電話加入権

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電話加入権(でんわかにゅうけん)はNTT東日本西日本固定電話回線を利用する権利のことである。

電話料金が長期にわたり未納の場合、NTTの電話サービス契約約款[1][2]第24条に基づき、権利が消滅することがある。

目次

[編集] 概要

この権利を所有していると、工事費を支払って電話の設置場所の変更や、利用の休止をすることができる。休止の場合5年毎に更新手続きが必要であり、更新手続きがされなかった場合5年で権利が時効となる。 相続や企業の合併・分割等、契約者の意思表示によらないで法的事実により権利が移転する場合は手数料無料で名義変更ができる 譲渡遺贈・相続分の譲渡等、契約者の意思表示で行う権利移転については手数料を払うことで名義変更をする。

この権利を購入する際に必要な料金が「施設設置負担金」(しせつせっちふたんきん)である。

2005年3月1日より、値下げが行われた(表示は消費税込み)。

  • 固定電話回線(アナログ電話・INSネット64)や低速専用線など、メタルケーブル(2線式)を利用するもの
    • 施設設置負担金:75,600→37,800円
    • 施設設置負担金のいらないライトプランの月額加算額:672円→262.5円
  • INSネット1500・高速ディジタル専用回線などの光ケーブル線又はメタルケーブル(4線式)を利用するものの施設設置負担金:107,100円→53,550円
  • 着信用電話の施設設置負担金:42,000円→37,800円
  • メタルケーブル(2線式)から光ケーブル線又はメタルケーブル(4線式)を利用するものへの切り替え:31,500円→15,750円
  • 加入者都合による共同電話・着信用電話からINS64・単独電話への変更:33,600円→0円

施設設置負担金が42,000円の他の加入者と回線を共同利用する共同電話もある(現在は新規の申し込みは不可能)。

[編集] 施設設置負担金制度の歴史

1897年逓信省は急増する電話の架設申込がさばききれなくなった為、架設申込の件数を抑える目的で加入申込登記料として15円の徴収を開始した。これが電話加入権のはじまりである。

加入申込登記料制度の設立後も未設電話は解消されず、逓信省に必要な資材や金銭を寄付した者に優先的に電話を開通させる寄付開通制度や、著しく高額な加入申込登記料を支払う支給開通制度が開始された。

1951年、戦災で疲弊した電話拡充に必要な設備費の不足を補なう為、従前の加入申込登記料を電話設備負担金に改称すると共に、電信電話公債の引受を義務化した。
1953年、電信電話公社の設立と共に4,000円を徴収。
1960年、電話設備費に改称し、10,000円に改定
1968年、電話設備費を30,000円に改定
1971年、電話設備費を50,000円に改定
1976年、電話設備費を80,000円に改定
1983年、電信電話債券の新規発行を終了
1985年日本電信電話株式会社の設立と共に工事負担金に改称され、本機自由化に伴う本機分の権利金の減額により72,000円に改定。
1989年、施設設置負担金に改称。

施設設置負担金は、電話網が完成した現在では役目を終え、総務省とNTTにより廃止が検討されている。

NTT携帯電話の施設設置負担金は1991年7月に新規加入料に改称された。1992年7月のNTTドコモの分社後、新規加入料は段階的に値下げされ最終的に0円となった。

1996年3月15日、日本テレシスが値下げにより資産価値が損なわれたとして損害賠償請求の訴訟を起こしたが、新規加入料が絶対的な価値を持つ資産ではないとして、1997年9月24日の福井地方裁判所、1998年4月20日の名古屋高等裁判所金沢支部でも損害賠償請求は却下され、1998年10月27日の最高裁判所の上告棄却により判決が確定した。

[編集] 施設設置負担金の廃止の問題点

電話加入権は譲渡可能な権利であり、また権利の内容は時間の経過によっても変化しないため、法人税法上では減価償却のできない無形固定資産とされている。このため、会計上も税法に合わせて資産計上している企業も多い。そのため市場価格がいくら変動しても、計上される資産額は購入価格のままである。

本来電話加入権は質権を設定できないものであったが、中小企業などからの要望が多かったために「電話加入権質に関する臨時特例法」が制定され、いくつかの条件の下で質権を設定できるようになった。そのため、借入金の担保や国税等の滞納処分の差し押さえ物件とされるようになった。

施設設置負担金の廃止は、電話加入権の資産や担保としての価値をゼロにすることになる。これは企業や自治体へ甚大な影響を与えるため、施設設置負担金のいらないライトプランも併設されたものの、いまだ全廃には踏み切れないでいる。しかし、2004年には日本テレコム(現・ソフトバンクテレコム)やKDDIが施設設置負担金の要らないサービス(直収電話)の開始を発表。これを受けて、NTT東西も施設設置負担金の段階的値下げを発表した。また、平成電電はNTTの電話加入権(施設設置負担金)の買取サービスを始めたが、その直後にNTTは電話加入権の値段を72,000円から半額の36,000円に引き下げた。NTTの電話加入権の廃止は該当する資産の評価を予告の上で人為的にゼロにしてしまうため、多くの企業などで会計上の問題が生じる。

2006年5月30日、「加入料値下げにより加入権の資産価値が不当に下落した」として、25都道府県の37社と個人69人がNTTや国(監督官庁の総務省)を相手取って損害賠償を求める訴訟を起こした。提訴に対しNTTは「負担金は回線建設費の一部であり権利に非ず、財産的価値まで保証はしていない」とコメントしている。

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