重大組織犯罪局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

重大組織犯罪局(じゅうだいそしきはんざいきょく、英語:Serious Organised Crime Agency)とは、イギリス組織犯罪を取り締まる捜査機関情報機関としての役割も持つ。略してSOCAとも呼ばれる。

概要[編集]

不法移民麻薬密輸マネー・ロンダリング不正輸出といった犯罪を取り締まるほか、過激な動物愛護団体著作権侵害などの取り締まりも行っている。従来、イギリスには組織犯罪を取り締まる部署として、内務省に広域捜査を行う「国家犯罪特捜隊」(National Crime Squad、NCS)、麻薬組織の情報収集を行う「国家犯罪情報部」(National Criminal Intelligence Service、NCIS)、があり、その他関税・物品税務局や移民局にも関連部局が存在したが、職掌が不明確であった。そこで、これらの組織を統合し、権限を強化して2005年4月に設立されたのがSOCAである。

イギリスの警察はある区域ごとに設置されているが、組織犯罪は地域を越えて行われるため、SOCAは国全体をターゲットにして捜査を行う。こうした性質から「イギリスのFBI」と呼ばれる事もあるが、FBIと異なり、テロリズム殺人事件の捜査は行わない。

SOCAは2005年に制定された「重大組織犯罪及び警察法」を根拠としている。首相直属の機関であるが、予算は内務省の予算から支出され、活動も内務省の監督を受ける。要員は4000人を超えるといわれる。

初代議長には元MI5長官のサー・スティーヴン・ランダー(en:Stephen Lander)が就任した。2009年からはサー・イアン・アンドリューズ(Ian Andrews)が就任している。

SOCAはイギリスのインテリジェンス・コミュニティーに属しており、合同情報委員会(JIC)に情報を提供する事になっている。SOCAは犯罪組織の情報収集に加え、「フィナンシャル・インテリジェンス」(テロ組織や犯罪組織の資金の流れを追跡する情報活動。FININTと略すこともある)を担っている。

参考文献[編集]

  • 「イギリスの保安を担う陰の主役たち『国防省国防情報参謀部』『ロンドン警視庁テロ対策指令部』『重大組織犯罪局』」「ワールド・インテリジェンス」 2007年3月号、ジャパン・ミリタリー・レビュー、2007年
  • 重大組織犯罪対策機構(SOCA) - 愛知県立大学 奥田泰広研究室
  • 岡久慶「2005年重大組織犯罪及び警察法 『イギリスのFBI』設置へ」『外国の立法』225号(2005年)

外部リンク[編集]