおいてクリス・カーツ操るシャドウ・フレアのパートナーをつとめるオウラ・ニガッダの搭乗するAT。機体の各所に、相手の動きを封じるためのワイヤーや杭など、本来のバトリングであれば反則になる隠し武器を搭載している。パイロットの技量と相まってリアルバトルにおいて実力者たちを血祭りにあげていった。
「ダークオックス」という機体名称は本編中では登場せず、ホビージャパン刊行のムック(別項参照)で命名されたものである。


機体諸元
GRAY BERSERGA
全高 4274mm
重量 8259kg
装甲厚 8〜14mm
滑走限界速度 65km/h
使用武器 ヘビィマシンガン
パイルバンカー
グレーベルゼルガ
形式番号:ATH-Q60
クエント人の老戦士、ムディ・ロッコル所有のヘビィ級AT。ロッコルは旧劣等種として顕在化してきたケイン(青の騎士)を捜し求めて同じくバトリングの世界に身を置いていたのであり、自分のベルゼルガに似た青い機体を選んでは対戦していた。シャドウ・フレアとの一戦でパイルバンカーを失ったケインが噂を聞きつけ、ロッコルのパイルバンカーを譲り受けようと接触を試みる。
パイルバンカーを賭けたケインとの試合中に乱入してきたシャドウ・フレア配下のATに機体を破壊されたロッコルは、戦場で鍛え上げた己のパイルバンカーをケインに譲り渡し絶命する。
リングネームでもある「グレー」は機体の地金をむき出しにした外見からきている。


機体諸元
DEATH MESSENGER
全高 3905mm
重量 6715kg
装甲厚 8〜14mm
走行速度 43km/h
使用武器 ソリッドシューター付ヘビィマシンガン
6連装ミサイルポッド
アームパンチ(両腕)
デス・メッセンジャースコープドッグ
形式番号:ATM-09-STCBS
レッドショルダーに所属していたラドルフ・ディスコーマの搭乗する機体。背部に搭載したミッションパックは、ミサイルポッドなどの火器管制の用途以外にも、シャドウ・フレアの過去の対戦データなどが全て記録されている。元レッドショルダー隊員であったことを誇示するためか、左肩を赤く染めている。
基本的にはアニメ本編に登場したスコープドッグと同じタイプであるが、他のATと同じく幡池裕行によるリファイン仕様であり、本編に登場した機体とは細部が異なる。
余談だが、デュアルマガジン版で使用していたした機体はTV本編でキリコが使用した機体と同様のいわゆる「レッドショルダーカスタム」であり、ソノラマ版に至っても「左肩」を赤く塗装しているのはその名残であると思われる。
通常RSC(レッドショルダーカスタム)に比べ、全高が低くなり、武装が若干減らされている代わりに機動性が向上している。


機体諸元
FUNNY-DEVIL
全高 4180mm
重量 8750kg
装甲厚 7〜16mm
走行速度 35km/h
PR液総量 188リットル
標準液交換時間 98時間
使用武器 GAT-167ハンドガン
アームパンチ(両腕)
ファニー・デビルファッティー
形式番号:BATM-03BTS
密輸船からロニーが脱出する際に使用したファッティーを、アグの街でバトリング仕様に改造したもの。密輸船が軍に攻撃を受け脱出する際、ケインはロニーを格納庫に放置されていたファッティーに乗せて陽動として利用したのだが、彼女は何とか逃れることに成功した。バトリングで生計を立ててゆくためにこの時の機体を改造し、本来は宇宙戦用のファッティーには搭載されていないアームパンチ機構やグライディングホイールを付加している。
カラーリングはイエローで、試合時には敵国であるバララントの軍歌が流され、ヒール(悪役)として人気を博した。


機体諸元
IRON MAN 1
全高 4126mm
重量 9015kg
装甲厚 6〜24mm
滑走限界速度 56km/h
使用武器 アイアンクロー
アイアンマン1ダイビングビートル
型式番号:ATH-06-BTS
ダイビングビートルをバトリング用に改造した数少ない機体で、搭載火器は一切持たない代わりに、右手に大型のアイアンクロー(ムックではクラッシャーアーム)を備え、接近戦に於いて強力なパワーで敵を引き裂く格闘戦用に特化させた機体で、ブロウバトルで威力を発揮する。
ボウの街のレスラー兄弟の兄、ガニアルが乗り込み、弟の火力支援を受けながら敵に突撃する戦法を得意とする。


機体諸元
IRON MAN 2
全高 4081mm
重量 8503kg
装甲厚 6〜20mm
滑走限界速度 70km/h
使用武器 へビィマシンガン改
胸部単装機銃
ショルダーカノン(両肩×2)
アームパンチ(両腕)
アイアンマン2スタンディングトータス
型式番号:ATH-14-BTS
ボウの街のレスラー兄弟の弟ボーグル専用機で、スタンディングトータスに多くの重火器を搭載しているバリエーション。
ブロウバトルを得意とする兄とは対象的に、多彩な火器を用いたリアルバトルに合わせており、遠距離砲戦の弟と接近戦の兄という組み合わせでのタッグチームで知られている。


機体諸元
WHEEL DOG
全高 3918mm
重量 8850kg
装甲厚 7〜23mm
走行速度 48km/h
使用武器 軍警専用電撃ロッド
GAT-44ハンドガン
ホイールドッグ
形式番号:ATM-09-SC
軍警察の警官が使用するドッグ系AT。本作ではアグ以外の街でもこのタイプのATが配備されている。スコープドッグベースの頭頂部などにパトランプ、専用のシールドなどを追加したような外観。棍棒にヘビィマシンガンを組み合わせたような武器を装備する。本来のトリガーを引くとサイレンが鳴るなど、通常のドッグ系とはいささか操縦関連の取り扱いが異なる。
なお、PS版ゲームでは改造不可能機体であり、スコープドッグとは全く異なる機体になっている。


機体諸元
RISING TORTOISE
全高 4325mm
重量 8102kg
装甲厚 6〜15mm
走行速度 40km/h
使用武器 GAT-98バズーカ
3連装ミサイルポッド(左肩)
アームパンチ(両腕)
ライジングトータス
形式番号:ATH-14-BTS
トータス系の改造機と思われる意匠をしており、「退役をせまられたエンジニアチームが首をかけてチューンしたという逸話を持っている」とも言われるが、その実はミーマ・センクァター中佐指揮の元でバトリングを利用してのテストを行っていた新型の機体。仮の型式番号はATH-16。この機体でのテストデータなどが次期主力AT・FXシリーズへフィードバックされていたようである。
ヘビー級ATであるにも関わらず、速度ではシャドウ・フレアと同等の力を持つ。


機体諸元
OCTVA
全高 3930mm
重量 6305kg
装甲厚 5〜10mm
限界速度 80km/h(ホヴァリング使用)
使用武器 GAT98ヘビィマシンガン
オクトバ
形式番号:CATM-08
百年戦争停戦の8年前に消滅したクロア星で独自に開発されたAT。宇宙戦を主眼に入れた仕様のため機動性を売りにした機体。開発国(星)が失われ機体自体が希少化している上に、残存した機体も補修が必要な際はメルキア製ATなどの部品により賄われているため、オリジナルの形状とは言えないようである。
作中ではロニーのファニー・デビルと対戦した。


機体諸元
POD-BERRY
全高 4520mm
乾燥重量 8830kg
装甲厚 7〜15mm
滑走限界速度 132km/h(ホヴァリング使用)
使用武器 二連装ヘビィマシンガン
ポッドベリー
形式番号:BATH-X1
バララント軍が開発したXシリーズ1号機。作中ではクリス・カーツ麾下のラスト・バタリオンの部隊が使用。
その高性能ぶりは従来のギルガメスATでは対抗不可能と言われる。ファッティーを拡大し、踵部をそのままグライディングホイールにしたような脚部が特徴のフォルム。


[編集] メルキア騎士団計画編

[編集] ギルガメス軍

FXシリーズ
FX(フェックス)シリーズとはギルガメス軍次期主力AT開発計画の根幹となる「マン・マキシマム構想(搭乗者優先の設計思想)」の元に開発された機種の総称であり、テクノロジーの大半は従来存在したAT技術の応用だが、コンピュータと人間を繋ぐフル・シンクロ・システム(以下FSSと略す)を導入することで、搭乗者の望む動作を忠実に再現することを可能にした。加えて2枚の鋼板の間にセラミックスを挟み込んだ複合装甲による軽量化と耐弾性強化、改良されたポリマーリンゲル液と機体特性に合わせて新設計されたFX-MCの採用、マッスルシリンダーから発生する電力を用いたパワーモーターを使ったグライディングホイール等、従来機以上の高い運動性能を発揮できる機体となっている。しかし最新技術を導入したことで操作系が若干複雑化し、それを嫌うベテラン・パイロットも多いという。なお、FSSを使用するにはFXシリーズ専用のパイロットスーツを着用しなければならない。
通常FXシリーズといえばライト級のノヴィ・ガゼル、ミッド級のカラミティドッグ、ヘビィ級のフィア・ダンベルを指すが、それ以外にもノーマルドッグやベルゼルガテスタロッサなどFXシリーズのテクノロジーを導入したATは存在する。しかし開発経緯や用途の特異性からFXシリーズとは呼ばれない[要出典]。ベルゼルガテスタロッサも型式番号は「ATM-FX∞SSS-X」であり、FXナンバーの機体群に含まれている。
カラミティドッグ系
ギルガメス次世代AT開発計画のうち、ミッド級の位置を担う次世代AT。従来のミッド級ATの役割がライト級FX-ATへとシフトしていくことに伴い、ミッド級FX-ATは汎用高性能機として特殊任務用に特化し、ブルー、レッド、グリーンバージョンの3機種が設計された。形式がミッド級ATとはいえ従来のヘビィ級ATと同等の大きさであることから、ミッド級ATの用途は従来の量産ATの座から外れ、主に特殊任務用として使用されることになる。下半身は全て共通部品で構成されており、降下作戦において主力となるため脚部にスラスターを装備している。宇宙戦においてはこれがメインスラスターとなり、姿勢制御にはオプションのバーニアパックを用いる。性能面ではパイロットとコンピュータをつなぐフル・シンクロ・システムに加えてマッスルシリンダー、グライディングホイール、装甲等が一新され、全ての面で従来型ATを上回る性能を達成するに至った。
『絶叫の騎士』とホビージャパン刊のムックに掲載された外伝小説にグリーンバージョンが登場するが、レッドバージョンは本編・外伝のいずれにも登場していない。
なおTVシリーズの32年後の世界である後日談の『赫奕たる異端』では、これらFXATは一切登場しないが、その理由は生産コストの高さとミッションディスクが期待通りの働きをしなかったという後日設定となった。
機体諸元
ZERBERUS VR-MAXIMA
全高 4300mm
乾燥重量 8321kg
戦闘重量 8950kg
装甲厚 5〜17mm(複合装甲)
限界走行速度 147.2km/h
使用武器 GAT-FX03Rヘビィマシンガン
パイルバンカー
アームパンチ(両腕)
ゼルベリオスVR-マキシマ(ATM-FX1カラミティドッグ・ブルーバージョン)
形式番号:ATM-FX1
シャドウ・フレアとの戦いでベルゼルガを失ったケインに、ミーマ・センクァターが与えたAT。正式名称は「カラミティドッグ・ブルーバージョン ゼルベリオス VR-MAXIMA」。本来はギルガメス軍次期主力AT「カラミティドッグ」の白兵戦仕様(ブルーバージョン)であるが、特別に搭載された戦闘用コンピュータ「VR-MAXIMA」により通常のブルーバージョンと区別するため、「ゼルベリオス」の呼称で呼ばれる。「ゼルベリオス:ZERBERUS」という名は「地獄の番犬:ケルベロス」の独語訳である。これは本機がウォリアー・ワン (W-1) のパワーアシスト機能を持ち、本来は文字通りW-1たちの「番犬」として作られたことによる。
次期主力ATの中でも最高の白兵戦能力を誇るが、パワーウェイトレシオはグリーンバージョンに劣るらしい。ブルーバージョンはベルゼルガを参考に開発されており、左腕のシールドユニットにはパイルバンカー(ケイン曰く「メルキア製」の「偽物」)が装備されている。
作中にはケインが使用した機体の他に、ギー・ゾクサーネンとネブロウ・S・ロリンザーが搭乗したものが登場する。「ゼルベリオス」の名称で呼ばれるATはこの3機しか存在しない。なおゼルベリオスはFXの中でも唯一「マシン・マキシマム構想」(機体性能優先の設計思想)が導入された機体である。ミーマは自らの手でゼルベリオスを操縦してケインの元まで運び引き渡しているが、この際戦闘は行っていないにも関わらず加速させただけで肋骨を折る怪我を負ってしまった。この苦い経験が、以後彼の元で開発されるATのほとんどに「マン・マキシマム構想」が導入されるきっかけともなっている。逆にいえばゼルベリオスがそれほどのパワーを誇っているということだが、ケインやロリンザーはともかく旧劣等種ではないゾクサーネンが何ら苦にすることなく操っていた事実は驚異的といえるだろう。
ゾクサーネンはパイロット技量こそケインにはやや及ばなかったものの、ケインは搭載コンピューターによるATの停止機能(本来はW-1の起動と停止を命じる目的)に気づかなかったため、その機能を用いたゾクサーネンによって自機のコンピューターをハッキングされ、機能を停止した所を突け入れられ、右足を失ってしまった。
ロリンザーの機体はレトラ・トライブの操縦する戦車デルノバと対決して倒した後、ケインのテスタロッサと戦うが、既にATの戦闘力という次元を遙かに超越したテスタロッサの前には相手にもならなかった。
機体諸元
CALAMITY DOG REDver
全高 4215mm
乾燥重量 8195kg
戦闘重量 9205kg
装甲厚 8〜19mm(複合装甲)
限界走行速度 139.9km/h
使用武器 GAT-FX02M
7.62mm機関砲×2
50mmガンランチャー×2
カラミティドッグ・レッドバージョン
形式番号:ATM-FX1
カラミティドッグシリーズの砲撃戦仕様機。同一口径であれば鉄鋼弾、榴弾、ミサイルなど弾種を問わず発射可能な50mmガンランチャーを装備する。頭部は、ハッチ部との一体構造で耐弾性は高いが近接戦闘には不向きである。



機体諸元
CALAMITY DOG GREENver
全高 4310mm(頭頂高)
乾燥重量 8253kg
戦闘重量 8897kg
装甲厚 8〜19mm(複合装甲)
限界走行速度 148.9km/h
使用武器 GAT-FX03M
アイアンクロー
カラミティドッグ・グリーンバージョン
形式番号:ATM-FX1
カラミティドッグ系の基本型となる機体。最も生産台数が多く、3機種の中で一番汎用性の高い普及機である。左腕に近接戦闘用のアイアンクローを装備し、一般兵士でもパーフェクトソルジャー専用機である秘密結社のXATH-02(ストライクドッグ)と同等の性能を実現した。
ソノラマ版とデュアルマガジン版では頭部形状等が異なり、ややドッグ系ATのデザインを継いでいるデュアルマガジン版に比べ、ソノラマ版では頭部形状が無機質な仮面のようになっている。
外伝小説ではケインが叩き伏せたディックの部下が乗って、ベルゼルガに襲いかかるが、返り討ちにされた。


機体諸元
FEAR-DUMBBELL
全高 4995mm
乾燥重量 9105kg
戦闘重量 10901kg
装甲厚 12〜28mm(複合装甲)
限界走行速度 103.2km/h
使用武器 GAT-FX01H
70mmガンランチャー
SAM×6
フィア・ダンベル
形式番号:ATH-FX1
ギルガメス次世代AT開発計画のうち、後方支援・対要塞・対戦艦を想定して造られた次世代のヘビィ級量産型AT。大型の火器・火砲を装備し、装甲も最大28ミリの複合装甲などで強化されているため、従来のATの火砲では全く歯が立たない。それゆえパイロット生存率を大幅に向上させている。ヘビィ級に位置しているが、FX-ATそのものの大型化に伴い、スーパーヘビィ級ともいえるサイズとなる。ATH-14-BTSスタンディングトータスをベースにした試作機のATH-16ライジングトータスを経て完成。トータス系の後継機に当たる。
フィア・ダンベルは装甲の形状、すなわち外見の異なる2種類の機体が存在している。ラスト・バタリオンとの決戦の際ミーマの率いるFX隊が使用した機体はFX以前のAT(特にATH-14ST)の意匠を多分に残しており、再戦後メルキア内で反徴兵グループの鎮圧などに当たった部隊で同型の機体が使用されているため「メルキア星内仕様」とも呼ばれる。もう1種類はターレット状の頭部を持たず、全体を見ても従来までのATとは印象を異にする。
『K'』ではラフィット・ハーベィ搭乗機で、強力な性能を誇ったものの、W-1に破壊され、行動不能となってしまう。


機体諸元
KNOBBY-GAZELLE
全高 3309mm
乾燥重量 5229kg
戦闘重量 6183kg
装甲厚 6〜10mm(複合装甲)
限界走行速度 110.6km/h
使用武器 GAT-FX05L
SAM発射機3連装×2
煙弾発射機2連装×2
ノヴィ・ガゼル
形式番号:ATL-FX1
ギルガメス次世代AT開発計画のうち、従来のミッド級ATの役割を担い陸戦における主力兵器となる次世代ライト級AT。新装甲や新型マッスルシリンダーの採用、新技術の導入により、従来のミッド級ATの性能をそのままに、軽量・高機動化を実現させた。従来よりパワーアップされたため、大型火砲の搭載も可能になっている。
ロリンザーの部下達がこの機体でケインを幾度も襲撃するが、ケインとゼルベリオスの敵ではなく、交戦した機体は全て破壊された。



機体諸元
WARRIOR-1 (W-1)
全高 3605mm
乾燥重量 6115kg
装甲厚 5〜18mm(特殊装甲)
限界走行速度 145.7km/h (STD)
使用武器 GAT-E07ヘビィマシンガン
GAT-E03Cバズーカ
縦型三連装ミサイルポッド(両肩マウントラッチにオプション)
3×2連装グレネードランチャー(上腕部にオプション)
トリニティビット(左肩オプション)
ウォリアー・ワン
形式番号:ATL-KH1-FX
一型装甲兵士。通称「W-1(ダブワン)」。メルキア騎士団計画における中核を担う機体。生体コンピュータを搭載したライト級の無人の装甲歩兵であり、本来コクピットに相当する場所を生体コンピュータに代用させていることで、人間以上の判断力と従来型コンピュータ以上の情報記憶容量と高速演算処理が可能。それゆえ従来のATをはるかに上回る運動性能を発揮する。生体コンピュータを搭載した頭部ならびに胴体部以外の部分を換装することで様々なミッションに対応できるよう種々のオプションが用意されている。またVR-MAXIMAコンピュータを搭載したカラミティドッグ・ブルーバーション“ゼルベリオス”との有機的連動が可能。これはライト級に満たないボディーから来るパワー不足を補うためのシステムである。その究極の目的は「人の介在しない戦場」を実現することにある。搭載された生体コンピュータには機体制御以外にも、人類殲滅後の世界に旧劣等種の強靭さを持った新たな人種を誕生させるという重要な機能が隠されていた。この生体コンピュータには旧劣等種であるケイン・マクドガルの遺伝子情報が利用されており、これによりケインに対して共鳴ともいえる影響を及ぼしてケインを苦しめた。
ほとんどの人類が殲滅された後の街などに多数が配備され、各機体に搭載された生体コンピュータ内にて新人種を生み出した(ケインのクローンであるK'を生み出す様にプログラムを入力された機体は、機能を停止してしまった)。腹部にサブアームを搭載しており、様々な作業に使用する。生み出した赤ん坊をこのサブアームで抱いて世話をしたりもできることから、かなりの精密な動作が可能なようである。


FSX系
メルキア騎士団計画完遂を目論むロリンザーが、W-1を支援するために開発させた無人AT。FSX-1、FSX-2、FSX-3の3機種が存在し、それぞれが単機能化されている。これら3機種は、ともに簡易設計となっており、装甲も薄く、機体制御系は簡略化され、組み込まれているコンピュータも精度の低いものである。そのため単独で使用することは出来ず、W-1からの遠隔操作を受け行動する。劇中では主に「サテライト系」と称される。
機体諸元
ATL-FSX1 SATELLITE
全高 3300mm(頭頂高)
乾燥重量 6280kg
戦闘重量 6880kg
装甲厚 5〜11mm(複合装甲)
限界走行速度 136.2km/h
使用武器 付属
GAT-FX02R-C
50mmガンランチャー
17mm機関砲
FSX-1
形式番号:ATL-FSX1 SATELLITE
陸戦専用のFSX。グライディングホイールを装備し、内蔵式の重火器を用いた掃討作戦に特化した機体。メルキア騎士団計画発動後、惑星上の生存者を虐殺したのはこの機体である。また、この機体にはW-1のコンピュータ回路と、地上戦艦等の制御系を同調させる回路が内蔵されている。これによりFSX-1は、放置された兵器をW-1専用に変えることの出来るコネクターとしての役割も担っている。



機体諸元
ATL-FSX2 SATELLITE
全高 3300mm(頭頂高)
乾燥重量 7205kg
戦闘重量 7925kg
装甲厚 7〜11mm(複合装甲)
限界走行速度 走行性能無し
使用武器 GAT-LX01SA
FSX-2
形式番号:ATL-FSX2 SATELLITE
宇宙戦専用のFSX。大出力の推進装置を装備し、W-1の推進ユニットとしても機能する。宇宙戦専用の設計であるため、走行装置は無く、脚部は機体のバランスを保ち高機動化を実現するために取り付けられたものである。そのため、機体整備等でしか脚として機能しない。FSX-1同様コネクターとしての機能も持つ。



機体諸元
ATL-FSX3 SATELLITE
全高 3300mm(頭頂高)
乾燥重量 7165kg
戦闘重量 8200kg
装甲厚 7〜12mm(複合装甲)
限界走行速度 82.5km/h
使用武器 付属
S-ロックガン
3連装大型ミサイルポッド×2
10連装ミサイルポッド
3連装スモークディスチャージャー
17mm機関砲
FSX-3
形式番号:ATL-FSX3 SATELLITE
後方支援を主眼に開発された重火力型。大気圏内外共に活動できるが、コネクターとしての機能も無く、W-1の弾薬庫といえる。


機体諸元
NORMAL-DOG
全高 3760mm
乾燥重量 7980kg
戦闘重量 9020kg
装甲厚 8〜15mm(複合装甲)
限界走行速度 138.0km/h
使用武器 GAT-FX02L-M
ノーマルドッグ
形式番号:ATM-09AE
名機となったATM-09STシリーズの運動性にFXシリーズのテクノロジーを組み合わせて、より性能の高い機体を生み出すという思想の元に開発された機体。AEとは「エアリィ・エリミネーター」の意。マッスルシリンダーや制御系はATL-FX1の物を流用していることから本来ならFXシリーズライト級ATに分類されるべきATである。当初の計画では、この機体はごく少数しか生産されない予定だったのだが、複雑化したFX-ATの操縦系統に難を唱える声、そしてなにより、20年近くギルガメスの主力を勤めてきた「09使い」達の声により、メルキア軍内に確認できるだけでも35機は生産されているという。


機体諸元
HOWLING-BEAR
全高 4980mm
乾燥重量 10800kg
戦闘重量 13075kg
装甲厚 18〜32mm(複合装甲)
限界走行速度 137.8km/h
使用武器 GAT-FX00HR-M
ハウリング・ベア
形式番号:ATH-FX2 I-MARK
W-1との戦いを考慮してミーマ・センクァターが製作を命じた、いわば「対メルキア騎士団計画」用AT。最期の戦いでミーマ自らが駆ったATでもある。ATH-FX2の名を冠されてはいるがフィア・ダンベルの後継機ではなく、新たに設計しなおされた機体。軍の施設を利用して「対メルキア騎士団計画」用ATを作り上げるために「FX2」の名を利用した方便の結果なのである。それゆえ、完成後のFX2は全てミーマによって持ち出された。マン・マキシマム構想のコンセプトの元に開発されているため、ヘビィ級の機体の余剰スペースに火器を内蔵せず、装甲増強に当てることによりパイロットの生存率を強化、ならびに推進装置・駆動系にテスタロッサなどに使われた技術を使うことによりライト級FXに近い運動性能が与えられている。その運動性能よりI-MARK(「アイ・マーク」と読む。Iは衝撃〈インパルス〉の意)の名が冠されている。


機体諸元
BERSERGA SSS-X TESTAROSSA
全高 4370mm
乾燥重量 8121kg
戦闘重量 9051kg
装甲厚 6〜18mm
限界走行速度 180.9 km/h
使用武器 GAT-FX02Mヘビィマシンガン
パイルバンカー
50mm榴弾砲2門
グレネードランチャー2発
ベルゼルガ テスタロッサ
形式番号:ATM-FX∞SSS-X
テスタロッサとは、「赤い頭」と言う意味のイタリア語であり、その名の通り後頭部から突き出したトサカは赤く塗られている。そしてミーマ・センクァターの「遺言(テスタメント)」のダブルミーニングであるとされている。型番にある「SSS-X」は「スリーエスエックス」と読み、空 (Sky)、海 (Sea)、宇宙 (Space) を制する (X) という意味。
ケインの最後の搭乗機にして、最強のAT。最古にして究極のAT、レグジオネータを倒すため、ミーマがかつて封印していた「マシン・マキシマム構想」を元にケインの愛機であったベルゼルガを参考にして開発した機体。FXを含めた従来のATと最も異なる点は主動力源としてジェネレーターを内蔵しており、マッスルシリンダーはわずかに補機として使用されているのみというところ。この抜本的な構造変更に伴って出力はミーマが求めた通り爆発的に増加したが、通常の人間であれば最大出力に至る前に身体に掛かるGに耐え切れず死に至るほど。加えて旧劣等種で歴戦のATパイロットであるファビですらその出力には耐え切れなかったため、実質的に旧劣等種の中でも特に強靭な肉体と本能的な闘争心を擁する「ベルゼルガ」=ケインが搭乗することを前提とした機体(そのケインであっても身体にかかる負担を苦痛としていた)。
FXシリーズ(『ボトムズバイブル』では、カラミティドッグの派生機とされている)を始めとする全アストラギウス銀河の戦闘テクノロジーを結集し、シャドウ・フレア型センサーやクエント製センサー、内蔵火器まで加え、単結晶合金製パイルバンカーの長槍(ギ・グロリーから回収されたベルゼルガ・エクスキュージョンのもの)が装備されている。これに古代クエント人がレグジオネータを追放する際に使用したエネルギー推進装置「キューブ」を装着することで本来の姿となる。キューブはパイルバンカーの長槍の使用に反応してレグジオネータをはるかに凌駕するパワーを生み出す。その威力は地面に打ち込んだ衝撃によって1万機のW-1を飲み込むほどの地割れを引き起こすだけでなく、キューブを介して放射される膨大なエネルギーの放出による衝撃波によって、強靱な硬度を誇る鋼鉄をも粉々にしてしまうほど。
最終決戦においてはケインが経験したレグジオネータとの戦闘データにより改修され放電現象による攻撃を無効にした(「改修済みだ、その攻撃は効かない」とケインのセリフがあるだけでどの様に改修されたかは不明)。


[編集] バララント軍

機体諸元
GRABALL
全高 5105mm
乾燥重量 12630kg
戦闘重量 14830kg
装甲厚 14〜29mm
限界走行速度 200.4km/h(滑空時)
使用武器 GAT-FX03R-M(ミーマに協力時)
グラバール
形式番号:BATH-X19
バララント新世代AT体系・Xシリーズに属する最新鋭AT。ほぼすべての性能においてギルガメスFX-AT以上の性能を持っている。搭乗者はバララント最後の生き残りファビ・ミナルディ。国力・技術力において優位にあったバララントが、劣勢を強いられることとなったAT開発において、停戦中・停戦後に技術者達が心血を注いだ技術の結晶ともいえる。バララント独自のテクノロジーを熟成させたこのATには、従来のATの特徴とも言えるマッスルシリンダーが存在せず、ジェネレーター・アクチュエーター系が駆動を担っている。結果、重量の中央集中が可能となり、5000ミリを超えるサイズながらも軽快な運動性能を持つに至った。


[編集] その他AT以外の兵器

機体諸元
RECTIONETER
全高 3572mm
乾燥重量 不明
戦闘重量 8230kg(ウエイトとしての装甲を含む)
装甲厚 50〜120mm(ウエイトとしての装甲を含む)
限界走行速度 測定不能
使用武器 銃火器等の装備必要無し
レグジオネータ(RECTIONETER)
メルキアの約5000年前の地層から発掘された人型兵器。その姿は有機的な独特の形状であり、明らかにアストラギウス銀河以外で作られたものである。本作の設定では、発掘したこの機体をメルキア軍が解析して、ATの原型となったマシントルーパー (MT) が開発されている。未知の駆動系とジェネレータを備え、これは現在においても解析不能(しかしその解析過程でマッスルシリンダーという技術が開発された)。重装甲の機体であるが、これはあまりにも高い運動性能を抑えるためのウエイトといえるものであり、その戦闘力は単機で800機のATを殲滅することすら可能である。パイロットが機体に慣れることでさらに機体性能が向上する。自身を使いこなすことが出来る人間の文明を作ることを目的にしており、そのためにコクピットには一種の洗脳装置がある。W-1の生体コンピュータが生み出したケインのクローンであるK'が搭乗し、ケインが駆るテスタロッサと死闘を繰り広げる。
劇中ではその圧倒的なパワーにより腕を振る動作だけでで放電現象を引き起こし離れた場所のAT、FXタイプの装甲ですら紙のように切り裂く。本体を覆う装甲の下には長大な二対の翼のようなものを持ち、Vの字を二つ重ねたようなエンブレムを胸部に持つ。
作中の描写から、はまがB-CLUB誌上に連載(その後ソノラマ文庫において文庫版を刊行)した小説『兇兵器ヴァン・ヴィール』に登場する主役メカ、ヴァン・ヴィールと同一の機体であると思われる。ちなみにB-CLUB連載時の挿絵は藤田一己が担当していた。
下記ホビージャパン刊『BLUE KNIGHT』内で藤田一己が描き下ろしたカットでは明らかにB-CLUB版ヴァン・ヴィールと同一と解るシルエットで描かれている。


インサニティ・ホース
形式番号:KWA-SS750S
全長2メートル、自重15キロ超の旧式対戦車ライフル。ATが戦場に出現する前に製造されたものであるが、アーマーマグナムを遙かに凌ぐ威力を持ち、通常で30ミリの鉄板を撃ち抜き、最高で47ミリの装甲板をも貫通し、FX-ATすら破壊してしまう威力を持つ。しかし暴発する危険性が高く、あまりの威力に射手が肩を脱臼してしまうという弊害も生んでしまったために生産数は2000丁にとどまった。ケインは銃としての用途以外に、杖代わりとしても使用した。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] ムックでのみ登場したAT

機体諸元
TROPICAL SULTAN
全高 3840mm
乾燥重量 6451kg
装甲厚 6〜19mm
限界走行速度 82km/h
使用武器 ヘビィマシンガン
熱砂の皇帝(トロピカル サルタン)
09系の改良型で、白兵戦能力を追求した機体。損傷率の高い前面装甲を強化し、反面軽量化のため、脚部装甲の省略などを施している。またスコープ部も破損率の低い固定式のものに交換し、本機の特徴でもある、スパイク付きのアームシールドを左腕に装備している。


機体諸元
HELL MISSIONEL
全高 4335mm
乾燥重量 8651kg
装甲厚 10〜21mm
限界走行速度 58km/h
使用武器 ビッグサイズ
地獄の宣教師(ヘル ミッショネル)
オーナーであるメスメル・クロウリーの意匠と同様、メルキアベネゲゼリット教の伝道師を模して造られた機体。一匹狼のATチューナー、ゲルゼ・バルソーの手によってスタンディングトータス系をベースに改造した。トータスの面影はほとんど無く、装甲が増強されている他、三角形の帽子のような頭部、スパイク付きの肩アーマーを装備している。本機の最大の特徴は、身の丈をこす巨大な鎌を使用すること、これで対戦相手のATの頭部を切り落とす。
なお、デザインのモチーフはKKKの衣装である。


機体諸元
RAIGING PRINCE
全高 3901mm
乾燥重量 6289kg
装甲厚 5〜18mm
限界走行速度 78km/h
使用武器 ストライクフェンサー
狂乱の貴公子(レイジング プリンス)
パープルベア系をベースに、騎士の様相に改造された機体。マントとサーベル(ストライクフェンサー)を装備する。


パープルタイガー
パープルベア系をベースに改造された機体で、右肩のスパイク付きアーマーと全身の黒と紫の虎柄模様が特徴。
ケルベラ(形式番号ATM-09-DC)
ダノバシティーの軍警が使用するAT。対人捕獲に特化した改造を施している。
フレームドッグ(形式番号ATM-09-BC)
ボウシティーの軍警用AT。暴徒鎮圧に特化した改造を施しており、左腕に火炎放射器を装備している。

[編集] 関連商品

[編集] 小説

全てソノラマ文庫からの発刊。

  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 1」 1985年6月29日(1997年6月30日に新装版発売)
  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 2」 1985年9月30日(1997年6月30日に新装版発売)
  • 「青の騎士ベルゼルガ物語『K'』」 1986年5月30日(1997年7月31日に新装版発売)
  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 絶叫の騎士」 1987年7月31日(1997年7月31日に新装版発売)

[編集] ムック

  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 『BLUE KNIGHT』」(ホビージャパン)1987年2月10日
  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 『BLUE KNIGHT II』」(ホビージャパン)1988年7月1日

[編集] ゲーム

[編集] カセット文庫

朝日ソノラマより発売。

  • 「青の騎士ベルゼルガ物語 2」 1988年9月
    • 脚本:千葉暁
    • 音響監督:大熊昭
    • イラスト:藤田一己
    • キャスト
      • ケイン・マクドガル:田中秀幸
      • クリス・カーツ:速水奨
      • ロニー・シャトレ:佐々木るん
      • ネイル・コバーン:飯塚昭三
      • ミーマ・センクァター:古田信幸
      • ラドルフ・ディスコーマ:梁田清之
  • 「青の騎士ベルゼルガ物語『K'』」 1989年6月30日
    • 構成:小山高生(ぶらざあのっぽ)
    • 脚本:三井高樹(ぶらざあのっぽ)
    • 音響監督:大熊昭
    • イラスト:藤田一己
    • キャスト
      • クローマ・ツェンダー(ケイン・マクドガル):田中秀幸
      • ロニー・シャトレ:佐々木るん
      • シェラ・デュドネ:麻見順子
      • ラフィット・ハーベイ:飛田展男
      • カペリ・テマトラン、ナレーター:屋良有作
      • その他:中博文茶風林、梁田清之

[編集] 外部リンク

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