裏切りの季節

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裏切りの季節
監督 大和屋竺
脚本 大和屋竺
田中陽造
製作 若松孝二
出演者 立川雄三
谷口朱里
音楽 佐藤允彦
撮影 伊東英男
編集 具流勘助
製作会社 若松プロダクション
配給 N.S.P.
公開 1966年12月13日
上映時間 77分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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裏切りの季節』(うらぎりのきせつ)は、1966年(昭和41年)に公開された日本映画である[1][2][3][4][5][6][7]大和屋竺の初監督作品[4][8]、製作は若松孝二[9]、音楽は佐藤允彦[10] が手がけた[1][2][3][4][5][6][7]

概要[編集]

報道写真家の中谷(立川雄三)が、ヴェトナムから帰国する。友人の長谷川を戦場で亡くした彼は、長谷川の恋人だった眉子(谷口朱里)のもとへ向かう。一方、長谷川の遺したフィルムを手に入れようとする組織が、中谷のあとを追ってくる。

主演の立川雄三(1936年 - )は、本作が公開された年、演劇集団未踏を設立した人物である[11]。公開当時のポスターに大きくクレジットされており、諸データベースにも記載されている山谷初男志摩みはる[1][2][4][5][6][7]、上映用プリントのクレジットには記載されていない[3]映画評論家佐藤重臣、若松プロダクションの脚本家である足立正生が「大谷義明」の名でいずれも「特別出演」とクレジットされ、出演している[3]。脚本にクレジットされた「大谷義明」は、本作の監督を務めた大和屋竺と、同じくチーフ助監督を務めた田中陽造の合作による共同名義である[6]日本映画データベースには、若松孝二が大和屋と連名で監督として記載されているが[6]、上映用プリントのクレジットによれば「演出協力」である[3]。配給は「N.S.P.」と記載されているが、鷲尾飛天丸が代表を務める日本シネマである[2]

若松孝二は、自身がプロデュースした中では最も衝撃を受けた作品だ、と述懐した[12]

東京国立近代美術館フィルムセンターは同作の35mmフィルム版の上映用プリントを77分版と75分版の2ヴァージョン所蔵している[3]。2005年(平成17年)7月16日、シネマアートン下北沢(2008年閉館)で特別上映された[4]

かつてレンタル用のVHSビデオグラムのみが発売されていたが[5]、2017年4月に幻の映画復刻レーベルDIGからDVD版が発売された。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

データ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g Uragiri no kisetsu, インターネット・ムービー・データベース (英語)、2015年3月3日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 裏切の季節文化庁、2015年3月3日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k 裏切の季節東京国立近代美術館フィルムセンター、2015年3月3日閲覧。
  4. ^ a b c d e 裏切りの季節KINENOTE, 2015年3月3日閲覧。
  5. ^ a b c d 裏切りの季節allcinema, 2015年3月3日閲覧。
  6. ^ a b c d e 裏切りの季節日本映画データベース、2015年3月3日閲覧。
  7. ^ a b c d e f 裏切りの季節公開時ポスター、若松プロダクションN.S.P.、2015年3月3日閲覧。
  8. ^ 佐藤忠男 編『日本の映画人 日本映画の創造者たち』日外アソシエーツ、2007年、651頁。 
  9. ^ 平沢剛『アンダーグラウンド・フィルム・アーカイブス』河出書房新社、2001年、147頁。 
  10. ^ 上島春彦. “映画の中のジャズ、ジャズの中の映画 第14回 山下洋輔大復活祭と「ミナのセカンド・テーマ」(中編)”. 映画の國. マーメイドフィルム. 2014年7月26日閲覧。
  11. ^ 劇団紹介演劇集団未踏、2015年3月3日閲覧。
  12. ^ 四方田犬彦平沢剛 編『若松孝二 反権力の肖像』作品社、2007年、183頁。 

参考文献[編集]

  • 「特集・上半期日本映画最高の収穫・裏切りの季節分析」『映画評論』1966年7月、20-33頁。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

画像外部リンク
裏切りの季節 公開時ポスター
1966年12月13日公開
若松プロダクションN.S.P.