野口駅

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野口駅
野口駅で接続する両線列車(1984年1月頃)
のぐち
Noguchi
地図
所在地 兵庫県加古川市野口町良野
北緯34度45分17.6秒 東経134度50分23.5秒 / 北緯34.754889度 東経134.839861度 / 34.754889; 134.839861座標: 北緯34度45分17.6秒 東経134度50分23.5秒 / 北緯34.754889度 東経134.839861度 / 34.754889; 134.839861
所属事業者 日本国有鉄道
別府鉄道
電報略号 ノク
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線[1]
開業年月日 1913年大正2年)12月1日[2]
廃止年月日 1984年昭和59年)12月1日
乗入路線 2 路線
所属路線 日本国有鉄道高砂線
キロ程 2.0 km(加古川起点)
加古川 (2.0 km)
(0.7 km) 鶴林寺
所属路線 別府鉄道野口線
キロ程 0.0 km(野口起点)
(0.8 km) 藤原製作所前
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野口駅(のぐちえき)は、かつて兵庫県加古川市野口町良野にあった、日本国有鉄道(国鉄)高砂線別府鉄道野口線廃駅)である。

概要[編集]

高砂線と別府鉄道線の接続駅だったが、両線とも列車本数が少なく、付近を走る国鉄山陽本線山陽電気鉄道本線がこの地域の旅客輸送の大半を担っていたこともあり、市街にあり、加古川市役所からは一番近い鉄道駅だったにもかかわらず、日中は乗客は多く見られなかった。

その姿から、「日本一寂しい国鉄・私鉄の接続駅」と呼ばれることもあったとされる。

歴史[編集]

駅構造[編集]

駅舎のない無人駅で、島式ホーム1面2線の配線となっており[1]、西側のホームを高砂線が、東側のホームを別府鉄道線が使用していた。ホームの北端には一応改札用の柵も設けてあったが、ほとんど利用されていなかった。別府鉄道線ホームには客車列車時代の名残で、機回し線が残存していた。

駅周辺[編集]

  • 加古川市役所
  • 加古川市民会館
  • 加古川労働基準監督署

跡地[編集]

野口駅跡(2022年11月)

付近の高砂線跡は車道として、別府鉄道野口線跡は歩道として整備されており、野口駅跡には駅があったことを示すモニュメントと、線路車輪駅名標(裏に沿革を記述)が置かれている。

その他[編集]

野口五郎アイドルとして人気絶頂だった1970年代には、「幸福駅」に始まる「縁起駅名」ブームの中で、愛媛県五郎駅とあわせて紹介されることがあった。ただし、そのころすでに当駅は無人駅で、入場券や「野口から五郎行き」の乗車券を買ったりすることはできなかった[注釈 1]

隣の駅[編集]

日本国有鉄道
高砂線
加古川駅 - 野口駅 - 鶴林寺駅
別府鉄道
野口線
野口駅 - 藤原製作所前駅

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「野口から五郎行き」の乗車券は、主要駅の旅行センターや国鉄乗車券を扱う旅行代理店の窓口では買うことができた。ただし印刷された常備券ではなく、補充券での手書き発券か、当時は駅名が片仮名で「ノグチ → ゴロウ」と印字されたマルス端末での発券のいずれかだった。

出典[編集]

  1. ^ a b 西崎さいき『失われた国鉄・JR駅』イカロス出版、2018年4月25日、39頁。ISBN 978-4-8022-0494-1 
  2. ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、242頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ a b c 「加古川線と周辺線区駅の変遷について」『RAIL FAN』第48巻第11号、鉄道友の会、2001年11月号、20-22頁。 
  4. ^ 「日本国有鉄道公示第203号」『官報』1951年8月22日(国立国会図書館デジタルコレクション)

関連項目[編集]