銀河英雄伝説の登場人物・その他
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銀河英雄伝説の登場人物・その他(ぎんがえいゆうでんせつのとうじょうじんぶつ・そのた)は、田中芳樹の小説、およびそれを原作としたアニメ『銀河英雄伝説』に登場する、架空の人物の内、銀河帝国/自由惑星同盟のいずれにも所属・分類されない人物の一覧である。
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[編集] フェザーン自治領
- アドリアン・ルビンスキー(Adrian Rubinsky)
- (声:小林清志)
- 第5代にして最後のフェザーン自治領主。自治領主になったのは帝国暦482年。その頃の手腕から「曲者」として帝国内に知られていた模様。「黒狐」と呼ばれる野心家。
- 多数の愛人を囲い、芸術、美食を楽しむというエピキュリアン的性格の人物。しかし、「権謀術数も洗練されれば芸術たり得る」の信条どおり、ゲームの如く政略を弄するのが本領であり、彼の最上の楽しみといって過言ではない。地球教と手を結び、武力によって互いに食い合い疲弊していく帝国と同盟の間を巧みに泳ぎ回り、"恐怖されるほど強からず、侮りを受けるほど弱からず"というフェザーンの微妙なバランスを維持する事を基本姿勢としている。
- しかし帝国宰相と帝国軍三長官(軍務尚書・統帥本部総長・宇宙艦隊司令長官)を兼任し帝国の実権を掌握したラインハルトが独裁体制を確立して各種の改革を実行に移す中、逆に同盟は帝国領侵攻作戦における大敗や救国軍事会議のクーデターに伴う内戦によって著しく疲弊し、両国の国力バランスがフェザーンの力をもってしても調整不可能なほどに大きく帝国側に傾いた事を見てとると、従来の路線を変更して「再生を果たしつつある帝国と連携して同盟を滅亡させ、来たるべきローエングラム朝銀河帝国に於いて経済的な面での実権を握る」というものにシフトさせる。彼の中では地球教との訣別も視野に入れた上での決断であった(ただし地球教との決別を決意するも、実行には移せないままに終わった)。
- その為に帝国と同盟の間に決定的な楔を打ち込むべく、補佐官ケッセルリンクを介して亡命してきた旧帝国の残党を使嗽して幼帝エルウィン・ヨーゼフ2世を誘拐させ自由惑星同盟内へと亡命、同国に於いて「銀河帝国正統政府」を樹立させるなどの謀略を巡らせる。この計画自体は成功し、帝国軍による同盟領への大規模な侵攻へと発展するが最終段階に於ける弁務官ボルテックの失敗により帝国によるフェザーン占領・同回廊通過によるイゼルローン要塞の戦略的無力化へと繋がる。この結果、彼自身も地下への潜伏を余儀なくされる事となる。
- 潜伏後は、帝国内務省のラング内国安全保障局長の統帥本部総長ロイエンタール元帥への個人的怨恨を巧みに利用し走狗と為し、新帝国中枢部に於ける内部分裂を生ぜしめようと画策する。またフェザーンに於いて爆弾テロを起こさせ、その首謀者としてボルテックを逮捕させ獄中に於いて毒殺させるなどの陰謀も用いた。
- 帝国中枢での内部離間策は偶然も得て奏功し、複数回の新領土(ノイエ・ラント)総督ロイエンタールへの冤罪を契機に大規模な叛乱へと発展する。反乱は同元帥の親友でもある宇宙艦隊司令長官ミッターマイヤー元帥自らの手により鎮定し、爆弾テロ事件に於いて負傷したルッツ上級大将による憲兵総監ケスラー上級大将への捜査依頼によりルビンスキーとの通謀が明るみとなったラングは逮捕・処刑され、彼の画策は最終的には失敗に終わる。
- しかしこの頃から悪性の脳腫瘍を患う。次々と経済テロを企てるものの、その目的ははっきりとせず、自暴自棄の様相を呈している。ついには余命幾許も無くなったルビンスキーは自らの頭蓋に低周波爆弾の制御装置を埋め込み、自らの死を利用したテロリズムに走る事となる。ルビンスキーの衰えと策略の浅薄さを愛人のドミニクは感じ取り、あざけりすら含む態度をとるようになる。皇帝ラインハルトの爆殺をも企図したこの企みは後世の歴史に於いて「ルビンスキーの火祭り」とも呼ばれるほどの惨事を齎すが、皇帝自身は辛くも脱出を果たし無事に生還する。
- 本作の女性登場人物の少なさを解消するため、道原かつみ版の漫画では女性(やはりスキンヘッド)として描かれている(名前はアドリアーナ・ルビンスカヤ)。
- ドミニク・サン・ピエール(Dominique Saint-Pierre)
- (声:平野文)
- アドリアン・ルビンスキーの愛人。初登場は、イゼルローン要塞陥落後、ルビンスキーが帝国の駐在高等弁務官レムシャイド伯爵に同盟の侵攻を知らせた時。原作小説では、この時に使われた別荘の持ち主がルビンスキーの情人の一人(名称は不明)だと記述されているが、アニメ版ではドミニク・サン・ピエールが姿を現している。女優、ダンサー、歌手などの多彩な経歴を持ちそれに伴う聡明さを兼ね備えている。
- ルビンスキーのプライベートな時間の多くに登場するが、当初は同居していなかった。その為ルパート・ケッセルリンクがドミニクの家を訪ね、デグスビィ司教の懐柔やルビンスキーに対する背信を持ちかける事が出来た。しかしドミニクはケッセルリンクの策謀をルビンスキーに報告し、その結果ケッセルリンクはルビンスキーに殺害される。その直後、ドミニクはルビンスキーとともに逃亡、ルビンスキーが逮捕される寸前まで隠れ家で同居している場面が描かれている。
- 基本的にはルビンスキーの手助けをする役回りだったが、ルビンスキーに対して辛らつな言葉を向けたり、独断でデグスビイのフェザーン脱出や、エルフリーデ・フォン・コールラウシュをロイエンタールの元に送り届けるなどの行動も起こしており、単なる手足では無い言動を表している。ルビンスキーとの会話のやり取りも、恋愛関係にある男女のものとはとても思えず、周囲の者が呆れるほど散文的なものであった。
- 新帝国暦3年6月に発生したルビンスキーの火祭りの際憲兵隊に逮捕され、旧フェザーン自治政府や地球教に関する幾つかの情報を自白したが、オーベルシュタインが質問した、エルフリーデ・フォン・コールラウシュの行方は話さなかった(知らなかったか、或いは言いたくなかったかは不明)。2か月後、起訴猶予で釈放された後に消息を絶った。
- なお、道原かつみの漫画版では未登場であり、詳細(特に性別)がどう変更されるかは未定である。
- ルパート・ケッセルリンク(Rupert Kesselrink)
- (声:鈴置洋孝)
- ニコラス・ボルテックが高等弁務官として帝国に赴任した後ルビンスキーの補佐官に就任した。大学院を出たばかりの年齢に於いての異例の抜擢である。実際その期待に違わぬ辣腕ぶりを示し、自由惑星同盟のヘンスロー弁務官を利用してヤンをイゼルローンから引き離すようにしむけたり、皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世誘拐を元駐フェザーン帝国高等弁務官レムシャイド伯爵に提案したり、その実行役としてレオポルド・シューマッハとランズベルク伯爵を用意したりするなど、ルビンスキーの意思の実現化にかなり寄与していた。
- 実はルビンスキーが自らの栄達の為に捨てた女が産んだ庶子である。本人曰く「その日の暮らしにも困る貧家の娘」という事で、少年時代は相当悲惨なものであったろう事を匂わせる部分もある。そのせいであろうか、母親を捨てたルビンスキーを憎悪し復讐を企んでいる。その為ドミニクと密通・共謀しデグスビィ司教を手駒にしようと画策したが、結果的に失敗に終わっている。帝国軍がフェザーンに進駐した日、ルビンスキーを暗殺しようとしたが、それを予期していたルビンスキーの返り討ちに遭い死亡する。
- 旺盛な野心、それに伴う実行力と生まれ持った資質は高かったが、それを実現化するのに必要な経験と器量に於いて及ばず、結局父親による息子殺しの犠牲となった。
- 道原かつみの漫画版でも、ほぼ原作小説の描写通り母親に変更されたルビンスカヤの手によって殺害されるが、父親が誰かについては不明のままである。
- ニコラス・ボルテック(Nikolas Boltik)
- (声:仁内建之)
- ルビンスキーの補佐官だったが、帝国駐在弁務官として銀河帝国首都オーディンに派遣され、ラインハルトの動きを探る。しかし、逆にラインハルトによってフェザーン侵攻の手駒の一つとして利用される。ボルテック自身、当初はルビンスキーの命に忠実であったがラインハルトとの取引の失敗を契機にルビンスキーの追い落としを画策するようになり、結果的に利害が一致。帝国軍によるフェザーン進攻後は取引どおりフェザーンの代理総督となる。その後ラングによってシルヴァーベルヒが爆殺されたテロの容疑者として冤罪逮捕され、獄中自殺(事実上ラングによる殺害、OVA版では食事に毒を盛られたように描かれていた)する。この件によりルッツに不信に思われラングも逮捕された。
- グラズノフ(Glazunov)
- (声:西村知道)
- 帝国駐在フェザーン高等弁務官オフィス一等書記官。皇帝誘拐の交渉でローエングラム公に主導権を握られた時、ランズベルク伯とシューマッハ大佐を闇に葬ってご破算にすべきとボルテックに進言するが一蹴された。
- エルウィン・ヨーゼフ2世を誘拐した二人を迎えに行く際、VHS版・DVD版ではスーツ姿だったが、リマスター版では迷彩服を着用している。
- ボリス・コーネフ(Boris Konev)
- (声:安原義人)
- 登場時は民間独立宇宙商船「ベリョースカ号」を擁するフェザーンの交易商人。イワン・コーネフの従兄弟(ただし面識は無し)。ヤン・ウェンリーの幼馴染(ただし交友は二、三ヶ月程度)。ヤンの二歳年下で「悪たれのボリス・キッド」と呼ばれていた。この事をルビンスキーに知られた為、半ば強制的にハイネセンの弁務官オフィスでの情報工作員を任じられるが、肝心のヤンがイゼルローン要塞に赴任したままだったため、活躍の機会はほとんどなかった。
- その後、帝国によるフェザーン占領と、それに関連したユリアン達の脱出作戦によって留守にしていたベリョースカ号が撃沈されてしまい、ハイネセンに帰還したヤンに援助を求めた。キャゼルヌの工作によって新品の軍事輸送船を手に入れる事が出来、ヤンが「親不孝号」と名づけたその船で、ユリアンとマシュンゴ、そして途中で寄港したダヤン・ハーン基地で乗りこんだポプランを連れて地球に向かう。
- 成り行きでワーレン艦隊に協力して地球教本部を壊滅させ、オーディンを経由してヤンのいるエル・ファシルまでユリアン一行を送り届けた後は、ヤン一党とフェザーン商人達の橋渡し並びに情報/物資の調達を引き受ける。ヤン暗殺計画の連絡が遅れてヤンの命を救えなかった事を無念に思っており、ヤンの死後もユリアン達に協力を続ける。
- なお、リップシュタット戦役時、通信回線でキルヒアイスと対面している。その際、「気の毒に。いい人は長生きしない」とキルヒアイスの死を予兆する台詞を残している。ただし「必要もない時に格好いい台詞を言いたがる」のは、部下のマリネスク曰く「船長の悪い癖」であり、彼のこの台詞は発言した時は思いっきり外していた。
- マリネスク(Marinesk)
- (声:緒方賢一)
- 民間独立宇宙商船「ベリョースカ号」の事務長。小太り。帝国占領下のフェザーンで逃亡中のユリアン達から脱出する手段を依頼された。ユリアンと意気投合し、献身的に支度を整え脱出に成功するが、途中でベリョースカ号を偽装撃沈する事になる。だが、代わりに乗っ取った帝国駆逐艦の所有権を主張するなど、したたかな商人としての面を持ち合わせている。ハイネセンでボリス・コーネフと再会し、カーレ・ウィロックとともに親不孝号に乗りこみ、以後はボリス・コーネフ達と行動を共にする。
- カーレ・ウィロック(Karle Wiloc)
- (声:大塚芳忠)
- フェザーンの宇宙船パイロットで、帝国軍によるフェザーン占領後に登場する。マリネスクにスカウトされ、ボリス・コーネフが留守のベリョースカ号に乗り込み、ユリアン達の脱出行で操船を担当する。ユリアンに対しては最初から好意的で、新帝国成立後も引き続きアンデューティネス号のパイロットとして、ボリスやマリネスクと行動を共にする。
- 自由交易商人である事に誇りを持っているが故に、事有る毎に演説や扇動をしたがる傾向がある。この点については、発言の内容が同盟の滅亡を避けようの無い既定路線としている事もあり、聞いているユリアンを辟易させたようである。
[編集] フェザーン自治領・その他
- プレツェリ(Pletzerri)
- (声:龍田直樹)
- ハイネセンに赴任しているフェザーンの弁務官。同じくハイネセンに赴任しているボリス・コーネフの上司。同盟政府とのリベート操作や談合などで暗躍する、悪徳商人の典型といったキャラクターだが、相応の洞察力も持ち合わせており、査問会におけるネグロポンティの失敗をアイランズから聞かされた時は、政治家の在り様に関して鋭く冷笑的な見解を示してアイランズを閉口させた。その反面、フェザーンが帝国軍に占領された時は、落ち着きの無い態度でハイネセンの事務所から有価証券等を持ち出そうと躍起になっており、ボリス・コーネフをあきれさせた。
- ナポレオン・アントワーヌ・ド・オットテール(Napoleon Antoine de Hottetaire)
- (声:宮田浩徳)
- 親不孝号の乗組員。ユリアン達とともに地球教本部に潜入したが、資料室に入ったところで正気を失っている地球教徒に刺殺された。
- ボーメル(Bawmel)
- (声:島香裕[38])
- 皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世及びその一行の亡命に使用された商船「ロシナンテ号」の船長。
[編集] 地球教
- 総大主教(グランド・ビショップ、Grand Bishop)
- (声:大宮悌二/笹原大)
- 地球教の最高権力者。地球を再び宇宙の中心とするという考えにとりつかれている老人。フェザーンに対し強い影響力を持っており、ルビンスキーの前のフェザーン自治領主・ワレンコフの死に関係があるらしい。ルビンスキーにも裏切らないように釘を刺している。帝国軍の地球教本部攻撃の際、教団本部に大量の爆薬を仕掛けて大勢の信徒達と共に大聖堂で生き埋めとなったが、長らくその死はド・ヴィリエにより隠蔽されていた。
- ド・ヴィリエ(De Villier)
- (声:銀河万丈)
- 地球教の教団総書記代理であり、大主教。地球に官僚社会が存在すればその頂点を極めたとされる策謀家であり、帝国による地球教本部壊滅後も陰謀の限りを尽くす。ヤン・ウェンリー暗殺、オスカー・フォン・ロイエンタール叛乱などを成功させるが、最後はオーベルシュタインの仕掛けた罠にかかって、臨終間近のラインハルト暗殺を直接実行しようとして失敗、その場に居合わせたユリアンによって射殺される。ユリアンに射殺される寸前、地球教および反帝国勢力の情報提供と引き換えに助命をたくらむなど、他の教徒(おそらく総大主教も含めて)と違い、狂信的兆候は見られず、地球教の教団も自らの栄達の為に利用していたに過ぎなかった。
- デグスビイ(Degsby)
- (声:納谷六朗)
- 司教。フェザーンでルビンスキーの監視と地球教との連絡を担当していた。少なくとも表面的には戒律を守る禁欲的な宗教家だったが、ケッセルリンクの自らを手駒とせんが為の強引な策略により堕落させられた。帝国軍のフェザーン占領に伴いドミニク・サン・ピエールの手配でベリョースカ号に乗ってフェザーンを脱出。船内で知り合ったユリアンに、ルビンスキーとケッセルリンクの確執と地球教に秘密があるという事を教えた後、ハイネセンに到着する前に死亡した。死因は記述されていないが、末期には薬物中毒の兆候が描かれている。
- ゴドウィン(Godwin)
- (声:なし)
- 大主教。地球教オーディン支部長。新帝国暦1年7月6日のキュンメル事件の際、支部がラフト准将率いる武装憲兵隊に制圧され、自身も服毒自殺の寸前に逮捕される。取調べの段階で舌を噛み切ろうとして失敗し、更に自白剤を6度注射された後に尋問室の壁に頭を打ち付けて死亡した。
[編集] 歴史上の人物
詳細は「銀河英雄伝説の歴史上の人物」を参照
[編集] その他
- ナレーター
- 屋良有作
- 原作小説の中で、元から存在する人物のセリフ、及びセリフに置き換えられた以外に、絵や擬音では無く文章として提示しなければならない記述は、ナレーションによって補われている。作家、或いは「後世の歴史家」の視点で語られる論評的な性格の文章が多い。ユリアンが移動の途中で閲覧している2本の歴史ビデオのナレーションを除き、ほぼ全編を通じて'屋良有作'が担当している。余談だが屋良有作は第1期シリーズのアニメオリジナルキャラのクルトや、第2期「初陣」での同盟軍整備兵役、劇場版第二弾のエルラッハ、外伝のキルヒアイスの父親などでも声を当てている。
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