螺鈿迷宮

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螺鈿迷宮
著者 海堂尊
発行日 2006年11月。文庫化2013年7月
発行元 角川書店
ジャンル 医療ミステリー
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本。文庫(新装版・ペーパーバック)。
ページ数 389(文庫版は452)
コード ISBN 4-04-873739-2。文庫版は ISBN-10: 4041009170,ISBN-13: 978-4041009178
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螺鈿迷宮』(らでんめいきゅう)は、2006年角川書店から刊行された海堂尊長編小説2013年に文庫化されている。

概要[編集]

チーム・バチスタの栄光』から始まる『田口・白鳥シリーズ』の2作目の『ナイチンゲールの沈黙』作中のある事件に間接的に関わった、碧翠院桜宮病院を舞台とした作品である。

「チーム・バチスタの栄光」を応募していた『このミステリーがすごい!』大賞の二次選考通過の連絡がなかったため、落選だと思った著者が、本作を江戸川乱歩賞に応募したが、一次選考を通過できなかったというエピソードがある。出版されているものは後に大幅に改稿したものである。[1]

執筆時のBGMは、明日香「花ぬすびと」、ポルノグラフィティシスター」。

ストーリー[編集]

東城大学医学部の学生である天馬大吉は、複数の人物からの依頼で終末医療専門病院であると共に、黒いウワサが絶えない碧翠院桜宮病院にボランティアとして潜入する事になった。だが、天馬は潜入から半日で姫宮によって怪我を負いボランティアから入院患者となる。

天馬は桜宮病院の医師達や他の入院患者達と関わるなかで、あまりにも急速すぎる入院患者の死に対して桜宮病院への疑問を抱くようになる。

登場人物[編集]

東城大学医学部関係者[編集]

天馬大吉
東城大学医学部三回生(ただし三度目)。両親と幼い頃に事故で死別し、その事故で受け取った遺産をすり減らしつつ、東城大学医学部前の雀荘に入り浸る堕落した日々を送る。本人も認める幾度も災難に見舞われてしまうほどのツキの無さの持ち主で、葉子から「アンラッキー・トルネード」という渾名をつけられている。
白鳥圭輔
東城大学医学部が碧翠院桜宮病院に派遣した皮膚科医師。常識はずれの診察方法をはじめとする不審な行動や、すみれが東城大学の兵藤から入手した「皮膚科に白鳥という医師はいない」という情報により、天馬を含めた桜宮病院関係者に偽医者か、若しくは東城大学医学部が送り込んだ自爆テロ要員として疑われる。
姫宮香織
東城大学医学部付属病院ICUからの推薦と言う形で派遣された看護師。数々の医療機器(主に注射器)の破壊により「ターミネーター」の異名を持ち、担当患者は1週間以内に死亡するという不吉なジンクスがある。東城大学医学部付属病院では、失敗(ミス)・ドミノ」と呼ばれていた。

碧翠院桜宮病院関係者[編集]

桜宮巖雄
桜宮病院の院長。徴兵時に南方戦線で医師としての人生を歩みだした異色の経歴の持ち主。姫宮によって負傷させられた天馬に対し手荒いが的確な外科治療を行なう。クソッタレが口癖。最近は外科治療の機会が無いとぼやいていたが、他の作品では総合外科学教室では数少ない食道癌手術の執刀経験者であることが明かされるなど、外科医としての能力は高い。
桜宮華緒
碧翠院の院長で巖雄の妻。バラの栽培を得意としている。
桜宮葵
巌雄の長女。故人。
桜宮すみれ
碧翠院の副院長。巌雄の三女。東城大学医学部関係者の間では「わがままバイオレット」や「桜宮病院の爆弾娘」と呼ばれており、週2回東城大学医学部へ研修に行っている。白鳥が兵藤ルートで入手した情報では医局内で見かけないと言う。
桜宮小百合
桜宮病院の副院長。巌雄の次女。レディ・リリィ。

メディカル・アソシエイツ関係者[編集]

結城
企業舎弟ではないかと疑われている「メディカル・アソシエイツ」の代表者。東城大学医学部付属病院の田口公平速水晃一と面識がある。
立花善次
メディカル・アソシエイツの社員。恐喝目的で桜宮病院を調査していたが、厳雄院長と面会すると言う連絡を最後に消息不明となる。茜からは「善ちゃん」と呼ばれる。

その他[編集]

別宮葉子
天馬の幼馴染で、時風新報分室で社会部主任補佐を務める。天馬をあちら此方に売り飛ばした張本人。弱小新聞の社員であるが、ある事件の際に容疑者の情報を嗅ぎ付けたり、厚生労働省方面にパイプを持つ等、新聞記者としての能力は高い。天馬からは「ハコ」と呼ばれている。彼女の名前と記事は他作品にも登場している。
立花茜
結城の娘で行方不明の立花善次の妻。

テレビドラマ[編集]

チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮
ジャンル テレビドラマ
放送時間 火曜22:00 - 22:54(54分)
放送期間 2014年1月7日 - 3月18日(11回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 関西テレビ
演出 今井和久
白木啓一郎
植田尚
原作 海堂尊
『螺鈿迷宮』
脚本 後藤法子
プロデューサー 豊福陽子
遠田孝一
八巻薫
出演者 伊藤淳史
仲村トオル
柳葉敏郎
音声 ステレオ放送
字幕 文字多重放送
外部リンク 公式サイト

特記事項:
初回は15分拡大(22:00 - 23:09)。
第2話は15分繰り下げ(22:15 - 23:09)。
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チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮』(チーム・バチスタ4 らでんめいきゅう)は、関西テレビの制作により2014年1月7日から3月18日までフジテレビ系列で毎週火曜日の22:00 - 22:54[2]JST)に放送されていた日本のテレビドラマ

上記のとおり、原作は田口・白鳥シリーズの外伝作品で主人公は天馬大吉だが、ドラマではチーム・バチスタシリーズ第4作として制作され、主人公も田口と白鳥に変更されている。キャッチコピーは「終末の命。その医療は、正義か罪か。」。関西テレビ放送開局55周年記念ドラマ。主演は伊藤淳史[3]

あらすじ[編集]

ある日、心療内科医の田口公平は院長によって「碧翠院」へ派遣される。桜宮巌雄が院長を務めるその病院では、終末期医療に取り組んでおり、患者からの信頼も厚く町には無くてはならない存在であった。しかし、派遣先の「碧翠院」には皮膚科医を自称する厚生労働省の白鳥圭輔がいた。ある思惑でこの「碧翠院」に来た白鳥は、久しぶりにこの地を訪れたと言う放射線科医の立花善次に出会う。「この病院で行われていることは重罪だ」という言葉を残し彼はその後、謎の失踪を遂げるのであった。

キャスト[編集]

詳細な人物説明は原作部分を参照。本項目では簡単な続柄など、またはドラマ独自の設定を記載する。

主要人物[編集]

田口 公平(たぐち こうへい)
演 - 伊藤淳史[4]
東城医大附属病院から碧翠院に派遣された心療内科医。
白鳥 圭輔(しらとり けいすけ)
演 - 仲村トオル[5]
厚生労働省医療過誤死関連中立的第三者機関設置推進準備室室長兼終末期医療多面展開施策室という肩書きを持つ。終末期医療の実態を調査する目的で厚生労働省から派遣されてきたがここで放射線科医が殺されたことを知り、本来の目的を忘れて犯人探しに明け暮れる。入院患者や医者を調べすぎたため嫌われ気味である。

碧翠院[編集]

桜宮家[編集]
桜宮 巌雄(さくらのみや いわお)〈55〉
演 - 柳葉敏郎
桜宮三姉弟の父。院長。専門は外科だが警察医業務も兼務し、また妻の親戚が営む寺を引き継ぎ、僧侶の資格を取得する。
桜宮 華緒(さくらのみや はなお)〈50〉
演 - 相築あきこ
桜宮三姉弟の母。巌雄の妻で精神科医。
桜宮 小百合(さくらのみや さゆり)〈33〉
演 - 水野美紀[6][7]
長女。副院長兼緩和ケア医。
桜宮 すみれ(さくらのみや すみれ)〈28〉
演 - 栗山千明[8]
次女。産婦人科医兼すみれエンタープライズ経営者。
桜宮 葵(さくらのみや あおい)
演 - 山﨑賢人[9][10]
長男。大吉とは中学、高校時代の元同級生。8年前に事故で他界。
職員[編集]
天馬 大吉(てんま だいきち)〈24〉
演 - 上遠野太洸[11][12]
アルバイト職員。東城医科大学の医学生で現在は休学中。
戸山 久司(とやま ひさし)〈30〉
演 - 渡部豪太
放射線技師。
日向 千花
演 - 辻本瑞貴
看護師。
患者[編集]
赤城 美智(あかぎ みち)〈68〉
演 - 左時枝
甲状腺がんの再発患者。
川原 うめ(かわはら うめ)〈70〉
演 - 丘みつ子
癌性リンパ管症の患者。以前は夫婦でみかん農園を営んでいた。
青山 加代(あおやま かよ)〈75〉
演 - 大森暁美
乳がんによる全身骨転移患者。
木島 トク(きじま とく)〈78〉
演 - 佐々木すみ江
子宮がんの末期患者。

東城医大附属病院[編集]

速水 晃一
演 - 西島秀俊[13]
救命救急センター部長。
島津 吾郎(しまづ ごろう)
演 - 安田顕
放射線科准教授。
高階 権太(たかしな ごんた)
演 - 林隆三
院長。
藤原 真琴(ふじわら まこと)
演 - 名取裕子
特別愁訴外来担当看護師。

その他(テレビドラマ)[編集]

小幡 剣
演 - 池内万作
碧翠院に司法解剖を依頼する刑事。
大野
演 - 松林慎司
小幡の後輩刑事。
立花 善次(たちばな ぜんじ)〈40〉
演 - 宅間孝行
長野中央総合病院放射線科医。
天馬 美樹
演 - 長野里美
大吉の伯母でカフェ店主。

ゲスト[編集]

複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。

第1話[編集]
木下 佐和(きのした さわ)
演 - 佐藤めぐみ
涼一の妻で妊娠中。
木下 涼一(きのした りょういち)
演 - 趙珉和
和雄の息子。
木下 和雄(きのした かずお)
演 - 前田吟
末期がんを患い、吐血し碧翠院に緊急搬送される患者。
第2話[編集]
木島 祐一(きじま ゆういち)
演 - 阿南健治
トクの息子で長男。レストランチェーン店を経営。
木島 幸助(きじま こうすけ)
演 - 遠山俊也
トクの息子で次男。会社員。
木島 稔(きじま みのる)
演 - 田中聡元
トクの息子で三男。役場勤務。
第3話[編集]
菊池 日菜(きくち ひな)〈25〉
演 - 南沢奈央
膵臓がんを患い静岡医科大学病院から碧翠院に転院してきた患者。当初に診察を受けた医師から術後生存率20%と告知を受けてから、生きる目的を失い全ての治療を拒否している。
第4話[編集]
井上 達男
演 - 菊池均也
家族でみかん農園を営み、川原夫妻は元隣人で恩人。
第6話[編集]
神岡 良平
演 - 神保悟志(最終話)
末期の肺小細胞癌を患う碧翠院の入院患者。借金の抵当に入っている自宅を家族に残すため、示し合わせたかのように返済期日当日に死亡する。
高木 佳苗
演 - 高橋かおり
神岡の元妻。
高木 隆晴
演 - 山崎竜太郎
良平・佳苗の息子。両親離婚後は母に引き取られる。
三田村 洋一
演 - 佐藤祐基(第7話 - 第8話・第10話 - 最終話)
連続婦女暴行事件加害者。8年前に自宅で何者かに殺害されたが、死因は急性心不全による病死として決着する。
第9話 - 最終話[編集]
加賀 博之
演 - 山本圭
巌雄の東城大学病院外科医時代の上司。患者の希望で延命治療を施さない巌雄を非難するが、医師を引退し末期の肺がんを患ってからはその考え方が変わる。意見を対立させたかつての部下を頼って碧翠院に入院する。
大石 由喜江
演 - 中島ひろ子(第9話・最終話)
美智の娘。父の延命治療を拒否した母と意見が対立してから親子関係の修復が難しくなり、疎遠になっていた。
大石 薫
演 - 内田愛(幼少期:大友望愛)
美智の孫。
加賀 貴広
演 - 萬雅之(第10話 - 最終話)
加賀の息子。

スタッフ[編集]

  • 原作 - 海堂尊『螺鈿迷宮』(角川書店)
  • 脚本 - 後藤法子
  • 音楽 - 羽岡佳
  • 演出 - 今井和久、白木啓一郎(関西テレビ)、植田尚
  • 主題歌 - 東方神起「Hide & Seek」(avex trax[14]
  • 演出補 - 舟橋哲男
  • 助監督 - 近藤幸子
  • 医療担当 - 野土谷麻美
  • タイトルバック - 相川はじめ
  • 特殊造形 - 松井祐一
  • Ai監修 - 高野英行、山本正二
  • 医療監修 - 林和彦、原田知幸
  • 取材協力 - 高橋泰、塩谷清司
  • 医事指導 - 川上和之、兼村俊範、齋藤倫子、大城拓也、角田美保子、後藤泰二郎、横田茉莉、早川秀幸、康美理、名倉義人、鈴木秀章
  • 看護指導 - 石田喜代美
  • 法医学・解剖指導 - 早川秀幸
  • 編成 - 東田元、天野光晴(関西テレビ) / 野崎理(フジテレビ
  • 宣伝 - 宮内覚(関西テレビ)
  • 広告 - 栄川歩美(関西テレビ)
  • 営業 - 小林沙貴(関西テレビ)
  • ホームページ - 馬殿陽子(関西テレビ)
  • プロデュース - 豊福陽子(関西テレビ) / 遠田孝一、八巻薫(MMJ)
  • AP - 田中耕司(関西テレビ)、佐藤利佳、堀江愛佳
  • 制作 - 関西テレビMMJ

放送日程[編集]

各話 放送日 サブタイトル 演出 視聴率[15]
第1話 1月07日 消えた医師 今井和久 12.9%
第2話 1月14日 一族の過去 13.0%
第3話 1月21日 画像から見えた真実 12.6%
第4話 1月28日 狙われた白鳥 白木啓一郎 11.5%
第5話 2月04日 暴かれた解剖のミス 11.6%
第6話 2月11日 目撃者、消される 植田尚 09.4%
第7話 2月18日 迷宮に隠された死者 09.8%
第8話 2月25日 殺人犯は死者!? 白木啓一郎 10.9%
第9話 3月04日 地下迷宮のトリック 今井和久 10.4%
第10話 3月11日 真犯人の告白 11.5%
最終話 3月18日 その医療は、正義か罪か 11.5%
平均視聴率 11.4%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)
関西テレビフジテレビ 火曜夜10時枠の連続ドラマ
前番組 番組名 次番組
よろず占い処 陰陽屋へようこそ
(2013.10.8 - 2013.12.17)
関西テレビ放送開局55周年記念ドラマ
チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮
(2014.1.7 - 2014.3.18)
ブラック・プレジデント
(2014.4.8 - 2014.6.17)

脚注・出典[編集]

  1. ^ 『ジェネラル・ルージュの伝説〜海堂尊ワールドのすべて』
  2. ^ 初回は15分拡大(22:00 - 23:09)。第2話は15分繰り下げ(22:15 - 23:09)。
  3. ^ スポニチ (2014年1月1日). “人気医療ドラマ「医龍4」「バチスタ4」が1月クールで対決”. 2014年1月8日閲覧。
  4. ^ 毎日新聞デジタル (2014年1月7日). “伊藤淳史:理想の最期は… 仲村トオルもびっくり”. 2014年1月8日閲覧。
  5. ^ クランクイン!! (2014年1月7日). “仲村トオル、“伊藤淳史”依存症を告白 『バチスタ』コンビが最新作を語る”. 2014年1月8日閲覧。
  6. ^ サンスポ (2013年9月28日). “水野美紀&栗山千明が女医姉妹「-バチスタ4」”. 2014年1月8日閲覧。
  7. ^ スポニチ (2014年1月6日). “14歳差で父娘役 水野美紀「柳葉さんに文句言われました」”. 2014年1月8日閲覧。
  8. ^ 産経ニュース (2014年1月5日). “栗山千明「あの漫画にはまってます」バチスタ4で初の医師役”. 2014年1月8日閲覧。
  9. ^ 関西テレビからのお知らせ (2013年10月18日). “弱冠19歳で映画主演3作!若手注目株の山﨑賢人が、桜宮一族のカギを握る"謎の青年役"に挑む!”. 2014年1月8日閲覧。
  10. ^ 毎日新聞デジタル (2013年10月18日). “チーム・バチスタ:山崎賢人が最新作に出演決定 「成長したい」”. 2014年1月8日閲覧。
  11. ^ 関西テレビからのお知らせ (2013年10月16日). “今年ブレークの期待も高い、若手の注目株が新たな波乱を起こす?上遠野太洸の出演が決定!”. 2014年1月8日閲覧。
  12. ^ 毎日新聞デジタル (2013年10月16日). “上遠野太洸:注目の若手イケメン俳優が「バチスタ」最新作に出演”. 2014年1月8日閲覧。
  13. ^ 毎日新聞デジタル (2013年12月10日). “西島秀俊:3年半ぶりに「チーム・バチスタ」に“凱旋” 念願のドクターヘリで登場”. 2014年1月8日閲覧。
  14. ^ サンスポ (2013年12月17日). “ドラマにスパイスを!東方神起が「チーム・バチスタ4」主題歌”. 2014年1月8日閲覧。
  15. ^ チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮 - スポニチ Sponichi Annex 芸能、2014年3月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]