金太の大冒険

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金太の大冒険
つボイノリオシングル
収録アルバム ジョーズ・ヘタ
つボイノリオの大冒険
あっ超ー
つボイノリオ ゴールデン☆ベスト
B面 「一宮の夜」
「金太の大冒険(カラオケ'96バージョン)」(1996年版)
リリース 1975年8月25日
1980年代(再発)
1996年1月17日(再発)
規格 シングルレコード
シングルCD(1996年版)
ジャンル コミックソング
レーベル エレックレコード
ユピテルレコード(1980年代版)
東芝EMI(1996年版)
作詞・作曲 つボイノリオ、つボイノリオ
チャート最高順位
つボイノリオ シングル 年表
本願寺ぶるーす[1]
1970年
金太の大冒険
(1975年)
怪傑黒頭巾
1976年
つボイノリオ 年表
名古屋はええよ!やっとかめ
1985年

つボイノリオ、藤吉佐登
祭りだワッショイ チンカッカ
1984年
金太の大冒険
(1996年)
KINTA Ma-xim MIX
(2006年)

つボイノリオ、宮地佑紀生伊藤秀志
オレオレ詐欺のドナタ
(2004年)
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金太の大冒険」(きんたのだいぼうけん)は、つボイノリオ1975年に発表した、日本語言葉遊びを題材とするコミックソングである。平易な歌詞と軽快なメロディーが広い世代に親しまれ、つボイノリオの代表的作品と位置づけられている。

概要[編集]

10番までの歌詞から構成される4分38秒の曲である。独特の調子による太鼓のリズムと「金太の大冒険!」の掛け声から始まる。歌詞は主人公である金太と、美しいお姫様をめぐるストーリーとして展開されている。途中にぎなた読みによる修辞技法が織り込まれており、日本語において口に出すことをはばかられがちな「金玉」を明確に発音することが特徴である。詳細については外部リンクの歌詞を参照されたい(掲載については日本音楽著作権協会も許諾している)。

従って鑑賞に当たっては、小学校低学年程度の日本語の知識が必要とされる。このことはつボイノリオの他の作品、例えば「吉田松陰物語」を鑑賞するに当たり高度な医学用語や幕末の歴史などに関する知識が要求されることとは、対照的である。

歌詞は岐阜放送ラジオの深夜番組「ヤングスタジオ1430」の「小噺コーナー」の投稿が元になっている(歌詞に出てくる「神田さん」は当時の岐阜放送の看板アナウンサーを指しており、ある意味「身内ネタ」でもある)。このため、後につボイがレギュラー番組を持つCBCラジオでこの曲に関する1時間の特番が組まれた際には、中部日本放送(CBCテレビ・ラジオのグループ統括会社)など中日新聞グループとは険悪な関係にある岐阜新聞グループの岐阜放送の名を直接出さず、「岐阜県の民放で誕生した」とした。ただし、当時岐阜県に本社がある放送局は岐阜放送しかなかった。

出演するラジオ番組で、楽曲中にない新たな単語の組み合わせ(「金太」と「ま」で始まる単語)がいくつか披露されている。

また、後に制作された楽曲「飛んでスクランブール」では、曲中で音飛びを意図的に発生させることにより、語順にとらわれない発展的手法が編み出されている。

なお、この曲には間奏がないため、歌唱するためには息継ぎの高度な技術も重要である[2]

登場人物[編集]

金太(きんた)
主人公。腕力に自信がなく、喧嘩ではいつも友達に負ける。
お姫様
悪人に追われている姫(なぜ追われているかは不明)。金太に自分を守ってほしいと懇願し、行動を共にする。金太に目をパチパチ瞬かせるほど美しい(?)らしい。
悪人
お姫様を追っている悪人。身長は2メートルと大きい。金太を追いかけて大きな木の周囲を走っていたが、目を回してしまう。
神田(かんだ)
金太の知り合い。マカオのビルにある伝言板で、金太へことづけするのみでしかなく、本人は登場しない。

あらすじ[編集]

ある日、主人公の金太が歩いていると悪人に追われているお姫様が逃げてきた。お姫様は金太に守って欲しいと懇願する。

やがて悪人が現れ、喧嘩は負けが多いからっきしダメな金太ではあるが、身の丈2メートルの悪人と戦うことになった。お姫様は「負けるな!」と応援し、金太が大きな木の周りをグルグル回ったら悪人は目を回してしまい、その隙を突いて金太とお姫様は逃げ出す。逃げながらも金太は、改めてお姫様の美しさに目を奪われ、をパチパチとまたたいた

逃走中、二人はお腹の空いているのに気づき、マスカットの木を見つけるとマスカットナイフで切って食べた。満腹になった二人は、安全なマカオに行くことにする。しかし、マカオに行く道中は大変長く、お姫様が「まだぁ」とイライラしつつも、やっとのことでマカオに着く

マカオに着いた二人は、知り合いの「神田さん」のビルを訪問。お姫様はそのビルを見て「わりとましなビルね」と感想をもらす。しかし中には誰もおらず、伝言板に神田さんが金太を待っているとの言付け「金太 待つ 神田」が書かれていた。

注) このあらすじは、作品の意図する面白さとは全く関係はない。

歴史[編集]

  • 1975年 - エレックレコードより発売。
  • 1980年代 - ユピテルレコードより再発。
  • 1993年 - 3人組の女性ユニットHI-ME(ヒメ)によるシングルCDが発売され、カラオケでこの曲が広く普及するきっかけとなった。HI-MEはこの曲を最後に解散。
  • 1996年 - 東芝EMIよりシングルCDが発売され、オリコンシングルチャート94位を記録する。カップリングは「金太の大冒険(カラオケ'96バージョン)」。ジャケットイラストは小林よしのりが担当した。男性の股間を下からのアングルで緻密に描写しており、芸術的価値が非常に高い[要検証 ]。なお、このCDを保管する際には、外装の透明な袋も大切に保管しておくことが望ましい。透明袋に貼り付けられたシールによりイラストの主要部分が隠れる構造となっているためである。ただし、ローリング・ストーンズアルバムアンダーカヴァー」のアナログアメリカ盤のように、「祝解金」シールが直接ジャケットに貼られて販売された場合はこの限りでない。
  • 1996年 - アルバム『あっ超ー』(東芝EMI)に『安心してお子様にすすめられるバージョン』が収録される。単純に「」の部分が動物の鳴き声に置き換えられたのではなく、例えば『割とましなビル』の「ま」は置き換えられていないなど、原曲を可能な限り忠実に再現するための細かい配慮がなされている。
  • 2006年 - 「金太の大冒険」「本願寺ぶるーす」「怪傑黒頭巾」「花のDJ稼業」「極付け!お万の方」のメドレー"KINTA Ma-xim MIX"(キンタ・マ キシム・ミックス)発売。タイトル中の「マキシム」とは「"金"言」を表す英単語であり、トリプルミーニングも意図した巧妙かつ的確な言葉選びが施されている。
  • 2006年 - アルバム『ジョーズ・ヘタ』復刻CD発売。11月6日には謎の企画ユニット「たまちゃんズ」によるマキシシングル「金太の大冒険 カバーパートII」がリリースされる。
  • 2007年 - 「いっしょに歌お!CBCラジオ 今月の歌セレクションVol.4 鶴光つボイ秀志特別参加」(現在は発売終了)に、32年ぶりのセルフカバーとなる「金太の大冒険(あら、カルト)」が収録。楽曲も色々とアレンジされている(RPGゲーム風、ラジオ体操風、テクノ風など)
  • 2013年 - この曲に体操の振り付けを組み合わせたDVDソフト『CBCラジオ つボイノリオの聞けば聞くほど 20周年記念 「金太まけるな体操DVD」』が発売される(発売元:中部日本放送・CBCラジオ、販売元:TCエンタテインメント)。

メディアにおける扱い[編集]

この曲は発売後20日で日本民間放送連盟放送禁止となった。しかし、制度として放送禁止指定楽曲(要注意歌謡曲指定制度)が消滅した現在、この曲が放送される機会は確実に増えている。つボイノリオがメインパーソナリティーを務めるCBCラジオの番組『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、平日朝の9 - 10時台にかなりの頻度で放送されている。なお、歌詞カードに書かれた歌詞には単語レベルで放送禁止に当たるような字句は書かれていない。

また、1993年12月には、岐阜放送ゴールデンタイムのテレビ番組において、HI-MEの歌う金太の大冒険が最後までノーカットで放送された。

近年ではTaboo Songs〜封印歌謡大全の中で同じくつボイの作品である「本願寺ぶるーす」などと一緒に流された。

2012年5月5日NHK-FMの番組『今日は一日“爆笑コミックソング”三昧IN福岡』において「安心してお子様にすすめられるヴァージョン(通称:安心ヴァージョン)」がフルコーラスオンエアされた。聴取者からの絶大な支持を得て、その番組内における「MVS(最優秀ソング)」賞を受賞。同番組エンディングにおいて再度フルコーラスでオンエアされた。

2014年3月に岐阜放送や三重テレビなどで放送されたアニメ『マケン姫っ!通』第8話にてキャラクター達が金太の大冒険を合唱するシーンが登場しており、同作のサウンドトラックにも収録されている。

EXテレビ出演時のエピソード[編集]

1992年1月24日日本テレビ系の番組『EXテレビ コミックソング大研究!』につボイが出演し「レコード出してこの歌を(テレビで)歌うまで18年かかった。やっとテレビに…」と言って歌った。つボイが登場する前、ゲストとして出演したみうらじゅんが「関西ではおめっこって言うのはだめなんですけどね」と言ってしまいスタジオが一時騒然とする一幕があった。また、つボイが歌い始めたのに前奏の自動伴奏が止まらなくなるというトラブルも起こった。(本人の後日談によると、TV局スタッフがセッティングの際にショルキー(ヤマハの鍵盤)の電源を切られてしまったのが原因とのこと)

その他[編集]

  • 作者のつボイノリオは、CBCテレビ・ラジオでリポートを行う際、一人称の架空の人物名「坪井 金太」を使うことがある。
  • 愛知県出身の漫画家みず谷なおきの作品『人類ネコ科』において、登場人物・守山修一郎がカラオケの持ち歌としている。守山が歌いだした際、「この歌を知らない名古屋人はモグリです」と作者の脚注が添えられている。
  • 1987年12月24日に日本テレビ系で放映された「Merry X'mas Show」の中で、名曲「TAKE FIVE」のシモネタ版が流れた後、司会の明石家さんまが桑田佳祐や出演者一同に向かって「昔なんという歌手か忘れましたけど『金太負けるな』という歌がありましたけど」と言って笑いをとった場面があった。

関連項目[編集]

[編集]

  1. ^ スリー・ステップ・トゥ・ヘブン名義。
  2. ^ 後述のHI-MEによるカバーバージョンでは6番と7番の間に間奏が入っている。

外部リンク[編集]