金聖響

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金聖響
各種表記
ハングル 김성향
漢字 金聖響
発音: キム・ソンヒャン
ローマ字 Seikyo Kim
(オフィシャルサイト等の表記に基づく)
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金 聖響
出生 1970年1月12日(45歳)
出身地 日本の旗 日本大阪府池田市
ジャンル クラシック
職業 指揮者
担当楽器 指揮

金 聖響(きむ せいきょう / 김성향(キム・ソンヒャン)、本名非公表、1970年1月12日 - )は、在日韓国人3世のクラシック音楽指揮者。2014年12月に問題行為が発覚した。(「問題行動」の項を参照)。

人物[編集]

大阪府池田市出身。家族は3人、大阪在住の両親、妹。本人を除き全員がアメリカ国籍。[1]両親の苗字は大升[2](おおます)。

14歳で渡米し、1992年ボストン大学哲学科卒業、1995年ニューイングランド音楽院大学院指揮科マスター課程修了、1997年ウィーン国立音楽大学指揮科で湯浅勇治、レオポルド・ハーガーに師事した。またタングルウッド音楽祭に奨学聴講生として参加し、小澤征爾らに師事する[3]

古楽が作曲された当時の演奏形態を再現する「ピリオド奏法」を現代楽器で再現する試みに取り組んでいる。日本の他、パリ韓国などでも活動している。この他オーケストラ・アンサンブル金沢シエナ・ウインド・オーケストラとも共演を果たしている。

1998年、ニコライ・マルコ国際指揮者コンクールで優勝する。その後パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)等の音楽祭で実績を重ね、国内外のオーケストラへ客演している。日本国外ではデンマーク国立放送交響楽団ラムルー管弦楽団ソウル市立交響楽団フランダース交響楽団オランダ語版などへの客演で好評を博した。また、日本国内では全国の主要オーケストラに客演を重ねている。

1998年、音楽事務所クリスタルアーツ代表佐野光徳によって世に送り出される[4]。 2006年4月、(株)IMXクラシック&アーツとマネジメント契約を結ぶ。ドラマ「冬のソナタ」のコンサートで指揮棒を振った。 2008年~2010年、イギリスの大手事務所アスコナスホルトに、少しIMXと被るようにofficeTと平行して所属。

2009年4月から神奈川フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任し、同年12月よりオーケストラ・アンサンブル金沢のアーティスティック・パートナーに就任した。また、2010〜2012年シーズン、フランダース交響楽団の首席指揮者を歴任した。

2010年からスタートした神奈川フィルとの「マーラー・シリーズ」は、2013年まで行われた。CDはオーケストラ・アンサンブル金沢を指揮して、2003年にスタートしたベートーヴェンの交響曲全曲録音プロジェクトが2011年5月「ベートーヴェン:交響曲第4番、第8番」をリリースして完結した。また、2007年からスタートしたブラームスの交響曲全曲録音プロジェクトは、2009年9月に交響曲第4番および全集をリリースし完結した。

2014年に主な指揮を担当する予定だったサモンプロモーション主催・佐村河内守『交響曲1番HIROSHIMA』全国ツアーが「ゴーストライター問題」発覚により中止された(但し全30回中16回は実施)。サモンプロモーションの社長・熊取谷有里子の談話によれば『佐村河内守が「弟みたいな存在」として金聖響さんを紹介された』とのこと[5][6]。2013年から所属していたサモンプロモーションをこの年離れ、父親の経営する個人事務所へ移籍した(名称不詳)。

著書では、作家・玉木正之との共著・第3弾となる『マーラーの交響曲』が2011年12月に講談社現代新書より発売された。

本人曰く「ゴルフとカメラはプロ並み」とのことであり、BS-TBS(ゴルフ番組)[7]リコー(カメラ)[8]の取材を受けている。

映画『この胸いっぱいの愛を』(2005年・東宝系)で共演した女優のミムラ2006年に結婚したが[9]2010年に離婚した[10]

離婚後、活躍中の人気ヴァイオリニストと再婚し、男子をもうける[11]

年譜[編集]

1996年
  • 第2回若手指揮者のための国際コンクール最高位受賞。
1998年
  • ニコライ・マルコ国際指揮者コンクール優勝[3]
  • 同年音楽事務所クリスタルアーツ所属
2003年
2006年~2008年
  • IMXクラシック&アーツへ移籍。
2008年~
  • OfficeTへ移籍。
2009年
2010年
  • 9月 - フランダース交響楽団(ベルギー)首席指揮者(任期3年)[3][12]。契約は2013年3月 (2年 7ヶ月)満期を待たずに解除。但し2015年現在も客演指揮者の筆頭に名が挙げられており、2015年4月にはシューマンの交響曲等を指揮している[13]
2013年
2014年
  • 個人事務所へ移籍。
  • 4月- 公式後援会が正式発足[14]

問題行動[編集]

週刊文春2014年12月18日号に掲載の記事において、佐村河内守を介してサモンプロモーション代表から借金をした[15]のを皮切りに、佐村河内と「交響曲第1番《HIROSHIMA》」の名を利用して寸借詐欺まがいの行為を繰り返していたことが発覚した。被害者は有名人多数を含む200人以上で、2億円以上あると報じている[16][17]

一般個人(一人あたり)の最大額1,600万円、サモンプロモーション社長3,000万円、ミムラ4,000万円、他にコンサート会場でしか会ったことのない音楽ファンの一般女性[18]らを始め、上方落語の笑福亭松喬大泉洋乙武洋匡、ピアニストの山下洋輔織田裕二などの著名人、音楽プロデューサー、ホール関係者、プロやアマチュア、学生の楽団員[19]や演奏家、彼の指揮のもとで演奏をしたオーケストラの楽団員やテレビ局の音楽番組関係者、飲食店の経営者など[20]被害者は多岐にわたり、また、国税庁からの督促状は無視して、税金は払っていないという[21]

彼の父親やこれまでの仕事の関係者などが代行して返済をしても追いつかず、サモンプロモーション社長は「指揮者業とCDの売り上げ等で年間収入はこの十年来、平均して三千万円ほどあるはずなのに……」と疑問を呈し[22]、笑福亭松喬が亡くなった後には、「お金を借りたまま返さず遺族にお悔やみのひとつも言っていない」[23]と述べている。

また、この他にも報じられたが、いずれも金聖響本人は一切取材に応じていない。代わりに取材に応じた父親は「私も会社も関係ありません。残念だし申し訳ないと思いますけど、何とも致しかねます。」と釈明した[24]

著作[編集]

  • 金聖響・玉木正之『ベートーヴェンの交響曲』講談社現代新書、2007年11月20日、ISBN:978-4-06-287915-6
  • 金聖響・玉木正之『ロマン派の交響曲』講談社現代新書、2009年5月20日、ISBN:978-4-06-287990-3
  • 金聖響・玉木正之『マーラーの交響曲』講談社現代新書、2011年12月20日、ISBN:978-4-06-288132-6

脚註[編集]

  1. ^ 大阪センチュリー交響楽団2003年1月10日、金聖響さんインタビュー (リンク切れ)
  2. ^ お得意様の一人「金聖響」さん
  3. ^ a b c d e BIOGRAPHY
  4. ^ 佐野光徳 職歴 - 株式会社クリスタルアーツ
  5. ^ 週刊文春2014年12月18日号/有料エリア内
  6. ^ 週刊文春2014年12月18日号有料エリア内の一部が掲載されたもの
  7. ^ グリーンの教え
  8. ^ GRist11回目
  9. ^ “ミムラ 指揮者・金聖響氏と“共演婚””. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2006年11月19日23:49). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/special/2005kekon/KFullNormal20061119123.html 2010年8月30日13:13閲覧。 
  10. ^ “ミムラ、14歳年上指揮者と離婚!!”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2010年10月9日12:07). http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20101009-OHT1T00134.htm 2010年10月9日14:10閲覧。 
  11. ^ 週刊文春2014年12月18日号有料エリア内
  12. ^ 金聖響がフランダース交響楽団の首席指揮者に就任 『ぶらあぼ』
  13. ^ Guest Konduktors - フランダース交響楽団公式サイト
  14. ^ 金聖響後援会、会員募集のパンフレット
  15. ^ 週刊文春の報道によれば、佐村河内は「HIROSHIMA全国ツアーを彼の指揮でしたい、死んだ弟にそっくりなので金を貸してやってほしい」とサモンプロモーション代表に要請したとされている。ただし、金と佐村河内がどういうきっかけて接点を持ったのかは明らかではない。
  16. ^ “気鋭のイケメン指揮者・金聖響が「佐村河内守」をネタに借金2億円トラブル”. 週刊文春WEB. (2014年12月10日). http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4637 2015年4月4日閲覧。 
  17. ^ 週刊文春有料エリア内の一部が掲載
  18. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、160頁。
  19. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、162頁。
  20. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、161頁。
  21. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、162頁。
  22. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、162頁。
  23. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、161頁。
  24. ^ 「週刊文春」2014年12月18日号、162頁。

外部リンク[編集]