軍用列車 (映画)

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軍用列車
Breakheart Pass
監督 トム・グライス
脚本 アリステア・マクリーン
原作 アリステア・マクリーン
製作 ジェリー・ガーシュウィン
製作総指揮 エリオット・カストナー
出演者 チャールズ・ブロンソン
ベン・ジョンソン
ジル・アイアランド
リチャード・クレンナ
チャールズ・ダーニング
エド・ローター
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
撮影 ルシアン・バラード
編集 バイロン・ブランド
配給 ユナイテッド・アーティスツ
公開 日本の旗 1976年2月14日[1]
アメリカ合衆国の旗 1976年5月5日[2]
上映時間 94分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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軍用列車』(ぐんようれっしゃ、原題:Breakheart Pass)は、1975年公開のアメリカ映画である。

ストーリーは、アリステア・マクリーンの小説『軍用列車』(矢野徹訳、早川書房、1975 のち文庫)をマクリーン自身が脚色したものである。撮影は主にアイダホ州のピアースとルーベンスで行われ[3]、列車のシーンはグレート・ウェスタン鉄道蒸気機関車を使用し、カマス・プレーリー鉄道で撮影された[4]

あらすじ[編集]

ジフテリアが流行し全滅しかけている兵士の補充要員として、軍を送るために砦に向かっていた、フェアチャイルド知事と姪のマリカ、牧師のピーボディらを乗せた軍用列車が途中ネバダ州のマートルという町に停車した。

保安官のネイサン・ピアースは、砦にカルフーンという犯罪者を引き取りに行くため軍用列車に乗せるように頼んだが断られる。そのころ、町の酒場ではジョン・ディーキンという脱獄犯がいかさまをして騒ぎになっていた。ディーキンが軍需品を爆破させたことを知ったピアースは、ディーキンを砦まで連れて行くために自分も乗せるように言った。砦に向かって出発した列車の中で、医師のモリノーが死亡する。医師の資格を持っていたディーキンによって、モリノーが病気ではなく何者かに殺されたことが判明する。その後、補充要員の兵士が乗る寝台車が意図的に切り離され転覆し全滅させられてしまう。

ディーキンは犯人を捜すために一人で調査を始めた。そして、知事と保安官のピアースらが犯人であること突き止める。ディーキンはクレアモント少佐とマリカに自分は秘密捜査官で、殺されたピーボディは牧師ではなく自分と組んでいた情報局員であることを語った。ジフテリアが流行しているという話も嘘で、カルフーンがホワイトハンドら先住民と組んで砦を押さえており、知事らは盗品の武器を先住民に渡して味方につけ、金銀を盗むつもりだという。少佐とディーキンは、それを阻止するため線路を爆破し列車を止め、少佐が砦の兵士を連れて知事ら一味と先住民相手に戦う。そして少佐とディーキンは勝利し、マリカは父と再会を果たした。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
TBS[5] DVD
ジョン・ディーキン チャールズ・ブロンソン 森山周一郎 大塚周夫
ネイサン・ピアース ベン・ジョンソン 塩見竜介 加藤精三
マリカ ジル・アイアランド 沢田敏子 渡辺美佐
フェアチャイルド知事 リチャード・クレンナ 森川公也 谷口節
オブライエン チャールズ・ダーニング 今西正男 岩田安生
モリノー デヴィッド・ハドルストン 藤本譲 岡江修
クレアモント少佐 エド・ローター 日高晤郎 金尾哲夫
ピーボディ ビル・マッキニー 屋良有作 内田直哉
ヘンリー ジョー・カップ 佐々木省三
バンロン ロイ・ジェンソン 増岡弘 島香裕
ホワイトハンド エディ・リトル・スカイ 辻親八
カルフーン ロバート・テシア 長堀芳夫 水野龍司
ラファティ スコット・ニューマン 青木誠
ジェボ ダグ・アトキンス 大水忠相
ジェーン サリー・カークランド 若泉絵子
赤ひげ ジョン・ミッチャム 長堀芳夫 武虎
カルロス アーチー・ムーア
その他 宮村義人
広瀬正志
池まさみ
中村秀利
幹本雄之
山本敏之
政宗一成
友生隆之
日本語版スタッフ
プロデューサー 熊谷国雄
演出 小林守夫 清水洋史
翻訳 佐藤一公
制作 東北新社
TBS
東北新社
初回放送
ソフト発売日
1980年2月11日
月曜ロードショー
2003年12月27日発売[11]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 軍用列車”. キネマ旬報社. 2012年2月18日閲覧。
  2. ^ Release dates for Breakheart Pass”. IMDb. 2012年2月18日閲覧。
  3. ^ Idaho film archive
  4. ^ Railroad Movies on DVD (RailServe.com)
  5. ^ ノーカット
  6. ^ @siringo_real (2011年6月26日). "時効DVD制作日記8 今は亡きDEXでブロンソンの『軍用列車』DVD化をお手伝いしていたとき、TV吹き替えが森山周一郎版しかないので、とんでもないアイディアを東北新社と本気で進めようとしていたことがありました。". X(旧Twitter)より2023年5月5日閲覧
  7. ^ @siringo_real (2011年6月26日). "時効DVD制作日記8(つづき) それは、ブロンソンのせりふのみ大塚周夫で録りなおし、森山版にはめこむというもの。つまり、脇の声優は同じで、ブロンソンのみ大塚周夫。". X(旧Twitter)より2023年5月5日閲覧
  8. ^ @siringo_real (2011年6月26日). "時効DVD制作日記8(つづき) 月曜ロードショーの森山版に加え、ブロンソンのみ大塚周夫に変わった吹き替えの2バージョンを収録する予定でした。". X(旧Twitter)より2023年5月5日閲覧
  9. ^ @siringo_real (2011年6月26日). "時効DVD制作日記8(つづき) 技術的には問題なかったのですが、吹き替え音声2本収録で、転用料が2回分かかると当時の音声連の理事が判断したことと、大塚周夫の声の収録を入れ替え作業にも膨大な費用がかかることが判明。". X(旧Twitter)より2023年5月5日閲覧
  10. ^ @siringo_real (2011年6月26日). "時効DVD制作日記8(つづき) コスト的には、新規に吹き替えを制作したほうが、ずっと低いということになり、悩んだ結果、キャスト総入れ替えで大塚版を制作しました。この吹き替えは、現在FOXで発売中の商品に収録されています。". X(旧Twitter)より2023年5月5日閲覧
  11. ^ 『THE BRONSON DVD-BOX VOL.1』に初収録。当初はTBS版をベースにブロンソンの声だけ大塚に差し替える予定だったが、TV版の転用料や大塚の声に入れ替える作業に膨大な費用がかかることから新録することになった[6][7][8][9][10]

外部リンク[編集]