銀河団

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銀河団(ぎんがだん、cluster of galaxies)は多数の銀河が互いの重力の影響によって形成された銀河の集団である[1]。冷たい暗黒物質による階層的構造形成シナリオ(Λ-CDM)に基づくと、ビッグバンによって宇宙が誕生した直後、宇宙の物質密度に場所によってわずかな揺らぎがあったため、この密度揺らぎが次第に成長し、密度の高い部分が重力によって収縮して銀河が生まれたと考えられている。その後、この銀河同士が互いの重力によって集合したものが銀河団であるとされている。銀河団には数十個から数千個の銀河が含まれている。銀河団自身もまた、超銀河団というより大きなスケールの構造の一部となっている[1][2]

銀河の集団の中で規模の小さいものは銀河群(ぎんがぐん、group of galaxies)と呼称される[1]

銀河群[編集]

銀河群は銀河の集団の中では最も規模の小さなものである。典型的な銀河群に含まれる銀河はせいぜい50個程度で、銀河群の直径は約2Mpc程度である。銀河群の質量はおよそ1013太陽質量である。銀河群内で個々の銀河は約150km/sの速度で運動している。

銀河団内の銀河は互いに重力で拘束されており、銀河団のサイズと各銀河の固有運動速度から考えて、今後10億年単位で衝突・合体して巨大銀河に集約すると考えられている。

我々の銀河系(天の川銀河)が属している銀河群は局部銀河群と呼ばれ、40個以上の銀河が含まれている。

銀河団[編集]

銀河団は銀河群よりも規模が大きい銀河集団を指す。可視光で観測すると、銀河団は互いの重力によって銀河が引き合っている集団のように見える。しかし、銀河団内の銀河の運動速度は、可視光で見えている銀河同士の重力で束縛されているとするには速すぎる。このことから、銀河団にはでは観測できない別の質量成分が存在することが示唆される。X線での観測によって、銀河団の中には膨大な量の銀河団ガスが存在することが明らかになっている。このガスは約108Kという非常に高温のガスで、熱制動放射によってX線を放射している。このガスの総質量は目に見える物質の大半を占める。しかしこのガスの質量を考慮に入れても、銀河と高温ガスを銀河団の中に束縛するのには十分ではない。銀河団の質量・質量分布は長年の間、高温ガスが静水圧平衡にあると仮定して求められていた。このようにして求めた銀河団の総質量は、銀河と銀河間ガスを合わせた質量よりもずっと大きい。この見えない質量成分は暗黒物質(ダークマター)として知られているが、その正体は不明である。典型的な銀河団では、銀河として存在するのはおそらく全質量の数%程度、X線を放射する高温ガスが約20%に過ぎず、残りは暗黒物質(ダークマター)が占めていると考えられている。

銀河団は通常、以下のような特徴を持つ。

  • 50個から1000個程度の銀河、X線を放射する高温ガス、質量の大半を占める暗黒物質(ダークマター)から構成される。
  • 銀河団内でのこれらの三成分の質量分布はどれもほぼ同じであると考えられてきたが、近年構造形成過程にある銀河団(衝突銀河団)では、銀河・暗黒物質(ダークマター)と高温ガスの分布が大きくことなっている場合があることが明らかになってきた。
  • 銀河団の全質量は1014~1015太陽質量である。
  • 銀河団の典型的な直径は約4-6Mpcである。
  • 銀河団内の個々の銀河の速度分散は約800~1000km/sである。
  • 銀河団同士の平均距離はおよそ10Mpcである。

主な銀河団[編集]

超銀河団[編集]

銀河群や銀河団やいくつかの孤立した銀河は超銀河団と呼ばれるより大きな構造を形作っている。宇宙での最も大きな空間スケールでは、物質はフィラメント状、あるいはボイドと呼ばれる空洞を取り囲む壁のような構造を作って集まっている。この宇宙の大規模構造は泡に似ているため、泡構造などとも呼ばれる。


脚注[編集]

関連項目[編集]