赤鉄鉱
| 赤鉄鉱 | |
|---|---|
| 分類 | 酸化鉱物 |
| シュツルンツ分類 | 4.CB.05 |
| Dana Classification | 4.3.1.2 |
| 結晶系 | 三方晶系 |
| へき開 | なし |
| モース硬度 | 5.5 |
| 光沢 | 金属光沢 |
| 色 | 鉄黒色 |
| 条痕 | 赤褐色 |
| 比重 | 5.3 |
| 文献 | [1][2][3] |
| プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 | |
赤鉄鉱(せきてっこう、hematite[4]、イギリス英語: haematite、ヘマタイト)は、酸化鉱物の一種。化学組成は Fe2O3(酸化鉄(III))、結晶系は三方晶系。赤鉄鉱グループの鉱物。
赤鉄鉱の形状はさまざまで、産状によって、鏡鉄鉱(きょうてっこう、specularite[5])、雲母鉄鉱(うんもてっこう、micaceous hematite[5])、腎臓状赤鉄鉱、血石、アイアンローズ(iron rose)、マータイト(martite)、レインボーヘマタイト、およびチタノヘマタイトと呼ばれるものがある。
目次 |
産出地 [編集]
赤鉄鉱は、地球上ではとてもありふれた鉱物で、特に上質の赤鉄鉱は、イングランド、メキシコ、ブラジル、オーストラリア、およびアメリカ合衆国とカナダのスペリオル湖で採取される。
性質・特徴 [編集]
色は黒から銀灰色、茶色から赤茶色ないし赤色であるが、どれも条痕色は赤錆色である。
ときどき少量の二酸化チタンを含有する。
赤鉄鉱は反強磁性物質である。
灰色の赤鉄鉱の層は、流れていない水があったかまたは鉱泉だった場所、例えばイエローストーンなどに多く見られる。この鉱物は水中で沈殿し、湖、鉱泉やその他の流れていない水の底に層をなして集積する。水がない場合でも、火山活動の結果として生成することもある。粘土レベルの大きさの赤鉄鉱の結晶は、土壌の風化作用によって形成される二次鉱物としても生じる。他の酸化鉄または針鉄鉱(FeO(OH))のような水酸化鉄と共に、熱帯、古代、または高度に風化した土壌が赤色を呈する原因になっている。
用途・加工法 [編集]
主要な鉄鉱石として採掘されている。赤鉄鉱の色は顔料としてもよく用いられる。
美的価値の高い物は宝石となりえ、装飾品として加工されるときには、しばしばブラックダイヤモンドとも呼ばれる。
サイド・ストーリー [編集]
英語の hematite という名は、ベンガラ(赤鉄鉱の粉末化したもの)のように、しばしば赤色であることから、ギリシア語の「血」に由来している[6]。
赤鉄鉱は、ギリシャ神話の戦いの神マルスの石といわれ、勝利に導くといわれている。「マルス」は火星をも意味している。
2004年に火星探査機オポチュニティが、部分的または大部分が赤鉄鉱でできていると思われる小さな球を発見した。この球は直径数mmで、火星がまだ水で覆われていた数十億年前に、水中で形成されたものだと考えられている。ローバーは、搭載した機器によって、火星のメリディアニ平原で見つかったその赤鉄鉱を分析した。
赤鉄鉱グループ [編集]
脚注 [編集]
- ^ 『理科年表 平成20年』 国立天文台編、丸善、2007年、639頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- ^ Hematite, MinDat.org 2012年4月16日閲覧。 (英語)
- ^ Hematite, WebMineral.com 2012年4月16日閲覧。 (英語)
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、125頁。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ a b 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』 共立出版、2004年。ISBN 4-320-04643-9。
- ^ ヘモグロビンと同じ語源を持っている(ヘモグロビンは赤血球に含まれる酸素を運ぶ分子で、血液を赤く見せているのは鉄である)。
参考文献 [編集]
- 黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、181頁。ISBN 4-320-04578-5。
- 松原聰 『日本の鉱物』 学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年、58-59頁。ISBN 4-05-402013-5。
- 青木正博 『鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる』 誠文堂新光社、2011年、70頁。ISBN 978-4-416-21104-5。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- Hematite Group, MinDat.org 2012年4月16日閲覧。 (英語)
- 福岡正人. “Hematite〔赤鉄鉱〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2012年4月16日閲覧。
- “標本名索引-英名”. 地質標本館. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2012年4月16日閲覧。