説得 (小説)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『説得』(せっとく、Persuasion)は、ジェーン・オースティンの長編小説。『説きふせられて』の訳題も用いられる。
周りに説得されて婚約を解消した恋人2人が、よりを戻すまでを描いたもの。オースティン最後の小説で、1816年7月18日に完成し、没後の1818年、『ノーサンガー僧院』とともに合本で刊行された。ほかの作品に比べて穏やかな展開で、主人公も派手さこそないが、物語の舞台が移り変わる中で登場人物のしみじみとした情緒が感じられる秀作である。
あらすじ [編集]
ケリンチ邸の当主ウォールター・エリオットの次女アンには、貧しいが大志を抱いている海軍士官ウェントワースという恋人がいた。互いに愛し合っていた2人であったが、アンは周囲の説得によりウェントワースと別れてしまう。
8年の歳月が流れ、経済状況に悩んでいたエリオット家は、ケリンチ邸を貸すことにした。だがその借主であるクロフト提督の、妻の弟はウェントワースであった。ウェントワースはいまや出世して経済的にも恵まれている。2人は意識しつつも心が通わないでいたが、ウェントワースはアンに手紙を渡し、愛の告白をする。
日本語訳 [編集]
- 富田彬訳 - 『説きふせられて』(岩波文庫)、1948(当時の表記はヂェイン・オーステン)、改版1998
- 阿部知二訳 - 『説きふせられて』(河出書房新社 世界文学全集:第9巻、1968)、『高慢と偏見』を併収
- 近藤いね子訳 -『説得』(講談社 世界文学全集21巻、1969)、 のち「著作集2」、文泉堂出版
- 大島一彦訳 - 『説得』(キネマ旬報社、2001/ 中公文庫、2008)
- 中野康司訳 - 『説得』(ちくま文庫、2008)
外部リンク [編集]