若者と死

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

若者と死』(わかものとし、原題:Le Jeune Homme et La Mort)は、1946年に初演されたバレエである。

概要[編集]

ローラン・プティが、ジャン・コクトーの台本により、バッハの『パッサカリアとフーガ[1]に振付けた1幕のバレエ作品。若者が無情な女に翻弄され、死へと誘われる筋書きである。

舞台装置はジョルジュ・ヴァケヴィッチ(en:Georges Wakhévitch1907年 - 1984年)、衣装はカリンスカ(en:Barbara Karinska1886年 - 1983年)が手がけた。

プティは当初、「若い女」に後に彼の妻となるジジ・ジャンメール英語版を起用する意向だったが、実際には「若者」にジャン・バビレ、「若い女」にはナタリー・フィリパール(Nathalie Philippart)が配役され、1946年6月25日にバレエ・デ・シャンゼリゼ(Ballets des Champs-Elysées)が初演した。

1951年には、アメリカン・バレエ・シアターでも上演され、1975年にはミハイル・バリシニコフによりリバイバルされた[2]

この作品はマルセイユ・バレエ団(1984年)、パリ・オペラ座バレエ団(1990年)、ボリショイ・バレエ団1998年)などで上演されている。日本でも牧阿佐美バレヱ団Kバレエカンパニーのレパートリーに入っている。

あらすじ[編集]

舞台はパリ

いかにも貧しげな屋根裏部屋で、若者は女を待っている。なかなか姿を現さない女に、彼は苛立ちを募らせていく。やがてドアが開き、黄色のドレスに黒手袋の女が部屋に入ってくる。若者は女を抱きしめようとするが、女は冷然とそれを拒絶する。若者と女は争いになり、若者は逃げる女を追う。

女はあくまでも若者を拒絶し、咥えたタバコの煙を彼に吹きつける。なおも若者は女に迫るが、彼女は彼を蹴り飛ばす。床に倒れた若者は、女と揉み合いになり、二人は床を転げ回る。

激しい争いの末に疲れ果ててしまった若者を、女は優しく抱き起こして椅子に座らせる。彼の視線は天井の梁からぶら下がった絞首縄に注がれる。若者は自ら縄に近づき、首を吊ってしまう。

その後、一度は部屋の外へ消えた女が、長衣を纏い髑髏のような仮面をつけた姿で戻ってくる。女は若者の首を縄から外すと、彼の顔にその仮面を着ける。若者は仮面を着けたまま、ふらふらと歩み始め、女は彼の後に従って退場してゆく。

DVD[編集]

脚注[編集]

  1. ^ フーガ部分を省き、パッサカリアが3回繰り返されて演奏される。
  2. ^ 映画『ホワイト・ナイツ』(1985年)の冒頭で、バリシニコフによって踊られている。この時、プティはバリシニコフのために振付を改訂した。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]