身長とスポーツ

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身長とスポーツ(しんちょうとスポーツ)では、各スポーツ競技身長の相関性について紹介する。

概要[編集]

速さや強さなどと共に、高さを追求する競技もある。オリンピックのモットーとして、「より早く(Citius)、より高く(Altius)、より強く(Fortius)」という三語法があり、オリンピック憲章(Olympic Charter)2010年版「Chapter 1-10.The Olympic motto」にも書かれている[1]

身長差・体格差

特定の競技では、身長の高さが有利となる。「思春期における身長と運動能力の相関」も指摘されることがあるが、それは単に成熟差の要因によるものとも考えられている[2]

なお、身長の最大発育年齢(MIA)に関連して、中学生時代に行っていたスポーツとその成熟には、高い相関があるという研究もある[3]

選手の身長と「動体視力」「周辺視野」などの関連性の研究もある[4]

体格面でハンデを背負う選手・チームが奮闘し、時には番狂わせを起こすところに、スポーツの醍醐味(魅力)を感じる声もある[5]。「子どもたちにも勇気を与えることができる」と考えて邁進する選手もいる[6]

競技によっては、小柄な選手が重心の低さを生かそうとする考えもある[7]

色々なパターン
  • 選手になる条件として、明確な身長制限が設けられている(いた)競技
  • 長身選手の方がかなり有利な競技(バスケットボールC・バレーボールのMBラグビーLOなど)
  • 逆に小柄な選手の方が有利とされる競技(例えば重量挙げや、回転半径に関わる器械体操ハーフパイプなど)
  • 身長と関連する場合もあるが、リーチや脚の長い選手が有利な競技(ボクシングなど)
  • 長身選手・そうではない選手がポジションによって共存している競技(バスケットボールのPG・バレーボールのL・ラグビーのSHなど)
  • 身長・体格による風圧力の差が生じる競技(長身選手・ペースメーカーが風よけに利用される場合もあるマラソン[8]など)
  • 身長別の競技(例えば日本プロフェッショナルダンス競技連盟のB級ダイヤモンドスター競技会[注 1]は170cm以下が対象[9][10]
身長至上主義

長身選手の方がかなり有利な競技においては、平均身長が高くない国では、他国の選手に対応できる長身の若者の絶対数が少なすぎるため、事実上、競技間で将来の選手の奪い合いになってしまっているという実情もある[11]。管轄団体が身長条件の具体的希望を露にしている場合もある[12]。運動神経などの身体能力も兼ね備えた長身選手ということではなく、単に大型選手であること自体に潜在能力を感じて揃えようとする「体格(特に身長)優先主義」の傾向を、指摘・批判する意見は、1980年代の時点にも出ていた[13]

方策の一つとして、ハーフの子供の育成を視野に入れる動きもあるという[14]

成人身長予測として「target height法」「BTT法」「KR法」「KR2法」「TW2法」などがあり[15]、それらはエリート選考の際に取り入れられることもある[16]

スポーツテスト[編集]

スポーツテストにおいて、例えば反復横跳びは、長身や脚の長い人の方が有利という予想もあるが、有意性については研究結果はまちまちであるらしい[17]

背筋力に関しては、身長を考慮した「腰関節トルク」としての再評価方法があるという[18]

モータースポーツ[編集]

F1では、オーストラリアの旗 マーク・ウェバー(185cm)やドイツの旗 ニコ・ヒュルケンベルグ(184cm)など長身のドライバーも活躍しているが、車体のレイアウトによっては「物理的に体が収まらない」などの理由から適性が低くなる場合も発生する[19]

陸上競技[編集]

走高跳では、長身の選手の方が、体の重心の位置も高くなることで有利という見解もある[20]

100m走などの短距離走においては、アメリカ合衆国の旗 カール・ルイス(188cm)の全盛期には「長身が有利」といわれ、その後アメリカ合衆国の旗 モーリス・グリーン(175cm)が世界記録を更新すると「手足が短いほうが良い」という意見も出たという[21]。女子100m走の歴代記録10傑の中には160cm台の選手もいる。

なお、幾何学単位系の物理量を元にした場合、速度は身長(長さを置き換えたもの)との関係がなくなるという考察がある。そのため、トラック種目やマラソン選手においては、身長による有利・不利はないと考えられるという。一方で、力・エネルギー・パワーは身長の2乗ないし3乗に比例するとされるため、投擲競技においては、長身の方が有利という考えがある[22]

競泳[編集]

競泳競技の中で、特に背泳ぎはプールの壁を蹴り体を伸ばしてスタートするため、長身が有利とされる[23]

なお、泳ぐ速さは水かきとなる手足のサイズに大きく影響され、身長差は「まったく問題にならない程度」という指摘もある(2008年・早稲田大学福永哲夫教授)[24]

スキー・スケート[編集]

スキージャンプでは長野五輪後に「146%ルール」(2010/2011シーズンからは145%)が制定された。160cm台の選手の場合、従来のルール「身長+80cm」比で数cm短い板を使わざるを得なくなった。それにより日本の選手たちは調子を崩していったという指摘もある[25]

スピードスケートではコーナーワーク(コーナーリング)の技術もあるため一概にはいえないものの、単純には脚の長さにスピードが比例するという指摘もある。スプリントの清水宏保は股関節を柔らかくし、ストライドを広げ、そのハンデを縮めたという[26]。また逆に、清水の低い重心での走行は、空気抵抗の面で他の大型選手よりも有利だったとも考えられている[27]

重量挙げ[編集]

体重別階級競技の一つ、重量挙げでは、バーベルを上げるエネルギーは「重さ×高さ」であるという指摘もある[28]。また、それぞれの身長に対してのベスト体重があるといい、まず身長に合わせて階級を選び、筋力を付けたほうが記録も向上するという見解もある[29]

格闘技など[編集]

空手選手において、身長が高いと有利な部分が多い。

寝技に関しては、身長や体重の差が、立ち技ほどに顕在化しないという意見がある。

K-1四天王の一人とされたキックボクサー出身のオランダの旗 アーネスト・ホースト(190cm)のように、長身でもローキックを得意とする選手もいる[30]

合気道のような体術は、武道履歴などのほか、身長・体格(筋肉量)によって、同じ技を再現する場合にも異なる表現となる(ようにみえる)という指摘がある[31]

大相撲[編集]

大相撲新弟子検査では、体重と共に、身長167cm以上(3月場所は一部異なる)という規定が設けられている。かつては173cm以上という規定だった[32]

体の小さい力士を、小兵と呼ぶことがある。それでも、一般人よりは巨漢な180cm・130kg程度の力士を指すこともあるという[33]

プロレス[編集]

日本のプロレス界では入門テストの応募資格として身長下限を設ける団体がある。新日本プロレスでは180cm以上[34]DIAMOND RINGでは175cm以上と規定[35]。かつて存在した全日本女子プロレスは160cm以上と規定されていた。ただし、これらの団体においても、レスリング・柔道、その他アマチュアスポーツで実績を残す者は規定に満たなくても入門が認められる場合がある(柔道のオリンピック代表候補だったグラン浜田(167cm)が一例)。

全日本プロレスは180cmという文面こそ残すものの、「特に自信のある方は条件に満たなくてもご応募下さい」という但し書きが添えられており、事実上不問となっている[36]。同団体から分かれたWRESTLE-1も同様である[37]

プロレスリング・ノアも当初は180cm以上と規定されていたが[38]、2010年には175cmに緩和され[39]、現在は制限が撤廃されている[40]

メキシコのルチャリブレでは小柄な選手が非常に多く活躍している。ウルティモ・ドラゴン(172cm)は身長が新日本の規程に足りず入門を断念したが、メキシコに渡り成功を収めた[41]。ドラゴンが現地で開校した養成所「闘龍門」は身長制限を設けておらず、闘龍門と関わりの深い団体を中心に多くのインディー団体でも身長不問としている。

ボクシング[編集]

ボクシングでは、個人差こそあるものの身長が高ければリーチも長くなるため、長身のほうが有利とされる[42]。しかし、身長差が大きい対戦では、長身選手はパンチをかなり下方に向けないと有効打になりにくいと言われる[43]。また、体重別階級ごとに適正な身長が存在するという指摘もある[44]フィリピンの旗 マニー・パッキャオ(168cm)がメキシコの旗 アントニオ・マルガリート(180cm)を大差の判定で降し6階級制覇を達成したという事例もある[45][46]

表現採点競技[編集]

美(芸術性)を競う表現採点競技においては、欧米人に比べて体形的欠点(手足の短さ・胴長・腰の位置の違い)を持つ選手たちは、それを隠したり、肉体以外へ採点者の目を逸らす工夫に務めてきたという意見がある。そんな中、例えば強力なジャンプを実現することなどで、高い評価を得た選手もいる[47]

男女がペアを組む競技もある。競技ダンスのスタンダード・ダンスでは、かつては身長差10cmほどが理想的といわれていたというが、最近ではむしろ身長差が少ない方が「大きく動くため」には有利という意見もある[48]。他にはフィギュアスケートペアスケーティングもある。

シンクロナイズドスイミング[編集]

シンクロナイズドスイミングでは、大柄の選手の方が演技がダイナミックに見えるという利点がある。一方で、ソロ(五輪では1996年のアトランタ大会からは廃止)以外においては、自分より小柄な選手と演技を調和(シンクロ)させるのに苦労する部分があるという[49]

体操競技[編集]

体操競技の特に器械体操では、小柄な選手が多く活躍している。しかし、それは競技の特質上、身長が小さい方が有利な部分があることで小柄な選手が生き残るというだけであり、決して筋力トレーニングによって身長が伸びなくなるわけではないという見解もある[50]田中理恵(157cm)は体操選手としては長身の部類に入る[51]

なお、幾何学単位系の物理量を元にした場合、加速度は身長(長さを置き換えたもの)の逆数に比例する。そのため、加速度に関わる器械体操においては、身長・体重共に小さい方が有利という[22]

一方、新体操では比較的長身の選手も見られる。

球技[編集]

ネット型球技のポピュラーなものにおいて、年齢・性別ごとにネットの高さに違いがあるのは、バレーボールぐらいである(テニスバドミントン卓球[注 2]などは統一の高さ)。他に、ゴールリング上縁の高さが260cm(一般は305cm)となっているミニバスケットボールのような例もある[52]

また、少年サッカーでは、ゴールのサイズが一般(縦2.44m×横7.32m)より小さい縦2m×横5mとなっている[53]。これらはプレイヤーの身長・体格を考慮してのものと推測されるが、不明。

ゴルフ[編集]

腕や体をスウィングさせて投球・打球する球技も幾つかある。ゴルフはその一つで、両手でクラブを握って打球される。

もし、角速度の移動速度が全く同じだと仮定した場合、スウィングの円弧が大きいほど、ヘッドスピードが上がりやすく飛距離も伸びるといわれる。その目安値として、テークバックの際の手と体との距離は「ウィズ(width)」と呼ばれる[54]。実際は、腕などの筋力は個人差があり、極端な話、自身が対応できないほど長く重い用具を用いた場合、逆にヘッドスピードは上がらない可能性もある。同様に、著しく腕が長くても、筋力が自分の腕の重みにさえ耐えられないという想定もされる。

なお、グリップを強く握ってしまい腕をのように使えない人の場合は効果が下がるという[55]。また、そもそも飛距離は、ヘッドスピードだけでなく、ミート率も関係しているといわれる[56]

日本のゴルフ選手には、大きい選手が少ないという意見もある。その理由の一つの推論として、ジュニアゴルフの育成が盛んになり、まず飛距離ではなく小柄でもショートゲームの上手な選手が生き残っていくという傾向も挙げられている[14]

バスケットボール[編集]

山形大学大神訓章らによるバスケットボール女子日本リーグ機構(WJBL)に所属する12チームの分析では、チーム間における身長差と得点比に、高い信頼性と強い相関が認められた[57]

韓国バスケットボールリーグでは外国人選手に対して身長制限が設けられており、最高208cm、2人枠だった時代は2人合わせて400cmまでと規定している[58]

バスケットボール選手のリビアの旗 スレイマン・アリ・ナシュヌシュは約245cmだったという。

NBA史上最長身だったのは、スーダンの旗 マヌート・ボルルーマニアの旗 ゲオルゲ・ムレシャン(231㎝)。逆に史上最も小さい選手だったのは、アメリカ合衆国の旗 マグシー・ボーグス(タイロン・ボーグス)である(160cm・62kg・ポジションはPG)。

日本バスケットボール界でプレーした選手における歴代最長身は男子は中華人民共和国の旗 孫明明(236cm)、女子はアメリカ合衆国の旗 アン・ドノバン(204cm)。日本人選手では男子は岡山恭崇(230cm)、女子は吉川舞(197cm)である。

ちなみにバスケットボールのゴールリングフープ)の高さは305cmである。

小柄な選手にドリブルを得意とする選手が多いという意見もある。低い位置で小刻みにドリブルができれば、相手にボールを奪われにくいという理由が考えられる。

バスケットボールに似たポートボールという球技があるが、ゴールマンとガードマンは背の高い特定の児童が担う場合が多いという指摘もある[59]

野球[編集]

日本野球機構(NPB)加盟球団では、入団テストで175cm以上[60]などと応募条件で規定しているところも多いが、撤廃(?)した球団もある[61]。もちろん、ドラフト会議1965年開始)を通して入団した中には160cm台の選手もおり、それ以前では浜崎真二のような選手もいる。また、審判員においても、175cm以上という採用基準が共に定められている。

NPBにおける歴代最長身はオランダの旗 ルーク・ファンミル(約216cm)[62]。日本人選手で200cm以上は馬場正平(ジャイアント馬場)のみ(プロレス時代には209cmだったが巨人軍では200cmで登録)。また、大リーグ(MLB)の歴代最長身はアメリカ合衆国の旗 ジョン・ラウシュ(約211cm)だという[63]

一塁手三塁手も)に、長身の選手を起用することがある[64][65]。一塁手の場合は、送球を捕球できる範囲の広さ、送球する側が的として投げやすいためなどが考えられる。

ダルビッシュ有投手(196cm)は「身長の割には腕が短い」と、自身でも語ったことがあるという。そのバランスによって遠心力が小さく抑えられ、肩が開かないような深い角度のリーディングアーム(グラブをはめた左手)が可能なのではないかという指摘もある[66]

ラグビー[編集]

ラグビーで最も高さが要求されるポジションはロックである。キックオフやラインアウトなどで長身を活かしボールをキャッチする役割を担うためである[67]

逆に小柄な選手はスクラムハーフで採用される傾向が強い。ピッチに転がっているボールをパスすることが多く、ピッチまでの距離が短い方が適しているとされる[68]

ゴールキーパーを置く球技[編集]

ゴールキーパーを置く球技

サッカー[編集]

サッカーでは他のスポーツ競技と比較して体格差の影響を受けにくいといわれている[69]。ポジション別ではゴールキーパーが最も高くなる傾向があるが、これにディフェンダーフォワードが続き、ミッドフィールダーが最も低くなる[69]。この中でディフェンダーについては、一般的に高さが要求されるといわれるが[70]、ゴール前での空中戦に対応するセンターバックについては大柄な選手を配する傾向があるものの、サイドライン際での攻守を担うサイドバックについては小柄な選手を配する傾向がある[69]。一方、攻撃陣の選手ではディエゴ・マラドーナのように身長に恵まれないものの優れた能力を有する選手が多く存在する[69]。ただし身長の高低は問題ではなく、サッカー選手に必要となる体力を生み出すためのバランスの良い体格を有することが肝要である[69]

ゴール前でのヘディングは長身選手の方が有利だという意見もある。しかし、ドイツウーヴェ・ゼーラー(170cm、活躍した時期は1950年代後半 - 1970年代)を例に挙げて、「ボールの落下地点を見極める能力」が最重要という意見もある[71]

女子サッカーでは、ボールをゴール前にいる大柄の相手選手に意図的に当て、そのこぼれ球をシュートするという戦術もあるという(2011年時点)[72]

浦和レッズJリーグのチーム)は2013年7月、将来のGK育成のため、大柄な小学生(小5で155cm以上、小6で160cm以上)を対象とした募集を行った[73]

ハンドボール[編集]

ハンドボールの場合、小柄な選手はスピードや長身選手の陰からのシュートなどその特性を活かしたプレーがあるとされる[74]

ネット型球技[編集]

テニス[編集]

長身選手の方が「角度のあるサーブ」「高い打点による強打」が可能なため[75]、有利[76]とされる。

バレーボール[編集]

日本のバレーボールでは、ライオンカップ(全日本バレーボール小学生大会、現・ファミリーマートカップ)第1回大会(1981年)から、特別ルールとして「バックセンター固定制」(後衛専門選手の設置)が取り入れられていた。これにより、低身長児の活躍が可能となった[77]

これをヒントにしたものかは不明だが、リベロ制(同じく後衛守備専門の選手を任意で置ける制度)が、1996年1997年で試験導入され、1998年に国際ルールとして正式に採用となった。現在、男子では180cm台のリベロが主流となり、190cm以上の選手[78][79]もいる。

選手の身長以外の高さの指標としては、指高(Standing Reach, Stand Reach)、垂直跳び(Vertical Jump, Sargent Jump)、ブロックジャンプ(Block Jump)、そして最高到達点とされる助走込みのスパイクジャンプ(Spike Jump)がある。

ロシアの旗 ドミトリー・ムセルスキーロンドン五輪金メダリスト、MB)は、身長218cm(最高到達点は375cm)。2013 ワールドリーグの参加選手中、最長身だった。同大会で最も小柄だったのはイランの旗 ファルハド・ザリフ(165cm、L[80]

ちなみにバレーボールのネットの高さは男子が243cmで、選手の平均身長が高くなっても長年変更されていない。

また、シッティングバレーボール(臀部の一部分を床に接触したまま行うというルール)では、サーブブロック(バレーボールでは1984年に禁止)が認められており、身長(座高や上半身の指高)が高い選手が有利だという[81][82]

公営競技[編集]

オートレース[編集]

オートレース選手になるには、かつては170cm以下という制限身長があったが[83]、その後、175cm以下に変更された。そして、女子の受験に門戸を開いた32期生の募集から、制限が撤廃された[84][85]

ボートレース[編集]

やまと学校受験資格として、172cm以下という制限身長がある[86](18歳未満の男子については168cm以下)。これは第106期からの改訂で、従来は170cm以下だった[87]

競馬[編集]

競馬学校騎手過程の応募資格に身長制限はない[88]。ただし、負担重量の関係で厳格な体重管理が求められるため、長身だと管理が難しくなるとされている[89]武豊(約170cm)は騎手としては長身の部類に入る(弟の武幸四郎も同様)。

なお、馬術も身長が低めの方が有利という意見もある[90]。しかし、175cm(当時の日本人では高身長)だった、1932年ロス五輪障害飛越競技金メダリストとなった西竹一のような例もある。

競輪[編集]

競輪学校の応募資格に身長制限はない。追込選手の山口幸二は現役時代、167cm・65kgだった[91]

追込選手(小柄な先行選手の後ろでは空気抵抗が大きくなるため腕を深く曲げ頭も下げるという選手もいる[92])は元より、160cm台のトップクラスの現役自力選手もいる(深谷知広佐藤友和など)。ガールズケイリンにおいても、「小さくても大きい選手に対抗できる」との選手からの意見もある[93]

選手は自身の股下長に応じて、長さが数種類ある中からクランクを選び、サドルの高さなどを調節している。その選び方次第で股関節や膝関節の角度に変化が生じるという[94]

フィクションにおける事例[編集]

ボクシング漫画の『あしたのジョー』では、原作者の梶原一騎が主人公の矢吹丈に対し力石徹を最大のライバルとしてストーリーに絡め、両者を同じ階級で戦わせることを意図していたのに対し[95]、作画のちばてつやは力石を重要な役回りとは認識しておらず、漫画的記号として二回り大きく描いた[96]。これにより両者はプロ入り後に同じバンタム級で戦うことが難しくなったが、梶原は両者を戦わせるために力石に対し過度の減量を課した、というエピソードがある[95]

バレーボールは身長の高さが有利に働くという特性を持つが、漫画においては『健太やります!』や『ハイキュー!!』のような主要登場人物間の低身長と高身長の対比[97]、『リベロ革命!!』では低身長の主人公にアタッカーではなく守備専門のリベロのポジションを与えるというアプローチがなされている[98]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 平成25年前期より前の旧称・B級身長別競技会。
  2. ^ なお、卓球台の高さとしては、全日本卓球選手権大会バンビの部では66cm(一般・ホープス・カブは76cm)になっている。

出典[編集]

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  10. ^ 競技呼称の変更について - JCFアマチュア競技会情報
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参考文献[編集]

関連項目[編集]