過酸化銅

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過酸化銅(かさんかどう)とは、酸素から成る銅の酸化物のうち、組成式において銅よりも多くの数の酸素を含む化合物の総称。例えば CuO2、Cu2O3、CuO3 など。

概要[編集]

水酸化銅(II)などの銅化合物に過酸化水素を作用させると酸化銅(II) (CuO) よりも多くの酸素を含む銅酸化物が得られることは古くより知られていた[1]。その構造は長い間議論の対象となっていたが、代表的な CuO2 については実験的、理論的な検討により銅(I)イオンとスーパーオキシドアニオンとの錯体 Cu+(O2) として考えられている[2]

参考文献[編集]

  1. ^ 例: Moser, L. Z. Anorg. Chem. 1907, 54, 121-40.
  2. ^ 例: Hasegawa, J.; Pierloot, K.; Roos, B. O. Chem. Phys. Lett. 2001, 335, 503-509. DOI: 10.1016/S0009-2614(01)00091-4