遠藤浩輝

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えんどう ひろき
遠藤 浩輝
生誕 (1970-11-03) 1970年11月3日(53歳)
日本秋田県
職業 漫画家
活動期間 1995年 -
ジャンル 青年漫画
代表作EDEN 〜It's an Endless World!〜
オールラウンダー廻[1]
ソフトメタルヴァンパイア[1]
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遠藤 浩輝(えんどう ひろき、1970年11月3日[1] - )は、日本漫画家[1]。男性[1]秋田県出身[1]武蔵野美術大学造形学部油絵科出身[1]。代表作に『EDEN 〜It's an Endless World!〜』などがある。

来歴[編集]

画家を志望して上京し美大に進学、在学中はシュルレアリスム風の具象画を描いていたが、大学院で行き詰まりを感じたことから漫画を描き始める。なお大学では演劇サークルに所属していた。[要出典]在学中の1995年[1]初めて描いた[要出典]作品「カラスと少女とヤクザ」がアフタヌーン四季賞秋のコンテストで四季賞に入賞し、漫画家としてデビュー[1]。続く冬のコンテストで「きっとかわいい女の子だから」により四季大賞を受賞[1]。この2作品は『月刊アフタヌーン』に2号連続で掲載されている。

その後読み切り作品「プラットホーム」、「神様なんて信じていない僕らのために」を経て、1997年より同誌にてSF長編「EDEN」の連載を開始。2008年8月号の最終話まで10年を超える長期連載となった。2009年、星雲賞コミック部門にノミネート[2]

作品は一貫して「生きることの痛み」を表現していると評されており(下記参考文献より)、死や性を直視したストーリーを特徴としている。作中でかなり直接的な性描写を行うことが多く、読み切り作品「Hang」(『遠藤浩輝短編集2』収録)では行き過ぎた描写のため単行本収録の際に原稿の一部が差し替えられている。

人物[編集]

  • 『月刊アフタヌーン』の作者近況欄では、デビュー以来しばしば世相への皮肉や自身の私生活の暴露などを含む特徴的な長文を寄せている。
  • 格闘技ファンであり、『メカビ』(講談社)では格闘技に関するイラスト付きコラム「判定試合上等!」を掲載している。また、「オールラウンダー廻」の連載以降、総合格闘技関係の雑誌での取材を受けるようになった。
  • 沙村広明と親交があり、『EDEN』第6巻巻末には沙村によるイラストが、『無限の住人』第12巻巻末には遠藤によるイラストが掲載されている。
  • 新世紀エヴァンゲリオンに強く影響を受けたようで「自分がやりたいことは、この庵野という人がすべてやってくれるのでは?」というほどの衝撃を受けたという。また、「エヴァ」を最終回まで見て、「不満は全くないが、どこかで自分の気持ちが『エヴァ』からこぼれ落ちていた」と感じたことが「EDEN」の執筆動機の一つになったという。
  • 実質上デビュー作「きっとかわいい女の子だから」のタイトルは、BLANKEY JET CITYの「悪いひとたち」の一節から引用している。また、『EDEN』にも、このバンドのフロントマンである浅井健一をモデルにした「浅井健二」が重要人物として登場している。ストーリーに関しても「悪いひとたち」や「鉄の月」といった代表曲の詩からの影響がうかがえる。

作品リスト[編集]

連載作品[編集]

短編集[編集]

  • 遠藤浩輝短編集(1)、1998年4月21日発売[7]ISBN 978-4-06-314175-7
    • カラスと少女とヤクザ(1996年、『月刊アフタヌーン』、講談社)
    • きっとかわいい女の子だから(1996年、『月刊アフタヌーン』、講談社)
    • 神様なんて信じていない僕らのために(1997年、『月刊アフタヌーン』、講談社)
  • 遠藤浩輝短編集(2)、2002年9月18日発売[8]ISBN 978-4-06-314275-4
    • プラットホーム(1996年、『月刊アフタヌーン』、講談社)
    • 女子高生2000(1999年、『アフタヌーンシーズン増刊』、講談社)
    • Hang(2000年、『アフタヌーンシーズン増刊』、講談社)

読み切り(単行本未収録)[編集]

  • catch as catch can(2003年、『週刊ヤングマガジン』2号、講談社)
  • Hang II(2006年、『月刊COMICリュウ』、徳間書店
    • 前編(11月号 Vol.1)
    • 〜ズレ違い〜 後編(12月号 vol.2)
      • 初出『日本ふるさと沈没』(2006年、徳間書店)の「Sink←→Float(すれ違い)」に加筆(2006年、徳間書店)

その他[編集]

フィギュア原型 オリジナルイラスト
  • AIKA(2001年、Auleプロデュース日韓合同プロジェクト)
カバーイラスト
作者近況

参考文献[編集]

インタビュー
  • コミック・ファン 第6号(1999年、雑草社)
  • X-SHOOTO.JP 2003.12.13 〜『catch as catch can』について
  • SHOOTO NEWS 34 - ウェイバックマシン(2009年4月2日アーカイブ分)2008.11.29. 後楽園ホール大会 日本修斗協会広報誌)〜『オールラウンダー廻』について
  • タウン情報誌あっぷる秋田の有名人 遠藤浩輝
  • ゴング格闘技 2009年6月号(イースト・プレス) ☆修斗の未来 アマチュア修斗を題材に「イブニング」連載
  • ゴング格闘技 2010年11月号(イースト・プレス) 『オールラウンダー廻』遠藤浩輝氏と観る、17年目の全日本アマ修斗。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j 遠藤 浩輝(漫画家)”. マンガペディア. 2022年4月6日閲覧。
  2. ^ “「トライガン・マキシマム」が星雲賞コミック部門を受賞”. コミックナタリー (ナターシャ). (2009年7月7日). https://natalie.mu/comic/news/18443 2022年4月6日閲覧。 
  3. ^ “「オールラウンダー廻」完結!総合格闘技・修斗に打ち込むメグルの青春描く”. コミックナタリー (ナターシャ). (2016年3月8日). https://natalie.mu/comic/news/178981 2022年4月6日閲覧。 
  4. ^ “「廻」の遠藤浩輝がアフタで新連載、「月に吠えらんねえ」人気投票も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2016年8月25日). https://natalie.mu/comic/news/199440 2022年4月6日閲覧。 
  5. ^ “「EDEN」遠藤浩輝が月マガ初登場、復讐を描くSFファンタジー新連載「愚者の星」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2019年8月6日). https://natalie.mu/comic/news/342683 2022年4月6日閲覧。 
  6. ^ 月刊少年マガジン2022年5月号”. 月刊少年マガジン・少年マガジンR公式サイト. 講談社. 2022年4月6日閲覧。
  7. ^ 『遠藤浩輝短編集(1)』(遠藤 浩輝)”. 講談社コミックプラス. 2021年11月16日閲覧。
  8. ^ 『遠藤浩輝短編集(2)』(遠藤 浩輝)”. 講談社コミックプラス. 2021年11月16日閲覧。

外部リンク[編集]