酢酸銅(II)

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酢酸銅(II)

酢酸銅(II)の水和物
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酢酸銅(II)・二水和物の構造
識別情報
CAS登録番号 142-71-2 チェック, (無水和物)
6046-93-1 (一水和物)
PubChem 8895
ChemSpider 8555 チェック
UNII 39M11XPH03 チェック
特性
化学式 Cu(CH3COO)2
モル質量 181.63 g/mol (無水和物)
199.65 g/mol (一水和物)
外観 暗緑色結晶
密度 1.88 g/cm3
融点

115 °C, 388 K, 239 °F

沸点

240 °C, 513 K, 464 °F

溶媒への溶解度 6.8 g/100 mL (25 °C)
約 20 g/100 mL (熱水)
アルコールに可溶
エーテルやグリセロールにわずかに溶ける
構造
結晶構造 単斜晶
危険性
MSDS Baker MSDS
NFPA 704
NFPA 704.svg
0
2
0
Rフレーズ R22 R36/37/38 R50/53
Sフレーズ S26 S60 S61
引火点 不燃性
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

酢酸銅(II)(さくさんどう、 Copper(II) acetate)は、分子式 Cu2(CH3COO)4 または省略して Cu2(OAc)4 の化合物である。分子量は181.64、CAS登録番号は[142-71-2]。潮解性がある緑青色の結晶で、またはエタノールに可溶である。芳香族アミンに対するアクリルニトリルを作用させて、シアノエチル化する際に触媒として用いられる。また、草木染めの媒染剤、殺菌剤、サメからの攻撃を避けるための忌避剤として用いられる。多くのデータベースに融点が115℃と記載されているが、これは初期の論文の誤訳によるものとされており、実際には115℃付近では一水和物の水分子の脱離反応が進行する。

化学合成での利用[編集]

酢酸銅(II)は有機化学において、触媒酸化剤として広く使われる物質である。例えば、2分子のアルキンをカップリングさせ、1,3-ジインを合成するグレーサー反応 (Eglinton法) に使われる[1]

Cu2(OAc)4 + 2 RC≡CH → 2 CuOAc + RC≡C-C≡CR + 2 HOAc

脚注[編集]

  1. ^ P. Vogel, J. Srogl "Copper(II) Acetate" in "EROS Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis" Copper(II) Acetate, 2005 John Wiley & Sons.

関連項目[編集]