〈物語〉シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蕩れから転送)
移動: 案内, 検索
〈物語〉シリーズ
ジャンル 怪奇ファンタジー
小説
著者 西尾維新
イラスト VOFAN
出版社 講談社
掲載誌 メフィストパンドラ
レーベル 講談社BOX
掲載号 パンドラ:Vol.1 SIDE-A
連載期間 メフィスト:2005年9月号 - 2006年5月号
刊行期間 2006年11月 -
巻数 既刊12巻(2011年12月現在)
化物語 - 傷物語 - 偽物語
猫物語 - 傾物語 - 花物語
囮物語 - 鬼物語 - 恋物語
テンプレート使用方法 ノート
プロジェクト ライトノベルPJ ライトノベル
ポータル 文学

〈物語〉シリーズ』(ものがたりシリーズ)は、『化物語』(バケモノガタリ)を始めとする西尾維新によるライトノベルシリーズ。『化物語シリーズ』とも[1]。イラストはVOFAN講談社BOXより刊行。シリーズ第1作である『化物語』は、2006年11月に同レーベルの最初の刊行作の1つとして出版された。

2009年には『化物語』のテレビアニメが放送された。2012年には『傷物語』の劇場版アニメの公開と『偽物語』のテレビアニメ化が予定されている。

目次

[編集] 概要

21世紀初頭の日本の田舎町を舞台とした、阿良々木暦(あららぎこよみ)と彼に出会った少女たちの、「怪異」に関わる不思議な物語。物語はすべて一人称で語られる。語り部は初期は暦のみであったが、セカンドシーズンでは固定していない。

当初サブタイトルはメインキャラクターの名前+怪異の名前となっていた(例えば第一話なら戦場ヶ原ひたぎの「ひたぎ」と、彼女が出会った怪異の「蟹」を合わせて「ひたぎクラブ」)。各巻のタイトルは当初は「人偏(ィ)の字のつく漢字+物語」[2]だったが、セカンドシーズンでは守られていない。同作者による作品『戯言シリーズ』が多くのキャラクターを登場させているのに対し、本作品は1話ごとに1人の登場人物にスポットを当てるという「アンチ戯言シリーズ」の一面を持っている。当初は空き時間を利用して書かれた短編3部作として『メフィスト』投稿用にイラストが無いことを前提に作成されたが、イラスト付きでシリーズ化され現在に至っている[3]。ライトノベルとは言っても挿絵は少なく、パッケージに使用されているカラーイラストの他には、1話につき1枚のモノクロイラストが収録されているのみである。『化物語』のみ1冊に中篇を2 - 3話収録しているため2 - 3枚のイラストが収録されているが、その他の巻は基本的に1冊につき長編を1話収録する構成のためモノクロイラストは各巻1枚ずつである。

本作に登場する「怪異」のモチーフは民間伝承であるが、基本的には西尾の創作。怪異と戦って倒すような展開はほとんど無く、怪異の出現した原因を探ったり、謎を解いて事件を解決する。また、少女のボケに対して暦がツッコミを入れる夫婦漫才のようなギャグが続く会話シーンが多く、怪異の謎解き以上にページが割かれている。これには数々のパロディや文章ならではのメタフィクショナルな表現も多く、作者の西尾は「メディアミックス不可能な小説」というコンセプトで書いたと語っている[4]が、メディアミックス作品の発表以降はそれらをネタにした描写も多い。更にはラブコメ要素やアクション要素も含まれており、西尾は書きたいことを書き連ね、楽しんで書いた作品であると語り、自ら「自信作」と評している[5]

[編集] セカンドシーズン

化物語(上・下)』『傷物語』『偽物語(上・下)』『猫物語(黒)』の6巻で、当初の予定であった阿良々木暦とその周辺の人物の物語は一通り終了したが、その後を描くセカンドシーズンの刊行予定が2010年6月に発表された。『猫物語(白)』『傾物語』『花物語』『囮物語』『鬼物語』『恋物語』の6巻がセカンドシーズンとされている。

セカンドシーズンは、ファーストシーズンに登場したヒロイン6人(翼、真宵、駿河、撫子、忍、ひたぎ)をテーマに、さらに深く掘り下げるという内容。暦だけでなく、サブタイトルに冠せられているヒロインの視点で物語が進行するエピソードも多い。3ヶ月に1作と、ファーストシーズンに比べハイペースで刊行され、2011年12月に最終巻が発売された。ただし、作中で残ったいくつかの謎は「ファイナルシーズン」に持ち越される。

[編集] ファイナルシーズン

2011年末に『恋物語』の巻末にて発表された『憑物語』、『終物語』、『続終物語』の3部作。2012年に刊行予定。

[編集] メディアミックス

本来、メディアミックス不可能というコンセプトで書かれた小説だが、2009年に『化物語』がアニメ化され、Blu-rayは大ヒットを記録した。さらに2012年公開予定として『傷物語』の劇場映画化が発表された[6]。『偽物語』のアニメ化も2012年に計画されている。

この他にもアニメ版の次回予告の脚本やキャラクターコメンタリー、ドラマCD、アニメのガイドブックに収録された短々編、公式サイトの企画で登場キャラクターが七夕に願った短冊の文章も西尾本人が書いている。これらのメディアミックス作品については、本編のパラレルワールド的な扱いだが、クロスオーバーとしてアニメ版やドラマCDのネタが本編に入ったりもする。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。 [記述をスキップ]


[編集] 登場キャラクター

」は特記のない限り各メディアミックス作品共通。

[編集] 主要人物

阿良々木 暦(あららぎ こよみ)
声 - 神谷浩史
「つばさタイガー」「するがデビル」「なでこメドゥーサ」「ひたぎエンド」以外の全てのエピソードで主人公を務め、「こよみヴァンプ」の当事者である。登場時は地方都市にある私立直江津高校3年生。アニメ版では、生き物のように動く大きなアホ毛がある。瀕死の吸血鬼・キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードを救うべく己の血液を献上した結果、自身も巧まずして吸血鬼になる。その後、曲折を経てメメの提案により、吸血眷属に於ける能力の連動性を利用し、キスショットの血を限界まで吸うことで吸血鬼もどきの人間となる。身長165cmでひたぎより数ミリ低く、体重55kg。名付け親は祖父。右利きだが、年代物の腕時計を右腕に巻いている。
シリアスパートでは、怪異の災難を被った少女達を救済する為に日々腐心し、ギャグパート(各ヒロインとの談話)においてはツッコミ役である。高校2年終業までは、携帯電話の電話帳機能が不要な程交友関係が狭く、成績は数学以外は落第点をとることが恒例の落ちこぼれだった。春休みの事件で羽川翼と出会い、3年で同級になった彼女により更生のためにクラスの副委員長に任命された。
困っている人を放置出来ない程のお人好し。当初はクールでニヒルな皮肉屋な性格だったが、話が進むごとに軟派な役柄になっていき、ニヒルで皮肉屋だった頃を「貯金」と称するようになるなど性格上の凋落が見られる。関わった事件の影響でが苦手。メメに対する対応は皮肉っぽいが信頼の裏返しとされ、ひたぎや翼にはツンデレの扱いを受ける。中学2年から身長が伸びず、あまり上背がないことを気にしている。度々知識の無さを周りから指摘され自覚もしているが、語彙に関しては豊富で、常用でない四字熟語や単語を多用する。友達が少ないことを自虐的に言う[7]ことが間々ある。通学用のシティサイクルとツーリング用のマウンテンバイクの2台の自転車を保有していたが、どちらも怪異と対峙した際に損壊した[8]。高校卒業後は普通自動車免許を取り、両親から「高校の卒業祝い」としてもらったニュービートルに乗っている。
「まよいマイマイ」では、ひたぎに告白され交際し始める。その後、「つばさキャット」作中でファーストキスを経験している[9]
火憐と月火という中学生の妹がおり、二人から毎朝謹厳な寝覚めの助長を受ける。子供の頃からの癖が抜けず妹をちゃん付けで呼んでいるため、人前では妹2人を名前で呼ばないように気をつけている。兄妹仲は本人に言わせれば悪いそうだが、ひたぎ達からは「異常なまでに仲がよい」と言われており、実際、過保護な面を見せている。ただし妹達が粗相した際は普通に鉄拳制裁を下し、特に撫子の髪を切り落とした月火にはまず拳で殴りつけてから「十代と東京都民には見せられない事をする」と叫びおしおきをした程。
上述のように暦の持つ吸血鬼の力は眷属の階層的に上位である忍の力と連動しているため、吸血鬼となった当初は身体能力・治癒力が超凡であったが、キスショットが忍の姿でいるあいだは、人並みはずれた回復力がある程度に留まっている。しかし、忍が暦を吸血することで力を取り戻し、暦の身体能力も上昇する。一方がもう片方を殺せばすぐにでも元の姿に戻れるのだが、本人達にそのつもりはない。
力でなく内面・精神的な部分も共有しており、暦のクールキャラが崩れたのは忍(当初のキスショット)の影響であるらしい。現在はその逆で、暦が忍に好きな人・漫画等の影響を与えている。
戦場ヶ原 ひたぎ(せんじょうがはら ひたぎ)
声 - 斎藤千和
本作のメインヒロイン。「ひたぎクラブ」「ひたぎエンド」のメインキャラクター。に行き遭った少女。ツンデレを自認しているが、暦曰く「デレないので、ツンデレというよりツンドラ」。メインヒロインではあるが、出番の全くない話も少なからずあり[10]、素行の悪さも併せて「名ばかりヒロイン」「ヒドイン」などと自虐することも多い。身長165cmで暦より若干高い。誕生日:7月7日蟹座)。
成績優秀で教科書類は全部暗記している。髪は腰まで伸ばしており、儚げな美貌と難病という身の上からクラスの中では「深窓の令嬢」という位置づけ。同級生や教師とほとんど話さず、暦とは高校の3年間同じクラスだが「ひたぎクラブ」まで交流がなかった。中学生の頃は陸上部のスターで性格も明るく、バスケ部のスターだった後輩の駿河と合わせてヴァルハラコンビ[11]と呼ばれていた。「かれんビー」以降は暦に「ヶ原(ガハラ)さん」という愛称で呼ばれる。
本性は相当な毒舌家。ホッチキスカッターナイフを初めとした文房具を大量に常備し、怪異の影響下にあった頃は体重を人並みに見せかけるための重しや武器として使っていたが、「するがモンキー」の頃には持ち歩かなくなった。「まよいマイマイ」で暦に告白して正式に交際を始める。恋仲になっても相変わらず毒舌だが、実際は暦に深い信頼と愛情を抱いており、台詞の端々にもその事が感じられる。異常に攻撃的で嫉妬深く、独占欲も強いが、駿河には寛容に振舞う。下記の理由による貞操観念の高さとは裏腹に、性表現では駿河の師であり彼女以上に際どい発言をする事もある。但し本人曰く「エロに引き込んだが変態に引き込んだ覚えはない」。
時期不詳だが翼による人格更生用プログラムを受けさせられていたらしく、その兆候が「かれんビー」では顕著に見られ、翼のことを恐れている節がある。とはいえ、基本的には良好な友人関係を築いていることが「つばさタイガー」にて描かれている。「かれんビー」では過去の自分にけじめをつけ、髪を短くし、暦に対して過剰なまでにデレる(暦曰く「ツンドロ」)ようになり、暦を携帯電話の恋人割引に加入させるなどバカップルぶりを披露し、暦や翼に対しては毒舌を披露しなくなった。しかし毒舌家である事は変わらず、高校卒業後はより過激になり、再び暦にも使うようになった[12]
かつては周囲に壁を作る目的もあり、漫画や小説に限らず様々な本を読んでおり、それらに関する話題も豊富。また、絵もうまく、教科書の余白に『鋼の錬金術師』のイラストを描いている。お洒落にも気を使っているらしく、学校では女子の間での流行にのり、家には高価そうなドライヤーが置いてある。
母親が悪徳宗教団体入信した事から、中学卒業間際に教団幹部に強姦されそうになり、その事をきっかけに「おもし蟹」に行き遭った。その後、泥舟等5人の詐欺師に立て続けに騙された事から現在の人格が形成された。
八九寺 真宵(はちくじ まよい)
声 - 加藤英美里
「まよいマイマイ」「まよいキョンシー[13]」「しのぶタイム」のメインキャラクター。蝸牛に迷った少女。ツインテールの小学生で、5年3組在籍。背中に巨大なリュックを担いでいる。旧姓は綱手(つなで)。
母の日に公園で暦と出会う。人見知りで言葉遣いは丁寧だが慇懃無礼。慣用句の単語をよく言い間違える。暦の名前を呼ぶ時は毎回のように噛み、回を追うごとに原形を留めていない(阿良々々木、ありゃりゃ木、阿々良木など)。そして、しばしば暦を物理的にも噛む。暦との掛け合いでは毎回センスある切返しを見せ、暦にとって会話の上で一番面白みのある相手である。毎度のように暦からの出会い頭のセクハラを受け、喧嘩になる。初めこそじゃれ合いの様なものだったが、回を追う毎に内容がエスカレートし、終いには阿良々木家へ連行されたこともある。だが、彼女自身、これを楽しんでいる節があり、何もしないと特に話もせずに離れていってしまう[14]。最終的には「自分から襲いかかるのが最も安全」という判断に達した。
実は「迷い牛」という怪異であり幽霊(地縛霊)。両親が離婚したため離れて暮らす事になった母親に会いに行く途中、車側の信号無視による交通事故で死亡し怪異となった。自分の力では目的地にたどり着けないという怪異の特性上、事故以来ずっとさまよい続けていたが、暦やメメの協力によって目的地に辿り着いたことで地縛霊から浮遊霊になる(本人曰く「二階級特進」)。しかし、本来その時点で成仏するはずだった八九寺はその後も残り続けたことで「くらやみ」の標的になってしまい、再び「迷い牛」に戻って人を迷わせ続けるか成仏するかという選択を迫られる。そして「迷い牛」に戻ることを拒んだ八九寺は、暦に別れを告げて成仏した[15]。そして暦の考えにより、「くらやみ」の事件に関わった人間・怪異と扇(女性)以外はこの事実を知らない。
交通事故で死亡したのが11年前なので、生年で比較すると暦より3歳年上の21歳[16]となる。「まよいキョンシー」では、真宵が交通事故で死亡しなかった世界において暦と忍の危機的状況に、成人後の姿で登場した。
神原 駿河(かんばる するが)
声 - 沢城みゆき
「するがモンキー」「するがデビル」のメインキャラクター。に願った少女。暦達より1学年下の後輩で、直江津高校の弱小バスケットボール部を全国区クラスにまで押し上げたスター。女子バスケット界では「神速天使」と呼ばれていた。運動神経は抜群で、自分より背の高い暦を飛び越せる程の超人的な脚力を持つ。ひたぎとは中学以来の先輩・後輩関係であり、先述の通りヴァルハラコンビと称されるが、名付け親は駿河自身。ひたぎ卒業後は「がんばる駿河ちゃん」と名乗ったが定着しなかった。
暦に「甘言褒舌」と称される程のプラス思考でやたらと暦やひたぎを賞賛し、勤勉で人当たりも良く爽やかな性格。非公式ファンクラブ「神原スール」がある程[17]後輩の女子にも好かれ面倒見が良いが、実はBL好きな腐女子。更に、同性愛者、マゾ露出狂、欲求不満で、それらを肯定している。スポーティーというより猥褻な印象が強く、メメからは「エロっ子ちゃん」と呼ばれたこともあった。
ひたぎを熱愛し、自分がそういう意味で特殊であることにある種の誇りを持っており、それを否定されることを嫌う。ひたぎと交際するようになった暦を嫉妬心から一時期ストーキングしていたため、暦とひたぎの関係についての話題が豊富。自分にはルーズで自室では常に下着姿、自分の部屋は当人が畳の色を忘れていたというほど汚い状態のまま放置しており、暦は初訪問から自身が高校を卒業するまで、月に2回掃除に来ていた。しかし他人には変なところで厳しく、彼女自身も同級の友人たちからは真面目と評されている。「かれんビー」以降髪を伸ばし女の子らしくなった。「するがデビル」以降は再びショートカットに戻している(ちなみに切ったのは暦)。じゃんけんなどの単純に運を競う勝負事には滅法弱い。
両親は駿河が小学生の時に交通事故で死亡。現在は父方の祖父母の家に引き取られている。
高校入学時、ひたぎの問題に気づきそれを解決しようとしたが拒絶され、しばらく離れている内に暦がその問題を解決しひたぎと付き合いだしたことで暦を憎むようになり、母・遠江が残した「悪魔の手」に「先輩と昔のような関係に戻りたい」と願ったが、悪魔はその裏にあった「阿良々木暦を排除したい」という願いを叶えようとした。しかし暦とひたぎの活躍により願いは叶わず、願いが叶わなかったことで悪魔と駿河の融合はそのままになり、左腕は悪魔の腕のままとなった。それ以来ひたぎとは以前のような関係に戻り、暦とも良好な関係を築いている。ちなみにメメは20歳になる頃には悪魔の手の妖力が切れて、元通りの腕に戻ると見ていたが、ある事件から高校三年生の春に元に戻った。
千石 撫子(せんごく なでこ)
声 - 花澤香菜
「なでこスネイク」「なでこメドゥーサ」「ひたぎエンド」のメインキャラクター。に巻かれ、噛みつかれた女子中学生。月火の小学生時代の友達。暦が卒業した中学に在籍。暦を「暦お兄ちゃん」と呼ぶ。
作中では度々可愛らしいと言われているが本人は自覚がない(寧ろそう言われることを嫌う)。人の視線に敏感で、人を見ること・見られること、人に触れられる・人の体温を感じることにも強い抵抗感を感じる反面、スカートをつままれても動じない。無口だが笑い上戸であり、暦がツッコミに説明をつけなければならない程のマニアックなネタをふってくる。運動神経は本人曰く「普通に鈍い」らしいが、見知らぬ人に関わりそうになったりした場合には駿河にも匹敵する速度で逃走する。「しんどい」ことや「頑張る」を嫌い、事ある毎に「自分が怒られれば良いだけだから」と言って済ませる。
内気で臆病な性格だが、それは他人に対して完全な無関心であるが故の行動であり、誰も疑わないが信用もしない。基本的に幼くて頭が足らず、我侭。神になった後は精神的により幼くなっている。可愛らしさを押し付けられる事をストレスに感じており、感情が爆発すると口調も態度も攻撃的になる。「かれんビー」では暦に好意を寄せるあまり、様々な策略を立てて外堀を埋め、彼との距離を縮めようと試みる。その様を見た駿河からは「ラスボス」と呼ばれる。暦の恋人であるひたぎとは、お互い面識すら無かったが、2人が付き合っているということは町で偶然見かけて知っていた。
暦が小学生時代に月火に連れられて阿良々木家に遊びに来ていたが、暦が中学生になってからは疎遠になっていった。だが、ある日、言い寄って来た男子生徒を拒否したことで「蛇切縄(じゃぎりなわ)」という呪詛に見舞われるも、暦と再会することで事なきを得る。その後、暦とひたぎの関係を知ったことで精神に異常をきたし、北白蛇神社の神にひたぎを亡き者にするよう願った。その後、扇からの情報を元に北白蛇神社の神の神体の札を捜索し[18]、それを飲み込んで神へと変貌した。そして自分を止めようとする暦と忍を殺しかけるが、ひたぎとの交渉でそれは卒業式の日まで先延ばしにされることになった。
神になった後は、神社に住み、説得及び退治の為に神社にやってきた暦を返り討ちにしながら過ごしていたが、ひたぎの依頼を受けた貝木泥舟に説得され元の人間に戻った。体内のご神体は貝木によって取り出され、暦に返された。
羽川 翼(はねかわ つばさ)
声 - 堀江由衣
「つばさキャット」「こよみヴァンプ」「つばさファミリー」「つばさタイガー」のメインキャラクター。に魅せられ、に睨まれた女子高生。暦に次いで登場機会の多い人物。暦やひたぎと同じクラス。当初は眼鏡三つ編み姿だったが、「かれんビー」以降に髪を切って[19]コンタクトレンズにしたが、最近は再び髪を伸ばし始めている。「つばさタイガー」終盤で髪が白黒の虎柄になったため、毎朝黒く染めている。校外でも常に制服姿である為に、豊満な肉体の持ち主であるが気づかれにくい。ひたぎや駿河と同じ中学の卒業生。小学生の頃から委員長で、当時のあだ名は「バサ」。誰も呼ばないが、忍が「バサ姉」と読んだのが唯一[20]
「こよみヴァンプ」にて春休みに暦と出会い、唯一の友達となる。この事件の出来事で暦からは「命の恩人」として感謝されている。「つばさファミリー」で語られるゴールデンウィークの事件以来、度々怪異によって暴走する様になる。
性格は真面目で、品行方正な良識人。ルールや規則に厳しいが決して杓子定規でなく、苦境にある人の立場を慮ることができ、自己犠牲(本人的には「自己満足」)も厭わない。かなりの博識で、暦に「お前は何でも知ってるな」と感心されることもしばしばだが、「何でもは知らないわよ。知ってることだけ」と返答することが作中の通例となっている[21]。成績は常に学年首席で実技科目も満点、落としたのは穴埋め問題1問のみという偉業を持つ優等生。ゴールデンウィークにおける怪異による暴走の際は、その博識さでメメの打ち出す怪異対策をことごとく跳ね返した。子供好きで、真宵や火憐、月火を気に入っている。
実父は不詳。未婚だった実母は翼の出産直後に結婚するも1年後に自殺。実母の夫は程なく現在の義母と再婚するも過労死。「羽川」の姓は義母の現在の夫のもの。事実上の天涯孤独で、現在の両親との関係は冷え切っており(その冷え切り方は私生活を説明するだけで複数の友人をなくし、暦でさえそれを目の当たりにして動揺する程だった)、高校卒業後は外国に旅立ち、紛争地帯のNGOで活動している(卒業前にも下見として1ヶ月間ほど休学し、世界一周をしていた[22])。
忍野 忍(おしの しのぶ) / キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード
声 - 平野綾(佰物語) / 坂本真綾(偽物語)
「こよみヴァンプ」「まよいキョンシー」「しのぶタイム」のメインキャラクター。元人間の吸血鬼。暦を生涯で2人目の「吸血鬼の眷属」へと変えた張本人。白い肌と金髪金眼で、時代がかった口調で話す。完全体では身長180cm以上の長身で巨乳(外見年齢は27歳)だったが、吸血鬼としての力を暦に吸い尽くされたことで力の大部分と真名を失い「人間もどきの吸血鬼」となり、外見も8歳程度の幼女となる。力を失った以降は廃墟ビルでメメと同居する。後にゴールデンウィークでの活躍からメメから名前(吸血鬼だった頃の名の「ハートアンダーブレード」=「刃の下に心あり」=「忍」という発想から)とゴーグル付きのヘルメットを貰う(これは不満だったため、「かれんビー」以降は外している)。実年齢を500歳と自称していたが正確には8月20日時点で598年と11ヶ月。申告してからは約600歳とされるようになった。
霊的なエネルギーのバランスを乱し、他の怪異を引き寄せてしまう程に強大な力を持っていたが、力を失った後は吸血鬼の残りカスともいうべき存在となり、暦から定期的に吸血しないと消滅してしまう。吸血鬼だった頃の能力(エナジードレインとブレード)は健在であり、暦の血を吸うことで力を取り戻すこともでき、外見も吸血鬼であった頃に近づく。メメが去った後は暦の影に封じられており、影に自在に出入りできる。このことから暦の覚えた感情や感覚を一方的に共有させられているが、常時エナジードレイン状態のため、吸血の回数は影に潜む前より減っている。影の中にいる限りは吸血鬼としてのスキルをある程度使用可能。吸血鬼なので鏡に映らず、生活のリズムは夜型で、夜間はやや力が増す。
高慢横柄で饒舌だが、「人間もどきの吸血鬼」になってから「かれんビー」で暦と和解するまでは無口になっており、周囲をいつも恨めしく睨んでいた。『偽物語』以降は頭の悪い発言や「危ない」言動が増えている。メメから怪異の知識や現代の文化を教えられるが、後者には偏りが見られる[23]ミスタードーナツのドーナツが好きで、目当てのドーナツを取られると拗ねることもある。
吸血鬼ハンターたちの襲撃から逃れ、死にかけていたところに暦が通りかかり、彼に助けを求めた。吸血は死を意味すると知っていながら命を差し出した暦を殺すことなく自身の眷属へと変え、人間に戻ることを望む暦を元に戻そうとし、その方法が自分の死であることを隠し暦のために死ぬことを決める。しかし、暦が彼女に死んでほしくないと願った為、メメの発案によって現在の状態になった。そのことから暦に対して複雑な感情を抱いているが、一方で異性としても意識しているようで、彼の発言に一喜一憂する描写が見られる。
彼女の「怪異殺し」という異名は、彼女の1人目の眷属だった「初代怪異殺し」が自らの血肉で作り上げ、彼女が受け継いだ怪異のみを斬る大太刀「心渡(こころわたり)」の字(あざな)であり、暦が使うこともある。
アニメ版『化物語』でも台詞は皆無だが、 佰物語では作者の西尾により「片言でしゃべるナレーター」というよくわからない役割を与えられている。
阿良々木 火憐(あららぎ かれん)
声 - 喜多村英梨
「かれんビー」のメインキャラクター。に刺された少女。中学3年生(「するがデビル」では私立栂の木高校へ進学している)で空手[24]二段の持ち主。暦の2人の妹の内の上の妹で、妹の月火と合わせて「栂の木二中のファイヤーシスターズ」という通り名を持つ。実戦担当で、自称「正義の味方」。身長170cm(後に175cm以上に伸びている)。自分より背の低い「瑞鳥(みずどり)くん」という年下の恋人がいる(詳細不明だが暦に似ているらしい)。
妹とは四六時中、側にいるほど仲が良い[25]。朝はいつも月火とともに暦を叩き起こしている。活発にして単純な性格でがさつな言動が見られるが、長身である事にコンプレックスを抱く等、繊細な一面も持つ。また正義の味方である事に拘り、それを否定される事を嫌う。
「かれんビー」の事件以降明らかに暦に対して過剰なまでにデレている。
また、神原のことは暦に土下座をして紹介してもらうよう頼むほど尊敬している。
かわいいと言うよりも恰好良いと評されるタイプ。
ジャージを日常的に着用しているが、兄からはその着こなしが恰好良いと評されている。髪型はポニーテールで通していたが、「つきひフェニックス」で暦の発言を機にあっさりと自分の手で散切りにし、現在は前髪直線のボブカット
アニメ版では各編最後に月火と一緒に暦を起こすシーンが映像化されているほか、彼女と共に次回予告のナビゲーター役を務めているが、名目的に過ぎず内容は「予告編クイズ」をはじめるなど、実質的に雑談。
阿良々木 月火(あららぎ つきひ)
声 - 井口裕香
「つきひフェニックス」のメインキャラクター。ホトトギスの少女。中学2年生。暦の2人の妹の内の下の妹で、姉の火憐と合わせて「栂の木二中のファイヤーシスターズ」という通り名[26]を持つ。参謀担当で、自称「正義そのもの」。身長156cm。自分より長身の「蝋燭沢(ろうそくざわ)くん」という年上の恋人がいる(詳細不明だが「瑞鳥くん」同様、暦に似ているらしい)。
大人しそうな外見をしているが、実際は兄や姉以上の正義感や激情的な面を持ち、その凶暴さは街中でも有名[27]だが、瞬時に感情を抑えられる冷静さもある。また交友関係が広く[28]、撫子とも交流があった。
家では和服を日常的に着ており中学では「着物が着られるから」という理由で茶道部に入っているが、姉と違って普通にスカートやワンピースなどのいわゆる「女の子らしい」服も着る。また、髪が伸びるのが早いためにころころと髪形を変えている。
本人曰く口癖は「プラチナむかつく」。プチむかつくの派生なので、それほどむかついてはいないらしい。
実は人間ではなく、しでの鳥(後述)という怪異が人間に擬態したものである(本人は全くの無自覚)。

[編集] 怪異の専門家

忍野 メメ(おしの メメ)
声 - 櫻井孝宏
怪異の専門家。『化物語』『傷物語』および「つばさファミリー」に登場。
怪異を調べて日本全国を放浪する謎の30代男性。自称・妖怪変化のオーソリティーで、塾の廃墟ビルに無断居住し、暦達に怪異への対処法をアドバイスする。サイケデリックなアロハシャツ一枚にぼさぼさの金髪という格好をし、一見うさん臭いが、自称通りの実力者であり、その守備範囲は作中に登場する専門家の中でも最も手広い。文明と言うものを嫌い、機械音痴で携帯電話の使い方を知らない程。
信条は「自分は助けない、相手が自分で勝手に助かるだけ」であり、「助ける」という表現を嫌い「力を『貸す』」という言い方をする。同様に別れの言葉も嫌う。軽薄かつ皮肉屋で、軽口が絶えない上にどこか見透かした風である。口癖は、話し相手が攻撃的な意見を出した時に言う「元気がいいなぁ、何かいいことでもあったのかい?」。泥舟曰く、子供相手に格好付けたがる所があり、暦からもロリコン疑惑を抱かれている。
「つばさキャット」で暦達の街を去り、「かれんビー」以降は登場しないが、町に滞在していた時期は忍に対して怪異についてのあれこれを一方的に語り聞かせていたらしく、『偽物語』以降忍はこの時メメから聞かされた話を暦に伝え聞かせている。
神道系の大学の出身。伊豆湖の後輩で、泥舟や余弦とは同級生にして同じサークルに属していた[29]。アロハシャツはその当時から着ていたらしい。余弦曰く、サークル始まって以来の天才と言われ、「周りに女子とかはべらして、誰よりちゃらちゃらしとった」との事。泥舟や伊豆湖からは「適当な奴」と評されているが、実力は認められている。「まよいキョンシー」以降に登場する忍野扇は彼の親族を名乗っているが、泥舟によると天涯孤独らしい。
貝木 泥舟(かいき でいしゅう)
声 - 三木眞一郎
「偽物の怪異」を専門とする詐欺師。「ひたぎエンド」のメインキャラクター。「かれんビー」「つきひフェニックス」「するがデビル」に登場。
漆黒のスーツとネクタイに身を包んだ、抑揚のない口調で話す壮年の男。会う人間にことごとく「不吉」と評される。メメほどではないものの怪異の専門家としての高い能力を持っているが、怪異の存在を信じていない。事実は半分しか告げないことをポリシーとしている。口癖は話し相手や自分への反省として言う「今回の件から○○(教訓を得るべき者を指す)が得るべき教訓は」。まとまった金が手に入ると金遣いが荒くなるタイプ。ただしかさばる物は持たない。
撫子達中学生の間で「おまじない」を流行らせた張本人。火憐に悪と罵倒された際それを否定もせず誇りもせず、当然のこととして受け入れていた。自分の正義や目的を掲げる一般的な悪役とは異なり、金を稼ぐための手段の中で楽なものが詐欺だっただけの「ただの悪党」でしかなく、必要とあらば年下であるひたぎ達にあっさりと折れる等、前述のようにプライドや理念ではなく徹底して実利を取るタイプ。非常に負けず嫌いで、偽悪的に振舞ったり、逆境に燃える一面もある。
戦場ヶ原一家を詐欺にかけた最初の一人であり、夫妻の離婚を促した張本人。故にひたぎにとっては恨み骨髄の相手[30]
メメ、余弦とは大学の同級生で同じサークル(オカルト研究会)に属していた。性格的な問題からか、メメや伊豆湖の事は苦手としていたらしい。また中高では陸上部だったらしく、全力疾走の駿河に余裕で追いつける走力をもち、その走法を「貝木ストライド」とよんでいる。
遠江や伊豆湖とは旧知で、「するがデビル」で大学時代遠江に憧れの感情を抱いていた事を語っており、駿河の事も好意的に見ている。
「ひたぎエンド」では、ひたぎの依頼で暦とひたぎ、忍を撫子から救うために伊豆湖の忠告を無視し、単身、撫子に挑んだ。
影縫 余弦(かげぬい よづる)
声 - 白石涼子
京都弁を喋る女性の陰陽師。「つきひフェニックス」に登場。
年齢は20代後半くらいで、髪型はショートカット。「やり過ぎるという事がないから」という理由で、不死身の怪異を専門としている。地面の上を歩こうとせず、暦と初対面の時はポストの上にいた。面倒な術式よりも格闘術の方を好む自称「日本初の武闘派陰陽師」であり、常人離れした身体能力と怪力を持つ事から暦達から「暴力陰陽師」と称されている。限界まで力を高めた暦が何もできないまま削り殺されかける程の実力者。
メメや泥舟と大学の同級生で同じサークル(オカルト研究会)に属していた。伊豆湖とはそりが合わなかったようで、「つばさタイガー」「しのぶタイム」にて彼女から酷評されていた。
斧乃木 余接(おののき よつぎ)
声 - 早見沙織
余弦につき従う憑藻神の童女。「つきひフェニックス」「まよいキョンシー」「しのぶタイム」「ひたぎエンド」に登場。
オレンジ色のドロストブラウスとティアードスカートという出で立ち。一人称は「僕」で、登場初期は「僕はキメ顔でそう言った」という台詞を語尾に付ける特徴的な話し方(語尾とは裏腹に基本的には無表情)をしていたが、「まよいキョンシー」以降は言うのを止めている[31]。「ひたぎエンド」では、喋るたびに横ピースをするようになる。
人間ではなく忍曰く「余弦の式神的存在」で、余弦のことを「お姉ちゃん」と呼ぶ。外見こそ子供だが、自分の倍もある余弦を肩に乗せて軽々と運べる埒外の存在。名字の「斧乃木」の「木」の部分は、「貝木」の「木」から取られている。人差し指をハンマーの如く巨大化させたり、驚異的な跳躍を行うなどの自身の体を変化させる「例外のほうが多い規則(アンリミテッド・ルールブック)」という技を使う。
臥煙 伊豆湖(がえん いずこ)
怪異の専門家。メメ、泥舟、余弦の大学時代の先輩で、駿河の母・遠江の妹。「つばさタイガー」「しのぶタイム」に登場。
年齢は30歳を超えているはずだが、10代にも見える女性。小さな身体にXLサイズという服装は着崩しているものの、芸術品のように様になっている。自分の行動を逐一説明するような違和感のあるしゃべり方をする。基本的に自分の都合優先で後輩達からは苦手にされていた[32]。翼を優に超える知識や洞察力を持ち、「私は何でも知っている」と言う。姪・駿河とは家庭の事情から疎遠であり、「しのぶタイム」で暦と取りつけた約束により、彼の仲介で後に、本名こそ名乗らなかったものの駿河と対面したらしい。機械音痴であったメメとは違い、計5台の携帯電話やスマートフォンを所持している。泥舟曰く、泥舟や余弦、余接も含め伊豆湖の関係者で彼女の下っ端でない人間は居ないとの事だが、メメは唯一の例外らしい。
ドラマツルギー
キスショットの右脚を奪った吸血鬼ハンター。「こよみヴァンプ」に登場。
53人の同胞を持つ同属殺しの吸血鬼。筋骨隆々の規格外の巨体をしており、伸びきった髪をカチューシャでまとめている。キスショット曰くエピソード、ギロチンカッターと比べて「物分かりのよい」人物。吸血鬼の変身能力で自身の両腕を変えて、2本のフランベルジェの大剣を武器として扱う。吸血鬼の中では回復力が弱い部類らしい。暦を自分より強力な吸血鬼ハンターになれると評価して勧誘しようとしたり、自分と同じ元人間の吸血鬼として、どこか暦を案ずるような雰囲気もある。
エピソード
キスショットの左脚を奪った吸血鬼ハンター。「こよみヴァンプ」「つばさタイガー」に登場。「しのぶタイム」にも名前だけ登場。
人間と吸血鬼のハーフ。ハーフゆえに吸血鬼の弱点はないが能力も半分である。線の細い体と三白眼と白ランの姿で、吸血鬼を毛嫌いしてハンターをしているが、吸血鬼を嫌う人間も嫌っている。「超ウケる」「マジ」といった現代語を話す。見た目に大きく反して年齢は本人曰く6歳で、これは彼の吸血鬼側の親の特性に由来するとのこと。体を霧に変えるタイプの変身能力に特化し、吸血鬼としての弱点を持たないという利点から巨大な銀の十字架を武器として扱う。
その後も仕事を続けており、「しのぶタイム」の後日談では伊豆湖からの仕事で、暦と共闘したことが語られた。
ギロチンカッター
キスショットの両腕を奪った吸血鬼ハンター。「こよみヴァンプ」に登場。
怪異の存在を否定している宗教の大司教。神父の様な身なりをしており、常に丁寧語で話すが、自身を神と同一視しているため慇懃無礼。特定の武器を持たないが、吸血鬼ハンターの3人の中で最強とされる。暦に敗北した後、メメとの契約に応じて手を引いたが、それが果たされなかった為[33]に業を煮やし、単身でキスショットに挑み戦死する。
初代怪異殺し
吸血鬼・キスショットの一人目の眷属。本名はあるのだが忍が覚えていなかったため、暦が便宜上そう呼んだ。「しのぶタイム」にて、忍の回想に登場。
代々妖怪退治を生業とする一族の末裔で、多くの家臣(いずれも怪異の専門家)を引き連れ、神を演じていた当初のキスショットの前に現れた。忍からは「今で言うエリートであるが故に、専門家としての能力は高いが想定外のことに弱く、一度凹むと中々立ち直れない」と評されている。
怪異を殺す妖刀「心渡」のオリジナルと、心渡で斬った怪異を再生する小太刀「夢渡(ゆめわたり)」という、神刀の域に達する二本の刀を所有していた。「くらやみ」に追われ、逃げた先で孤独感に苛まれたキスショットにより吸血鬼として蘇った[34]が、「くらやみ」の出現をキスショットの仕業として、彼女を憎悪して数年後に太陽の下に飛び出て自殺した。この事によりキスショットは死に場所を求めるようになる。
あくまで忍(キスショット)の語りで断片的に語られているのみの人物なので、実際どのような性格だったのか、また互いにどのように想っていたのかは不明な点も多い。

[編集] 主要人物の肉親

阿良々木の両親
暦、火憐、月火の父母。共に警察官。「つばさタイガー」にて登場。
火憐、月火が言うに熱血な正義感の持ち主。容姿に対する描写はないが翼曰く「暦に似ている」とのこと。
母親のほうはどこか達観したような性格をしており、翼曰くそれが暦が苦手とする要因らしい。また、火憐が中学入学時に髪をピンクに染めた際、怒り狂ってぶん殴り強引に墨汁で染め直したというエピソードがあるが、基本的に温厚である(子供に手を上げたのもこれが最初)。
戦場ヶ原の父
声 - 立木文彦
ひたぎの父親。外資系企業に勤務している。本名不明。「つばさキャット」「つばさタイガー」にて登場。
寡黙で口下手だが、ナイスミドルという言葉がふさわしい、やけにかっこいい外見と俳優のように良い声を持つ。ひたぎが問題を抱えていた際に自分が何もしてやれなかったことを自覚し、悔やんでいるが、それでも彼なりにひたぎの事を見守っている。
「ひたぎエンド」の時点で阿良々木家とは家族ぐるみの付き合いをしており、両家で新年会をした。
神原 遠江(かんばる とおえ)
駿河の母親で伊豆湖の姉。旧姓・臥煙。故人であり、「するがデビル」にて、やけにリアルな形で駿河の夢に繰り返し現れた。
立場や肩書きにこだわらず相手を一個人とみなす接し方をする。世間一般の母親というイメージとかけ離れていて、駿河曰く「異様」な存在。親が子に言うようなことではない格言めいた言葉を語っており、駿河さえも自然と畏敬の念をもって接さざるを得ないような人物であった。しかし親としての愛情はあった模様。また泥舟の家庭教師であったらしく、彼の要領の良さを矯正しようとした。駿河に「悪魔の手」を残したり、泥舟に「悪魔の頭」を託したりと怪異に深い関わりがあった模様。
神原の祖母
駿河の祖母。「かれんビー」「するがデビル」にて登場。
息子夫婦との確執から、夫(駿河の祖父)と共に駿河の問題には深入りせず見守っている。料理はかなりの腕前。
八九寺の父
真宵の父。「まよいキョンシー」にて登場。
彼女を母と会わせないようにしていた。しかし、娘に対する愛情は深いようで、家出をした真宵を目撃していないか暦と忍に尋ねた。
千石の両親
撫子の父母。「ひたぎエンド」にて登場。
泥舟が撫子個人について調べる過程で、同級生の父親を名乗り近づいた。曰く、二人とも一般的で善良な市民。周囲の人間同様、撫子を『お人形』のように可愛がっていた。
行方不明となっていた娘の身を案じてはいたが、その実、娘の事をほとんど表面的にしか理解していなかった。

[編集] その他の人物

忍野 扇(おしの おうぎ)
女性
メメの姪を名乗る人物。初冬に直江津高校の一年に転校してきた女子生徒。「まよいキョンシー」「なでこメドゥーサ」の冒頭および「しのぶタイム」の終盤にて登場。
駿河曰く「逸脱して可愛らしい」容姿。暦の事を「先輩」と呼びながらも、その態度は慇懃無礼。屁理屈をあわせた雑学を披露する。初対面であるはずの撫子の名を口走り、「まだ知り合ってなかった」と自戒するなど、違う時系列とつながっていることが暗示されている。また、撫子に神体を取り込むよう促したり、中学生に泥舟を襲うよう唆したりするなど、物語中幾度となく暗躍している節がある。暦・忍からは人間ではない「何か」である、と見られている。
また、貝木はその存在を知らず、彼が知っている限りでは忍野に家族や親戚と呼べるものはいないとのこと(もちろん、これも彼の嘘である可能性も否定できない)。
男性
メメの甥。前年の暮れごろに転校してきた男子生徒。「するがデビル」にて登場。
メメを思わせる会話術を持つ。本人や暦の発言から、女性の扇と何らかの関係があることが示唆されている。
日傘(ひがさ)
駿河のバスケ部同期で、副キャプテン。駿河引退後はキャプテン(本人いわく代理)をしていた。「するがデビル」にて登場。
駿河のことを「るがー」と呼ぶ。本人曰く、席替え・クラス替えでブルーになるほどの人見知りらしいのだが、駿河には否定されている。中学時代の通り名は「サンシャイン・アンブレラ」。
沼地 蠟花(ぬまち ろうか)
駿河の中学時代のライバルだったバスケ選手。「するがデビル」にて登場し、「しのぶタイム」や「ひたぎエンド」にも名前だけ登場している。
ジャージ姿に松葉杖、田舎町には珍しいぼさぼさの茶髪という目立つ格好で喋るペースが妙に遅い。「悪魔様」を名乗り、相談屋を営んでいる。泥舟とは仕事柄何度か顔を合わせたことがある。
中学時代、「毒の沼地」「跳ばずの沼地」という通り名を持つプレイヤーで駿河と同じ地区で鎬を削りあっていたが、試合の最中に左足を壊し、選手生命を失った。現在は高校にも行かず、フリーターをしているものの足の怪我のためにアルバイトとして雇ってもらうことも出来ず、実質は無職。実は選手生命が絶たれ、転校した後自殺しており、幽霊となっている。

[編集] 怪異

吸血鬼(きゅうけつき)
作中では主にと呼ばれる。キスショット(忍)、ドラマツルギー、春休みの暦がこれにあたる。
怪異の王(キングオブアウトサイダー)と称される上級の怪異。高い再生力・不死性と身体能力を持ち、変身能力によって全身もしくは体の一部を武器や翼、などに変化させられる。また体液血液唾液)を患部に垂らす事で他者の回復を促す事もできる。弱点は日光ニンニク、銀の十字架、聖水。また呼吸器系・内臓器官を攻められること、そして毒にも弱い。文字通り吸血を行う怪異だが、それにはエナジードレイン(=食事)としてのものと眷族を作る目的のものがある。吸血をした人間をそのままにすると眷族となるため、通常は吸血後、肉体を残すことなく喰らう。
おもし蟹(おもしかに)
作中では主に蟹と呼ばれる。メメ曰く九州山間部の民間伝承で、重いし蟹、おもいし神、重石蟹とも呼ばれる。蟹であったりウサギであったり、美女の姿をとることもある(アニメ版では無数の「蟹」の漢字で構成されたワタリガニのような姿で表現されている)。行き遭った人の願いを聞き入れ「思い」とともに「重さ(=体重)」を引き受け、支える神。メメは「存在」を奪うとも称していた。
迷い牛(まよいうし)
作中では主に蝸牛と呼ばれる。目的地にたどり着くことができず永遠に迷い続ける怪異。「家に帰りたくない」と思う者の前に現れ、ついてくる者を永遠に迷わせ、帰路を阻害する。しかし、迷い牛から離れれば迷うことはなくなる。
レイニー・デヴィル
作中では主に猿と呼ばれる。雨降りの悪魔。泣き虫の悪魔。
メメ曰く、階級にさえ入らない低級の悪魔。古くからヨーロッパに伝わる雨合羽を着たサルの悪魔であり、親と喧嘩した子供が雨の日に家を飛び出し、サルの群れに食い殺されたことが起源とされる。契約を行使する際願った人間と同化するのが特徴で、人間のネガティブな感情や暗黒面を好んでエネルギー源とし、願った者の裏の願いを読んで暴力的な叶え方をする。願いは魂と引き換えで、叶える毎に成長し、三つ全て叶えると願った者は生命と肉体を奪われ、悪魔そのものとなる。
蛇切縄(じゃぎりなわ)
作中では主に蛇と呼ばれる。へびきり縄、蛇切(へびきり)、蛇縄(じゃなわ)、へびなわ、蛇(くちなわ)とも呼ばれる。
悪意によって遣わされる怪異であり、呪われたものは見えない蛇に足から徐々に巻きつかれ、顔に到達した時点で殺される。触ることができれば巻きついた蛇切縄を引き剥がすことはできるが、そのとき引き剥がした当人に蛇切縄が襲い掛かり、それをやり過ごしても今度は呪いをかけた本人を襲う(呪い返し)。
障り猫(さわりねこ)
作中では主に猫と呼ばれる。尾なし猫、白銀猫(しろがねこ)とも呼ばれる。
馬車(現代では車)に轢かれた尾のない白い猫を埋葬した善良な者に取りつき、性格を豹変させるという。人に化ける猫ではなく、人を猫にする怪異。恩を仇で返す怪異であり、招き猫の対極の存在である。特性は常時発動型エナジードレインであり、触れた者は精も根も吸い尽くされ、その度合いによっては死に至る。
ブラック羽川(ブラックはねかわ)
障り猫が翼のストレスと結びついて誕生した新種の怪異(命名はメメ)。翼のストレスの権化。現代でいうところの翼の裏人格(多重人格障害)であり、もう一人の翼。
通常の障り猫と異なり、主人とする翼のことを第一に考え、翼の願望成就を最優先に行動する。本来は低級怪異であるが、翼の知識により専門家をも寄せ付けない強力な怪異となった。しかし聡明な翼に対し頭は良い方ではなく(自他共に認めている)、1より多い数や3行以上の文を理解できない。またつまらない言葉遊び駄洒落を言ったりする。語尾に「にゃ」とつき、また「な」の発音が全て「にゃ」になる。
囲い火蜂(かこいひばち)
作中では主に蜂と呼ばれる。『東方乱図鑑』に記載され、曰く「触れないハチに刺され全身が火で包まれたよう」。室町時代に流行った原因不明の感染病が起源とされるが、泥舟が言うには感染病は作り話であり、囲い火蜂は存在しない怪異。実際は瞬間催眠によるプラシーボ効果であり、身動き困難になるほどの高熱を伴うが2・3日程度で治る風邪、とのこと。
しでの鳥(しでのとり)
作中では主にホトトギスと呼ばれる。不死鳥とも。
怪異としての特性は「不死」であり、その不死性は吸血鬼をも凌駕する。ホトトギスの生態と同じく人間の母体に「托卵憑依)」し、その子供として転生する。生まれたしでの鳥は人間に擬態し、親の子供として自然に、そして完璧に振舞う。怪異であることがバレないように、命に関わるほどでない傷はゆっくりと直すが、致命傷は一瞬で再生する。また新陳代謝が良く、爪や髪が常人よりも速いスピードで伸びる。不老ではなく寿命は人間と同じで、寿命を迎えたらまた托卵をして転生を繰り返す。この擬態は無意識かつ無自覚なため、本人も自らが怪異であることに気がつかない。
苛虎(かこ)
作中では主に虎と呼ばれる。巨大な体躯をした虎で、専門家を寄せ付けなかったブラック羽川を圧倒する強力な怪異。
嫉妬を燃料に「火」そのものと化して、嫉妬された者の家・住処を完全に燃やし尽くす。また、燃やそうとする物の前に一瞬で移動する能力も持つ。羽川翼が己の中の嫉妬の感情を切り離した結果生まれた怪異。翼は苛虎を『礼記』にある「苛政は虎よりも猛し」という故事をベースとした新種の怪異と推理したが、忍は「火車」という怪異を基盤とした完全なオリジナルの怪異ではない、と推測している。
憑藻神(つくもがみ)
百年経った器物が怪異となった存在。また、反魂の術によって人間の死体を怪異として蘇らせることで、憑藻神にする方法もある。
キョンシー
作中では主にゾンビと呼ばれる。厳密には、吸血鬼に眷属とされたものの血が定着せず暴走したことで生まれた怪異。メメ曰く失敗した眷族、劣化した吸血鬼。自我も意思もなく、与えられた本能に忠実に行動する。日光と米を弱点とする。
悪魔様(あくまさま)
人の悩を聞き入れ、それを「絶対」に解決するとされる相談屋。ただし行き過ぎた悩みは警察等の然るべき機関にまわす。その実、人の不幸話を蒐集する怪異。また、相談事と並行して悪魔(レイニー・デヴィル)のパーツの蒐集も行っている。悪魔のパーツを持つ者の近辺に現れ、根を張り、所有者が相談に訪れると、それを奪う。泥舟は「回収屋」と称していた。
その正体は沼地蠟花が死した後に怪異となった存在。だが蠟花自身には、怪異となったことはおろか自分が死んだ自覚さえもなく、作中で蠟花自身が自分の来歴を語ったが、それが真実かどうかは不明。
クチナワ
撫子はクチナワさんと呼んでいた。北白蛇神社で祀られている神であり、白い蛇の姿をしている。忍の来訪によって神社に溜まったエネルギーによって復活するも「まよいキョンシー」でそのエネルギーを使いきってしまった事で瀕死になり、撫子に蛇惨殺の償いとして自分の神体(死体)を探すよう要求してきた。普段は撫子の右腕にシュシュとして巻きついている。性格と口調はかなり凶暴かつ乱暴で「しゃしゃ」といった笑い方をし、何かにつけて「ああん?」とすごむ。あらゆる結界を無効化できる能力を持つ。撫子と知識を共有しており、暦に代わって作中における撫子の突飛な行動に対し、突っ込みを入れる。
その正体は、もとはひたぎに嫉妬し、神に祈った撫子の「神の声を聞いている」という妄想[35]であったが、封印されていた神体(このご神体は伊豆湖が暦に渡したものらしい)を撫子が取り込んだことで神として完全復活を果たす。この際神と化した撫子に対しクチナワは「俺の目も狂っていたし撫子ちゃんの頭も狂っていた」と評した。神となった撫子は髪の一本一本すべてが白蛇となり、髪から毒牙を形成して攻撃する。前述の通り毒に弱い吸血鬼の特性もあり物語中では暦と忍を圧倒し、何度も殺し続けた。また、そこかしこから無数の白い蛇を呼び出す能力も持つ。呼び出された蛇は現実の質量を持ち、大人一人が圧殺されかかる程の量を呼び出す事もできる。
しかし吸血鬼のように単純に身体能力が強化されるわけではないらしく、下手な殴り方をして拳が傷つくなどそこまで元の体からは変化していないようだ。
「くらやみ」
暦が便宜上こう称しただけで、実際には名前は無い。また、怪異でもない。
ブラックホールを思わせる「黒いなにか」であり、人であっても怪異であっても物であっても、呑み込まれたものを存在を完全に消し去る。伊豆湖曰く怪異の反存在であり、世界運命の修正力そのもの。怪異の道から外れた怪異、または自分を偽った怪異の存在を消し去り、その怪異を認識した人間をも全て消し去ってなかったことにする。物質として存在する物を消滅させるだけでなく、暦と忍のリンクすら切断した。
蛞蝓豆腐(なめくじどうふ)
作中で蛞蝓と呼ばれる。泥舟が神となった撫子に植えつけた、曰く偽者の低級の怪異。三竦みの理論で蛇神である撫子から札を引き剥がして人間に戻すのに利用した。植えつけられた本人に「人間に戻る気」が無いと効果を発揮せず、三日ほどで取れるらしい。

[編集] 舞台

舞台は21世紀初頭の日本(現代日本)。名前は明かされていないが田舎町とされている。茶髪の人間は殆どおらず、ファーストフードやコンビニの店舗数もさほど多くない。また、公衆電話も結構生き残っている。雪国のため、夏休みは日本の他の地域と比べると短く、その代り冬休みが長い。暦は「海を見たことがない」と言っているため、新潟県の直江津とは関係ないと思われる。

私立直江津高校
阿良々木暦、戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、神原駿河、忍野扇らが通う高校。校長は吉城先生。1学年の人数はおよそ200人。この地域では有数の進学校で、編入試験の難易度は非常に高いとされている。逆に運動部は弱いが、神原駿河の活躍で女子バスケ部は全国大会に出場したこともある。
公立清風中学校
戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、神原駿河の出身中学。ひたぎは中学時代陸上部の、駿河はバスケ部のエースでヴァルハラコンビと呼ばれていた。
公立七百一中学校
千石撫子が通う中学で、阿良々木暦の母校。この地方にしては珍しく女子の制服がワンピースになっている。当時の暦は成績が良かったため私立に通うという選択肢もあったが、女子の制服が可愛いから公立に進学したと語っている。
私立栂の木第二中学校
阿良々木火憐、月火が通う中学。阿良々木家からは遠いため、二人はバスを乗り継いで通っている。
私立栂の木高校
栂の木中学からエスカレーター式に進学できる高校。栂の木二中からは離れた場所にある。
学習塾跡の廃墟
かつては「叡考塾」(えいこうじゅく)という学習塾だったが、駅前に進出してきた大手の予備校の煽りを受けて経営難に陥り数年前に倒産した[36]。その後、四階建てのビルディングは廃墟となっており、住所不定の忍野メメが怪異譚の蒐集をしていた際に結界を張って根城にしていた。メメが去った後はひたぎが暦を拉致監禁したり、影縫余弦らが根城にしていたこともある。9月に火災が発生したことで完全に瓦礫の山になってしまう。駿河や翼は思い出深い場所と感想を述べている。
大型書店
私立直江津高校からそう遠くない位置にある、この町唯一と言っていい大型書店。学習参考書、呪術・オカルト、エロ本、BLまで網羅しているのはこの田舎町ではここくらい。
浪白公園
ブランコと砂場しかない[37]広めの公園。5月に彷徨っていた暦が八九寺と出会った場所。羽川家や家庭崩壊前の戦場ヶ原家のあった場所の近所にある。
北白蛇神社
蛇神を祀っていたとされる神社。山の中にあるが、何年も打ち捨てられ寂れており、鳥居がなければ神社であったと分らないほど。本殿は今にも崩れそうな状態になっている。3月にこの町に怪異の王がやってきたことで「よくないもの」の吹きだまりになっていた。6月にお札を張ったことでそれが封印され、妖怪大戦争を防ぐことができたとされている。撫子が蛇切縄の呪いにかかったのもこの場所の霊的エネルギーのため。忍はこのエネルギーを利用して8月に時間移動を行った。11月に完全に倒壊したが、その後再建されている。
ミスタードーナツ
国道沿いにあるドーナツ屋のチェーン店。この辺りにはこれ一軒しかなく、田舎なのでさほど大きな店舗ではない。ドーナツは忍の大好物のため、暦はちょくちょく利用している。
ほしのさと天文台
暦たちが住んでいる所とは別の県にある天文台。かつて戦場ヶ原家が3人でよく訪れていた。神原も年2回ほど行われる天体観測イベントに参加している。暦とひたぎは6月に父親の車でここを訪れた。

[編集] 作中での主な出来事

日時 出来事
3月25日 高校2年の終業式。暦、偶然翼のパンツを見たことがきっかけで彼女と友達になる。 こよみヴァンプ
3月26日未明 暦、キスショットを助け、図らずも吸血鬼になる。
3月28日 暦、吸血鬼退治の専門家に襲われるがメメに助けられる。
4月7日 キスショットに関する一連の事件が解決。
4月8日 高校3年の始業式。暦と翼が同じクラスになる。
4月29日 翼が猫の怪異に魅せられる。 つばさファミリー
5月7日 メメと元キスショットの助力によって、翼の事件は一応の解決に至る。
5月8日 暦、ひたぎの秘密を知る。 ひたぎクラブ
5月14日(日) 暦、真宵と出会う。その後、ひたぎに告白され恋人になる。 まよいマイマイ
5月23日[38] 暦、駿河にストーキングされるようになる。 するがモンキー
5月26日[39] 暦、ひたぎと勉強会。その後、怪異に襲撃される。
6月10日 暦・駿河、北白蛇神社にお札を貼りに行く。 なでこスネイク
6月11日(日) 暦、撫子と再会する。
6月13日 暦、ひたぎと初デート。 つばさキャット
6月14日 翼に憑いた猫の怪異が再出現。忍の助力で事件は解決する。メメ、町を去る。
6月[40] 暦、翼とカラオケに行く。翼が暦に断髪を強要する。 つばさソング[41]
7月29日(土) 暦、ひたぎに監禁される。その間に、火燐が蜂の怪異の毒に冒される。 かれんビー
8月14日(月) 暦、余弦と余接に出会う。 つきひフェニックス
不明[42] 暦、ひたぎとケーキバイキングに行く。 ひたぎブッフェ[41]
不明[43] 暦、駿河とバスケットボールで対決をする。 するがコート[41]
8月上旬 - 中旬 暦、撫子とプールに行く。 なでこプール[41]
8月20日(日) 夏休み最終日。暦、真宵を自室に拉致する。 まよいルーム[41]
暦、余接に再び出会う。 まよいキョンシー
8月21日(月) 暦、忍と共に11年前へ飛ぶ。
暦、忍と共に現代へ戻る。
暦、真宵と共に自宅前で『くらやみ』に襲われる。余接に救われ学習塾跡へと離脱。 しのぶタイム
暦、真宵、忍、余接と共に学習塾跡で『くらやみ』に襲われる。余接に救われ県外の山奥へと離脱。
翼、虎の怪異に睨まれる。羽川家、全焼。 つばさタイガー
8月22日 暦、12時間ほどの眠りから目を覚ます。下山開始。 しのぶタイム
8月23日 暦、下山。臥煙伊豆湖と出会う。
真宵、去る。
駿河の元に暦からメールが届く。ブラック羽川、忍と出会う。学習塾跡、全焼。 つばさタイガー
9月頭 撫子、暦とひたぎが仲睦まじく歩いているのを目撃する。 なでこメドゥーサ
9月上旬 - 中旬 撫子、北白蛇神社へ通い神頼みをする。
10月31日(火) 撫子、忍野扇と出会い趣味の悪いシュシュを貰う。
撫子、白い蛇と出会う。
11月2日 撫子、神になる。
12月23日 暦、扇に真宵成仏の顛末を語る。 しのぶタイム
1月1日 貝木、ひたぎから電話越しで仕事の依頼を受ける。場所は京都。 ひたぎエンド
貝木、ひたぎに会うために沖縄に移動。
1月2日 貝木、下調べのために千石家を訪問。
貝木、北白蛇神社で撫子と出会う。
1月3日 貝木、余接と再会する。
貝木、撫子の部屋へ不法侵入する。
1月4日 貝木、北白蛇神社の入口で翼と出会う。
1月 貝木、蝋花と学習塾跡にて出会う。
2月1日 貝木、撫子を騙す。
撫子、人間に戻る。
4月9日 駿河、「悪魔様」の噂を聞き、沼地蝋花と会う。 するがデビル
4月10日 駿河の左腕から猿の手が消える。
4月16日 駿河、オープンキャンパスの帰りに貝木泥舟と出会う。
4月17日 駿河、蝋花と再会する。
4月19日 駿河、暦と再会する。
4月21日(土) 駿河、蝋花と対決する。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 作品一覧

すべて講談社BOXより刊行。刊行順は作品中の時系列とは一致していない。

タイトル 発行年月日 ISBN 収録話 初出
1 化物語(上) 2006年11月1日 ISBN 978-4-06-283602-5 第一話 ひたぎクラブ メフィスト 2005年9月号
第二話 まよいマイマイ メフィスト 2006年1月号
第三話 するがモンキー メフィスト 2006年5月号
2 化物語(下) 2006年12月1日 ISBN 978-4-06-283607-4 第四話 なでこスネイク 書き下ろし
第五話 つばさキャット
3 傷物語 2008年5月7日 ISBN 978-4-06-283663-0 第零話 こよみヴァンプ パンドラ Vol.1 SIDE-A
4 偽物語(上) 2008年9月1日 ISBN 978-4-06-283679-1 第六話 かれんビー 書き下ろし
5 偽物語(下) 2009年6月10日 ISBN 978-4-06-283702-6 最終話 つきひフェニックス
6 猫物語(黒) 2010年7月28日 ISBN 978-4-06-283748-4 第禁話 つばさファミリー
7 猫物語(白) 2010年10月27日 ISBN 978-4-06-283758-3 第懇話 つばさタイガー
8 傾物語 2010年12月24日 ISBN 978-4-06-283767-5 第閑話 まよいキョンシー
9 花物語 2011年3月31日 ISBN 978-4-06-283771-2 第変話 するがデビル
10 囮物語 2011年6月28日 ISBN 978-4-06-283776-7 第乱話 なでこメドゥーサ
11 鬼物語 2011年9月28日 ISBN 978-4-06-283781-1 第忍話 しのぶタイム
12 恋物語 2011年12月20日 ISBN 978-4-06-283792-7 第恋話 ひたぎエンド
13 憑物語 2012年(予定) 第体話 よつぎドール
14 終物語 2012年(予定) 第完話 おうぎダーク
15 続終物語 2012年(予定) 第本話 こよみブック

[編集] ドラマCD

オリジナルドラマCD 佰物語(ヒャクモノガタリ)』は、2009年8月3日に発売されたドラマCD。阿良々木暦ら〈物語〉シリーズに登場するキャラクター10人が、掛け合い形式で学園にまつわる100本のショートエピソードを語る内容となっている。脚本は原作者の西尾維新が自ら書き下ろしたもの。パッケージイラストは渡辺明夫。講談社BOXとしての発売で、ドラマCDのほか、脚本がブックレットとして同梱されている。ISBN 978-4-06-215369-0

話数 タイトル 話数 タイトル 話数 タイトル 話数 タイトル 話数 タイトル
1 入学試験 21 登下校 41 図書室 61 バレンタインデー 81 体育館
2 合格発表 22 クラブ活動 42 夏休み 62 移動教室 82 気象警報
3 入学式 23 放課後 43 冬休み 63 黒板 83 掃除当番
4 制服 24 私服 44 春休み 64 将来の夢 84 五月病
5 クラス分け 25 友達 45 ゴールデンウィーク 65 ラブレター 85 球技大会
6 週休二日 26 携帯電話 46 避難訓練 66 修学旅行 86 恋愛
7 テスト 27 メール 47 通知表 67 宿題 87 職員室
8 文系・理系 28 アルバイト 48 マラソン大会 68 お弁当 88 朝礼
9 国語 29 テレビ 49 文房具 69 受験勉強 89 学級会
10 数学 30 ラジオ 50 髪型 70 推薦入試 90 ボランティア
11 社会 31 体操服 51 委員長 71 合唱会 91 持ち物検査
12 英語 32 プール 52 不良 72 肝試し 92 テスト勉強
13 理科 33 喧嘩 53 階段 73 休み時間 93 廊下
14 体育 34 体育祭 54 怪談 74 出席番号 94 旅行
15 保健体育 35 ニックネーム 55 青春 75 文化祭 95 告白
16 音楽 36 更衣室 56 屋上 76 林間学校 96 掲示板
17 書道 37 身体測定 57 授業 77 転校生 97 買い食い
18 美術 38 出欠 58 席替え 78 学問 98 ストーブ
19 家庭科 39 学級閉鎖 59 教科書 79 読書 99 体育倉庫
20 教師 40 保健室 60 ゲームセンター 80 衣替え 100 卒業式
  • CD上は全99トラックで、"1.入学試験と2.合格発表"、"44.春休みと45.ゴールデンウィーク"、"53.階段と54.怪談"は1つのトラックとなる。
  • また、第1トラックに"合唱「思い出のアルバム」"、最終トラックに"合唱「ありがとうさようなら」"が入る。

[編集] 脚注

  1. ^ 講談社BOXの表紙シールやガイドブックでは「〈物語〉シリーズ」とされているが、奥付の著者紹介欄や「このライトノベルがすごい!」、講談社BOXのCMなどでは「化物語シリーズ」という呼称も使用されている。
  2. ^オトナアニメ』vol.13 2009年
  3. ^ 『ザレゴトディクショナル』267, 300ページより
  4. ^ 『ANI-COM』2009 JUNE、【かーずSP】 西尾維新先生に訊く 「化物語」アニメ化記念インタビュー・前編 など
  5. ^ダ・ヴィンチ』2006年12月号
  6. ^ 化物語公式サイト
  7. ^ 実際は周囲に壁を作っていたために「怖い奴」と思われているらしく、周りからは影で「不動の寡黙」と呼ばれている。学校内だけでなく街中にも名前が知られている
  8. ^ マウンテンバイクは「するがモンキー」で大破し、ママチャリは「しのぶタイム」で消滅した
  9. ^ その後、卒業までの間に外見年齢で15才未満の登場ヒロイン、実妹を含む全員とキスしている
  10. ^ 毒舌を矯正した以降に出番が減少した為、暦からは「キャラが薄くなったので出番が減った」と言われた事も。
  11. ^ 神原の「ばる」と戦場ヶ原の「はら」、更に“神”々の“戦場”というヴァルハラの要素をかけたもの
  12. ^ 暦と駿河曰く「高校を卒業したら毒舌もR-18になった」
  13. ^ 暦と忍を中心に話が展開している為、彼女自身の登場は少ない
  14. ^ 本人曰く、抵抗しているのは「もっとやれ」というサインらしい。
  15. ^ しかし、この話を聞いた扇(女性)は「ちゃんといなくなったのなら」とあまり信じていない模様。
  16. ^ 「しのぶタイム」での本人の発言より
  17. ^ 12月頃に暦によって強制解散(壊滅)されたことが「するがデビル」の中で話されている
  18. ^ この間、「北白蛇神社の神であるクチナワに強要されクチナワのご神体探しに協力していた」と事実を捏造していた
  19. ^ 「つばさソング」でこのことが描かれており、おさげを切ったのは暦で、切った髪は大切に保管しているとのこと
  20. ^ 「バサ姉(ばさねえ)」という呼び名はアニメ版のキャラクターコメンタリーが初出で、作中の忍に対し、その件でメタフィクション的なツッコミが入っている。
  21. ^ 「まよいキョンシー」では幼少期から使っていた事が語られている
  22. ^ 本当の目的は、メメが外国に渡航したという噂を聞きつけ、彼を探しに行くためだった。
  23. ^ 藤子不二雄の真のファンを自称しており、映画・アニメにも詳しいが、『ドラえもん』の「どくさいスイッチ」を知らなかったりする。
  24. ^ 但し実戦を重んじる流派であるらしく、作中では空手のそれからかけ離れている技を使用していた
  25. ^ 小学生の頃は別行動が多かったらしい
  26. ^ 「するがデビル」で火憐が高校に進学してからは「ムーンファイヤー」として単独で活動している
  27. ^ 暦によると過去のファイヤーシスターズが絡む事件の大半は月火が事態を悪化させた事が原因らしい
  28. ^ 街一つに匹敵すると豪語しており、ひたぎからは「誰とでも友達になれる」と評されている
  29. ^ 泥舟に関しては「つばさファミリー」において、そのことを匂わせる発言をしている。また、「なでこスネイク」のオーディオコメンタリーでも、泥舟や伊豆湖、余弦についてそれとなく触れている。
  30. ^ しかし離婚を促したのもひたぎを慮ってのことであり、戦場ヶ原家から姿を消した後、ひたぎの母が傾倒していた悪徳宗教団体を詐欺で潰している
  31. ^ 言っていた事については「僕の中の黒歴史」と思い出したくもないらしい
  32. ^ 泥舟曰く「関係者は皆、彼女の下っ端にされる」との事
  33. ^ 元々、彼は暦がキスショットを殺すという条件の下、交渉に応じていた
  34. ^ 「くらやみ」の出現時に死亡しており、右手のみが残った状態だった
  35. ^ 「結界の無効化能力」は、撫子が阿良々木家の鍵を盗んで使っていただけだった。
  36. ^ 原因は大手塾に対抗しようと、各分野の有名な講師達を呼び寄せた結果、逆に彼らの給料を払いきれなくなったことだった。
  37. ^ アニメ版『化物語』ではジャングルジムシーソーを始め様々な遊具が設置されており、暦とひたぎが二人仲良く遊んでいる姿が描写された。
  38. ^ 次項目の日の3日前から開始と言う記述から逆算
  39. ^ 告白から約2週間後の5月末の金曜日という記述から
  40. ^ つばさキャット以降かれんビー以前。かれんビーの164頁に「『いめちぇん』から一ヵ月以上たつ」とある。
  41. ^ a b c d e 「化物語アニメコンプリートガイドブック」収録。
  42. ^ 忍が暦の影の中にいるため、『つばさキャット』以降であるが、詳しい時系列は不明
  43. ^ 駿河の左手がまだ怪異のままであることから、『するがデビル』以前であるが、詳しい時系列は不明

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語