遠位尿細管

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尿細管の模式図

遠位尿細管(えんいにょうさいかん、DCT)は、ネフロン尿細管ヘンレのループから集合管までの部分である。

生理学[編集]

カリウムナトリウムカルシウムpHの変位には規則性がある。

  • 炭酸水素塩を吸収し、濾過水にプロトン(水素イオン)を分泌することによってpHを調節している。
  • ナトリウムとカリウムの濃度は、カリウムイオンの吸収とナトリウムイオンの分泌によって制御されている。遠位尿細管によるナトリウムの吸収は、アルドステロンによって制御されている。アルドステロンは、ナトリウム再吸収を増加させる作用を持つ。ナトリウムと塩素の再吸収は、WNKキナーゼと呼ばれている一群のキナーゼによっても触媒される。WNKキナーゼには、WNK1、WNK2、WNK3、WNK4の4つがある。WNK4はアドレナリンβ2レセプターと糖質コルチコイドによって制御されている。[1]
  • カルシウムイオンの濃度は、副甲状腺ホルモンによって制御されている[2]
  • 遠位尿細管では、アルギニンバソプレッシン受容体2AVPR2)も作用する。

臨床での利用[編集]

サイアザイド系利尿薬は、遠位尿細管のNa-Cl共輸送体の活動を妨げることによってNa+/Cl-の再吸収を阻害する。

組織[編集]

組織学的に近位尿細管と遠位尿細管の細胞は区別することができる。

特徴 近位尿細管 遠位尿細管
先端刷子縁 ある ない
好酸球 多い 少ない
細胞質 多い 少ない
細胞核 見えにくい 見えやすい

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ Nature Medicine 17, 573–580(2011) doi:10.1038/nm.2337
  2. ^ MedEd at Loyola mech/cases/case24/kidney.htm