西鶴一代女

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西鶴一代女
The Life Of Oharu
映画の一場面。
監督 溝口健二
脚本 依田義賢
原作 井原西鶴
製作 児井英生
出演者 田中絹代
山根寿子
三船敏郎
菅井一郎
松浦築枝
進藤英太郎
沢村貞子
音楽 斎藤一郎
撮影 平野好美
編集 後藤敏男
製作会社 児井プロダクション新東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1952年4月17日
上映時間 148分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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西鶴一代女』(さいかくいちだいおんな)は、1952年4月17日に公開された映画児井プロダクション新東宝製作、東宝配給。監督は溝口健二

概要[編集]

二条城二の丸御殿でのシーン

井原西鶴の『好色一代女』を依田義賢が脚色し、戦中からスランプにあっていた溝口健二監督が、ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞を受賞した黒澤明監督の『羅生門』に刺激を受けて、並々ならぬ熱意を込めて作った作品である。溝口が得意とするワンシーン・ワンカットの長回しや流麗なカメラワークが随所で効果をあげている。この作品で高い評価を得た溝口は以降、『雨月物語』(ヴェネツィア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞)や『山椒大夫』(ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)などの秀作を発表していき、長年のスランプからようやく脱することができた。

男性本位の封建制度下の江戸時代を舞台に、男に弄ばれ悲劇的流転の人生を歩んだ女性・お春の姿を描いており、お春を演じた田中絹代が十代から老年までを演じ、一世一代の名演を披露した。

大阪府枚方市の遊園地ひらかたパークアトラクションホール(旧ひらかた大菊人形会場)で主に撮影され、スタッフ及びキャストは当時営業していたひらかた温泉旅館(廃業)、鍵屋旅館(枚方市有形文化財 現在旅館はしていない)など京阪本線枚方公園駅前にて営業していた旅館に泊まり込み分宿して撮影を終えた。

1952年度のキネマ旬報ベストテンでは第9位にランクインされ、1959年キネマ旬報社発表の「日本映画60年を代表する最高作品ベストテン」に16位にランクイン、1999年に同社が発表した「映画人が選ぶオールタイムベスト100・日本映画編」では11位にランクインされた(同じ順位に同年に公開された生きる)。また、1989年文藝春秋発表の「大アンケートによる日本映画ベスト150」には14位になった。

海外でも高く評価され、ヴェネツィア国際映画祭国際賞を受賞、溝口の名を国内外に知らしめた。後のフランスヌーヴェルヴァーグの映画作家にも大きな影響を与えたという。1995年BBCが発表した「21世紀に残したい映画100本」には『東京物語』(小津安二郎監督、1953年)、『椿三十郎』(黒澤明監督、1962年)、『』(黒澤明監督、1985年)、『ソナチネ』(北野武監督、1993年)などと共に選出された。

あらすじ[編集]

奈良の街外れの荒寺に老醜を厚化粧で隠した娼婦のお春がいた。羅漢堂に入ったお春はさまざまな仏像を見ていくうちに、今までに関わってきた男たちの顔を思い出すのだった。

御所に勤めていた十代のお春は、以前からお春に想いを寄せていた公卿の若党、勝之介に宿に連れ込まれたところを役人に見つかってしまう。お春は両親ともども洛外追放となり、勝之介は斬首となった。都を追われ、両親とともに息をひそめるように生きていたお春だが、いまだ世継ぎのない主君の側室を探していた松平家の家中に見出され、同家に輿入れすることになる。殿様との間にめでたく嗣子をもうけたお春だが、奥方の妬みにあい、用済みとばかりに実家へ返されてしまった。

お春は金策に詰まった父親に島原のに売られ、太夫となる。ある日、郭で金をばら撒いていた田舎大尽が彼女を見初め、身請けしたいと言い出した。自分を思ってくれるならと心を決めかけたお春だが、実は彼は贋金作りで、踏み込んできた役人に捕らえられてしまう。廓を出て笹屋嘉兵衛の住み込み女中となったお春だが、今度は笹屋の客の菱屋太三郎によって彼女の前身が分かったことから、嘉兵衛の妻のお和佐に嫉妬され、追い出されてしまう。

実家に戻ったお春は、善良で働き者である扇屋の弥吉のもとへ嫁入りし、やっとささやかだが幸福な暮らしを手に入れたかにみえたが、外出先で弥吉が物盗りに襲われて殺され、無一物で店を出ることになる。世をはかなみ、老尼の妙海の世話になることにしたお春は、借金の取り立てに来た笹屋の大番頭治平に犯されそうになったところを妙海に見られてしまい、寺を追い出されてしまった。

嘉兵衛の番頭だった文吉と出会ったお春は、彼と行動を共にするが、文吉はお春のために店の品を盗んだことが分かり、桑名で捕らえられてしまう。そうしていつしかお春は三味線を弾きながら物乞いをする女になっていた。空腹の余り倒れたところを介抱してくれた二人の夜鷹に誘われ、ついにお春は街娼にまで身を落すことになるが、長年の過労がたたって倒れてしまう。

そこへお春を探していた母のともが現れ、松平家の殿が亡くなり若殿が後を継ぐので、共に暮らせることになったと知らせるが、その喜びもつかの間だった。お春が娼婦に身を落していたことを問題視した重役たちは、お春には息子である若殿の顔を遠くから一目見ることしか許さず、そのまま彼女を幽閉しようとする。隙をみて逃げ出したお春はただ一人、孤独な巡礼の旅に出るのだった。

スタッフ[編集]

出演者[編集]

ギャラリー[編集]

外部リンク[編集]