課長島耕作の登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

課長島耕作の登場人物(かちょう しまこうさくのとうじょうじんぶつ)とは弘兼憲史漫画作品『課長島耕作』シリーズに登場する架空の人物の一覧である。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 島 耕作 (しま こうさく)

島耕作の顔が描かれた岩国市交通局のバス
概要
本作の主人公。1947年9月9日生まれ、山口県岩国市出身。早稲田大学法学部卒(生年月日、出生地、最終学歴とも作者と同じ)であり、在学時代の所属サークルはESS等。新卒で初芝電器産業株式会社に入社。現職は初芝五洋ホールディングス代表取締役社長
広告課で自社カレンダー作りを担当、その後関西や九州をはじめアメリカフィリピンタイマレーシアベトナム、ヨーロッパ、上海と世界各地を飛び回るスーパービジネスマンになる。また子会社への出向経歴もあり、ワイン事業や音楽産業といった異業種にも深く関わった。英語が堪能な為、海外赴任や通訳等への抜擢も多い。尚、島の英語の台詞は多くの場合「×××××××××」で表現される。
会社員としての職務の他、取締役編からは中国の売春組織の壊滅(このエピソードには幽霊退治も含まれている)やインドにおけるテロ勃発の察知、取引先企業のオーナーの腹心の反社会的行為を突き止めたりと多方面に行動している。専務編においてはソムサンとの五洋電機をめぐるM&A合戦において中心的役割を果たした。(その後初芝・五洋両社は経営統合される事となり、持株会社として初芝五洋ホールディングスが設立され、島がその初代社長に就任する)
モデル
著者はこの名を石田三成の家来島左近をイメージして名付けたとしている。また、2007年8月のラジオ番組[1]にて島耕作のモデルは加山雄三であり、加山のペンネームである「弾厚作」が主人公の名前のヒントとなったことを作者が明らかにした。東芝機械ココム違反事件で会長職を辞したキリスト者の佐波正一(現東芝顧問)がモデルという説もある。
ポリシー
座右の銘は「It's none of my business(俺には関係ないね).」。
課長編では取っ組み合いの喧嘩をすることもあったが、部長編以降は顧客と部下との喧嘩(暴力行為)を言葉で制止するだけに留めるなど、非暴力主義となった。
シリーズを通して上司である中沢喜一を尊敬しており、部長編においては中沢の腹心となり会社を盛り立てていく。中沢亡き後は勝木清春の社長擁立のために尽力し、また郡山が社長に就任した際は他の役員抜きで、郡山と技術本部長である松橋を交えた密談に参加するなどするが、派閥に組することを嫌いニュートラルな立場でいることを身上としていることから、あくまで無派閥層である。
女性関係
自分の部下や同僚、水商売の女性、出張先の外国人女性など、数多くの女性と肌を重ねてきた。部下であり恋人でもある大町久美子とは、特に濃厚なセックスをこなす。
その他
作者である弘兼憲史による代表的キャラクターでもあり、出身地である岩国市には島耕作が車体に描かれたバスが走行している。
(職歴)
1970年4月 初芝電器産業株式会社入社
1970年11月 本社営業本部 販売助成部屋外広告課
1971年11月 本社営業本部 販売助成部制作課
1976年1月 本社営業本部 販売助成部制作課 主任
※1976年~1983年の間に主任から係長に昇格しているが、作中では具体的な年月には触れられていない。
1983年5月 本社営業本部 販売助成部宣伝課 課長
1985年1月 ハツシバアメリカ NY支社宣伝部
1986年1月 本社営業本部 販売助成部宣伝課 課長
1987年5月 電熱器事業部 営業部宣伝助成課 課長
1988年5月 本社営業本部 販売助成部ショウルーム課 課長
1990年5月 フィリピンハツシバ マーケティングアドバイザー
1990年11月 本社営業本部 販売助成部総合宣伝課 課長
1992年2月 本社営業本部 総合宣伝部 部長
1999年1月 初芝電産貿易株式会社 代表取締役専務(出向)
1999年9月 サンライトレコード株式会社 代表取締役専務(出向)
2001年4月 本社市場調査室
2001年5月 福岡初芝販売センター 代表取締役専務(出向)
2001年10月 福岡初芝販売センター 代表取締役社長(出向)
2002年2月 本社取締役 九州地区担当役員
2002年6月 本社取締役 上海地区担当役員 上海初芝電産董事長
2005年2月 本社常務取締役 中国担当役員
2006年11月 本社専務取締役
2008年4月 初芝五洋ホールディングス株式会社 代表取締役社長
松橋葉一(初芝社長)、勝浦大喜(五洋社長)と共に「ペレストロイカ体制」で初芝五洋グループの舵取りをすることになった。

[編集] 初芝社長

吉原 初太郎(よしはら はつたろう)
初芝電産の創始者で初代社長および初代会長。「経営の神様」と呼ばれ、初芝の基礎を築いた。愛人の愛子との間に久美子をもうけている。ヤング編でも登場し、島と中沢を高く評価している。課長編で死去した時に島はインサイダー取引に巻き込まれる。関西出身。モデルは松下幸之助か。
課長編に初芝電産の創始者「初芝孫之助」という人物が登場するが、おそらく吉原初太郎と同一人物で、設定が確定していないために起こったものと思われる。
木野 穣(きの ゆたか)
初芝電産第2代社長。吉原会長の死後、苫米地に社長を譲り会長になる。
大泉社長が脳梗塞で倒れた後、社長代行として初芝の指揮をとった。大泉とともに、脱派閥を実現するために中沢を社長に推薦し、社長を中沢に託した後に課長編最終回で死去。大町久美子の父親代わりでもあった。
尚、課長編では「木野譲(穣)(きのゆずる)」と表記している箇所もある。
苫米地 功(とまべち いさお)
初芝電産第3代社長。
徹底した恐怖政治によって初芝電産の人事を掌握した。自らの派閥入りを拒絶した島に「気に入らないからクビだ」と、堂々と馘首を言い渡したこともある。その後島の報復工作に遭い、大泉派によるクーデターを許すことになる。最期は自らの派閥の役員からも裏切られ、満場一致で社長解任決議をされてしまい、失脚した。
登場当初は温和な雰囲気の初老の男性であったが、自分が大泉社長就任までの暫定政権であることに気がつくと大泉失脚に向けてあらゆる手を尽くした。作者の人物評では「おばさん顔」。
大泉 裕介(おおいずみ ゆうすけ)
初芝電産第4代社長。初代社長の娘婿。東京大学法学部出身。もとは四井銀行の銀行員だったが、吉原初太郎の娘である笙子と結婚したことで将来の社長候補として初芝電産に入社する。初芝の個人筆頭株主である妻には公私共に頭が上がらず、そのこともあってかホステス・馬島典子を愛人として寵愛する。
苫米地社長時代は副社長をつとめる。自他共に認める次期社長の筆頭候補であった故かややのんびり構えていた面があり、彼を牽制した苫米地派による追い落とし工作を許してしまう。島や樫村の活躍により苫米地の解任に成功した後に晴れて社長となるが、自身の後任に考えていた樫村の死などから経営への意欲を次第に失っていく。老いても性への執着に関しては20代並であり、愛人の典子の陰毛を愛でる性癖は健在であった。典子との情事の最中に脳出血で倒れてしまい一線を退く。引退後も典子とは夫婦同然の暮らしを続けており、取締役編で看取られる。
豪傑で寛大な人物であり、特に典子との場面ではどこか可愛気を感じさせる男性としても描かれる。典子が島と関係を持ったと判明したときも島へは公私共にお咎めは一切無く、また対立勢力を破った後も派閥に関係なく人事を行うと公言し、例えば福田などかつて敵対派閥に属していた人物を有能だという理由で昇進させた。夫人との関係、およびに病気に倒れるなどの話はソニーの盛田昭夫を参考にしたと思われる。
中沢 喜一(なかざわ きいち)
初芝電産第5代社長。大学院修了後に初芝電産株式会社に入社。入社当初から長年営業を担当していた。派閥に縛られない自由奔放さを見込まれ社長に抜擢される。島が尊敬する唯一の人物で行動理念となっている。部長編でチャコママとの情事の最中にくも膜下出血により死去(チャコママは取締役編で島とも関係を持っている)。「カカカ」という笑い方が特徴。課長編でも愛人がおり(作中で死去)、その愛人との間に生まれた子供は後にボクシングの世界チャンピオンになっている。
正妻との夫婦生活については「妻とは長年セックスレス」とチャコママにカミングアウトしたことがあり、さらに中沢が脳死状態となった際、妻と娘は躊躇無く生命維持装置をはずすことに同意したことから、家族間の情愛は冷え切っていたと考えられる。
会社員としてはきわめて有能であり、管理職としての人望も厚く、時には自身の人脈によって同業他社とのコネクションを駆使し自社を利するといった、大胆かつ合理的な判断もできる。卓越した先見の明もあり特定家庭用機器再商品化法によって、メーカーによる家電の回収が義務となる時代を1970年代に予見していたほどである。取締役末席からの大抜擢は松下電器の山下俊彦元社長の就任時のエピソードがモデルである[2](ただし、山下は高卒である)。
万亀 健太郎(まんがめ けんたろう)
初芝電産第6代社長。中沢の社長就任時には広報室長であった。期待を受けて社長に就任したが思いのほか業績を伸ばすことができず、退任。その後初芝電産相談役・会長を経て初芝五洋ホールディングス会長に就任。豊子という愛人がいたが、取締役編で万亀の中国出張同行中に死去。常務編では島の中国人秘書と交際するようになる。
攻めの経営を信条とし、義理人情に篤い性格であり大泉と中沢に「社長と女(豊子)、どちらを取るか?」と問われても迷わず「女をとります」と答えたり、自分が面倒を見た相手は、たとえ裏切られても最後まで面倒を見たりするなど非常に寛大な人物であった。大泉の社葬時には葬儀委員長を勤め、本来親族が位牌を持ち先頭に立つべきところを大泉の愛人である典子に任せるという粋な計らいを見せた。
岡林 栄一(おかやばし えいいち)
初芝電産第7代社長。慶應義塾大学経済学部出身。
万亀とは逆に守りの経営を得意とする。万亀社長退任後、初芝電産第7代社長に就任し、かねてより快く思っていなかった島を福岡へ左遷させた。その後は人員削減を推進していったが、業績は悪化の一途をたどり、責任を取って退陣した。
勝木 清春(かつき きよはる)
初芝電産第8代社長。初登場時は専務取締役経理本部長。
岡林派の副社長との壮絶な票争いを経て初芝電産第8代社長に就任。無派閥である島を容認し、万亀と共に経営者としての能力を見抜き取締役に抜擢する。基本的に温厚な性格で是々非々をモットーとしたバランス型の経営を進めるが、病に倒れて入院し郡山専務に社長の座を譲る。専務編終盤にて島の社長就任を見届けることなく死去。
郡山 利郎(こおりやま としろう)
初芝電産第9代社長。初登場は部長編終盤(取締役・韓国ハツシバ社長)。
島同様に中沢を尊敬しており、その影響もあり社内ではどの派閥にも組せずニュートラルな立場を貫いていた。島との初対面時には勝木社長擁立に動いていた彼に走狗のようだと幻滅したが、島の弁明により同じ中沢イズムにある者同士だと納得、これに賛同した。その後はお互いをライバルと認め合いながらも強い信頼関係にあり、初芝を共に支えるようになる。
平取から専務へ一気に昇進し、その後も着実に実績を挙げていき、万亀会長と病床の勝木社長の推薦を受け、初芝電産第9代社長に就任した。社長就任直後の記者会見では、大規模な人員削減と経営合理化に着手することを宣言。そして、かつての上司であった副社長に退任を求めるなど自分の動きやすい体制作りに着手する。その一方で、愛人を初芝に役員として迎えた。しかしその愛人がソムサンとのM&A合戦における初芝内部の情報リーク元である事が判明した事への道義的責任、更には「経営統合にて誕生する持ち株会社の長には秀でたバランス感覚が必要」との認識より、後継社長に島を指名し、自らは相談役に退く事になった。
松橋 葉一(まつはし よういち)
初芝電産第10代社長。

[編集] 初芝役員

八木 尊(やぎ たかし)
総合宣伝課立ち上げ時の島の部下。初登場時は課長代理。
海外経験が豊富で数ヶ国語に精通している。ハーバード・ビジネス・スクール出身。アメリカで経営を学んだせいか、考え方は合理主義で人情よりも数字と組織の利益を優先する。そのため、島に対しては、大局的ながらも打算的な視点でアドバイスをすることが多い。
部長編では島の後任として総合宣伝部長を務めた。部長編終盤で島と同時に、そして島より若く40代で役員昇進を果たした。島の後釜として上海地区を担当(役職は上海初芝電産董事長)したが、島の社長就任に伴い帰国、本社国内営業本部長に就任。
課長編では総合宣伝課の優秀な部下として島を支え、部長編ではサンライトレコードに出向中の島のもとへ優秀な部下を派遣したり、派閥抗争に与することに苦慮していた島にアドバイスをしたりと強い信頼関係で結ばれていた。
しかし、取締役編ラストで自ら島に「挑戦状を叩きつけた」と宣言し島を越えて社長になることを決意する。島の後任として上海董事長就任後は容貌もそれまでとは大きく変わり、大変な権力志向になり、折り合いのつかない部下を露骨に左遷させたり、労使問題が発生した場合は力ずくでこれを排除しようと躍起になる。島を過剰なほどに敵対視するようになり悪役的なキャラクターとして描かれるようになる。社長編では、愛人の白系ロシア人のクラブホステスのクラブ開店資金を調達させるために、インサイダー取引に手を染め、痴情のもつれから殺人事件を起こす。その後、自身も遺体で発見される。結局、インサイダー取引と殺人を犯した事実は表に出ることなく闇に葬られることとなる。
宇佐美 欣三(うさみ きんぞう)
初芝電産常務取締役(後に専務取締役)兼営業本部長。
権謀術数に長け、ライバルの水野専務を失脚に追い込んだことで専務取締役にまで昇進した。吉原会長死後、大泉が副社長となったことで失脚し、ほどなく癌で死去した。
ヤング編ではカレンダー製作で多額の損失を出した榊原部長の後任として、販売助成部長として登場する。かつての上司であった竹野次長をただちに閑職に追いやり、シンパの福田次長(当時)を後釜にすえるなど自らの勢力拡大には手段を選ばず、「恐怖の大王」という異名がついたほどであった。
赤松 敏夫(あかまつ としお)
初登場時は初芝電産常務取締役(後に副社長)。シリーズきってのこうもり男である。
絶妙なバランス感覚を持つが、おそらくは島が持つサラリーマン哲学とは対極にある存在であり、これまでも派閥抗争に流されず理知的に勢力分析を行い、従属勢力が劣勢と判断すれば即座に対抗勢力に乗り換え、出世街道を着実に歩み副社長にまで上り詰める。
病床の勝木社長の退任後の座を同じ副社長である楠本と争う形となるが、その勝木が郡山専務を後継社長に指名した事で情勢が一変。郡山の社長就任後、これを打倒すべく("郡山派"とみなした)島のゴシップ集めに着手したが、その直後返り討ちに遭い失脚する。
小栗 忠光(おぐり ただみつ)
初登場は取締役編終盤。島の常務昇進に伴い、上海担当取締役となった八木と共に(郡山の後任として)北京担当取締役に就任する。
語学堪能で合理主義、かつ中国嫌いな八木とは対照的に、自ら従業員と昼食を共にしたり仕事後に語学学校に通い中国語を習得するなど「郷に入りては郷に従う」のごとく中国社会に積極的に入っていこうと努力する。その後、島の社長就任に伴いHGホールディングス専務取締役に就任。ロシアで客死した八木の処遇のため島からの命令でロシアに赴くなど、参謀役として島を支える。

[編集] 初芝社員

今野 輝常(こんの てるつね)
「島耕作シリーズ」の名物キャラクター。和歌山県出身で子沢山農家の末っ子として育つ。島のショウルーム課時代の部下であり実務能力そのものは高く、当初の位置づけは「小ずるいが、仕事はできる」タイプであった。しかし、人望のない悪役キャラとして定着した。
島のフィリピン勤務に伴いショウルーム課課長代理→課長と昇進するもショウルームでのセクハラ行為が発覚し、その後通信部に左遷された。
部長編では島の出向先である子会社の社長として再登場する。社長の椅子を島にとって変わられたことで島に悪態をつくが、島に強く叱責され最終的には和解するに至った。
定年間近には妻の浮気が原因で離婚。一切の慰謝料を要求せず、加えて定期預金を妻に全て譲渡した。
取締役編において子会社への出向のまま定年退職し、島は会社をさぼって祝福した。
樫村 健三(かしむら けんぞう)
島とは同期入社で国際事業部勤務。故人。
仕事の能力は島も素直に認める程で、また大泉は樫村を自分の後任として社長に据える考えでいた。同性愛者であり、島に好意を寄せていたが、転勤先のフィリピンで島と共にゴルフ場に行った帰路、島に恨みを抱くテロリストの銃撃を受け死亡した。樫村の死を受け、大泉は中沢に目を掛けることとなる。
福田 敬三(ふくだ けいぞう)
連載当初は販売助成部長であり、島の上司であった。宇佐美専務失脚後は左遷させられることになるが、大泉社長就任時に役員に昇進する。今野輝常の仲人であるが、今野の妻とは長期に渡って不倫関係にあった。なお家族以外では唯一、読みきり編第1話から登場している。
当初は上司の宇佐美のご機嫌を伺いつつ、部下である島には時には厳しく接したり、権謀術数を駆使してライバルを蹴落とすなど典型的中間管理職として描かれていた。役員昇進を境に徐々に島や中沢を疎ましく思うようになり、島に一方的な地方勤務命令を出すなど今野とともに悪役としての描写がされるようになった。
管理職として致命的なまでに人望がない今野をバックアップ(これは彼自身に目をかけていたのではなく彼の妻と不倫をしているという事によるところが大きいが)していたこともあり、人を見る目はなかったと考えられる(そもそも、そのような今野を危惧していた中沢に対し、人望など関係ないとまで言っている)。
平井 均(ひらい ひとし)
初芝電産AVソフト室長。
最年少部長職ということで出世コースを歩んでいたが妻が暴力団幹部と関係を持ったことでゆすられてしまい、さらにその脅しを断ったことで会社の正面玄関に妻のヌード写真を貼付されてしまうという事態に陥った。その事件をきっかけに、所属していた社内の派閥からは追放されてしまったが、島との結束を強め、崩壊していた家庭も立て直した(妻とは離婚)。
部長編では独立し、外食産業に進出。引き続き島をバックアップしていた。
榊原 康夫(さかきばら やすお)
ヤング編に登場する、島が販売助成部赴任当初の販売助成部長。
仕事に対しては厳しく部下に長時間説教するため、多くの部下からは敬遠されていた。しかし島は樫村のアドバイスもあり、あえて榊原とコミュニケーションをとり、榊原からサラリーマンの基本を多く教わった。
しかしカレンダー製作を吉原会長(当時)にダメだしを食らったことで慌ててしまい急遽カレンダーの作り直しを指示したが、著名な陶芸家の写真を採用したことで製作コストが莫大なものとなってしまい多額の損失を出してしまった。
その顛末は吉原会長が島に直接問いただしたことで露見することなり、榊原は熊本へ左遷されてしまった。

[編集] その他の登場人物

馬島 典子(まじま のりこ)
銀座のスナックのママであり、かつて島とも肉体関係があった。大泉の愛人として妻同然に尽くし、大泉の葬儀では事実上の喪主として先頭で位牌を手にした。職業柄、業界の要人ともつながりが深く島のスパイになることもあり時には彼を窮地から救う程であった。取締役編以降は北京に「鬼やんま」というスナックを開き、現在に至る。
決まり文句は「私は銀座の女よ」で、数々の客の男を手玉に取る。
「馬場典子」と記載されている箇所もある。
鈴鴨 かつ子(すずかも かつこ)
島が京都に赴任していたときに付き合っていた女性(その当時の部下の実姉)。元芸妓だったが、引退後祇園で小料理屋を営んでいたときに島と知り合った。島が初芝が寄贈する京都フェスティバルホールの緞帳の制作を手描き友禅の大家である松本瑞鶴に依頼して断られた際、自らの身体を松本に差し出して承諾を取って来る等、島に一途に尽くす。しかしながら結局この実績が評価され、島は本社に栄転してしまい別れることになる。
その後松本の愛人になるが、その死後上京し、部長編で島と再会する。島は後にこの松本瑞鶴の一件を自己の実績として職務経歴に組み入れている。
大町 久美子(おおまち くみこ)
初芝の一社員だが、実は吉原と愛人の間に生まれた娘。島の部署に配属され、その後セックスフレンドになる。
島の課長時代に短大卒の新入社員として初芝に入社したため、現在の設定年齢は30代後半~40代前半と推定される。
セックスに関しては非常に大胆であり(「淫乱」と言えなくもない)、島の取締役昇進時にも「じゃセレブレーションファックしよか」とあっけらかんと誘ったり、ロサンゼルスのホテルに滞在中の島を、全裸の上にコートを羽織っただけの姿で訪ねたりするほどである。これは少女時代の体験(両親と木野穣の3Pを見てしまった)が原因であると思われる。
パンティストッキングブラジャーの代わりにして胸を縛る事が多いが、これが島の性癖なのか久美子の習慣なのか、あるいは作者の趣味なのかはわかっていない。
大町 愛子(おおまち あいこ)
久美子の母。元芸者で、吉原に身請けされた愛人。久美子の数倍大胆な人物。何度か島を誘ったことはあるが「親子丼」には到っていない。吉原の死後は世界を股にかけて豪遊している。その絶倫ぶりは「女版島耕作」と言える。
島 奈美(しま なみ)
島の娘。短大卒業後に広告会社に就職し、父の出向先であったレコード会社と組んで「ニャッコ」を歌手として売り出す。アメリカ人男性(黒人)との間に耕太郎という息子を出産し、結婚した。尚、ヤング編では誕生直後に両親から「将来肌の色の違う男と結ばれる」と予言されている。
ニャッコ(にゃっこ)
本名はナンシー・アレン。故人。島の隠し子であり奈美の異母妹にあたるが、最期まで認知されることはなかった。
母親は課長編で島がハツシバアメリカに出向していた時代の不倫相手・アイリーン。妊娠当時、アイリーンは島以外にボブというネグロイドの男性とも関係しており、実父がどちらなのかは出産まで不明であった。にもかかわらず出産時点で島はすでにその街から離れており、電話で「肌の黒い男の子」(アイリーンの恋人ボブの子供であった)と告げられ安堵する。
10数年の時を経て部長編では偶然にも類稀なる才能を秘めた天才シンガーとして(偶然にもサンライトレコード出向していた)島の前に現れる。
サンライトレコードからデビューさせるべく島はアイリーンにコンタクトを取るが、「自分が父親であることを明かさない」という条件のもと、島に預けられることになった。その後、奈美のプロデュースによって「ニャッコ」の芸名で歌手として売り出される。発売した曲は大ヒットしたが、歌詞の英語部分は「×××」で表現されていた。
その後アメリカに帰国するもヒット曲に恵まれず、不遇を強いられていた。「歌うことで実の父親が名乗り出てくれるかもしれない」という期待が歌手活動のモチベーションとなっていたため、数年経ってもその兆しが無いことで強く落胆し、ドラッグに手を出すなどスキャンダラスな日々を送っていた。
いつしか公私共に強く干渉してくる島やアイリーンの反応から、実の父親が島ではないかと考えるようになる。その事を数年ぶりに再会した島に問いただすも答えを得られずにいたある日、彼女のアパートに小型飛行機が墜落し瀕死の重傷を負う。臨終の際に駆けつけた島から親子関係を認められ、感謝の言葉を述べつつ死去した。享年20。モデルは宇多田ヒカルであると言われている。
初芝のライバル会社、ソラー電機はニャッコの対抗馬に「プシー」という芸名[3]の歌手をデビューさせたことがあり、どちらも作者のネーミングの意図のほどは判明していない。
八ッ橋 新子(やつはし しんこ)
島がサンライトレコードに出向していたときに担いだ演歌歌手。年増の女性としては珍しく島と肉体関係を持ち、その相性の良さは島に「感動しました」と言わしめたほどである。島と出会った当時は落ち目となった元大物演歌歌手だったが、起死回生を図って発売した『東京タワータンゴ』が大ヒットして復活した。その直後に癌で死亡。
東京タワーのミニチュアを頭にのせて歌う姿や、八ッ橋新子キーホルダーが「魔除け」として流行したというエピソードはそれぞれオーロラ輝子天童よしみインスパイアされたものと思われる。
島(岩田) 玲子(しま(いわた) れいこ)
島の元妻。奈美の母親。
耕作とは同じ大学の同じサークルの先輩後輩の間柄であった。島の主任時代に半ばだまし討ちの形で強引に婚姻関係を結んだ。
そのためか初登場時にはすでに夫婦の仲は冷めており、耕作のアメリカ赴任をきっかけに別居、その後離婚する。離婚前から広告代理店「電報堂」の社員である奥本という男[4]と交際しており、娘の奈美をもないがしろにするようになる。
大泉 笙子(おおいずみ しょうこ)
吉原初太郎の娘であり、大泉裕介の妻。初芝電産株式会社の個人筆頭株主。
非常に気が強く、かなりの高齢にも関わらず大町愛子と人前で全裸になりスポーツクラブのプールで水泳対決をしたほど。裕介の浮気は事実上黙認していたと思われる。取締役編で裕介より先に死去する。
高市 千鶴(たかいち ちづる)
極道の娘であるが、堅気として育てられ初芝貿易(ハツボウ)の秘書として勤務、その後サンライトレコードに転職し島を支えた。菩薩さまである。
登場当初は島に好意を寄せ、何度もベッドインをもくろむがすべて寸でのところで未遂に終わる。その後は島の行きつけの割烹料理店の板前に思いを寄せるがラブレターを破られたりするなど失恋してしまい、島のあとを追って福岡に引っ越した。福岡ではチャコママと共同で「トンコ」という店を経営し、福岡で生活する島とその仲間たちで繁盛した。福岡で島の取引先である三郎丸と恋仲になり、ヤクザの父親の反対を押し切って(最終的には父親も祝福した)結婚に到った。
部長編においては島の救世主的存在であり、「カタギではあるが極道の組長の娘」という絶妙な立場で極道とのコネクションを駆使し数々の問題を解決するが、手法が荒いためそのたびに島に叱責された。
パメラ
島が課長時代に出張先のラスベガスで出会った美人シューター。
気に入った島を勝たせてあげようとして、島を見るか見ないかの合図で赤・黒でシュートした。その後、島にサインを送っていたのがバレてしまい、カジノを馘首になるが、島が偶然入った店でシューターをしており阿吽の呼吸で店から大量の金を島に獲らせた。その金でサン・フランシスコに行き子供と再会しようとするが、夫がほかの女を持っていたのを知り、島にどこか他へいくよう催促する。そして橋で島と別れることとなる。
専務編で再登場し、早速島とセックスしている。
本作中においてあまり意味のないキャラだが作者の友人がひどいめにあったと書かれている。
神奈川 恵子(かながわ けいこ)
社長編から登場した島耕作の秘書の一人。実家は老舗の佃煮屋。ヌンチャク(空手)が得意であり、仕事場にまでやってきて、夫に家事を押し付ける女子プロレスラーと格闘し見事に倒した経験がある。外務省勤務の経験がありロシア語に堪能であり、島のロシア出張にも同行している。
モデルはタレントの中川翔子で、中川がかねてから同作品のファンだったことから実現した。
木暮 久作(こぐれ きゅうさく)
島の旧友であり、探偵業を営んでいる。シリーズを通して島を公私にわたってサポートする。高市千鶴同様、島の窮地を幾度も救ってきたことがあり、とりわけアンダーグラウンドな世界や、アウトローな人種への調査はいつも彼を通して行われる。仕事の成功率は極めて高く、島のもとにはいつも吉報が入ってくる。弘兼の探偵漫画『ハロー張りネズミ』にも主人公の相棒として登場している。
島 耕太郎(しまこうたろう)

奈美とアメリカ人男性(黒人)の間の子供でニューヨーク州の生まれ。ベビーシッターであるマギーに預けられていた。 島耕作の孫であり、ナンシーの甥に当たる。

主要登場人物の多くは老若男女問わず不倫の当事者であることが多く、しばしば愛人同伴で海外出張に出かける初芝役員もいる。
また上述の高市千鶴をはじめとして、「太目の女」がコミカルに描かれる傾向が極めて強く、彼女たちが島と肉体関係を持つことはない(未遂に終わる)。

[編集] 歴代社長及び会長

歴代社長をみていくと電気機器メーカーでありながら、営業、経理出身者が多く、技術系出身者が不存在な点は異質かもしれない。電産第10代社長に就任した松橋は数少ない技術畑(技術本部長経験者)出身者である。苫米地(ヤング編では専務取締役営業本部長)、中沢は営業畑、岡林、勝木は経理畑(それぞれ経理本部長経験者)である。大泉は銀行員出身であり、万亀もかつては広報室長であるため、初芝電産は理系が主流勢力でない可能性がある。

[編集] 初芝五洋ホールディングス歴代社長

初代 島耕作(しま こうさく)

[編集] 初芝五洋ホールディングス歴代会長

初代 万亀健太郎(まんがめ けんたろう)

[編集] 初芝電産歴代社長

初代 吉原初太郎(よしはら はつたろう)
2代 木野穣(きの みのる)
3代 苫米地功(とまべち いさお)
4代 大泉裕介(おおいずみ ゆうすけ)
5代 中沢喜一(なかざわ きいち)
6代 万亀健太郎(まんがめ けんたろう)
7代 岡林栄一(おかばやし えいいち)
8代 勝木清春(かつき きよはる)
9代 郡山利郎(こおりやま としろう)
10代 松橋葉一(まつはし よういち)

[編集] 初芝電産歴代会長

初代 吉原初太郎(よしはら はつたろう)
2代 木野穣(きの みのる)
3代 大泉裕介(おおいずみ ゆうすけ)
4代 万亀健太郎(まんがめ けんたろう)

[編集] 五洋電機(2008年5月連載時)社長

勝浦大喜(かつうら だいき)

[編集] 脚注

  1. ^ NHKラジオ第1音楽熱中倶楽部サマースペシャル」(2007年8月7日
  2. ^ 2008年5月31日放送のサントリー・サタデー・ウェイティング・バーJFN系)での弘兼の発言より。
  3. ^ プッシーとは幼いネコを意味するが、を指すスラングでもある。
  4. ^ 奈美はこの男を「イカのようなやつ」と毛嫌いしていた。