蘭奢待
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蘭奢待(らんじゃたい、蘭麝待とも表記)とは香木の一種である。天下第一の名香と謳われる。正式名称は黄熟香(おうじゅくこう)で、「蘭奢待」という名は、その文字の中に"東・大・寺"の名を隠した雅名である。長さ156cm、重さ11.6kgの錐形の香の原木。その香は「古めきしずか」と言われる。紅沈香と並び、権威者にとって非常に重宝された。
[編集] 由来と歴史
東南アジアで産出される沈香と呼ばれる高級香木で、日本には9世紀頃に中国より伝えられたとされる説が有力である。一説には『日本書紀』や聖徳太子伝暦の推古天皇3年記述を云う説もある。奈良市の正倉院の中倉薬物棚に納められており、これまで足利義満、足利義教、足利義政、土岐頼武、織田信長、明治天皇らが切り取っている。
平成18年(2006年)1月に大阪大学の米田該典(よねだかいすけ准教授、薬史学)の調査により、合わせて38ヶ所の切り取り跡があることが判明している。切り口の濃淡から、切り取られた時代にかなりの幅があり、同じ場所から切り取られることもあるため、これまで50回以上は切り取られたと推定され、前記の権力者以外にも採取された現地の人や日本への移送時に手にした人たち、管理していた東大寺の関係者などによって切り取られたものと推測される。