茂山郡

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茂山郡
位置
DPRK2006 Hambuk-Musan.PNG
各種表記
ハングル 무산군
漢字 茂山郡
発音 ムサン=グン
ローマ字転写 Musan kun
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茂山郡(ムサンぐん)は、朝鮮民主主義人民共和国咸鏡北道の北部に位置する郡。

北東アジア最大規模の埋蔵量を持つという鉄鉱山・茂山鉱山がある。

地理[編集]

豆満江上流域の山間部、茂山高原に位置する。西北方向に流れる豆満江の対岸は中国である。北東に会寧市、東に富寧郡、東南に清津市、南に鏡城郡、西南に延社郡と接する。

歴史[編集]

現在の茂山郡の範囲は、1952年の北朝鮮の行政区画改変によって形成されたもので、それまでは西の白頭山摩天嶺山脈までを含む広大な郡であった。現在の茂山郡・延社郡会寧市西部(咸鏡北道)、大紅湍郡白岩郡三池淵郡東部(以上両江道)の範囲に相当する。

この地を含む豆満江流域は、古代・中世には高句麗渤海国女真族などの領域で、朝鮮王朝初期に抗争を経てその領域に入った。茂山の名は、1438年(世宗20年)に北方経営のために築かれた茂山鎮に由来する。朝鮮王朝時代は咸鏡道茂山府が置かれた。

植民地期には咸鏡北道茂山郡とされ、朝鮮最大の面積を持つ郡であった。豆満江の上流一帯の高原地帯は人口希薄であったが林業が盛んであり、鉄鉱山の開発に伴って鉄道路線も引かれるようになった。

1977年から1985年にかけて清津直轄市に編入されたこともある。

年表[編集]

  • 1438年 - 現在の古茂山に茂山堡を設置し、万戸鎮を置いた。
  • 1509年 - 現在の廃茂山に鎮を移転し、僉使鎮に昇格。
  • 1674年 - 鎮を三峯坪に移す(現在の茂山邑)。
  • 1684年 - 茂山都護府に昇格する。
  • 1895年 - 茂山郡に改編される。
  • 1940年 - 茂山面が茂山邑に昇格。
  • 1952年12月 - 茂山郡を再編成する(1邑18里)。
  • 1977年11月 - 清津市が清津直轄市に昇格するに伴い、これに編入される。
  • 1985年7月 - 清津直轄市の廃止により、咸鏡北道に編入される。

産業[編集]

茂山鉱山は、鉄鉱石埋蔵量30億t、可採埋蔵量13億tとされ、北東アジア最大規模の埋蔵量を持つという鉄鉱山である。日本の植民地支配下の1930年代半ばに三菱鉱業によって開発が行われ、採掘された鉄鉱石は清津城津の製鉄所に供給されていた。北朝鮮成立後はこれらの施設を継承した金策製鉄所(清津市)・城津製鉄所で精錬が行われていたが、1990年代半ば以降の経済的破綻により、製鉄所が機能しなくなったり採掘が中断したりした。2005年以降、中国資本の投資が行われている[1][2]

下部行政区画[編集]

現在は1邑6労働者区15里で構成されている。

沿革[編集]

1945年8月15日時点で茂山郡は以下の1邑9面から構成されていた。

  • 茂山邑 - 무산읍【茂山邑】 (ムサン=ウプ)
  • 東面 - 동면【東面】 (トン=ミョン)
  • 漁下面 - 어하면【漁下面】 (オハ=ミョン)
  • 延上面 - 연상면【延上面】 (ヨンサン=ミョン)
  • 延社面 - 연사면【延社面】 (ヨンサ=ミョン)
  • 三社面 - 삼사면【三社面】 (サムサ=ミョン)
  • 三長面 - 삼장면【三長面】 (サムジャン=ミョン)
  • 西下面 - 서하면【西下面】 (ソハ=ミョン)
  • 永北面 - 영북면【永北面】 (ヨンブク=ミョン)
  • 豊渓面 - 풍계면【豐溪面】 (プンゲ=ミョン)

1952年12月の行政区画改編により、延社面と三長面の一部を延社郡、三社面を三社郡(のちの白岩郡)、茂山面の一部を遊仙郡(유선군、のち会寧郡に編入)に分割。茂山郡東面・漁下面・延上面の全域、茂山面の大部分、三長面の一部、富寧郡西上面の一部を合併して茂山郡を再編成した。1977年から1985年にかけて清津直轄市に編入されたこともある。

  • 1953年12月 - 延水(ヨンス)里を延社郡に編入。
  • 1954年10月 - 遊仙郡の芝草(チチョ)里と西湖(ソホ)里を編入。三長里を延社郡に移管。
  • 1961年3月 - 彰烈(チャンリョル)里と馬養(マヤン)里が労働者地区に昇格。
  • 1979年10月 - 茂山邑の一部で南山(ナムサン)労働者区と三峰(サンボン)労働者地区を構成。降仙(カンソン)里を労働者地区に昇格。
  • 1988年7月 - 降仙労働者地区の一部を朱草(チュチョ)労働者区として分離。
  • 1989年7月 - 馬養労働者地区の一部を清津市富潤区域に移管。

旧茂山郡の郡域変遷表[編集]

1896年 1897年 - 1913年 1914年 - 1929年 1930年 - 1945年 1946年 - 1951年 1952年 - 1969年 1970年 - 1999年 2000年 - 現在


豊渓面 豊渓面 豊渓面 豊渓面 1947年
富寧郡に編入
遊仙郡に編入 遊仙郡 1974年
会寧郡に編入
1991年
会寧市
会寧市
永北面 永北面 永北面 永北面 1954年
茂山郡
1977年
清津直轄市に編入
1985年
咸鏡北道茂山郡
茂山郡
邑面 邑面 邑面
改称?
茂山面
1940年
茂山邑
(茂山面) 茂山郡
東面 東面 東面 東面 (東面)
西下面 西下面 西下面 西下面 (西下面)
延上面 延上面 延上面 延上面 (延上面)
漁下面 漁下面 漁下面 漁下面 (漁下面)
三長面 三長面 三長面 三長面 (三長面) 延社郡 1961年
三池淵郡
1978年
大紅湍郡
大紅湍郡
三池淵郡 三池淵郡
延社面 延社面 延社面 延社面 (延社面) 延社郡 延社郡 延社郡
三社面 三社面 三社面 三社面 (三社面) 三社郡
1954年
白岩郡
白岩郡 白岩郡

外部リンク[編集]

[編集]

  1. ^ (日本語) 「北、茂山鉄鉱50年開発権中国3企業が取得」中央日報 2005年11月3日付
  2. ^ (日本語) 「茂山鉱山が中国の手に…?合作破棄で配給不可能に」デイリーNK 2007年11月23日付