遊星からの物体X

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遊星からの物体X
The Thing
監督 ジョン・カーペンター
脚本 ビル・ランカスター
製作 デイヴィッド・フォスター
ローレンス・ターマン
スチュアート・コーエン
製作総指揮 ウィルバー・スターク
出演者 カート・ラッセル
音楽 エンニオ・モリコーネ
撮影 ディーン・カンディ
編集 トッド・ラムジー
配給 ユニヴァーサル・ピクチャーズ
公開 1982年6月25日 アメリカ合衆国の旗
上映時間 109分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語ノルウェー語
製作費 $15,000,000 (概算)
興行収入 $13,782,838 アメリカ合衆国の旗
allcinema
キネマ旬報
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遊星からの物体X』(ゆうせいからのぶったいえっくす、原題The Thing)は、1982年アメリカ合衆国のターマン・フォスター・プロ製作のSFホラー映画

1951年の映画The Thing from Another Worldについては『遊星よりの物体X』を参照。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


目次

[編集] ストーリー

それは南極での不可解な事件が発端だった。ノルウェー隊のヘリが1匹の犬を追ってアメリカ南極観測隊第4基地まで飛んできたのだ。銃や手榴弾を使い執拗に犬を狙うが失敗し、手違いからヘリは爆発。一人残ったノルウェー隊員は止めようとしたアメリカ隊員を撃ち、なおも基地内へ逃げた犬を追うが、第4基地の隊長により射殺される。

ノルウェー隊に何が起こったのか?真相を究明するため、ヘリ操縦士のマクレディ他がノルウェー基地に向かう。そこで彼らが見つけたものは、何かに脅えて自殺し凍りついた男の死体、何かを取り出したと思われる氷の塊、そして異様に変形したおぞましい焼死体だった。一行は調査のため、記録フィルムと焼死体を持ち帰る。

逃げのびた犬はアメリカ基地の中を歩き回っていた。やがて犬小屋に入れられたその犬に対し、他の犬たちはひどく怯える。人目がなくなると、犬の顔は4つに割れ、中からグロテスクな生物が姿を現し、多数の触手をあたりに伸ばした。おぞましい姿となったThe Thing(それ)は他の犬を取り込もうとするが、犬達の咆え声を聞いて駆けつけた隊員たちの火炎放射器によって撃退される。

ノルウェー隊の記録フィルムには、雪原の巨大なクレーターと、その底に埋まっている地球上のものとは思えない飛行艇らしき物体が写っていた。飛行艇は約10万年前のものと推測される氷の層にあった。10万年前に宇宙のどこかからやって来た生物が冬眠から覚めて人間を襲ったのか?その頃、持ち帰った焼死体に変化が生じた。中から触手を伸ばしたそれが出現し、隊員を襲っていく。

それは取り込んだ生物に同化・擬態し、更に増殖することができた。隊員達は誰がそれに同化されているか判断できなくなり、疑心暗鬼に陥る。知らぬ間に取り憑かれていく南極越冬隊員たち。このままでは皆がそれと化してしまう。試算によれば、人間社会に辿り着いたそれが全人類を同化するまでに必要な時間はおよそ2万7000時間。果たして隊員の、そして人類の運命は?

[編集] 侵略SFの新古典

異才ジョン・カーペンター監督と、若きSFXマンロブ・ボッティン(当時22歳)が「ザ・フォッグ」(1979年)に続いてそろい踏みした作品。小屋の中で変容する「犬」はスタン・ウィンストン率いるチームによる製作。

遊星よりの物体X』(1951年)のリメイクというよりも、原作となった短編小説『影が行く』に対する忠実な映像化となっている。「通信機能が麻痺してしまった南極越冬基地」という閉鎖空間において、誰が人間ではないのか、自分が獲り込まれたのかすらも分からない緊迫した状況下における、隊員達の心理状態と、難局を打開しようとする姿を描き、最後まで明快な結末は見えない。原作と大きく異なる部分は「物体Xの形状」「登場人数」「それを退治する方法」などである。また、映画では地球外生物の同化する様子、増殖し擬態する生態をSF的理論の範囲内でまとめ、説明も行っている。

細胞単位で生存し、あらゆる生物を同化するそれの姿を、ありふれたモンスター的なデザインとはせず、地球上の様々な生物やその一部の形状を混ぜ合わせたおぞましいものにまとめ、CGによるVFXが全盛の現在においても全く見劣りしないリアリティーを与えたロブ・ボッティンの造形は、後のSFXやクリーチャーデザインに多大な影響を与えた(DVDには特典映像として、採用されなかったモンスター的な宇宙生物のデザインが収録されている)。

数度の頓挫と公開延期を経て2011年秋に公開された「The Thing」は51~82年作品のリメイクではなく、本作冒頭で触れられたノルウェー調査隊の「物体X」と円盤の発見、隊の全滅、生き残った2名の隊員が犬に姿を変え逃げ出した「物体X」をヘリコプターで追跡するまでが語られる前日談(prequel)。オランダのCFディレクターで劇映画は初監督となるマシーズ・ファン・ヘイニンヘンJr.がメガホンを取り、ジョエル・エドガートンウルリク・トムセンといった男性隊員役に加え女性もメアリー・エリザベス・ウィンステッド(マクレディ=カート・ラッセルと2作で共演)とキム・バッブス(カナダの女優/声優)の2名が出演。本作で「犬」の効果を担当したウィンストンのもとで『エイリアン2』などに携わったアレック・ギリスとトム・ウッドラフJr.率いるアマルガメイテッド・ダイナミクスが「物体X」の造形・操演を手掛けた。

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

役名 専門[1] 俳優 日本語版
R・J・マクレディ ヘリ操縦士 カート・ラッセル 津嘉山正種
ブレア 主任生物学者 A・ウィルフォード・ブリムリー 富田耕生
ドクター・コッパー 医師 リチャード・ダイサート 宮川洋一
ギャリー 隊長 ドナルド・モファット 柳生博
ノールス 調理係 T・K・カーター 野島昭生
パーマー 第2ヘリ操縦士
機械技師
デイヴィッド・クレノン 仲木隆司
チャイルズ 機械技師 キース・デイヴィッド 屋良有作
ヴァンス・ノリス 地球物理学者 チャールズ・ハラハン 細井重之
ジョージ・ベニングス 気象学者 ピーター・マローニー 寺島幹夫
クラーク 犬飼育係 リチャード・メイサー 藤城裕士
フュークス 生物学助手 ジョエル・ポリス 納谷悟朗
ウィンドウズ 無線通信技師 トーマス・G・ウェイツ 池田秀一
コンピューター(音声) エイドリアン・バーボー 吉田恵美子
演出:岡本知 翻訳:鈴木導 調整:高橋久義 効果:PAG 製作:グロービジョン
  • 日本版DVD:従来の通常版DVDと、上記のテレビ放送版(と同等か、それを元に放送したもの。明記されていないので定かではない)を2枚組にした『遊星からの物体X 』(ユニバーサル思い出の復刻版DVD)として、2008年12月19日にユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンから発売された。日本劇場公開時オリジナルアートワーク仕様のアウターケースであるが、それ以外特典映像やその内容を翻訳した冊子は従来品と同じである。本編の長さは通常版(約109分)、同テレビ放送版(約93分)で、後者のカット部分に通常版が字幕挿入されているわけではなく、メニューやチャプター機能もない。

[編集] トリビア

  • ラストシークエンスには息をしていないように見える(吐息が白く浮かび上がらない)人物が登場し、“それ”を示す演出なのではという説が出たが、監督は否定している(撮影時の光の加減で息をしていないように見えるだけとのこと)。
  • ノルウェー人はノーバート・ウェイサーと、本作アソシエイト・プロデューサーのラリー・フランコによって演じられた。フランコは事前にノルウェー語のレクチャーを受けなかったため適当に喋っており、台詞はノルウェー語ではない。吹替版ではノルウェー人の声も独自の台詞をつけて吹き替えられていた(声優はコッパー役の宮川洋一が兼任)。
  • 冒頭で基地内を歩き回り、犬小屋で変形する犬を演じたハスキー犬ジェドは後に「ホワイトファング」等に出演している。
  • 終盤床板を突き破って出現したブレアは当初ストップモーション・アニメで製作されていたがカーペンター監督が却下し、アニマトロニクスで作り直され断片的にしか採用されなかった。暗闇に消えたノールズについても、巨大化したブレアに吸収される様子が絵コンテで残っている。(どちらもDVDのメイキングで見る事が可能)

[編集] ゲームの発売

本作の続編として、2003年アメリカ合衆国のBLACK社からPC及びPS2用ソフト『遊星からの物体X episodeII』が発売された。日本語版はコナミ社が発売している。

[編集] 参考資料

  1. ^ DVD特典付属対訳冊子
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