車両系建設機械運転者

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車両系建設機械運転者
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
試験形式 講習
認定団体 厚生労働省
等級・称号 車両系建設機械運転者
根拠法令 労働安全衛生法
公式サイト http://www.kensaibou.or.jp/
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車両系建設機械運転者(しゃりょうけいけんせつきかいうんてんしゃ)は、労働安全衛生法の定めにより就業制限の課されている一定の車両系建設機械について、各種の技能講習又は特別教育を修了する等[1]により、それらの運転又は操作を行うことを認められた作業者のことをいう。

概要[編集]

区分[編集]

  • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習 - 機体重量3t以上を含めた全ての車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)
  • 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育 - 機体重量3t未満
  • 車両系建設機械(解体用)運転技能講習 - 機体重量3t以上を含めた全ての車両系建設機械(解体用)
  • 小型車両系建設機械(解体用)の運転の業務に係る特別教育 - 機体重量3t未満
  • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習 - 機体重量3t以上を含めた全ての車両系建設機械(基礎工事用)
  • 小型車両系建設機械(基礎工事用)の運転の業務に係る特別教育 - 機体重量3t未満
  • 車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置の操作の業務に係る特別教育 - 基礎工事用建設機械で動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるものの作業装置の操作(車体上の運転者席における操作を除く)
  • 車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置の操作の業務に係る特別教育 - コンクリート打設用機械の作業装置の操作
  • コンクリート圧砕機、つかみ機、鉄骨切断機は、車両系建設機械には該当せず、安衛法令は適用されなかったが、車両系建設機械(解体用)の対象に追加され、従来の(解体用)所持者も新たに猶予期間である平成27年4月までに受講しなければならない。

受講資格[編集]

  • 満18歳以上

技能講習[編集]

  • 技能講習は都道府県労働局長登録教習機関において行われる。講習科目や時間数は車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習規程、車両系建設機械(解体用)運転技能講習規程、車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習規程それぞれに基づく。
  • 学科・実技とも、修了試験が課せられる。
  • 修了済みの特別教育の実務経験の有無などにより所要時間は異なる。
    • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
      • 建設機械施工技術検定の内、1級の技術検定に合格した者で実地試験においてトラクター系建設機械操作施工法もしくはショベル系建設機械操作施工法を選択しなかった者又は2級の技術検定で昭和48年建設省告示第860号に定められた第四種から第六種までの種別に該当するものに合格した者は、下記学科1.・3.・4.実技1.が免除され、10時間。
      • 大型特殊自動車免許を有する場合は、下記学科1.実技1.が免除され、14時間。
      • 大型自動車免許、中型自動車免許、普通自動車免許を有し、労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、3か月以上従事した経験を有する者は、下記学科1.実技1.が免除され、14時間。
      • 不整地運搬車運転技能講習を修了した者は、下記学科1.又は実技1.が免除され、14時間。
      • 労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、6か月以上従事した経験を有する者は、下記実技1.が免除され、18時間。
      • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了した者は、下記学科1.が免除され、34時間。
    • 車両系建設機械(解体用)運転技能講習
      • 建設機械施工技術検定の内、1級の技術検定に合格した者で実地試験においてトラクター系建設機械操作施工法もしくはショベル系建設機械操作施工法を選択しなかった者又は2級の技術検定で昭和48年建設省告示第860号に定められた第四種から第六種までの種別に該当するものに合格した者は、下記学科1.・3.・4.実技1.が免除され、10時間。
      • 大型特殊自動車免許を有する場合は、下記学科1.実技1.が免除され、14時間。
      • 大型自動車免許、中型自動車免許、普通自動車免許を有し、労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、3か月以上従事した経験を有する者は、下記学科1.実技1.が免除され、14時間。
      • 不整地運搬車運転技能講習を修了した者は、下記学科1.実技1.が免除され、14時間。
      • 労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、6か月以上従事した経験を有する者は、下記実技1.が免除され、18時間。
      • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習を修了した者は、下記学科1.が免除され、34時間。
    • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習
      • 建設機械施工技術検定の内、1級の技術検定に合格した者で実地試験において基礎工事用建設機械操作施工法を選択しなかった者又は2級の技術検定で昭和48年建設省告示第860号に定められた第一種から第五種までの種別に該当するものに合格した者は、下記学科1.・3.・4.実技1.が免除され、21時間。
      • 大型特殊自動車免許を有する場合は、下記学科1.実技1.が免除され、25時間。
      • 大型自動車免許、中型自動車免許、普通自動車免許を有し、労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、3か月以上従事した経験を有する者は、下記学科1.実技1.が免除され、25時間。
      • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習、車両系建設機械(解体用)運転技能講習又は不整地運搬車運転技能講習を修了した者は、下記学科1.実技1.が免除され、25時間。
      • 労働安全衛生法施行令第20条第12号もしくは労働安全衛生規則第36条第9号の業務のうち労働安全衛生法施行令別表第7第1号、第2号もしくは第6号に掲げる建設機械の運転の業務又は労働安全衛生法施行令第20条第14号もしくは労働安全衛生規則第36条第5号の3の業務に、6か月以上従事した経験を有する者は、下記実技1.が免除され、29時間。

講習科目[編集]

  • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
    • 学科
      1. 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
      2. 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(5時間)
      3. 運転に必要な一般的事項に関する知識(3時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 走行の操作(20時間)
      2. 作業のための装置の操作(5時間)
  • 車両系建設機械(解体用)運転技能講習
    • 学科
      1. 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
      2. 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(5時間)
      3. 運転に必要な一般的事項に関する知識(3時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 走行の操作(20時間)
      2. 作業のための装置の操作(4時間)
    • ※ 但し、車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習を受けた者
      • 学科
        1. 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(1時間)
        2. 運転に必要な一般的事項に関する知識(0.5時間)
        3. 関係法令(0.5時間)
      • 実技
        • 2.作業のための装置の操作(1時間)
  • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習
    • 学科
      1. 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(4時間)
      2. 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(6時間)
      3. 運転に必要な一般的事項に関する知識(3時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 走行の操作(10時間)
      2. 作業のための装置の操作及び合図(15時間)
    • ※但し、移動式クレーン運転士免許を受けた者
      • 学科
        • 2.作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(2時間)
        • 3.運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
        • 4.関係法令(1時間)
      • 実技
        • 2.作業のための装置の操作及び合図(5時間)

特別教育[編集]

  • 特別教育は各事業所(企業等)又は都道府県労働局長登録教習機関において行われる。
  • 安全衛生特別教育規程(昭和47年労働省告示第92号)で規定された履修時間は小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)と小型車両系建設機械(基礎工事用)が13時間(以上)、小型車両系建設機械(解体用)と車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置が12時間(以上)、車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置が9時間(以上)となっている。

講習科目[編集]

  • 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育
    • 学科
      1. 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(3時間)
      2. 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(2時間)
      3. 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の走行の操作(4時間)
      2. 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の作業のための装置の操作(2時間)
  • 小型車両系建設機械(解体用)の運転の業務に係る特別教育
    • 学科
      1. 小型車両系建設機械(解体用)の走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(2時間)
      2. 小型車両系建設機械(解体用)の作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(2時間)
      3. 小型車両系建設機械(解体用)の運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 小型車両系建設機械(解体用)の走行の操作(4時間)
      2. 小型車両系建設機械(解体用)の作業のための装置の操作及び合図(2時間)
  • 小型車両系建設機械(基礎工事用)の運転の業務に係る特別教育
    • 学科
      1. 小型車両系建設機械(基礎工事用)の走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識(2時間)
      2. 小型車両系建設機械(基礎工事用)の作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識(3時間)
      3. 小型車両系建設機械(基礎工事用)の運転に必要な一般的事項に関する知識(1時間)
      4. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 小型車両系建設機械(基礎工事用)の走行の操作(3時間)
      2. 小型車両系建設機械(基礎工事用)の作業のための装置の操作及び合図(3時間)
  • 車両系建設機械(基礎工事用)作業装置の操作の業務に係る特別教育
    • 学科
      1. 車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置に関する知識(3時間)
      2. 車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置の操作のために必要な一般的事項に関する知識(1時間)
      3. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置の操作(3時間)
      2. 車両系建設機械(基礎工事用)の運転のための合図(1時間)
  • 車両系建設機械(コンクリート打設用)作業装置の操作の業務に係る特別教育
    • 学科
      1. 車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置に関する知識(4時間)
      2. 車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置の操作のために必要な一般的事項に関する知識(2時間)
      3. 関係法令(1時間)
    • 実技
      1. 車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置の操作(4時間)
      2. 車両系建設機械(コンクリート打設用)の運転のための合図(1時間)

運転できる車両系建設機械[編集]

  • 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習等[2]
    • 機体重量3t以上のブル・ドーザー[3]、モーター・グレーダー、トラクター・ショベル、ずり積機[4]、スクレーパー、スクレープ・ドーザー、パワー・ショベル[5]、ドラグ・ショベル、ドラグライン、クラムシェル[5]、バケット掘削機、トレンチャー、ミニショベル、油圧ショベル、大型油圧ショベル、ホイールローダーなど
  • 小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の運転の業務に係る特別教育
    • 機体重量3t未満のブル・ドーザー[3]、モーター・グレーダー、トラクター・ショベル、ずり積機[4]、スクレーパー、スクレープ・ドーザー、パワー・ショベル[5]、ドラグ・ショベル、ドラグライン、クラムシェル[5]、バケット掘削機、トレンチャーなど
  • 車両系建設機械(解体用)運転技能講習等[6]
    • 機体重量3t以上のブレーカ(アタッチメント機械)など(平成25年6月30日までの修了者)
    • 機体重量3t以上のブレーカ(アタッチメント機械)、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機など(平成25年7月1日以降の修了者)
  • 小型車両系建設機械(解体用)の運転の業務に係る特別教育
    • 機体重量3t未満のブレーカ(アタッチメント機械)など(平成25年6月30日までの修了者)
    • 機体重量3t未満のブレーカ(アタッチメント機械)、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機など(平成25年7月1日以降の修了者)
  • 車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習等[7]
    • 機体重量3t以上のくい打機[8]、くい抜機、アース・ドリル、リバース・サーキュレーション・ドリル、せん孔機(チュービングマシンを有するものに限る。)[9]、アース・オーガー、ペーパー・ドレーン・マシンなど
  • 小型車両系建設機械(基礎工事用)の運転の業務に係る特別教育
    • 機体重量3t未満のくい打機[8]、くい抜機、アース・ドリル、リバース・サーキュレーション・ドリル、せん孔機(チュービングマシンを有するものに限る。)[9]、アース・オーガー、ペーパー・ドレーン・マシンなど
  • 車両系建設機械(基礎工事用)の作業装置の操作の業務に係る特別教育
    • 車両系建設機械の基礎工事用の作業装置の操作など
  • 車両系建設機械(コンクリート打設用)の作業装置の操作の業務に係る特別教育
    • コンクリートポンプ車の作業装置の操作など

注釈[編集]

  1. ^ 労働安全衛生規則別表第3(建設業法施行令第27条の3に規定する建設機械施工技術検定に合格した者(厚生労働大臣が定める者を除く。)、職業能力開発促進法第27条第1項の準則訓練である普通職業訓練のうち職業能力開発促進法施行規則別表第4の訓練科の欄に掲げる建設機械運転科の訓練(通信の方法によって行うものを除く。)を修了した者)
  2. ^ 1級建設機械施工技術検定(実地試験においてトラクター系建設機械操作施工法若しくはショベル系建設機械操作施工法を選択した者に限る)、2級建設機械施工技術検定(第1種若しくは第2種又は第3種)、職業能力開発促進法に基づく建設機械運転科の訓練修了者
  3. ^ a b ストレート・ドーザー、アングル・ドーザー、チルト・ドーザー、レーキ・ドーザー等
  4. ^ a b ロッカ・ショベルなどの積込み機械
  5. ^ a b c d 同一の機体でアタッチメントの交換によってそれぞれの名称で呼ばれ、万能掘削機とも呼ばれるもの。
  6. ^ 1級建設機械施工技術検定(実地試験においてショベル系建設機械操作施工法を選択した者に限る)、2級建設機械施工技術検定(第2種)
  7. ^ 1級建設機械施工技術検定(実地試験において基礎工事用建設機械操作施工法を選択した者に限る)、2級建設機械施工技術検定(第6種)
  8. ^ a b 移動式クレーンにバイブロ・ハンマーなどをセットしたものも含む
  9. ^ a b いわゆるベノト・ボーリングマシンおよびこれに類する機械