雷火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
| ウィキポータル |
| 漫画作品(日本) |
| 漫画家(日本) |
| 漫画原作者 |
| 漫画雑誌 |
| カテゴリ |
| 漫画作品 |
| 漫画 - 漫画家 |
| プロジェクト |
| 漫画作品 - 漫画家 |
| 漫画雑誌 |
『雷火』(らいか)は、スコラの漫画雑誌月刊コミックバーガー(現:月刊コミックバーズ、幻冬舎刊)に1987年から1997年まで連載された漫画作品である。原作寺島優、作画藤原カムイ。
ほぼ同時期に連載されていた『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』と並んで、藤原カムイの代表作のひとつ。
目次 |
[編集] 単行本
- デラックス版 全12巻 (スコラ刊)
- 1988年から1997年にかけて発刊、現在絶版。最終巻は「12巻」とは表記されず、「了」となっている。
- 普及版 全21巻 (スコラ刊)
- まだ連載中であった1997年から1998年にかけて、1月1巻のペース発売。現在絶版。
- 凍結版 全15巻 (角川書店刊)
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] あらすじ
紀元三世紀頃、倭の国の中心都市「邪馬台国」は、女王・卑弥呼を擁立し、彼女と魏の国より迎えた帯方軍塞曹掾史(いわゆる外交官)・張政を中心とし、新しい時代を迎えつつあった。
そんな折、邪馬台国の近く、熊木山に住む孤児達の一員で神仙術の使い手、ライカ・オタジ・ウツキたち三羽鳥は、ある日山の中で不思議な少女を目にする。少女の名は壱与。邪馬台国時期女王候補の巫女であった。その出会いはライカに強く、国というものの有り方を意識させることになる。その後国に魅せられたライカは邪馬台国へ侵入したが、張政たち魏の人間の策略にはまり、女王卑弥呼殺しの罪を着せられる。卑弥呼を暗殺した張政は魏の権威を利用し、自分に抵抗する力を持たない壱与を女王に即位させることにより、張政自身が邪馬台国を支配、魏の属国にしようと企んでいた。
徐々に明らかになっていく張政の謀略。壱与を中心とした張政とライカ達の戦いは、隣国をも巻き込む戦となっていく。
[編集] 登場人物
[編集] 熊鬼山
邪馬台国近辺の山の名前。老師とライカを始めとする孤児達が密かに暮らしている。
- 老師
- 熊鬼山に住む神仙術の達人。孤児を集めて育て、神仙術を教えている。神仙術以外の様々な事柄にも精通している。
- ライカ
- 主人公。壱与に惚れ、助けようとするうちに、邪馬台国という国そのものに興味を持ち始める。三人のリーダー格で自己主張が強い。優れた神仙術の使い手であらゆる技を使いこなす。雷の鳴る雨の夜、産着に包まれ捨てられているところを、老師に拾われ育てられる。極度のクセ毛で、敵にはカミナリ頭の小童と呼ばれることもある。
- ライカ・オタジ・ウツキの三人は三羽鳥と名乗ることがある。
- オタジ
- ライカの幼馴染の孤児。神仙術の使い手。一時の感情に流されやすくそれが危機を招くこともあるが、明朗快活な性格。
- 物語序盤で左腕を失ったことがハンデとならない実力を持つ。
- ウツキ
- ライカの幼馴染の孤児。神仙術の使い手。冷静沈着でライカの良き相談相手でもある。ライカの生き方に彼の器の大きさを見出し付いていくことを決意、共に山を降りる。狗奴国でオタジをかばい捕まった時にキジノヒコによって受けた拷問により視力を失うが、その後の修練により、聴覚や嗅覚が研ぎ澄まされ、戦うことも出来るようになった。
[編集] 邪馬台国
やまたいこく。二十以上の国からなる和国で最も巨大な連合国家。既に魏国に認められ金印を有している。女王卑弥呼を中心に政治が行われ、魏国の人間・知識・技術をとりいれ更なる発展を目指している国。なお、本作品中では邪馬台国の位置については九州説を採用している。
- 卑弥呼(ひみこ)
- 邪馬台国の女王で巫女。老齢で病を患っており、徐々に弱っていた。自分より能力のある壱与に嫉妬している。張政の計画のために殺される。終盤、儀式の為にイキナメによってミイラ状態で蘇る。
- 壱与(いよ)
- 巫女で卑弥呼の後を継ぐ邪馬台国の次期女王。卑弥呼を越える巫女としての力を持っており卑弥呼に嫉妬されていた。巫女の術や仲間の危機を感じ取る能力、傷を癒す力を持つが、他に気による攻撃(発頸)も持っている。邪馬台国の人間全てに平等に接する心優しい人物。張政の手に捕まり利用される。
- キジノヒコ
- 女王を守る親衛隊長。神仙術の使い手で、オタジの左腕を切り落とす腕を持つ。登場時はライカ達の敵だが、終盤では頼りになる仲間として活躍する。剣術、飛び道具のほかに、棒術を使う。親衛隊長だが装備は一般兵と変わらない。後に邪馬台国を逃亡し狗奴国の兵士となる。登場時は壱与に好意をもっていたが、邪馬台国逃亡中に助けられた夜美と男女の関係になる。張政との戦いにおいてオタジをかばい負傷しその後、張政と自爆し命を落とす。
- キバ
- 壱与の飼っている白い狼。額に星型の跡がある。親子二代に渡って壱与のために働く忍狼であり魏の国の神仙術の使い手と同等の身体能力、術を持つ。また群れのリーダーであり、多くの仲間がいる。
- タキ
- 父親を卑弥呼の殉葬者として亡くした少年。張政を恨み、殺そうとするもあえなく失敗し、それが原因で家族を失う。自分の無力を痛感したことでライカ達に師事を求め、徐々に神仙術の使い手として心身を成長させる。
- ダナン
- 生口の頭。張政のやり方に我慢ならず、一揆を企てた中心人物。
- カマチ
- 殿内に所属する男で、反乱を起こそうとするダナンと、壱与との連絡を繋いだ人物。
- ニキメ
- (stub)
- ナシメ
- (stub)
- ヒガキ
- 邪馬台国の抱える兵士軍の分隊隊長。不穏な動きを見せる魏の人間たちを苦々しく思っており、倭国としての邪馬台国に忠義を誓う。
- タマキ
- 張政が壱与を監視させるためにつけた女性。自分の美貌と地位を特権に、周囲に威張り散らす。夜美が捕まった時は自ら拷問するなど、苛烈な性格。最後は裏切った張政を殺そうとするも逆に殺される。
[編集] 魏国
- 張政(ちょうせい)
- 魏国から邪馬台国に派遣され、帯方軍塞曹掾史に就任した。自分の地位を用い内部の役職から徐々に魏の人間で固めることで邪馬台国を魏国の属国にするよう命じられていたが、それすらを上回る陰謀を企てている。高い身体能力、神仙術、強力な発頸を持ち、陰謀を妨げるライカ達を屠ろうとする。
- イキナメ
- 張政に随って邪馬台国に渡った側近。神仙術の使い手。張政の右腕として働き、
- 幾度にも渡ってライカ達と闘うことになる。蘇生や召喚、精神操作など特殊な術も使うことが出来る。
[編集] 公孫一族・七人衆
物語中盤、故国を失い倭へと渡って来た張政の部下六人。イキナメを含めて七人衆といわれる。
- ワタハタ
- 張政の部下の中で、イキナメに次ぐ実力を持つ。長剣を振るう幻術の使い手。
- 身体がもつ特殊な性質から、他人の血を吸わないと発作を起こし暴走する。
- ムジン
- 獣染みた容貌をしている。蚊幕を武器とし、相手をくくりつけ引き裂くことを得意とする。
- 体内に蜘蛛を飼っていたり、粘着性の唾液で相手の動きを封じるなど人間離れしている。
- シン
- 大柄な体格と凄まじい腕力、高い機動性を持つ人物。武器にチャクラムを使用する。
- 肉体を自由に硬化、軟化することができ、剣戟、打撃などを弾き返し無効にする。
- タルバ
- 小柄で太め。相手の肉体を遠隔操作する術を使用し、破壊することを得意とする自信家。
- ユン
- 自身の髪の毛を硬化させクナイのように飛ばしたり、鞭として扱う。
- 作者いわく、「女形のような外見の優男だがべらんめぇ口調というアンバランスな人物」
- ラトウ
- 張政の影武者として戦い、老師に討たれる。
- ちなみに巻末のおまけページでは作者に名無し扱いされていたが、
- タルバが「自分は殺されたユンやラトウのように甘くはない」と発言しているため、ラトウだと思われる。
[編集] 狗奴国
くなこく。周りを山に囲まれ、それ自体を砦とする強力な単独国家。馬を用いた馬上戦闘や一鋳式の青銅剣をとりいれ、邪馬台国に対抗する。ヒメキコソを中心とし、安定した政治が行われている。
- ヒメキコソ
- 狗奴国国王でライカの父。戦のときは国王でありながら先陣を切る勇敢さ、自国民であろうと九を救うため一を躊躇無く斬り伏せる苛酷さを持つ人物。キジノヒコの攻撃を軽々とかわす程の実力を持つ。重い病を患っており、死ぬ前に邪馬台国を手中に入れることを目標とするも寸前で息を引き取る。
- エンギシ
- 狗奴国の宰相。ヒメキコソに忠誠を誓っており、後にライカにも仕える。
- リン
- 元々、狗奴国で馬の世話をしていた女だが、ライカに惚れ、力になる為に女であることをやめて狗奴国の兵士として従軍する。外つ国から狗奴国に残されていった象を使いこなす。
- 夜美(よみ)
- 女でありながら狗奴国の親衛隊長。邪馬台国から逃亡している途中で倒れていたキジノヒコを助ける。
[編集] その他
- クコチヒコ
- 狗奴国付近にある小さな砦のリーダー格。砦が山童の被害に苦しんでいた所をライカ達に助けられた一件により、ライカのカリスマ性に魅かれ、砦全体でついていくこととなる。神仙術は使えないが、その巨体が生み出す力と気概は、ライカ達の大きな支えとなる。クコチヒコ達の砦では鉄(まがね)の精錬技術が発達しており、ライカたちは彼らを従えることで武器としてはもろい青銅(あおがね)の剣を主力とする倭の国の戦いにおいて戦況を変えるほどの革新的な武器を手にすることとなった。
- キクナ
- クコチヒコの妹。気が強く、男達に混ざって山童退治に加わりたがっていた。タキの生き方に大きな影響を与えた。
[編集] 神仙術
ライカ達の使う不思議な技や術。多くの神仙術はライカが使用するが、その他の仲間たちが常時、使用しているものを記載する。
- 一般的な術
・変わり身の術(みがわりのじゅつ)攻撃されたとき、古木や獣を身代わりに回避する。
・高速移動(こうそくいどう)瞬間移動のように移動する。ライカやオタジ、ウツキなどが用いる。
・クナイ投げ(くないなげ)クナイを投げる。掛け声は主に「きてはぁ」
- 特殊な術(主にライカが使用)
・竜炎の剣(リュウノホムラノケン/リュウノホムラノ)……ライカのみ使用できる剣技。相手の剣を受けると同時に高く飛び上がり、体を翻して相手の肩を電光石火に斬りつける。
・以心雷鳴剣(いしんらいめいけん)……剣を敵に投げつけ、敵に雷を落とす。
・火輪の術(かりんの術)……炎を発し、対象を燃やす。劇中、燃える水に引火させるなどで使用された。
・しころ飛魚の術(しころとびうおのじゅつ)……クナイを川に投げ、飛魚のように方向を変えて飛ばす。対象を虚を突く。
・火輪の術、蚊幕返し(かりんのじゅつかまくがえし)……ライカが蚊幕に捕まったとき、蚊幕をはじきかえした。


