豊和M1500

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
豊和M1500
豊和M1500
種類 小銃
製造国 日本の旗 日本
設計・製造 豊和工業
仕様
種別 ボルトアクションライフル
口径 7.62mm他
銃身長 560mm(DX)
610mm(ヘビーバレル)
ライフリング 4条右転
使用弾薬 .223Win
243Win
.308Win
30-06
.300WinMag
.338WinMag
7mmRemMagなど多数
装弾数 5発
作動方式 ボルトアクション方式
全長 1080mm(DX)
1118mm(ヘビーバレル)
重量 3400g(DX)
4200g(ヘビーバレル)
銃口初速 口径により異なる
有効射程 口径により異なる
歴史
テンプレートを表示

豊和M1500(ほうわM1500、HOWA M1500)とは、豊和工業が開発したボルトアクション方式ライフルである。

概要[編集]

M1500は豊和工業がかつて製造していた狩猟用ライフル「ゴールデンベア」をフルモデルチェンジしたものである。 設計の際には、豊和工業がOEM製造をしていた「ウェザビー Mk5」ライフルを参考としている[1]

現在、国産では唯一の大口径ボルトアクションライフルであり[2]、豊和工業を代表するライフルとして日本のみならず世界各国で販売されている。

装弾数は5発であるが、箱弾倉ではなく三八式歩兵銃と同様に、板バネとフロアプレートを用いた「マガジンフロアー」方式を採用している。銃身には64式小銃で採用されているクロームメッキは施されていないが、国内に流通するM1500は全数豊和社内にて実射試験が施されており、新銃を買うと試験に使用したターゲット紙が付属してくる。

国内では通常銃身でオープンサイトが取り付けられた「デラックス」、バーミンター銃身でサイトが付属していない「ヘビーバレル」が、それぞれ黒染め仕様・オールステンレス仕様の2仕様4モデル体制で販売されている。口径は22口径から30口径マグナムまで多数揃えられており、ユーザーの使用目的に応じて自由な選択が出来るようになっている。なお、30-06以下の口径は「ショートアクション」、.300WinMag以上の口径は「ロングアクション」となり、機関部の全長が異なる仕様となっている。

海外においては銃身・機関部のみの「バレルドアクション」の状態で他の銃器メーカーにOEM供給され、それぞれのメーカーの銃床を取り付け、他社のブランド名で販売されることが多い。ウェザビー社では「バンガード」、S&W社やモスバーグ社、インターアームズ社では「M1500」という名称で販売されている。

M1500は海外では比較的安価ながらも日本の工業製品らしく精巧・堅牢に作られている事が評価され、アフターパーツも販売されるなどある程度の人気があるが、国内市場に於いてはレミントンを始めとする、よりブランド力・価格競争力のある海外メーカーのライフル銃に圧され販売数は伸び悩んでいる。その為、現在では豊和で製造されるM1500の95%以上はバレルドアクションで海外に輸出されているのが現状である。

日本警察における運用[編集]

M1500は本来は狩猟用であるが、日本警察では同銃のバーミントハンティングモデル(害獣駆除仕様)を狙撃銃として採用している[3]

豊和工業では、バーミントハンティングモデルを「ヘビーバレル」と呼称している[4]。M1500ヘビーバレルは、射撃の熱で銃身が変形することを防ぐため、通常より厚く重い銃身を採用している。なお、他の銃器メーカーが製造する「バーミンター」モデルも、M1500と同様に、専用の銃身(バーミンター銃身)を使用している。

また日本警察では、けん銃以外の装備を「特殊銃」と規定しており、M1500の装備品名は特殊銃I型である。この銃は木製の銃床に、二脚照準器(スコープ)を装着している。

M1500はSAT銃器対策部隊福井県警察原子力関連施設警戒隊などに配備されている。

脚注[編集]

  1. ^ ただし、ボルト開閉角はMk5が54度狭角開閉に対して、M1500はより一般的な90度開閉角を採用している。
  2. ^ ミロク製作所が豊和から銃身供給を受けて製造を行っている「ブローニング A-BOLT」ライフルも正確には国産に含まれる。
  3. ^ M1500と同様の例として海外においては、レミントンM700が狩猟用として使われる他に軍や警察で狙撃に使用されている。
  4. ^ その他のメーカーでは「バーミンター」と呼称するのが一般的である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]