金王朝 (曖昧さ回避)

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金王朝(きんおうちょう、キムおうちょう)は、金を国号ないし国姓とした王朝を指す。

批評的な用法としては以下の例がある。

  • 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)について、最高権力者の地位が、共和国でありながら金日成から息子の金正日へ、そして孫の金正恩へと(血統を根拠として)世襲されたことからつけられた呼称。「キムおうちょう」と呼ばれる事もある。比喩・揶揄・皮肉として用いられるほか、この国の政体に関する「学説」として王朝・君主制を認定する研究者もいる。ロシアの政治学者アンドレイ・ランコフは日成から正日への継承をさして「共産主義の全歴史の中で前例のない王朝の継承」、「金一族の共産主義的君主制」と規定している[1][注釈 1][注釈 2]
  • 英語の場合、中国の金王朝については「Jin dynasty」と表記され、北朝鮮については所有格を付した「Kim's dynasty」または「Kim dynasty」と表記されている。米国TIME誌ウェブサイトの例

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一九五六年危機の結果は日成の個人的勝利となった。彼の統治は結果として共産主義の全歴史のなかで最長となり、前例のない王朝の継承で終わった。
  2. ^ このような傾向が北朝鮮のように現れたところはほかのどこにもない。いかなる「民族的スターリニズム」の政治体制も、金一族の「共産主義的君主制」ほどまでは存続することすらできなかった。

出典[編集]

  1. ^ ランコフ 2011, p. 214.

参考文献[編集]