芸予地震
芸予地震(げいよじしん)は、広島県西部(旧安芸国)と愛媛県(旧伊予国)に跨がって起こる地震。安芸の「芸」と伊予の「予」を組み合わせた名称である。
目次 |
[編集] 概説
瀬戸内海岸西部(広島県南西部や愛媛県中部)を震源とする地震。フィリピン海プレートの動きが原因と考えられている。芸予地震と名がついた地震は1905年と2001年の2回があり、区別する為に発生年を冠して「N年芸予地震」と呼ばれる。
2001年の地震が発生するまでは暫くこの地域を震源とする地震が発生しておらず、大きな地震も100年近く発生していなかったため、地震空白域とされていた。この震源付近では、1649年、1686年、1857年にもマグニチュード7級と推定される地震が発生している。2001年の地震は人的被害を出した1905年の地震からほぼ100年後であり、発生時期が予測可能であると主張する研究者もいる。
[編集] 1905年芸予地震
[編集] 被害
- 死者11名
- 負傷者177名
- 全壊64棟
- 半壊125棟
[編集] 2001年芸予地震
| 平成13年(2001年)芸予地震 | |
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| 本震 | |
| 発生日 | 2001年(平成13年)3月24日 |
| 発生時刻 | 15時27分55秒(JST) |
| 震央 | 北緯34度7.7分 東経132度41.7分(地図) |
| 震源の深さ | 51km |
| 規模 | マグニチュード (M)6.7 |
| 最大震度 | 震度6弱: 広島県 河内町(現:東広島市)、大崎町(現:大崎上島町)、熊野町 |
| 地震の種類 | スラブ内地震 |
| 余震 | |
| 最大余震 | 26日 5時40分53秒 M5.2 震度5強 |
| 被害 | |
| 死傷者数 | 死者:2人 重軽傷者:288人 |
| 被害地域 | 広島県、愛媛県を中心とする中国・四国地方 |
| 出典: 特に注記がない場合は気象庁による。 | |
- 発生:2001年(平成13年)3月24日(土)15時27分55秒 (JST)
- 震源:安芸灘(北緯34度7.7分 東経132度41.7分) 深さ51km
- 地震の規模:マグニチュード (M) 6.7
- 津波:発生なし
- 発振機構は東西方向に張力軸を持つ正断層型で、フィリピン海プレート内部が震源
- 最大震度:6弱(広島県賀茂郡河内町中河内(現:東広島市河内町中河内)、広島県豊田郡大崎町中野、(現:豊田郡大崎上島町中野)、広島県安芸郡熊野町)
- 韓国にも揺れが伝わり、メルカリ震度階級で蔚山では震度4、釜山では震度3の揺れを観測した。
- 揺れは全国に広がり、東は東京都神津島まで西は鹿児島県指宿市まで届いた。
[編集] 余震
余震域は南北に約20km、深さ40~50kmの範囲に分布。
- 翌々日の3月26日5時40分53秒 (JST) には最大震度が5強。
[編集] 各地の震度(震度4以上)
[編集] 被害
広島・愛媛両県を中心とした中国・四国地方で以下の被害が発生した。
| 都道府県 | 人的被害(人数) | 住宅被害(戸) | |||
| 死者 | 負傷者 | 全壊 | 半壊 | 一部破損 | |
| 広島県 | 1 | 194 | 60 | 497 | 34735 |
| 愛媛県 | 1 | 74 | 2 | 35 | 5299 |
| 山口県 | 0 | 12 | 7 | 26 | 1312 |
| 島根県 | 0 | 3 | 0 | 0 | 10 |
| 高知県 | 0 | 4 | 0 | 0 | 12 |
| 福岡県 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
| 香川県 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 |
| 岡山県 | 0 | 1 | 0 | 0 | 18 |
| 計 | 2 | 289 | 69 | 558 | 41392 |
- 広島県呉市で崩れた民家の壁の下敷きになって1人が死亡。愛媛県北条市(現松山市)では落下してきた自宅のベランダの下敷きになって1人が死亡した。
- この地震で被害を受けた公共施設のうち校舎が半壊した広島県立西条農業高等学校では国の補助が適用されたため、耐震性の高い校舎に立て替えた。また同様に被害を受けた他の公共施設は補強工事を施し使用されている。
- 鉄道も点検のため運転を見合わせた。芸備線では大幅な遅延が出たほか、三江線では落石が起きた。
- 火災は、広島県 4件(広島市2件、呉市1件、東広島市1件)
[編集] ライフラインの主な被害
- 中国電力
- 広島県(広島市、三原市、呉市、賀茂郡)、愛媛県(越智郡)、岡山県(岡山市、倉敷市)、山口県(熊毛郡及び大島郡)で、約48000戸が停電。(広島県及び愛媛県で計35108戸、岡山県10898戸、山口県内で1994戸が停電)。3月24日19時08分に復旧
- 四国電力
- 高知県、愛媛県で、8029戸が停電(うち、今治地区で6,585戸停電)3月24日17時16分に復旧
- 上水道
- 断水戸数48436戸
- 広島県 47767戸 広島市、呉市、三原市、竹原市、因島市、廿日市市、河内町、川尻町、三和町、大崎町、蒲刈町、下蒲刈町、豊町、瀬戸田町、東野町、木江町、本江町、向島町、大野町、豊浜町、熊野町、江田島町、大柿町、熊美町、沖美町
- 山口県 106戸 柳井市、小郡町、むつみ村
- 島根県 130戸 益田市
- 愛媛県 379戸 土居町、丹原町、玉川町、中島町、河内町、波方町
[編集] 法的措置
- 被災者生活再建支援法適用 - 呉市
[編集] 広島県の地震
広島県で起きる地震のその殆どは瀬戸内海に集中している。特に安芸灘、伊予灘で多くM(マグニチュード)4以上の地震は毎年数回発生し揺れを感じている。ただし、震源の深さが50キロ以上と深い場所で発生するため揺れの規模はそれほど大きくない。広域で揺れを感じるのも深部地震の特徴である。
一方で、広島県内陸部では中国山地沿いを中心にまとまった地震が多く島根県の県境では活動が活発である。記録は江戸時代にさかのぼるが1919年と1930年、1974年にM5~6の地震が発生しており、群発地震を伴うことも多々ある。
[編集] 広島県の活断層
広島県には重要文化財に指定されている「断層」も多い。
- 広島市安芸高田市高宮町志府部府・広島県三次市畠敷 - 「船佐・山内衝上断層」
- 広島県三次市和知 -「和知衝上断層」
- 広島県庄原市 -「山内逆断層」
- 広島県安芸太田町 -「押ヶ峠断層」
- 広島県佐伯区五日市 - 「五日市断層」
以上が広島県の重要文化財に指定されている。看板自体は腐食が激しいなど歩行が困難な場所もあるので注意が必要。
[編集] 出典
- 平成13年(2001年)芸予地震について内閣府
- 2001/03/24 芸予地震調査報告 (PDF) 土木学会芸予地震被害調査団
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 1905年
- 明治芸予地震 国立科学博物館地震資料室
- 2001年
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