銀と金

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銀と金
ジャンル ギャンブル漫画
漫画
作者 福本伸行
出版社 双葉社
掲載誌 アクションピザッツ
レーベル アクションコミックス
巻数 全11巻
話数 全108話
テンプレート使用方法 ノート
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銀と金』(ぎんときん)は福本伸行漫画作品。1992年から1996年までアクションピザッツ双葉社)に連載されていた。単行本全11巻。

目次

[編集] 概要

裏社会を生きる男達の、の仕手戦や政治家との裏取引などの駆け引き、殺人鬼や復讐に身を委ねた男と命を懸けた死闘、さらに福本得意のギャンブル勝負を描いた作品である。

休載という形で連載終了し、現在に至っても再開されていない。物語中ところどころで語られる伏線を残したまま未完の作品となった見方が強い。2005年12月から文庫版が出版されており、全8巻が出版されている。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] 主要登場人物

[編集] 銀二・森田の仲間

平井 銀二(ひらい ぎんじ)
本作品の主人公。「銀王」の異名をとる裏社会のフィクサー。愛称は「銀さん」。あらゆる面で卓越した能力と、独自の人生哲学をもつ。森田を「条件」に当てはまる男として裏社会に引き込み、その才能と成長に期待している。悪魔じみた思考で弱者や悪党から金を搾り取るが、「巨悪を征するのはそれより大きな巨悪」という思想を持ち、国の経済界を支配することを最大の野望としている。
短編集「銀ヤンマ」にも同姓同名の平井銀が登場し、口調や顔つきが似ているものの、全くの別人である。
森田 鉄雄(もりた てつお)
本作品のもう一人の主人公。ただのギャンブル中毒の素寒貧だったが、競馬場で平井銀二に声をかけられたことをきっかけに、悪党たちが金を握る裏世界で生きる決意をする。相手の虚を天才的に見抜いて勝ちぬく鋭さを持つ一方、銀二たちにはない損得抜きの行動原理で動く事もあり、強運の持ち主でもある。銀二の悪党ぶりと金を手にすることの天才的な才能に憧れて、「銀を超える金(キン)と呼ばれる人間になりたい」という志を抱く。
安田 巌(やすだ いわお)
警視庁OB。ポーカー戦で外ウマに乗った。メンバーの中でも特に森田を信用している描写が多い。
巽 有三(たつみ ゆうぞう)
新聞記者。かつての経験を生かし、情報収集によって銀二をサポートする。常にサングラスを掛けており、素顔を晒した事はない。
船田 正志(ふなだ まさし)
東京地検特捜部に所属していた元検事(ヤメケン、あるいはモトケン)で、経歴を元に企業を相手にしているブローカー。劇中で登場シーンが少なく、ほとんど発言する事も無かったが、キツネ目に眼鏡、長髪といかにも悪党的な風貌が印象深い。
川松 良平(かわまつ りょうへい)
競馬勝負から仲間に加わった若者。森田と同じくギャンブルに染まっており、400万もの借金を背負っていた。彼と標的の河野洋一の四男がよく似ていたことで、銀二は秘策を思いつき、作戦を実行に移す。

[編集] その他

土門 猛(どもん たける)
帝日銀行頭取。銀二たちに癒着の現場を押さえられる。以降は互いに信頼を置きあい、銀二達の有力な協力者となる。
伊沢 敦志(いざわ あつし)
自由民政党(モデルは自由民主党)最大派閥・竹本会のナンバー2。銀二たちを救うため森田から力添えを頼まれ、最後にうまく騙されたものの、その堂々とした態度に感心し、銀二たちと協力し合う。離党し、55年体制を崩壊へと導いた後、政策を利用して銀二さえも手玉に取る計算高さを見せた。モデルは小沢一郎
梅谷 哲(うめや てつ)
不細工な顔にコンプレックスを持っており、金の力を信じて成り上がった。しかし株の仕手戦で資産のほとんどをつぎ込み、破産しかけた時に、銀二が助け舟を出して役を降りた。銀二が捕まった後には、以前に縁があった伊沢を森田に紹介した。
有賀 研二(ありが けんじ)
関東一円の一都六県で7件の連続殺人事件を起こし、生きたまま体を切り刻むなどの凶悪さで世間を震撼させた殺人犯。逃亡中に偶然暴力団組員が捕らえ、警察と取引される事になっていたが、軟禁中に隙を見て武器を奪い、逃亡を図る。しかし森田に「弱者しか相手にできない」と指摘された。逃亡したと見せかけて森田の背後から襲い掛かったが、銀二が駆けつけ取り押さえられる。
中条(なかじょう)
画商を営んでいるが、不景気の煽りで経営はうまくいっていない。若い頃はある美術館で観たセザンヌに心打たれ、画家を目指した純朴な青年だったが、長年商売で暗部を覗いたため、その心はゆがんでしまっていた。森田の仕掛けた勝負「金の橋」では、最後は自分自身の心に負け、破滅。心神耗弱状態となり、川田の操り人形となってしまった。
川田三成(かわた みつなり)
中条のクラブで法外な料金をふっかけられそうになっていた森田に対し、手を差し伸べる。その後、報酬を折半する約束で森田の計画に乗り、スペインのシンジケートから贋作を仕入れるなどの手助けをした。分け前を貰った後、再び森田の前に現れ、某企業に関するインサイダー取引の情報を漏らすが、その企業に起こった事件が川田自身による犯罪であったために森田の怒りを買い、道を決定的に違える。が、最後に見せた涙に森田は川田の良心の呵責を感じ取っていた。
伊藤 美緒 (いとう みお)
森田が通っていた喫茶店のウェイトレス。西条との勝負のきっかけとなった。森田を気に入っており決着後は交際を申し込むが断られる。
西条進也(さいじょう しんや)
一流企業の西条建設社長の次男。不動産会社社長の長男・有田と薬品会社社長の長男・岡部とつるみ、ポーカーでイカサマを使って若い女性と勝負し、金と身体をほしいままにしていた。初めて自分よりも力を持つ森田に出会い、復讐を誓って周到に準備を進め対決に挑む。しかし金のプレッシャーに負け、さらに森田の西条たちの裏を取った巧妙なトリックの前に破れる。その後残った金を元にして蔵前と麻雀で勝負するが、今度は逆に自分の手と共に破滅していった。
蔵前 仁(くらまえ ひとし)
一代でのし上がった巨大グループ「誠京」の会長で、巨万の富を持つ老人。負債を負わせた人間を檻に閉じ込め、破滅していく様子を眺めるのが何よりの楽しみという、狂気的な考えを持つ。森田・銀二と特殊麻雀「誠京麻雀」で対決し、怪物じみたギャンブルの腕と豊富な資金で序盤は圧倒するが、最後は銀二が考え出した一発逆転の手段を森田が成功させ生み出した圧力の前に屈した。
「誠京」は西武グループをモデルにしていると思われるが、作品連載中に西武グループのオーナーだった堤義明は蔵前と全く風貌が異なり、モデルではないと思われる。
神威 秀峰(かむい ひでみね)
神威家の七代目家長。85歳。自身と神威家のためなら息子たちを殺すことも厭わない狂気をもつ。一族に伝わる前時代的なしきたりにより、兄弟同士で争うように強いてきた。結果凄惨な復讐劇を生んだ。
神威 勝輝(かむい かつてる)
神威家の長男で衆議院議員。兄弟たちを競わせ争わされてきた家長権に辟易し秀峰共々葬り去ろうとする。勝広曰く「秀峰と瓜二つの芯からの悪党」。
神威 勝信(かむい かつのぶ)
神威家の次男でG県の県知事。自分の保身のみを考えており、兄弟の中では飾り物のような存在。
神威 勝幸(かむい かつゆき)
神威家の三男で一大家電メーカー「カムイ」社長。大学受験に失敗した際、勝広と家出をしたことがある。
神威 勝広(かむい かつひろ)
神威家の四男。出来が悪く家庭内で二十数年に渡り異様なまでの差別を受けてきた。邦男と共に秀峰と兄達への復讐を企てる。
吉住 邦男(よしずみくにお)
周囲には秘密にされていた、上記の兄弟とは腹違いの五男。脳に軽い障害を持っていたため、幼い頃から監禁・虐待され、現在は下男のような暮らしをしている。母親と勝広以外には愛情を受けてこなかった。
田中 沙織(たなか さおり)
病院に監禁された秀峰の担当看護婦。秀峰救出作戦での森田の相棒となり、その主導権を握った。結果、森田は骨肉の殺し合いに巻き込まれる。
河野 洋一(こうの よういち)
民政党(モデルは自民党)の総裁で、農産族のボス。次の内閣総理大臣の座を狙い、銀二との競馬勝負に乗る。自身が牛耳る競馬界での権力で全てにおいて勝負を有利に進めていく。モデルは河野洋平
岡部 幸範(おかべ ゆきのり)
前人未到の2000勝の勝ち星をあげる日本最強騎手。金と権力にものを言わせる河野に反感を抱いているが、当初は河野との無謀としかみえない勝負を止めようとする。銀二の説得に共鳴し銀二側の陣営に味方する。モデルは岡部幸雄

[編集] 用語

金の橋
森田と中条が行ったギャンブル勝負。中条が本物のセザンヌの絵・プロが描いた贋作・二流の画家が描いた贋作の3枚の内の本物を当てるというもの。
  • 部屋を薄暗くし、3枚の絵のうち1枚は隠す。
  • 最初は5メートル離れた位置から100万円につき1cm近づける。その札束を並べ上に乗り進んでいき、床に足を着いたら失格。
誠京麻雀
蔵前が行っている特殊麻雀。基本的なルールは通常通りだが、蔵前の思想から金を多量に投資出来る者が有利になり、最終的にトップをとった者が総取りする。
  • 場代として牌をツモるごとに供託金を支払う。これは親が倍々に上げれる権利を持つ。
  • 金を支払えば度を超したもので無ければ不正は認められる(二度ヅモなど)。
  • 役満を振り込んだ場合、変動相場制の役満祝儀が発生する(場代が400万、供託金が12億の場合は0.4×12億で4億8000万円)。
神威家
G県の中枢N市S市Y市を事実上統治するほどの隆盛を誇る名家。一族の全ての絶対的権利を一人のみが継承する「家長権」という家則がある。
300億サシ競馬
銀二と河野が行った勝負。
  • 両陣営が6頭ずつ馬を用意し、一着馬を出した陣営を勝ちとする。
  • 単純に一番早くゴールした馬を一着とする。公式の降着・失格や不正は一切不問。

[編集] 既刊一覧

[編集] オリジナルビデオ

中条きよしの平井銀二役によるオリジナルビデオも販売された。 1巻 - 5巻で森田鉄雄役が豊原功補、6巻 - 7巻で川松良平役が金子賢