里見の謎
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| ジャンル | ロールプレイングゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | プレイステーション |
| 開発元 | サンテックジャパン |
| 発売元 | サンテックジャパン |
| 人数 | 1人 |
| メディア | CD-ROM1枚組 |
| 発売日 | 1996年12月6日 |
| 価格 | 5,800円(税抜) |
| デバイス | メモリーカード(3ブロック) |
『里見の謎』(さとみのなぞ)はサンテックジャパン(Sound Technology Japan)よりプレイステーション用ソフトとして発売されたコンピュータRPGである。サンテックジャパンのゲーム業界参入第一弾ソフトである。
目次 |
[編集] 概要
製作総指揮は小澤夢生、監督・脚本は堀ちえみや岡田有希子等への楽曲提供や光栄の水滸伝・天命の誓いの作曲などで著名なミュージシャンである三井一正。なお、当ゲームのRPGシステムの統括は、秋篠雅弘が率いたJフォースでSFCゲームあらいぐまラスカルや熱血大陸バーニングヒーローズを製作し、サンテックジャパンのアダルトゲームまで深く関わった横塚英一郎(イアラ・ラセ)である。横塚英一郎は、「じどう」の名付けシステム、斬新なシステムの提案、またオススメシールを提案した人物である。
[編集] ゲーム説明
[編集] ゲームシステム
本作では以下の斬新なシステムを採用している。
- PMLS(プログレッシヴマップリンクシステム)
- 基本的に全てのマップが縦方向に連結されており、場面ごとの画面切り替えは現在いるマップの上端か下端で発生する。このため本作は縦スクロールRPGであり、常に上方向が「先に進む」となるため、次に何処へ向かえばよいか、迷い難いようになっている。また、伝聞だけでは勘違いされ易いが、スクロール自体は通常のRPGと同様に上下左右に自由に動き、マップの右上と左上から別の場所に進むなど分岐も多い。画面切り替えポイントが左右にないというだけで、個々のマップには横に長いものもある。なお、横方向の画面切り替えも、ゲーム全編を通して1ヶ所のみ存在する。
- DCBS(ダイレクトコマンドバトルシステム)
- 戦闘時画面に出てくる3体の敵に対して左から「□・△・○」のマークが割り振られており、コントローラーの該当ボタンを押すだけで敵にダメージを与えることができる。魔法や道具、味方への回復なども同じ操作で行なえる(他のボタンを併用して□・△・○で決定)。所謂ターンの概念がない(キャラクター単位で、速さを基準にイニシアティブを取得→個々にコマンド入力→即座に実行、を繰り返す)、ボタン入力一回ごとに一つの行動が実行できる、一般的なRPGにありがちな「ダメージ表記」が出ない、動作を表すアニメーションが無いか極端に短い、などの特徴のため非常にスピーディーな戦闘が可能となる。一方で、敵に与えたダメージ量が見えなかったり、敵味方ともに行動が一瞬で終了してしまうため、戦闘中の現状把握が難しいという問題もある。また、単体攻撃のほか、同時押しで威力を分散した全体攻撃も可能。
- FECS(フラッシュ・エンカウント・コントロール・システム)
- 従来のプレステのRPGはエンカウント時に相応のソフト読み込み時間が発生するが、本作ではフラッシュエンカウントシステムを採用しており、戦闘画面そのものが簡略であることも相まって、比較的早いタイミングで戦闘画面へ移行することができる。プレステでは本作発売の約4年後に『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』が同様のフラッシュエンカウントシステムを採用し話題となっているが、『ドラクエVII』がフラッシュエンカウントの導入によりフリーズが多発したのとは対照的に、本作では目立った弊害は起こっていない。
[編集] 特徴
それまでのサンテックジャパンは業務用カラオケなどの音源製作をメインに行う会社で、本作は同社のテレビゲーム初参入ソフトである。そのためか音楽には自信があるらしく、パッケージ裏面には「極上の音質と音楽表現!」と豪語している。
「里見の謎」の「里見」や最初の街「タテヤマーナ」は、会社の所在地が千葉県館山市にあり、この地が南総里見八犬伝の所縁の地である事が由来となっている。
後述の特徴に加え、パッケージにはメーカーが自分で「オススメRPG」というシールを貼っていたこともあり、結果としてプレイステーション用ソフトの中にあって、屈指のバカゲーもしくはクソゲーとの評価がある。オススメシールは店が貼ったと勘違いして購入した者も多かった(ただし、このシールは発売後にソニー側より不当表示のクレームを受けたため、後期出荷分には付いていない)それゆえ本作はバカゲーを愛するコレクターなどに人気が有るのだが、販売数が少なかった事から中古市場でもあまり目にすることはなく、また中古価格も高めで、特にオススメシール付きの初期出荷品には高額なプレミアがついている。
- 名前入力の画面でコンピュータにオート機能(「じどう」)で名前を決定してもらうと、文字を完全にランダムで並べるだけの名前が命名される。その結果、時には「たゅー」「ょぬっっと」「ゅーじぉと」など、発音の非常に難しい名前が生成されることもある。また1996年に発売されたプレイステーション用ソフトにも関わらず、本作のゲーム中の文章には一昔前の世代のゲームの様にひらがなが多く、「げんせん のほらあな(源泉の洞穴)」や「しんぱい 入りません(心配は要りません)」など表記の仕方にも謎(誤字)が多い。
- 序盤で主人公を恐喝するお兄さんが出現するが、所持金が尽きかけていると、何故かお金を恵んでくれる。しかも何回でも可能。これにより序盤でいきなり強力な装備を入手可能。
- オープニング・エンディングのナレーション、挿入歌・ラスボス戦BGMの歌唱を担当している島紘子は当時沖縄タレントアカデミーの生徒で、同期に亜波根綾乃、仲間由紀恵がいる。ちなみに他に声が入っているのは主人公の犬だけである。
- CD-ROMのトラック2には警告メッセージが収録されている。後半は島紘子の自己紹介をしており、芸能学校の宣伝や、ゲームの挿入歌2曲で9分弱ある。警告メッセージはプログラムの半分のサイズを使用している。プログラムと警告メッセージをあわせてもCD-ROMの容量の半分にも満たない。
なお、このゲームは音楽関係者中心で作る事をモットーとして製作された経緯がある。そのため監督と脚本に本来の脚本家を使わず、ミュージシャンに一任したためにこのようなシナリオやシステムが出来上がったと言われている。
[編集] 登場人物
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
- ゆめわか:主人公。全編を通して口調に一貫性が無く、情緒不安定。
- ようすけ:主人公の友達。江口洋介を元にしたものと推測される。ゲーム開始時に名前を入力するキャラなのにも関わらず、中盤でパーティから抜ける。
- ラブリー:主人公の飼い犬。ボイス付き。最初から最後までパーティにいる。
- 母:主人公の母。序盤から謎の失踪をする。最後まで帰ってこない。
- ヘッケルはかせ:隣町に住んでいる博士。最終決戦前に仲間になり、非常に強い。
- イズミ:ヒロイン候補。非常に気が強い。序盤でいきなり喧嘩を売られ、戦う羽目になる。途中でパーティを抜けるが、選択によっては最終決戦時に再び加わる。
- 千夜:ヒロイン候補。神秘的な雰囲気を持つ。イズミよりもパーティにいる期間が長い。ヒロインはイズミか千夜から選ぶ事になるが、違いは最終決戦の加入メンバーとエンディングのナレーション位である。また、ゲーム開始時にどちらかを選択するが、影響するのはオープニングのナレーションのみ。
- ジュウベー:忍者。一時仲間になるが、忍者なのに「たかいところがにがて」という理由からパーティーを抜ける。
[編集] オリジナルサウンドトラック
発売から5年後の2001年サンテックジャパンのインディーズレーベル部門『サンテックレコード』のWebサイトでサウンドトラックがCD-Rにより200枚限定で通販で販売された(品番STCX-0004 定価2800円)。秋葉原のPCショップにも何枚か卸されて販売されたという。特典として里見カードというトレーディングカードが4枚封入されていた(全100種)。ゲーム内で使用されたBGMとジングル集に島紘子の楽曲、さらに島紘子のファンへの新録音メッセージも収録され、「私もまた歌いたくなってきた」という発言をしている。
[編集] 続編
本作のエンディングの末尾には「TO BE CONTINUED...」というメッセージが表示されるが、サンテックジャパンがゲーム市場から撤退し、会社そのものも倒産して存在しないため、続編が発売される可能性はまず無い。
スタッフはこのあと『10101〜“WILL”The Starship〜』というオリジナルジャンル「SFアドベンチャーRPG」を発売している。これもバカゲー扱いされている。 また、サンテックジャパンのアダルトゲーム部門であるknightが発売した『さよならの微笑み』というゲームでは、登場人物が『里見の謎』というクソゲーをプレイしようとする、というセルフパロディがある。
その後もアダルトゲームを幾つか発売したサンテックジャパンであるが、経営悪化から2004年に倒産している。
[編集] 参考文献
- ユーズドゲームズ編集部編 『美食倶楽部バカゲー専科』 キルタイムコミュニケーション、1998年、ISBN 978-4906650316。
- 多根清史 『超クソゲーremix』 太田出版、2003年、ISBN 978-4872337587。
- がっぷ獅子丸 『悪趣味ゲーム紀行』 マイクロデザイン出版局、1998年、ISBN 978-4944000814。
[編集] 関連事項
- クソゲー
- バカゲー
- デスクリムゾン - 発売時期が近く、しばしば比較された。
- 沖縄タレントアカデミー